Bob Dylan(ボブ・ディラン)全アルバム ランキング|おすすめアルバム

第19位
New Morning 新しい夜明け

「Nashville Skyline」のような美しい歌声はやめて、昔のボブ・ディランの歌声に戻ったわね。
kat
昔の歌声に戻ったけど、ピアノの弾き語りが多くなり、1960年代とは違う新しいボブ・ディランが感じられるね。

評価: 2.9

1970年発売の11作目のアルバムで、前作「Self Portrait」から、わずか4ケ月後に発売されたアルバムです。

「Nashville Skyline」や「Self Portrait」で、チャレンジングしすぎたことを反省してか、本作は、昔のボブ・ディランらしさが戻り、全曲ダミ声で歌っています。

本作の中では、オープニング・ナンバーの「If Not for You」が有名曲で、ジョージ・ハリスンの名作「オール・シングス・マスト・パス」に収録されていたり、オリビア・ニュートン=ジョンのデビュー曲になっていたりします。

ピアノによる弾き語りや女性のコーラスが多く収録されており、アルバム名通り、今後の1970年代のボブ・ディランの方向性を示唆した作品です。

第18位
Slow Train Coming

ゴスペル調の曲が増え、本来のボブ・ディランの音楽とは異なるけど、良作なアルバムね。
kat
ボブ・ディランが、キリスト教に改宗した影響で、ゴスペル色が強くなったね。このアルバムから、ゴスペル3部作が始まったね。

評価: 2.95

1979年発売の19作目のアルバムで、ゴスペル、R&B色が強くなった作品です。

ボブ・ディランは、1978年に、サンディエゴでコンサートを行った時に、「客席から投げ入れられた十字架から、神の啓示を受けた」という体験からキリスト曲に改宗し、ゴスペル色の強いアルバムが制作されました。

本作は、その第一弾のアルバムで、今後、ゴスペル色の強いアルバムを、本作含め、3枚制作していくことになります。

このアルバム自体は、良作ですが、ボブ・ディランがゴスペル色の強い曲をやることに対しては、違和感を感じます。

本作発表後のツアーでは、過去の曲は演奏せず、ゴスペル曲ばかり演奏を行ったことから、往年のボブ・ディラン ファンには、不評のアルバムになりました。

第17位
Saved

前作「Slow Train Coming」以上に、ゴスペル要素を強めたアルバムね。
kat
ゴスペル3部作の第二弾のアルバムだね。ゴスペル3部作の中では、一番ゴスペル色が強い作品だね。

評価: 3.0

1980年発売の20作目のアルバムで、前作「Slow Train Coming」の延長線上のアルバムですが、更に、ゴスペル色が強くなっています。

1980年に入って最初の作品で、世の中は、パンクやニューウェーブなど、新しい音楽が登場してきている時代の中、ボブ・ディランは、そんなことを気に掛ける様子もなく、ゴスペルというオールド・ミュージックへと突き進んで行っています。

本作は、シンプルでありながら、ボブ・ディランの音楽と、ゴスペルがうまく結び付き、味わい深い作品に仕上がっています。

第16位
Another Side of Bob Dylan

前作「時代は変る」とは正反対に、明るくメロディアスな曲が多いわね。
kat
ボブ・ディランの最後のフォークソング・アルバムだけど、ロック色が強くなったアルバムだね。

評価: 3.05

1964年発売の4作目のアルバムで、前作「時代は変る」とは異なり、プロテスト色が薄れ、ラブ・ソングが中心のアルバムです。

そのため、メロディアスでキャッチーな明るい曲が増え、フォーク・ソングでありながら、ポップやロックを感じさせます。

アルバム名通り、今までとは違ったボブ・ディランの一面が伺えます。

オープニング・ナンバーの「All I Really Want to Do」で笑いながら歌っていることや、「Black Crow Blues」で初めてピアノ演奏を披露していることからも、今までのボブ・ディランの作品とは違うことが感じられます。

ボブ・ディランの歴史において、1つの転換点となったアルバムです。

第15位
Love and Theft

このアルバムは、古き良き時代のアメリカの音楽が詰まっているわね。
kat
ブルース、ロック、フォーク、ジャズなど、さまざまなジャンルの音楽が入っているけど、どの曲もアメリカを感じるね。

評価: 3.1

2001年発売の31作目のアルバムで、前作「Time Out of Mind」とは違い、明るいバンド形式の曲が多いアルバムです。

1950年代のアメリカを感じさせる曲が多いため、古き良き時代のアメリカをコンセプトにしたアルバムと言えます。

シンプルなバンド演奏のブルース・ロックが中心で、ボブ・ディランはリラックスして歌っています。

名作「Time Out of Mind」と「Modern Times」に挟まれているアルバムであるため、地味な印象がありますが、ボブ・ディランのアルバムの中でも、良質なアルバムです。

