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The Beach Boys(ザ・ビーチ・ボーイズ)全アルバム ランキング|名盤、おすすめ アルバムの紹介
前回は、The Doors(ドアーズ)の全アルバム ランキングをしましたので、
今回は、ロック界のレジェンド第4弾として、The Beach Boys(ザ・ビーチ・ボーイズ)の全アルバム ランキングをしていきたいと思います。
ビーチ・ボーイズは、ウィルソン3兄弟を中心に結成され、初期のビーチ・ボーイズは、父親のマレーが、マネジメントを行っていました。
ビーチ・ボーイズの音楽は、古き良き時代のアメリカを感じさせるサーフィン、ホットロッド(改造車)、海などをテーマにしたポップな曲が多くを占め、美しいコーラスを特徴としています。
1960年代初頭から、成功を収めていきますが、中心人物であるブライアン・ウィルソンが、精神的な疲労により、コンサート活動への参加をやめてしまいます。
そのような中、ブライアン・ウィルソンは、スタジオ活動に専念し、芸術性の高いビーチ・ボーイズの最高傑作「ペット・サウンズ」を発表します。
しかし、「ペット・サウンズ」発表後、ブライアン・ウィルソンは、更に、精神状態が悪化してしまい、残りのメンバーで、バンド活動は継続していきますが、1960年代の勢いは失われていきます。
そんなビーチ・ボーイズの名盤の紹介や評価をしていきたいと思います。
ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。
ビーチ・ボーイズのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、
ビーチ・ボーイズのアルバムの評価や、名盤、おすすめのアルバムを知りたい方に、役立つ記事になっています。
ビーチ・ボーイズ アルバムランキング
Summer In Paradise
私的評価: 1.5 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1992年発売の27作目のアルバムで、ブライアン・ウィルソンが全く関与しなかった唯一のスタジオ・アルバムです。
ブライアン・ウィルソンのいないビーチ・ボーイズと契約したがるレコード会社がいなかったために、本作は、自主制作で発売されました。
マイク・ラブの曲が大半を占めていることから、マイク・ラブが主導で制作したアルバムであることが分かります。
しかし、ほとんどの曲は魅力に欠け、セルフ・カヴァー曲「Surfin’」「Forever」と、カヴァー曲「Under the Boardwalk」ぐらいしか聞きどころのある曲がなく、退屈な作品となってしまいました。
Wild Honey
私的評価: 2.1 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1967年発売の13作目のアルバムで、前作「Smiley Smile」の反省からか、サイケデリック色が薄れ、R&Bの要素を取り入れた作品です。
スティーヴィー・ワンダーのカヴァー曲「I Was Made to Love Her」を取り上げていることからも、ソウルを取り入れようとしていることが分かります。
今まで主導権を握っていたブライアン・ウィルソンのやる気がなくなってしまい、カール・ウィルソンを中心として制作され、大半の曲のボーカルもカール・ウィルソンが担当しています。
本作の中の注目曲は、「Darlin’」で、最もビーチ・ボーイズらしさが出ており、山下達郎もカヴァー曲に取り上げています。
それ以外の曲は、あまり魅力がなく、ビーチ・ボーイズの輝きがなくなってしまいました。
Carl and the Passions – “So Tough”
私的評価: 2.15 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1972年発売の18作目のアルバムで、黒人2人(リッキー・ファター、ブロンディ・チャップリン)を迎え入れて制作されたアルバムです。
その背景には、デニス・ウィルソンが手に怪我をし、ドラムが叩けなくなってしまったことや、ブライアン・ウィルソンが、再三のやる気をなくしてしまい何もしない状況に陥ったことがあります。
カール・ウィルソンを中心として制作されたことと、黒人2人がメンバーに加わったことで、今までのビーチ・ボーイズとは異なるソウルフルなファンキーな曲が多くを占めています。
ビーチ・ボーイズの代表曲もなく、ビーチ・ボーイズのアルバムの中では、マイナーな作品です。
ちなみに、アルバム名の「Carl and the Passions」とは、ビーチ・ボーイズのデビュー前のバンド名になります。
Keepin’ The Summer Alive
