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Procol Harum(プロコル・ハルム) 全アルバムランキング|名盤、おすすめ アルバム
プロコル・ハルムは、前身バンド「パラマウンツ」のメンバー ゲイリー・ブルッカーが中心となり、1966年に結成されました。
「パラマウンツ」が、R&Bを主体としたバンドであったため、プロコル・ハルムの最初期の作品は、R&Bの音楽を継承していました。
その中で、デビュー曲「青い影」が大ヒットし、プロコル・ハルムの存在が知れ渡ります。
プロコル・ハルムの音楽は、時代とともに、R&B、ハードロック、プログレッシブ・ロック、AORへサウンドを変化させていきました。
プロコル・ハルムは、一旦、1977年に、解散をしますが、1991年には再結成し、2018年まで活動を続けました。
しかし、2021年には、プロコル・ハルムの元メンバーで、ベースを担当していたアラン・カートライトが、
そして、2022年に、ゲイリー・ブルッカーが亡くなってしまったことから、プロコル・ハルムの歴史は、幕を閉じました。
プロコル・ハルムは、日本では、マイナーな印象がありますが、細野晴臣さんや、ユーミンなどが、プロコル・ハルムに影響を受けたことを公言しています。
そんなプロコル・ハルムの名盤の紹介や評価をしていきたいと思います。
プロコル・ハルムのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、
プロコル・ハルムの評価や、名盤、おすすめのアルバムを知りたい方に、役立つ記事になっています。
評価点の基準
評価点の基準は、以下の通りです。
評価点 | 基準 |
---|---|
1.0 〜 2.0 | 駄作のアルバム |
2.0 〜 3.0 | 普通のアルバム |
3.0 〜 4.0 | 良作のアルバム |
4.0 〜 4.5 | 最高傑作のアルバム |
4.5 〜 | 歴史的名盤 |
プロコル・ハルム アルバムランキング
The Prodigal Stranger 放蕩者達の絆
評価: 2.5
1991年発売の10作目のアルバムで、オリジナル・メンバーであるマシュー・フィッシャーやロビン・トロワーなどが集結し、「輪廻」から実に14年ぶりに発表されたアルバムです。
昔のプロコル・ハルムのサウンドとは異なり、シンセサイザーを多用したAORを感じさせる作品です。
悪いアルバムではありませんが、残念ながら、昔のような印象的な曲はなく、ほとんど耳に残らないアルバムとなってしまいました。
そのため、本作は、曲の良さよりも、ゲイリー・ブルッカーのボーカルを味わってもらいたいアルバムです。
Procol’s Ninth
評価: 2.6
1975年発売の8作目のアルバムで、「スタンド・バイ・ミー」「ハウンド・ドッグ」「監獄ロック」などで有名なジェリー・レイバーと、マイク・ストーラーをプロデューサーに迎え入れて制作されたアルバムです。
そのためか、以前のクリス・トーマスのプロデュース作品よりも、アレンジがシンプルになっています。
また、ブラスを入れたファンキーな曲や、レゲエの曲など、新しい試みも見られます。
本作は、プロコル・ハルムのアルバムとしては初めて、カヴァー曲を収録しており、「Eight Days A Week」は、ビートルズのカヴァー曲です。
プロコル・ハルムは、このアルバムから、音楽性を変化させていきます。
Wells On Fire
評価: 2.7
2003年発売の11作目のアルバムで、前作「The Prodigal Stranger」と同様、
黄金期のメンバーであるゲイリー・ブルッカー、マシュー・フィッシャー、キース・リードが集結して制作されたアルバムです。
残念なのは、ロビン・トロワーが参加しておらず、ハードなギターが聞けないことですが、
往年のプロコル・ハルム ファンでも、納得できる作品に仕上がっています。
全体的に、ロック、ブルースの曲が増え、昔のプロコル・ハルムのサウンドを、近代的にしたようなアルバムです。
Novum 乙女は新たな夢に