本作から、2000年代のボブ・ディランの快進撃がスタートします。

第14位
Infidels

ゴスペル・アルバムが続いてきたけど、このアルバムは、ゴスペルから抜け出して、昔のボブ・ディランに戻ったわね。
kat
ギターに、ミック・テイラーやマーク・ノップラーが参加しているから、ロック色が強いアルバムになったね。

評価: 3.15

1983年発売の22作目のアルバムで、マーク・ノップラーとの共同作業で制作されたアルバムです。

オープニング・ナンバー「Jokerman」がレゲエ調の曲であることからも分かるように、本作は、R&B、ロック、レゲエ、アコースティックなど、バラエティ豊かな曲が収録されています。

前3作が、ゴスペルの作品でしたが、ボブ・ディランは、ゴスペル路線に飽きがきてしまったのか、本作はゴスペル色がなくなり、ボブ・ディランらしさを取り戻しています。

世間一般的にも評判がよく、1980年代のボブ・ディランの代表作に挙げられる作品です。

第13位
Bringing It All Back Home

このアルバムから、バンド形式の本格的なロックのアルバムになったわね。
kat
ボブ・ディランが、フォークから、ロックに移行した転換期のアルバムだね。いきなりの変化だったため、当時は、批判が多かったようだね。

評価: 3.2

1965年発売の5作目のアルバムで、前半は、エレクトリックのロック曲、後半は、フォーク・ソングの曲で構成されているアルバムです。

前半のエレクトリックの曲の衝撃度が大きかったため、後半のフォーク・ソングは、印象が薄いように感じます。

しかし、後にバーズがカヴァーして、全米1位を記録した「Mr. Tambourine Man」や、1965年のニューポート・フォーク・フェスティバルで涙ながらに歌った「It’s All Over Now, Baby Blue」など、名曲が揃っています。

次作「Highway 61 Revisited」と、次々作「Blonde on Blonde」が名盤として取り上げられることが多いため、本作は影に隠れてしまっていますが、

最初にフォーク・ロックを開始したという意味では、音楽の歴史上、重要なアルバムとして位置づけられる作品です。

第12位
Planet Waves

バンド形式になり、1970年代を感じさせるリラックスしたアルバムね。
kat
ザ・バンドとの共演作で、このアルバムから、1970年代ボブ・ディランの全盛期が始まっていくね。

評価: 3.25

1974年発売の14作目のアルバムで、アサイラム移籍第一弾のアルバムです。

ザ・バンドとの共演作であることから、今までのボブ・ディラン単独のギターやピアノによる弾き語りの曲はなく、ザ・バンドの演奏が色濃く出ています。

ボブ・ディランとザ・バンドは相性がよく、ボブ・ディランの歌声や独自性を、ザ・バンドがうまく引き立たせています。

本作の中では、「Forever Young」が、ボブ・ディランの代表作であり、2バージョン収録されています。

前作、前々作がサントラや未発表曲の寄せ集め作品であったため、1970年代では、本作から、ボブ・ディランが本気モードに入っていき、全米初の1位を記録しました。

第11位
Together Through Life

アコーディオンやマンドリンが使用されていて、渋みが増したアルバムね。
kat
ボブ・ディランの歌声が、更にしゃがれ声になり、このアルバムの雰囲気にあっているね。

評価: 3.3

2009年発売の33作目のアルバムで、全米チャート、全英チャート、ともに、1位を獲得したアルバムです。

全英チャートで1位になるのは、「新しい夜明け」以来であり、実に、40年ぶりとなります。

アコーディオンやマンドリンなど、新しい楽器を取り入れたことで、アメリカ南部を感じさせる泥臭さのある作品に仕上がっています。

ボブ・ディランのしゃがれ声が、更に磨きがかかり、各楽曲に深みを与えています。

このようなアメリカン・ルーツ・ミュージックが、現在でも売れてしまうところに、ボブ・ディランの偉大さを感じます。

若い世代の人たちにも、ぜひ、聞いてもらいたいアルバムです。

第10位
Tempest

哀愁漂う曲が増え、ボブ・ディランの歌声とともに、渋さのあるアルバムね。
kat
ボブ・ディランの歌声が、ルイ・アームストロングや、トム・ウェイツに似てきて、一段と渋さが増してきたね。

評価: 3.35

2012年発売の35作目のアルバムで、前作「Together Through Life」の延長線上のアルバムですが、前作よりも時代が遡り、1940年代や1950年代の雰囲気のあるアルバムです。

ボブ・ディランの歌声が、ジャズ・ボーカリスト ルイ・アームストロングに似ていることもあり、ジャズの要素も感じられます。

アルバム名にもなっている「Tempest」は、タイタニックの悲劇を歌った14分にも及ぶ大作です。

また、ラスト・ナンバー「Roll on John」は、ジョン・レノンに捧げられた哀愁漂うバラード曲です。

2000年に入ってからのボブ・ディランのアルバムは、どれも良いアルバムばかりで、本作も、御多分に洩れず、素晴らしいアルバムになりました。


次は、9位 → 1位 です。

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