Abbey Road
評価: 4.5
1969年発売の12作目のアルバムで、ビートルズ解散前に発売された最後のアルバムです。
前作「ホワイト・アルバム」で、ビートルズのメンバは、ばらばらの状況で、解散状態にありましたが、ポール・マッカートニーの提案によって、再度メンバが集まり、制作されたアルバムです。
アルバム制作時は、メンバ間で緊迫した状況が多々あったようですが、各メンバは、本作がラスト・アルバムになることを心得ており、メンバ間でいざこざが起こらないように、紳士的にレコーディングがされました。
ビートルズのラスト・アルバムに相応しく、どの曲も完成度が高く、最後の輝きを示してくれています。
前作「ホワイト・アルバム」から、作曲能力の向上が見られたジョージ・ハリソンは、本作でも、素晴らしい曲を作曲しており、「Something」は、ジョージ・ハリソンの曲で初のA面シングルカットされ、全米チャート1位を記録しました。
ジャケットも有名で、ポール・マッカートニーが裸足で歩いていることからポール死亡説が流れました。
The Beatles ホワイト・アルバム
評価: 4.6
1965年発売の10作目のアルバムで、ビートルズ初の2枚組のアルバムです。
アルバム制作前に、ビートルズのメンバは、インドのリシケシュに出かけ、静かな生活を送りながら、大量の曲を作曲していました。
それらの曲を集めたのが本作です。
アルバム制作時は、各メンバが個性を出しすぎてしまい、メンバ間の争いが絶えなかったために、メンバの一体感がなく、各自で作った曲を寄せ集めただけのアルバムになりました。
しかし、各個人の音楽能力が高いために、そのような状況であっても、どの曲も素晴らしい完成度を誇っています。
特に、ジョージ・ハリソンの作曲能力の向上が著しく、「While My Guitar Gently Weeps」は、ビートルズのジョージ・ハリソンの曲の中でも、最高傑作の1曲です。
今まで、ジョージ・ハリソンは、ジョン・レノンとポール・マッカートニーの能力の影に隠れてしまって、目立たない存在でしたが、この曲で、ジョージ・ハリソンの見方が一転しました。
ジョン・レノンとポール・マッカートニーの曲は、言わずもがな、素晴らしい曲ばかりです。
Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band
評価: 4.8
1967年発売の8作目のアルバムで、「架空のバンドのショー」をテーマとして構成されたコンセプト・アルバムであり、ロック界において、燦然と輝く金字塔のアルバムです。
ビートルズが、ロックのコンセプト・アルバムを一番最初に制作したかどうかは定かではありませんが、ロック全体に多大な影響を及ぼしたことは間違いありません。
本作制作時期のビートルズは、ライブをやめ、レコーディングに力を注いでいたため、本作は、約700時間に及ぶセッションを要して制作されました。
収録曲の1曲1曲を見たときには、ビートルズの代表曲はありませんが、そもそもがコンセプト・アルバムであるため、1曲を切り出して聴くのには適しておらず、アルバム全体として、まとめて聴く必要があります。
ラスト・ナンバー「A Day In The Life」は、総勢40人のオーケストラを使用した壮大な曲で、本作の中で、一番の聞きどころの曲です。
著名人を集めた煌びやかなジャケットも、インパクト絶大です。
その他のアルバム
- Past Masters vol.1, vol.2
- ビートルズのアルバム未収録のシングルA面、B面で発表された曲や、ドイツ語のバージョンの曲などが収録されているアルバムです。ビートルズの曲は、シングルB面に収録されていた曲でも質が高いため、全曲素晴らしい曲ばかりが収録されています。
- 名曲「Hey Jude」「Day Tripper」は、オリジナル・アルバムには未収録であったため、この曲を聞けるだけでも、本作は、一聴の価値のあるアルバムです。
- Anthology 1,2,3
- ビートルズの未発表曲や、デモ、別テイクなどが収録されており、年代順に vol.1,vol.2,vol.3 が発売され、各volが、2枚組であるため、かなりのボリュームがあります。音質の悪い曲もあり、ビートルズのマニア向けのアルバムです。
- 「Free As A Bird」と「Real Love」は、ジョン・レノンが残したデモテープから、ビートルズのメンバーがアレンジを加え、ビートルズ名義の新曲としてリリースされました。
