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ラフマニノフ 「4つの小品」「3つの夜想曲」「幻想的小品集」「サロン的小品集 」の紹介・評価
前回は、ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」「連弾曲」の紹介・評価をしましたので、今回は、ラフマニノフのピアノ作品集「4つの小品」「3つの夜想曲」「幻想的小品集」「サロン的小品集」を紹介・評価していきたいと思います。
ラフマニノフのピアノ独奏曲は、作品数がそれほど多くなく、マイナーな作品が多いように感じていますが、
この記事で、少しでも、ラフマニノフのピアノ独奏曲を知ってもらえればと思っています。
今回は、ラフマニノフのピアノ独奏曲の中でも、ラフマニノフ最初期の4作品を紹介・評価していきたいと思います。
評価点は、良い曲かどうかで、個人的な独断と偏見で採点していますので、世間一般の評価と違うところもあるかもしれませんが、その点、ご了承ください。
ラフマニノフの曲を聞いてみたい方、ラフマニノフのピアノ曲の評価や、おすすめの曲を知りたい方に、役立つ記事になっています。
評価結果
評価結果は、以下の通りになりました。
作品 | 評価(10点満点) |
---|---|
4つの小品 | 6.25点 |
3つの夜想曲 | 6.0点 |
幻想的小品集 | 7.0点 |
サロン的小品集 | 5.71点 |
評価の詳細は、以下の通りです。
4つの小品
作品名 | 評価点(10点評価) |
---|---|
4つの小品 | 6.25点 |
リンク 【各楽曲の評価】 1. ロマンス(評価点:6点) 全体的に暗い雰囲気の曲ですが、暗い中にも美しさを兼ね備えています。 近代音楽の持つ革新的な展開はなく、ロマン派のような分かりやすい作品です。 途中から明るい曲調に変わり、曲名のようなロマンスさが出てきます。 2. 前奏曲(評価点:7点) 終始、トリルを主体とした激しいメロディが奏でられます。 その中でも、優しく美しいメロディが表れてきて、ロマン派のクラシックを感じさせます。 この曲も分かりやすく、聞きやすい曲です。 3. メロディ(評価点:6点) 冒頭のゆったりとした美しい曲調から、唐突に、低音の激しいメロディが表れてきます。 高音の優しいメロディと、低音の激しいメロディの対比が面白い作品です 4. ガヴォット(評価点:6点) ガヴォットとは 17世紀頃に広まったフランスの舞曲のことで、中庸なテンポで、2拍子または4拍子を特徴としています。 その言葉の定義通り、この曲は、宮殿に似合いそうな明るい舞曲です。 冒頭部は、優しい弾むようなリズムから、中間部は、激しめの舞曲に変化していきます。 【全体のコメント】 ラフマニノフが、まだピアノ教師のニコライ・ズヴェーレフの家に寄宿していた1888年頃に作曲された作品です。 そのためか、近代クラシックのような難しさはありません。 フマニノフが、ロシアのロマン派音楽を代表する作曲家と言われているのが分かる作品で、西洋のロマン派クラシックを彷彿させる分かりやすい作品です。 |
3つの夜想曲
作品名 | 評価点(10点評価) |
---|---|
3つの夜想曲 | 6.0点 |
リンク 【各楽曲の評価】 1. 嬰ヘ短調(評価点:7点) 夜想曲のため、静かな曲を想像していましたが、中間部は、かなり激しく、速いテンポになります。 末尾は、冒頭と同様、静かに終了していきます。 動と静がはっきりした曲です。 2. ヘ長調(評価点:5点) ゆったりとした冒頭部は、重厚な和音で進行していきます。 その後、中間部では、速いテンポのロマンチックなメロディが表れてきます。 まだ未熟な印象は拭えませんが、若さ溢れる作品です。 3. ハ短調(評価点:6点) 不安定な暗い冒頭部から、リズミカルな舞曲のようなテンポの良い曲調へと展開されます。 そのリズミカルなメロディもすぐに終わり、冒頭の不安定な暗いメロディに戻っていきますが、徐々に激しい展開に発展していきます。 【全体のコメント】 この作品も、「4つの小品」と同様、ラフマニノフの若い(14歳)の時の作品です。 若い時代から、ラフマニノフは、作曲能力が高く、14歳が作ったとは思えない作品であるため、ラフマニノフが神童だったことが分かります。 3曲とも、冒頭部は、夜想曲らしく静かに始まりますが、中間部はかなり激しさを増していきます。 そのため、夜想曲というよりも、バラードに近い作品集のように感じます。 |
幻想的小品集
作品名 | 評価点(10点評価) |
---|---|
幻想的小品集 | 7.0点 |