私的評価: 2.2 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1980年発売の24作目のアルバムで、夏をテーマに、売れ路線を狙ったことを感じさせるアルバムです。
プロデューサーは前作「L.A.」と同様、ブルース・ジョンストンが担当しています。
初期のビーチ・ボーイズのようにハーモニーを多用していますが、魅力的な曲が少ないため、残念ながら、本作も売上は惨敗で、全米チャート75位止まりとなってしまいました。
1983年にデニス・ウィルソンが他界してしまうため、本作は、オリジナル・メンバーによる最後のアルバムになってしまいました。
ラスト・ナンバー「Endless Harmony」は、夏の終わりを感じさせる切ない曲で、デニス・ウィルソンの死を考えると、余計に切なさを感じてしまいます。
The Beach Boys
私的評価: 2.25 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1985年発売の25作目のアルバムで、前作「Keepin’ The Summer Alive」から、5年ぶりに発売されたアルバムです。
この間に、デニス・ウィルソンが海で溺死してしまうという事故がありました。
本作は、売上を回復させるために、カルチャー・クラブのプロデューサーであったスティーヴ・レヴィンをプロデューサーに迎え入れて制作されたため、デジタルを取り入れた1980年代のサウンドに変化しています。
また、カルチャー・クラブやスティーヴィー・ワンダーが曲を提供したり、ゲイリー・ムーアが参加していたりと話題性のあるアルバムでしたが、「Getcha Back」と「California Calling」以外は、ビーチ・ボーイズらしさがなく、パッとしない作品になりました。
売上も、全米チャート52位とパッとしませんでした。
Still Cruisin’
私的評価: 2.3 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1989年発売の26作目のアルバムで、大ヒット曲「Kokomo」が収録されていることで有名なアルバムです。
「Kokomo」は、トム・クルーズ主演の映画「カクテル」の主題歌として使用されたために、全米チャート1位となる大ヒット曲になりました。
全米チャート1位になったのは、「Good Vibrations」以来、22年ぶりとなります。
本作は、「Kokomo」の大ヒットを受け、急遽、制作されたアルバムで、各メンバーのスケジュール上の関係で、3曲は、1960年代の既発曲が収録されています。
ブライアン・ウィルソンは、精神科医ユージン・ランディに傾倒し、ソロ・アルバムの方に力を入れていたため、本作には、1曲しか新曲を提供していません。
トロピカルな曲が大半を占め、印象に残る曲は少ないですが、気軽に聞けるアルバムです。
Holland
私的評価: 2.35 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1973年発売の19作目のアルバムで、メンバーの気分転換やブライアン・ウィルソンの精神療法も兼ね、オランダに移住して制作されたアルバムです。
そのため、リラックスした印象を受けるアルバムですが、残念ながら、魅力的な曲が乏しい作品となってしまいました。
本作には、プログレッシブ・ロックのような組曲「California Saga」が収録されており、本作を特異なものにしています。
「Mount Vernon and Fairway」は、ブライアン・ウィルソンの自信作でしたが、メンバーから酷評されてしまい、ブライアン・ウィルソンは、また鬱状態になってしまったために、EPとして、本作に収録されました。
この曲は、ほとんどが語りのため、メンバーが酷評するのも分かります。
本作の中では、唯一、メロディアスな「Only With You」ぐらいしか、魅力的な曲はありません。
Surfin’ Safari
私的評価: 2.4 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1962年発売のビーチ・ボーイズの記念すべきデビュー・アルバムです。
ビーチ・ボーイズは、ウィルソン3兄弟と、従兄のマイク・ラブ、ブライアンの高校時代の友人アル・ジャーディンの5人のメンバーで結成され、「surfin」と「Surfin’ Safari」をシングル発売し、アメリカで中ヒットしました。
このヒットを受けて、制作されたのがこのアルバムです。
演奏は、まだまだ素人に毛が生えた程度で、ビーチ・ボーイズらしさはなく魅力に欠けますが、オリジナル曲を中心として制作された本作は、斬新さを感じさせます。
ちなみに、収録曲の「409」は、当時の車シボレー409のことで、「サーフィン」や「ホット・ロッド」をテーマにしたバンドであることが分かります。
Beach Boys’ Party!