- The Beatles Live At The BBC
- イギリスBBCラジオ放送で1963年から1965年にかけて放送された演奏が収録されています。1994年に2枚組でリリースされましたが、2013年にリニューアル版がVol.2として発売されました。
- 後期ビートルズは、ライブを行なっていませんでしたの、ビートルズのライブが聞ける貴重なアルバムです。カヴァー曲が多いですが、音質は良質です。
おすすめベスト・アルバム
- THE BEATLES 1962 – 1966(2023エディション版)
- ビートルズのベスト・アルバムは、色々なものが世に出回っていますが、この赤盤と呼ばれている初期のビートルズ(1962年〜1966年)の代表曲を収録したベスト・アルバムと、次に紹介する後期のビートルズのベスト・アルバム(青盤)を押さえておけば、間違いありません。
- 「Love Me Do」から始まり、ラスト・ナンバー「Yellow Submarine」まで、誰しもが1度は耳にしたことのある有名曲ばかりが、収録されています。
- 2023エディション版は、通常盤よりも12曲多く収録され、ボリュームアップされました。
- THE BEATLES 1967 – 1970(2023エディション版)
- 赤盤に続く、後期のビートルズ(1967年〜1970年)の代表曲を収録したベスト・アルバムです。ジャケットが青いことから、青盤と呼ばれています。
- 赤盤に比べると、有名曲は少ないですが、後期のビートルズの名曲ばかりが収録されています。後期のビートルズの有名曲「Hey Jude」と「Let It Be」が収録されています。
- 2023エディション版は、通常盤よりも9曲多く収録され、そのうちの1曲は、2023年に発表されたビートルズ最後の新曲「Now and Then」になります。
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ビートルズのメンバ
ビートルズは、結成時から解散するまで、不動のメンバー4人で、活動しました。
以下に、メンバー4人を紹介します。
- ジョン・レノン(ボーカル、リズムギター担当):
初期のビートルズの中心人物で、ポール・マッカートニーと共に、天才ソング・ライターの1人です。
ビートルズ解散後は、ソロ活動を行い、多数の優れたソロ・アルバムを発表しますが、1980年12月8日 ジョン・レノンの狂信的ファンに、拳銃で撃たれ、他界します。
ビートルズの初期の頃は、一般受けするロックやソウルフルな楽曲を多く作曲しますが中期から後期では、サイケデリックや前衛的な曲に傾倒していき、ポール・マッカートニーにビートルズの主役の座を奪われてしまいます。
ジョン・レノンの奥さん オノ・ヨーコは、ジョン・レノンと結婚したことで最も世界に知れ渡った日本人になりました。 - ポール・マッカートニ(ボーカル、ベース担当):
後期のビートルズの中心人物で、ジョン・レノンと共に、天才ソング・ライターであり、ギネスブックに、「ポピュラー音楽史上最も成功した作曲家」として記載されています。
ビートルズ解散後は、ソロ活動と並行して、ウィングスを結成して、良作のアルバムを多数発表しています。
最近でもソロ・アルバムを、継続的に発表し、音楽活動を続けています。
1980年にウィングスのコンサートのために、来日した際、成田空港の税関で大麻取締法違反(不法所持)で現行犯逮捕されるという汚点もありました。
ビートルズでは、「Let It Be」「Hey Jude」「Yellow Submarine」「Can’t Buy Me Love」「Eleanor Rigby」など、多数の名曲を作り出し、特に、バラード曲を得意としています。 - ジョージ・ハリスン(ボーカル、リードギター担当):
初期ビートルズでは、ほとんど曲を作ることをしていなかったため、ジョン・レノンとポール・マッカートニーの影に隠れていました。
しかし、中期〜後期のビートルズでは、作曲能力が開花し、ジョン・レノンとポール・マッカートニーに負けないぐらいの名曲を作り出しました。
ビートルズ解散後は、ソロ活動を行い、多くのアルバムを制作し、特に、1971年に発表した「All Things Must Pass」は、全英・全米ともに1位を記録し、ジョージ・ハリスンの名作とされています。
