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Metallica(メタリカ) 全アルバム ランキング|名盤とおすすめアルバム
前回は、メタル・ゴッド Judas Priest(ジューダス・プリースト)の全アルバムランキングをしましたので、
今回は、メタル・マスター Metallica(メタリカ)の全アルバムランキングをしていきたいと思います。
初期のメタリカは、スラッシュ・メタルを展開し、スラッシュ・メタルを世界に知らしめ、4大スラッシュ・メタル・バンド(メタリカ、メガデス、スレイヤー、アンスラックス)の一角として活躍しました。
その後、アルバム「メタリカ」では、ヘヴィー&グルーヴィーなサウンドに変化し、この路線を、アルバム「St. Anger」まで続け、メタル・ファン以外にもファン層を広げ、モンスター・バンドに成長を遂げました。
最近のメタリカは、ヘヴィー&グルーヴィーとスラッシュ・メタルを掛け合わせたサウンドで、往年のメタリカ・ファンにも納得できるアルバムを制作してくれています。
2009年には、「ロックの殿堂」入りし、世界的に最も成功したバンドにもなりました。
そんなメタリカの名盤の紹介や評価をしていきたいと思います。
ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。
メタリカのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、
メタリカのアルバムの評価や、名盤、おすすめのアルバムを知りたい方に、役立つ記事になっています。
メタリカ アルバムランキング
Reload
評価: 2.4
1997年発売の7枚目のアルバムで、前作「Load」が元々2枚組で発売される予定だったところ、1枚づつ分割して発売することになり、その2枚目に当たるアルバムです。
そのため、曲調は、「Load」と変わらず、メロディアスなヘヴィー&グルーヴィー路線を貫いています。
注目曲は、アルバム「Metallica」に収録されていた「The Unforgiven」の続編である「The Unforgiven II」と、アグレッシブな「Fuel」「Prince Charming」ぐらいで、
それ以外の曲は、「Load」と同様、同じようなミドルテンポの曲が続くため、後半は、つまらなく感じてしまいます。
昔からのメタリカ・ファンに、総スカンを食らったアルバムです。
Load
評価: 2.5
1996年発売の6枚目のアルバムで、前作「Metallica」のヘヴィー&グルーヴィー路線を更に追求し、メロディアスさを重視したアルバムです。
そのため、スピード感はなく、スラッシュ・メタルを期待している昔からのメタリカ ファンには、不評なアルバムでもあります。
ヘビーな「Ain’t My Bitch」と、メロディアスな「Until It Sleeps」「Bleeding Me」ぐらいがおすすめ曲で、それ以外の曲は、同じようなミドルテンポの曲調であるため、飽きがきてしまうかもしれません。
ヘヴィーなロック・アルバムとして聞けば、悪くはないアルバムです。
Hardwired… to Self-Destruct
評価: 2.7
2016年発売の10枚目のアルバムで、2枚組のアルバムです。
前作「Death Magnetic」と同様、原点回帰しているスラッシュ・メタルのアルバムで、同じギター・リフが繰り返され、シンプルな曲が多く収録されています。
「Death Magnetic」と、本作は、「Load」と「Reload」の関係に近い気がします。
「Reload」が、衝撃度が少なかったのと同様、このアルバムも、衝撃度が少ない印象を受けます。
Disc1の方は、疾走曲が多いため、一気に聞けますが、Disc2の方は、ミドルテンポの重い曲が続くため、飽きがきてしまいます。
メタリカのアルバムの中では、可もなく不可もない無難な出来のアルバムです。
…And Justice for All メタル・ジャスティス
評価: 2.8
1988年発売の4枚目のアルバムで、複雑な構成を持つ大曲が多く収録されているアルバムです。
ベースが、クリフ・バートンから、ジェイソン・ニューステッドに交代し、ジェイソン・ニューステッドがバンドに受け入れられなかったことで、ベースが目立たないようにミックスされてしまいました。
そのため、全体的に迫力のないアルバムに仕上がっています。
曲自体は悪くありませんが、音がスカスカであるため、各曲を殺しているように思えます。
その中でも、初のミュージック・ビデオが制作された「One」が収録されており、この曲は、グラミー賞のベスト・メタル・パフォーマンス部門を受賞しています。
