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Bob Dylan(ボブ・ディラン)全アルバム ランキング|名盤、おすすめ アルバムの紹介
前回は、The Beach Boys(ザ・ビーチ・ボーイズ)の全アルバム ランキングをしましたので、
今回は、ロック界のレジェンド第5弾として、Bob Dylan(ボブ・ディラン)の全アルバム ランキングをしていきたいと思います。
ボブ・ディランは、フォーク・シンガーとして、1962年にデビューし、その後、ロック、カントリー、ブルースなど、様々な音楽を消化しながら、現在でも、現役で活躍しているシンガーです。
グラミー賞やアカデミー賞など数々の賞を受賞し、最近では、歌手としては初めてノーベル文学賞を受賞したのは記憶に新しいところです。
ロックの殿堂入りも果たしており、まさに、ロック界のレジェンドに相応しいアーティストです。
一方、ボブ・ディランは、変わり者の印象があり、フォーク・シンガーから、突然、ロックに転向したり、バイク事故で姿をくらましたり、
ノーベル文学賞を受賞したと思ったら、2週間近く沈黙し続けたりと、話題作りに事欠かない人物です。
ボブ・ディランの音楽は、フォーク、ロック、カントリー、ゴスペル、ジャズと様々な音楽へと変化させていますが、根底には、フォーク・シンガーの要素が強く根付いています。
ボブ・ディランは、60年近く活躍してるため、現在までに、39枚のスタジオ・アルバムを発表しています。
そんなボブ・ディランの名盤の紹介や評価をしていきたいと思います。
ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。
ボブ・ディランのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、
ボブ・ディランのアルバムの評価や、名盤、おすすめのアルバムを知りたい方に、役立つ記事になっています。
評価点の基準
評価点の基準は、以下の通りです。
評価点 | 基準 |
---|---|
1.0 〜 2.0 | 駄作のアルバム |
2.0 〜 3.0 | 普通のアルバム |
3.0 〜 4.0 | 良作のアルバム |
4.0 〜 4.5 | 最高傑作のアルバム |
4.5 〜 | 歴史的名盤 |
ボブ・ディラン アルバムランキング
Pat Garrett & Billy the Kid
評価: 1.8
1973年発売の12作目のアルバムで、西部劇映画「ビリー・ザ・キッド/21才の生涯」のサウンドトラックのアルバムです。
のんびりとしたインストゥルメンタルのフォークギターの曲が大部分を占めているため、ボブ・ディランの歌声を聞きたい人には、不適切なアルバムです。
面白さのないアルバムではありますが、エリック・クラプトンやガンズ・アンド・ローゼズなど多くのアーティストがカヴァーした「天国への扉」が収録されており、本作の中では、唯一の聴きどころの曲です。
前作「新しい夜明け」から3年ぶりに発表されたアルバムが、このサウンドトラックであったため、当時のボブ・ディラン ファンは、かなりがっかりしたのではないかと想像できます。
Knocked Out Loaded
評価: 1.9
1983年発売の24作目のアルバムで、俳優のサム・シェパードや、トム・ペティとの共作で話題となった作品です。
しかし、内容は、前作「Empire Burlesque」と同様、1980年代のサウンドで、ボブ・ディランが無理して、1980年代に乗り遅れないようにしていることが分かる痛々しいアルバムです。
コーラスを多用しているため、ゴスペル時代のボブ・ディランが好きな人には、楽しむことができるかもしれません。
「They Killed Him」では、子供の聖歌隊を入れるなど、コーラスが多すぎる印象を受けます。
本作の中では、サム・シェパードとの共作の11分にも及ぶ大作「Precious Memories」が、唯一、印象に残る曲で、それ以外は、あまり印象に残りません。
Empire Burlesque
評価: 1.95
1985年発売の23作目のアルバムで、前作「インフィデル」の延長線上のアルバムですが、更に1980年代の音に変えて、モダンなサウンドに変化させています。
1960年代や1970年代に活躍したアーティストが、1980年代に生き残るために、自分の音楽性とは違うサウンドに変化させ失敗していくパターンに、ボブ・ディランも陥ってしまいました。
ボブ・ディランのボーカルも、調子っぱずれになってしまっています。