リンク 【各楽曲の評価】 1. 悲歌(エレジー)(評価点:6点) 曲名通りの悲しい曲で、とても暗く重く、葬送曲のようです。 気分が沈んでいる時には、聞かない方が良いでしょう。 所々で美しいメロディがあったり終盤に盛り上がりを見せますが、それでも暗いため、救いがあまりない曲です。 2. 前奏曲(評価点:9点) 「(モスクワの)鐘の音」とも呼ばれ、ラフマニノフの曲の中では、有名な曲です。 前曲「悲歌(エレジー)」に続き、暗い曲調で始まるため、この曲も救いのないように思えますが、中間部からは、ソナタのような美しく激しい曲調に変わっていきます。 3. メロディ(評価点:7点) 前2曲が暗い曲であったため、かなり明るい曲に聞こえます。 春の爽やかな雰囲気があり、綺麗な作品です。 中間部で盛り上がりが最高潮に達し、最後は、静かに終わっていきます。 メロディという曲名が、この曲にマッチしています。 4. 道化役者(評価点:7点) 曲名通り、おちゃらけた風変わりな作品です。 転調が激しく、かなりピアノ演奏技術が必要そうに聞こえます。 中間部は最初のおちゃらけた雰囲気がなくなり、美しい曲に変わっていきます。 5. セレナード(評価点:6点) セレナードとは、「夕べの音楽」を意味し、小夜曲または夜曲とも訳されます。 この曲は、ワルツ風の曲で、夕べにダンスするのに合いそうな作品です。 ただ、盛り上がりはなく、あまり面白みのない曲に感じます。 【全体のコメント】 作品名から、幻想曲(作曲者の自由な想像力に基づいて創作される曲)のイメージがありましたが、幻想曲という印象は受けません。 前半2曲は、暗い曲で、後半3曲は明るい曲で構成されています。 「前奏曲」は、ラフマニノフの作品の中では有名な曲だけあり、名曲に値する作品です。 四季を感じる作品集です。 |
サロン的小品集
作品名 | 評価点(10点評価) |
---|---|
サロン的小品集 | 5.71点 |
リンク 【各楽曲の評価】 1. 夜想曲(評価点:5点) ゆったりと静かな曲で、夜想曲らしさが出ています。 ラフマニノフの曲は、最初は、曲名通りのメロディから始まりますが、途中から、迫力が増して、曲名の雰囲気が失われてしまうことが多いように感じます。 しかし、この曲は、多少の盛り上がりはありますが、終始、静かな曲で、夜想曲らしさを維持しています。 2. 円舞曲(評価点:6点) サロン風の演舞曲で、ラフマニノフの作品では珍しく、終始、サロン風の雰囲気を崩しません。 ロマン派らしさが出ており、特にショパンの曲に似ています。 華やかさの中にも、美しさのある作品です。 3. 舟唄(評価点:8点) 「幻想的絵画」の連弾曲の中にも「舟唄」がありましたが、「幻想的絵画」の方は、印象主義の強い曲でしたが、こちらは、印象主義にロマン派を加えたような作品です。 右手の終始速い演奏は、キラキラ感が表れています。 4. メロディ(評価点:4点) 「幻想的小品集」の同名曲「メロディ」は、春のような爽やかな曲でしたが、こちらは暗く、爽やかさはありません。 冬の寒い夜の雰囲気があります。 その中でも、終盤は少し明るさが出てきて、暖かみがあります。 「幻想的小品集」の「メロディ」とは対照的な作品です。 5. ユーモレスク(評価点:6点) ユーモレスクとは、滑稽な、あるいは気紛れな曲想が特徴的な曲を指します。 ドヴォルザークの「ユーモレスク」が有名です。 ラフマニノフのこちらの曲は、それほど滑稽さは表れておらず、ピアノ技巧に走っており、静と動がはっきりしている曲です。 6. ロマンス(評価点:5点) ラフマニノフは、「ロマンス」の名前を持つ曲を多く作曲されています。 こちらの「ロマンス」は、ゆったりとして叙情的ではありますが、分かりやすいメロディはなく、難解な曲に属します。 7. マズルカ(評価点:6点) マズルカと言うと、ポーランドの民族舞踊、舞曲で、ショパンを思い浮かべる人が多いかと思います。 こちらのラフマニノフのマズルカは、舞曲の雰囲気はありますが、ショパンほど華やかで美しさはありません。 ロシア出身のラフマニノフが、マズルカを作曲するのは少し違和感を感じます。 【全体のコメント】 小品集であるため、バラエティ豊かな曲が収録されており、曲の統一感はありません。 サロン的な曲は、「円舞曲」と「マズルカ」ぐらいで、その他はサロン的な雰囲気はありません。 その中でも、「舟唄」がキラキラ感があり、おすすめ曲です。 |
まとめ
今回は、ピアノ独奏曲の作品、4作品を紹介・評価しました。
4作品のうち、2作品は、ラフマニノフがまだ青年だった14歳の時の作品ですが、14歳の作品とは思えないほど、優れた作品で、若さが溢れ出ていました。
次回は、「楽興の時」「10の前奏曲集」「13の前奏曲集」の紹介・評価をしていきたいと思います。
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