もっと重厚なサウンドにアレンジしていたら、もっと評価が高くなっていたかもしれません。
Kill ‘em All
評価: 3.0
1983年発売のデビュー・アルバムで、スピード感溢れる超攻撃的なスラッシュ・メタル・アルバムです。
本作のレコーディング直前に解雇されてしまったメガデスの創始者デイヴ・ムステインの曲も、何曲か収録されています。
次作「RIDE THE LIGHTNING」や次々作「MASTER OF PUPPETS」の完成度には、劣りますが、速さと迫力、衝撃度は、メタリカのアルバムの中でも、トップに位置付けられます。
ジャケットにも、凶暴さが表れています。
ジェイムズ・ヘットフィールドのボーカルが、今のような骨太さはなく、ちょっとバカっぽさがあるのは、ご愛嬌といったところでしょうか。
発売当時は、ヒットしませんでしたが、後に、再評価されました。
Death Magnetic
評価: 3.2
2008年発売の9枚目のアルバムで、スラッシュ・メタルに、ヘヴィー&グルーヴィーの要素を加わえたメタリカの集大成的なアルバムです。
スラッシュ・メタルのサウンドに戻ったのは、プロデューサーがRick Rubinに変わったことが大きな要因かと思いますが、
メタリカのメンバーは、「周りから、昔のスラッシュ・メタルを求められてうるさいから、ちょっと本気出すか」ぐらいの気持ちで、このアルバムを作ったのかもしれません。
「…And Justice for All」の後続作品として受け取られることも多いですが、「…And Justice for All」よりも、はるかに音がよく、重厚感が増しています。
昔のメタリカ ファンにも、納得できるアルバムです。
St. Anger
評価: 3.5
2003年発売の8枚目のアルバムで、メロディアスさを重視しながらも、怒りを爆発させた重くスピード感のある切れ味鋭いアルバムです。
オープニングの「Frantic」と「St. Anger」の迫力に、1発でやられてしまいます。
ドラムが前面に出てきたことと、ギターの重低音が増したことにより、今までのヘヴィー&グルーヴィーさに拍車をかけています。
「ギター・ソロがない」や「昔のスラッシュ感がない」など賛否両論のアルバムではありますが、ヘヴィー&グルーヴィーの締めくくりに相応しいアルバムだと感じています。
本作発売当時は、「Reload」の後のアルバムであったため、正直期待していなかったのですが、まさか、こんな怒涛のアルバムを制作するなんて思いもよりませんでした。
さすがモンスター・バンド メタリカの成せる技ですね。
72 Seasons
評価: 3.6
2023年発売の11枚目のアルバムで、前作「Hardwired… to Self-Destruct」から7年ぶりに発売されたアルバムです。
最近のメタリカは、アルバム発売の間隔が長くなり、本作もかなり待たされましたが、待った甲斐のある傑作アルバムです。
前作「Hardwired… to Self-Destruct」は、後半で失速してしまいましたが、本作は最後まで勢いを保ってくれています。
途中、中弛みする曲はありますが、「それらの曲も、メリハリがついて良いのでは」と好意的に捉えることができます。
疾走曲は少なく、全体的に、ミドル・テンポのスラッシュの曲が大半を占めています。
ラスト・ナンバー「Inamorate」は、過去のメタリカの曲の中で最も長い11分の大作で、チャレンジングな曲です。
Ride the Lightning
評価: 3.8
1984年発売のセカンド・アルバムで、スラッシュ・メタルが、うるさいだけの音楽ではなく、芸術性があることが分かるアルバムです。
デビュー・アルバムからの進化が激しく、モンスター・バンドになる片鱗が窺えます。
スラッシュ・メタルの「Fight Fire With Fire」や「Trapped Under Ice」、「Creeping Death」以外にも、中期のメタリカのようにヘヴィー&グルーヴィーの「For Whom the Bell Tolls」や、哀愁漂うバラード曲「Fade to Black」などが収録されています。
「Ride the Lightning」と「The Call of Ktulu」は、デビュー・アルバムで解雇されてしまったデイヴ・ムステインが作曲に関わっていた曲です。
Metallica
評価: 4.0
1992年発売の5枚目のアルバム(通称「ブラック・アルバム」)で、前作までのスラッシュ・メタルから、ヘヴィー&グルーヴィーに方向転換したアルバムです。
本作から中期メタリカがスタートします。