評価: 2.8
デビュー・シングル「青い影」から50周年を迎えた2017年発売の12作目のアルバムで、プロコル・ハルムのラスト・アルバムです。
ラスト・アルバムに相応しく、プロコル・ハルムの集大成のようなアルバムで、
プロコル・ハルム初期のブルースやR&Bと、近年のAORのサウンドが、うまく結びついています。
本作を、プロコル・ハルムのラスト・アルバムだと思って聞くと、どの曲も切なく聞こえてきます。
尚、本作の美しいジャケットは、過去のアルバムのジャケット(「青い影」の女性、「月の光」の時計、「ホーム」の星、「異国の鳥と果物」の鳥と果物)をモチーフにしています。
Procol Harum 青い影
評価: 2.9
1967年発売のプロコル・ハルムの記念すべきデビュー・アルバムです。
本作には、プロコル・ハルムの出世作「青い影」が収録されていますが、当時のイギリス版には、「青い影」は収録されていませんでした。
そのためか、「青い影」は、このアルバムの中では、少し浮いた印象を受けます。
尚、本作はクラシック・ロック誌の「プログレッシブ・ロックを築いたアルバム50選」に選ばれましたが、まだ、プログレッシブ要素は感じられず、
R&B色の強いアメリカ志向のサウンドが特徴となっています。
プロコル・ハルムの特徴であるマシュー・フィッシャーの独特なオルガンが、本作から、活躍しており、プロコル・ハルムのサウンドの骨格が既に出来上がっています。
Something Magic 輪廻
評価: 3.0
1977年発売の9作目のアルバムで、プロコル・ハルム結成10周年にあたるアルバムです。
オーケストラやオルガンが復活し、プロコル・ハルムのクラシカルな壮大さを感じさせる作品です。
本作の中では、後半を占める「The Worm & the Tree」が、最大の聴きどころの曲で、19分間にも及ぶプログレッシブ・ロックを感じさせる壮大な組曲です。
本作で、一旦、プロコル・ハルムは解散してしまうため、プロコル・ハルムの最後の輝きを示したアルバムと言えます。
Shine On Brightly 月の光
評価: 3.1
1968年発売の2作目のアルバムで、シングル・ヒットした曲はありませんが、前作「Procol Harum」以上に、米国で成功したアルバムです。
前作が、アメリカ志向の素朴なカントリー、ブルース調の曲が多かったのに対して、本作は、スケール・アップし、ギターが派手になり、プログレッシブ・ロックの要素が出てきました。
特に、後半の大部分を占める「In Held ‘Twas in I」は、組曲の構成で、ムーディー・ブルースと同様に、プログレッシブ・ロックのはしりとみなされています。
また、ハードロックの要素も出てきているのが特徴的です。
A Salty Dog
評価: 3.2
1969年発売の3作目のアルバムで、ジャケットからも分かるように、海をテーマにしており、
英国の伝統的な船乗りの唄「シー・シャンティ」をモチーフにしたトータル・アルバムです。
しかし、音楽は、オープニングのかもめの鳴き声ぐらいしか海を感じさせず、カントリー・ブルース調の曲が多いことが特徴です。
本作を、プロコル・ハルムの最高傑作にあげる人が多く、日本でも、細野晴臣や、松本隆、ユーミンらも、本作を名盤にあげています。
その証拠に、細野晴臣のソロ・アルバム「トロピカル・ダンディー」のジャケットは、本作のジャケットをパロディにしています。
アルバムのタイトル名にもなっているオープニング・ナンバー「A Salty Dog」は、プロコル・ハルムの数ある曲の中でも、最も優れた曲の一つに数えられています。
Home
評価: 3.3
1970年発売の4作目のアルバムで、オリジナル・メンバーのマシュー・フィッシャーと、デイヴィッド・ナイツが脱退し、
代わりに、プロコル・ハルムの前身バンド「パラマウンツ」のメンバーであったクリス・コッピングが参加したアルバムです。
マシュー・フィッシャーのキーボードが無くなったために、ギター中心のハードな作品となっており、
オープニング・ナンバー「ウイスキー・トレイン」からハードロックで、飛ばしています。