私的評価: 2.45 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1965年発売の10作目のアルバムで、パーティーの中で演奏した曲を収録したパーティー・アルバムです。
この時期、レコード会社からクリスマス・アルバムを制作するように強要されていましたが、ビーチ・ボーイズにはその気はなく、適当に簡単に制作できるアルバムとして、本作を作ったというのが背景にあります。
そのため、ビーチ・ボーイズのオリジナル曲はなく、カヴァー曲ばかりが収録されています。
当時のライバルであったビートルズの曲を3曲もカヴァーしているのが興味深いところです。
気軽に楽しく聞けるアルバムです。
L.A.
私的評価: 2.5 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1979年発売の23作目のアルバムで、CBS傘下のカリブへ移籍しての最初のアルバムになります。
ブライアン・ウィルソンの精神状態が、また、悪化してしまったことから、本作には、ブライアン・ウィルソンの新曲は、1曲しか収録されていません。
その代わりに、ブルース・ジョンストンが復帰し、プロデュースを担当しています。
本作の注目曲は、「Sumahama」で、この曲は、中国風のイントロで始まり、途中から、日本語で歌われます。
この「Sumahama」というのは、神戸の「須磨海岸」のことを指しています。
その他の曲では、オープニング・ナンバーの「Good Timin’」は、久々のハーモニーの美しいビーチ・ボーイズらしい夏を感じさせる曲で、懐かしさを感じます。
当時流行っていたディスコ調にアレンジされた「Here Comes the Night」は、面白さを感じるものの評判の悪い曲です。
本作も前作「M.I.U. Album」と同様、売上は、低迷してしまいました。
15 Big Ones
私的評価: 2.55 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1976年発売の20作目のアルバムで、ブライアン・ウィルソン復帰作で、「ブライアン・イズ・バック」のキャッチフレーズで大々的に宣伝されたため、全米チャート8位と久々にヒット作となりました。
ブライアン・ウィルソンが復帰できたのは、精神科医ユージン・ランディのリハビリのおかげで、アルバムのプロデュースができるまで回復しました。
本作は、オールディーズのカヴァー曲と、オリジナル曲で構成されており、どの曲も、昔のビーチ・ボーイズらしいアレンジがされ、懐かしさを感じます。
ただ、ブライアン・ウィルソンの歌声が、昔とは異なっているため、完全に昔のビーチ・ボーイズとは言えませんが、この時代にブライアン・ウィルソンが戻ったアルバムとして、貴重な作品です。
Shut Down Volume 2
私的評価: 2.6 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1964年発売の5作目のアルバムです。
本作発売前に、ホット・ロッドの曲を集めたオムニバス・アルバム(アルバム名は、「Shut Down」)が、ビーチ・ボーイズの知らないところで発売されたために、それに対抗して、アルバム名に「Volume 2」が付けられています。
ちなみに、この勝手にアルバム化されてしまったオムニバス・アルバムには、ビーチ・ボーイズの曲「シャット・ダウン」と「409」が収録されています。
本作は、「Fun, Fun, Fun」「Don’t Worry Baby」「The Warmth Of The Sun」が突出して素晴らしく、この3曲だけでも聴く価値のあるアルバムです。
しかし、それ以外の曲は、魅力に乏しく、特に、ビーチ・ボーイズのメンバーの会話が中心の曲や、ドラム・ソロの曲は、ネタ切れを感じせます。
20/20
私的評価: 2.65 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1969年発売の15作目のアルバムで、久々のシングル・ヒット曲「I Can Hear Music」が収録されているアルバムです。
本作でも、ブライアン・ウィルソンのやる気が出ておらず、とうとうブライアン・ウィルソンは、ジャケットにも写らなくなってしまいました。
本作の中に収録されている「Never Learn Not to Love」は、悪名高いチャールズ・マンソンが書いた曲が元歌で、チャールズ・マンソンに惹かれていたデニス・ウィルソンが原曲をそのまま取り上げようとしましたが、メンバーからの反対で歌詞が書き変えられました。
チャールズ・マンソンは、このことを不満に思い、「デニス・ウィルソンに報復しようとしていた」という有名な話があります。
このように曰く付きのアルバムですが、昔のビーチ・ボーイズのサウンドが感じられ、次作の傑作アルバム「Sunflower」の前哨戦のような作品です。
次は、15位 → 5位 です。