バラード曲「The Unforgiven」やメタリカ初のラブ・ソング「Nothing Else Matters」、グランジのようなヘヴィー&グルーヴィーの「Enter Sandman」「Sad but True」、疾走曲「Holier Than Thou」「Through the Never」などバラエティ豊かな曲が収録されています。
世界的に大ヒットし、ファン層を広げ、メタリカを、モンスター・バンドにしたアルバムで、ヘヴィー&グルーヴィーの名盤です。
Master of Puppets メタル・マスター
評価: 4.3
1986年発売の3枚目のアルバムで、スラッシュ・メタルの激しさだけでなく、ポップスや美しさが秘められた洗練されたアルバムです。
メタリカのアルバムの中だけではなく、スラッシュ・メタル界全体としても優れたアルバムで、名盤と言える作品です。
スラッシュ・メタルがどういう音楽なのか知らない人には、「Battery」「Master of Puppets」「Disposable Heroes」「Damage, Inc.」あたりを聞けば、スラッシュ・メタルの音楽性が分かるかと思います。
また、「The Thing That Should Not Be」は、中期メタリカのヘヴィー&グルーヴィーのサウンドのはしりとなる曲です。
本作発売後、ベーシストのクリフ・バートンが、バスの事故で、亡くなってしまい、本作が最後の参加アルバムになってしまいました。
その他のおすすめアルバム
- Garage Inc.
- 1998年発売のカヴァー・アルバムで、メタリカ節が炸裂しており、これぞメタリカと思えるアレンジがされています。アルバム「Reload」後に発売されたため、「Reload」で不満だった往年のメタリカ・ファンでも納得できるアルバムです。
- Queen、Black Sabbath、Mercyful Fate、Blue Oyster Cult、Thin Lizzy、Lynyrd Skynyrd、Diamond Headなどの曲がカヴァーされています。おすすめは、Thin Lizzyの「Whiskey in the Jar」で、メタリカのアレンジのセンスが光っています。
- LuLu
- The Velvet Undergroundのボーカルだったルー・リードとの共演アルバムです。メタリカ・ファンには、物凄く評判の悪いアルバムで、メタリカのサウンドを期待して聞くと、肩透かしを食らいます。
- 本作を聞く前に、ルー・リードがどのような人物で、どんな音楽をやっていたのかを知らないと、本作の良さが理解できないかと思います。難解なアルバムですが、この世界観を理解すると、ハマっていくアルバムです。
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- Live Shit: Binge & Purge
- CD3枚組とDVD2枚組のセットで発売され、CDには、1993年2月のメキシコ・シティでのライブ音源が、DVDには、1992年1月のサンディエゴでのライブ映像が収録されています。ボリュームがあり、メタリカづくしになれる作品です。
- アルバム「Metallica」までのベストな選曲がされています。特に、2曲目の「Creeping Death」の疾走感、迫力が物凄く、ライブを見に行っていたら、そのかっこよさに失神してしまいそうです。
- S&M
- S&Mとは、「Symphony & METALLICA」の略で、その名の通り、サンフランシスコ交響楽団と共演したライブです。メタリカとオーケストラの共演というのは、違和感を感じますが、荘厳なアレンジがされており、これはこれで、ありかなと思います。
- アルバム「Metallica」「Load」「Reload」からの曲が中心のため、疾走曲が少なく、スラッシュ感はありません。
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メタリカのメンバー
メタリカは、オリジナル・メンバーであったベースのクリフ・バートンが、1986年ツアー用のバスのスリップ事故で、亡くなってしまったことにより、何度かベーシストが交代されています。
また、初期の頃には、メガデスのボーカル デイヴ・ムステインが、メンバーとの不仲により、メタリカを解雇されてしまいますが、それ以外は、メンバーが固定され、現在でも活躍しています。
以下に、メタリカの主要メンバーを紹介します。
- ジェイムズ・ヘットフィールド(ボーカル、ギター担当):
ファースト・アルバム「Kill ‘em All」では、ハイトーン・ボーカルで歌っていたこともありましたが、現在は、ハイトーン・ボーカルは、ほとんどなく、野太い声が特徴のボーカリストです。