オープニング・ナンバー「Tight Connection to My Heart」は、東京で、プロモーション・ビデオが制作されており、倍賞美津子と一緒に共演しています。
このプロモーション・ビデオは、今見ると、恥ずかしくなるような代物で、ラストでは、ボブ・ディランが変な踊りをしています。
本作は、そんな裏目に出てしまったような作品です。
Bob Dylan
評価: 2.0
1962年発売の記念すべきファースト・アルバムです。
フォークギターによる全編弾き語りで、大半がカヴァー曲で構成されています。
ファースト・アルバムといえども、ボブ・ディランの独特なじゃがれた歌声や、ギター、ハーモニカ演奏には、既に、個性が出ていることが分かります。
ただ、トラディショナル(伝統的)な曲ばかりであるため、魅力的な曲は少なく、ボブ・ディランのマニア向けの作品だと言えます。
発売当時は、話題になることはなく、チャートインもしませんでした。
ジャケットのボブ・ディランの若さ溢れる穏やかな顔が、当時、トントン拍子で、レコード・デビューできたボブ・ディランの心境を表しているように見えます。
Dylan
評価: 2.1
1973年発売の13作目のアルバムで、ボブ・ディランがコロムビアから、アサイラム・レコードに移籍するに当たり、コロムビアが、「Self Portrait」や「新しい夜明け」に収録されなかった未発表曲を寄せ集めて発売したアルバムです。
ボブ・ディランのオリジナル曲は収録されておらず、全曲カヴァー曲で構成されています。
ボブ・ディランの未発表曲が聞けるのは、ありがたいですが、統一感がないため、上級者向けのアルバムです。
本作は、コロムビアが、勝手に発売した事情からか、長い間、廃盤になっていました。
Shot of Love
評価: 2.15
1981年発売の21作目のアルバムで、ゴスペル3部作の第三弾のアルバムになります。
前々作「Slow Train Coming」、前作「Saved」に比較すると、幾分、ゴスペル色が薄くなっており、「Lenny Bruce」「Every Grain of Sand」のような昔のボブ・ディランらしさが出ている曲も収録されています。
全体的に、パワーダウンしていることは否めず、ゴスペル路線の限界にきていることを感じさせます。
本作は、リンゴ・スター など多彩なゲストが参加していることで話題性がありましたが、全米チャート33位と、売上も芳しくありませんでした。
Down in the Groove
評価: 2.2
1988年発売の25作目のアルバムで、ボブ・ディランの主演映画のサントラや、昔のアウトテイクなどを集めて制作されたアルバムです。
そのため、統一感のない寄せ集めの印象は拭えませんが、前作「Knocked Out Loaded」までのモダン化された音はなくなり、ロック色の強い作品に仕上がっています。
本作は、ボブ・ディランの不毛時代の終焉を感じさせるアルバムです。
Christmas in the Heart
評価: 2.25
2009年発売の34作目のアルバムで、ボブ・ディラン初のクリスマス・アルバムです。
ボブ・ディランの性格から、クリスマス・アルバムなんて嫌いそうな印象があるため、このような純粋なクリスマス・アルバムを制作したことに意外性を感じます。
ボブ・ディランらしさはありませんが、クリスマスソングらしい明るく楽しげな作品です。
本作の印税はすべて慈善機関に寄付され、ボブ・ディランは、「饑餓とホームレスと戦う慈善機関に協力できることを光栄に思います。」とコメントしています。
このコメントから、ボブ・ディランは、単なるひねくれ者ではなく、善良な人であることが分かります。
全曲スタンダードのクリスマス・ソングであるため、非常に聞きやすいアルバムです。
The Basement Tapes 地下室
評価: 2.3
1975年発売の15作目のアルバムで、1966年のバイク事故で隠遁生活をしていた時に録音された曲を収録した、いわゆるブートレグの音源を集めた2枚組のアルバムです。
ボブ・ディランは、「Highway 61 Revisited」や「Blonde on Blonde」を発表した1960年代の絶頂期の時に、大きなバイク事故を起こし、しばらくの間、隠遁生活を送っていました。
その時に「ビッグ・ピンク」と呼ばれる森奥の家を借りて、その地下室で、ザ・バンドのメンバーなどを呼んで、レコーディングを行っていました。
その時に録音された曲が本作に収録されており、非常にリラックスした雰囲気を感じさせる作品です。
次は、30位 → 21位 です。