ビートルズでは、後期のアルバムに収録された「While My Guitar Gently Weeps」「Something」「Here Comes The Sun」が素晴らしく、ジョージ・ハリスンの代表曲です。 - リンゴ・スター(ボーカル、ドラム担当):
ビートルズでは、ほとんど作曲することがなく、一番地味な存在でした。
しかし、ドラミングには、定評があり、ビートルズのサウンドを下支えしていました。
ビートルズのメンバーの中で、最も穏やかで、人格者であったことが知られています。
ビートルズ解散後は、ソロ活動を行い、多くのアルバムを制作しました。
特に、1973年に発表した「Ringo」は、ビートルズのメンバ全員が参加し、全米2位を記録する大ヒットになりました。
ビートルズでは、「Don’t Pass Me By」と「Octopus’s Garden」の2曲のみ作曲を行なっています。
ビートルズの音楽
ビートルズの音楽は、「ジョン・レノン主体のギターを中心とした初期」、「サイケデリック色の強い中期」、「ポール・マッカートニーを中心とした芸術性の高い後期」に分けることができます。
後期のアルバムには、ビートルズの代表曲が多く収録されているため、
ビートルズのアルバムを聞いたことがない方は、後期のアルバムから聞き始めることをおすすめします。
実験的なサウンドが好みの方には、中期のアルバムがおすすめです。
それぞれの初心者向け、中級者向け、上級者向けの分類は、以下の通りです。
【初期のビートルズ】
- Please Please Me(1963年):初心者向け
- With The Beatles(1963年):中級者向け
- A Hard Day’s Night(1964年):中級者向け
- Beatles For Sale(1964年):上級者向け
- Help!(1965年):初心者向け
【中期のビートルズ】
- Rubber Soul(1965年):初心者向け
- Revolver(1966年):中級者向け
- Magical Mystery Tour(1967年):上級者向け
【後期のビートルズ】
- Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band(1967年):中級者向け
- The Beatles ホワイトアルバム(1968年):初心者向け
- Yellow Submarine(1969年):中級者向け
- Abbey Road(1969年):初心者向け
- Let It Be(1970年):初心者向け
まとめ
最後に、ビートルズのランキング結果をまとめます。
順位 | アルバム名 | 点数 |
---|---|---|
1位 | Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band | 4.8 |
2位 | The Beatles ホワイト・アルバム | 4.6 |
3位 | Abbey Road | 4.5 |
4位 | Rubber Soul | 4.2 |
5位 | Revolver | 4.0 |
6位 | Let It Be | 3.7 |
7位 | Magical Mystery Tour | 3.5 |
8位 | Help! | 3.4 |
9位 | A Hard Day’s Night | 3.2 |
10位 | Beatles for Sale | 3.1 |
11位 | Please Please Me | 3.0 |
12位 | With the Beatles | 2.9 |
13位 | Yellow Submarine | 2.6 |
ビートルズのアルバムは、どのアルバムも素晴らしく、順位を低くしたアルバムも悪いアルバムではありませんので、全アルバムを聞いてもらいたいと思っています。
ビートルズが、なぜ、世界中の人々から愛されているのかが、分かるかと思います。
ジョン・レノンと、ジョージ・ハリソンが他界してしまったため、ビートルズの再結成の夢は途絶えてしまいましたが、
ビートルズが作った曲は、これからも世界中の人に愛され続けていくかと思っています。
次回は、ビートルズの対抗馬で、現在でも活躍しているローリング・ストーンズの全アルバム ランキングをしていきたいと思います。
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ビートルズのグッズ紹介
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