メタリカのギターリフを多く作り出しており、「リフマスター」の異名を持ちます。 - カーク・ハメット(ギター担当):
解雇されたデイヴ・ムステインと入れ替わりに、メタリカに加入しました。
ジェイムズ・ヘットフィールドがギター・リフ中心の演奏を行なっているのに対して、カーク・ハメットは、メタリカのほとんどのギター・ソロを担当しています。 - クリフ・バートン (ベース担当):
上記でも触れたように、1986年のバスの事故で、お亡くなりになっています。
そのバスには、他のメタリカのメンバーも乗っており、ジェイムズ・ヘットフィールドが、カードゲームでクリフ・バートンと寝場所を決めて、その寝場所によって、生死を分けてしまったようです。
この話を聞くと運命を感じてしまいますね。
アルバム「…And Justice for All」のベース音が、目立たないようにされてしまったのは、クリフ・バートンの死の影響が多分にあります。
メンバーとも仲が良かったため、もし、在命していたら、今でも、メタリカのメンバーだったと思いますので、クリフ・バートンの死は、とても残念でなりません。 - ラーズ・ウルリッヒ(ドラムス担当):
頭が薄くなっているからかもしれませんが、フィル・コリンズのように親しみやすいルックスをしています。
父親がジャズ・ミュージシャンであったことから、ジャズのサックス奏者として有名なデクスター・ゴードンが、代父となっています。
メタリカでは、速さよりも重さを重視したドラミングを行なっています。
メタリカの音楽
メタリカは、時代に合わせて、サウンドがかなり変化しています。
初期のメタリカは、スラッシュ・メタルを展開しており、メタル好きには堪らないですが、メタル好きではない人には、うるさいだけの音楽に感じてしまうかもしれません。
中期のメタリカは、ヘヴィー&グルーヴィーのサウンドで、ロック好きな人にも楽しめますが、メタル好きの人には、物足りなさを感じるかと思います。
後期のメタリカは、初期のメタリカに近いですが、初期と中期のメタリカを合体させたようなサウンドで、ロック好きな人にもメタル好きの人にも、楽しむことができます。
各区分けのアルバムの初心者向け、中級者向け、上級者向けの分類は、以下の通りです。
【スラッシュ・メタルのアルバム】
- Kill ‘em All(1983年):上級者向け
- Ride the Lightning(1984年):初心者向け
- Master of Puppets メタル・マスター(1986年):初心者向け
- …And Justice for All メタル・ジャスティス(1988年):中級者向け
【ヘヴィー&グルーヴィーのアルバム】
- Metallica(1991年):初心者向け
- Load(1996年):中級者向け
- Reload(1997年):上級者向け
- St. Anger(2003年):初心者向け
【スラッシュ・グルーヴィーのアルバム】
- Death Magnetic(2008年):中級者向け
- Hardwired… to Self-Destruct(2016年):上級者向け
- 72 Seasons(2023年):中級者向け
まとめ
最後に、メタリカのランキング結果をまとめます。
順位 | アルバム名 | 点数 |
---|---|---|
1位 | Master of Puppets メタル・マスター | 4.3 |
2位 | Metallica | 4.0 |
3位 | Ride the Lightning | 3.8 |
4位 | 72 Seasons | 3.6 |
5位 | St. Anger | 3.5 |
6位 | Death Magnetic | 3.2 |
7位 | Kill ‘em All | 3.0 |
8位 | …And Justice for All メタル・ジャスティス | 2.8 |
9位 | Hardwired… to Self-Destruct | 2.7 |
10位 | Load | 2.5 |
11位 | Reload | 2.4 |
メタリカは、アルバムの発売数が少なく、1983年のデビュー・アルバムから、かなりの時が経っていますが、11枚のスタジオア・アルバムしか発売していません。
特に最近では、20年で3枚しかアルバムを発表していませんでしたが、ようやく、2023年に、待望の新作が発表されました。
ここまでモンスター・バンドになってしまうと、そんなにアルバムを発売しなくても、悠々自適な生活が送れるのでしょうね。
ファンからすると、ちょっと寂しいですね。
次回は、メタリカにも所属していたデイヴ・ムステインのバンド メガデスの全アルバム ランキングをしていきたいと思います。