また、ピンク・フロイドや、ロキシー・ミュージックなどのプロデューサーとして有名なクリス・トーマスがプロデュースを担当したことから、
本作は、プロコル・ハルムの新たな方向性を示したアルバムです。
カッコ良いアルバムなのに、意味不明なジャケットが、そのカッコ良さを台無しにしてしまっているのは、残念なところです。
Broken Barricades
評価: 3.5
1971年発売の5作目のアルバムで、ギターのロビン・トロワーが参加した最後のアルバムです。
本作は、前作「ホーム」のハードロック路線をさらに推し進めた作品で、プロコル・ハルムのアルバムの中では、最もハードロックしています。
特に、ロビン・トロワーは、ジミ・ヘンドリクスのフォロワーということもあり、ジミヘンのギターを彷彿させる演奏をしています。
その証拠に、ロビン・トロワー作曲の「Song for a Dreamer」は、1970年に亡くなったジミ・ヘンドリックスへ敬意を表した曲です。
このようにハードロックしているアルバムですが、一方で、ストリングスを使用した曲も収録されており、今後のプロコル・ハルムの音楽性を予感させています。
Exotic Birds And Fruits 異国の鳥と果物
評価: 3.8
1974年発売の7作目のアルバムで、ブルースを基調にしながらも、アルバム名のように、どこかエキゾチックさを感じるアルバムです。
ライブ・アルバム「Live In Concert With Edmonton Symphony Orchestra」と前作「Grand Hotel」のアルバムが、オーケストラを使用した壮大な作品でしたが、
「オーケストラにはもう飽き飽きしていた」とゲイリー・ブルッカーが語っているように、本作は、昔の素朴なカントリー・ブルースのバンド・サウンドに戻りました。
そのため、「Grand Hotel」のような派手なアレンジはありませんが、それでも、英国的でドラマチックな雰囲気のある作品です。
Grand Hotel
評価: 4.0
1973年発売の6作目のアルバムで、ハードロックだった前作「Broken Barricades」とは打って変わって、
ロックとクラシックの融合を図り、オーケストラのアレンジを行った壮大なプログレッシブ・ロックを展開したアルバムです。
この大きな変化の要因としては、ギターのロビン・トロワーが脱退したことで、ギターが控えめになったことが挙げられます。
プロコル・ハルムの最高傑作の作品であり、ジャケットのように英国紳士的な気品のある円熟したサウンドを楽しむことができます。
このように英国的なアルバムにもかかわらず、本作は、英国チャートにはランクインせず、逆に、米国チャートで21位を記録する不可思議な事象が起こりました。
その他のアルバム
- Procol Harum Live: In Concert with the Edmonton Symphony Orchestra
- アルバム名の通り、エドモントン交響楽団と共演した1971年11月18日カナダのノーザン・アルバータ・ジュビリー・オーディトリアムで録音されたライブ・アルバムです。
- 1stアルバム「青い影」、2ndアルバム「月の光」、3rdアルバム「ソルティ・ドッグ」から選曲されており、オーケストラを入れた演奏は、スタジオ・アルバムとは異なった重厚感のある迫力のある演奏になっています。
- ディープ・パープルや、ムーディー・ブルースなど、当時、オーケストラと共演したアルバムと同様に、本作は、シンフォニック・ロックや、プログレッシブ・ロックの魅力に溢れています。
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プロコル・ハルムのメンバー
プロコル・ハルムは、前身バンド「パラマウンツ」の中心人物であったゲイリー・ブルッカーを中心としたバンドで、
1967年に、キース・リードとマシュー・フィッシャーを加えて結成されました。
以下に、プロコル・ハルムの主要メンバーを紹介します。
- ゲイリー・ブルッカー(ボーカル、ギター担当):
プロコル・ハルムの創始者であり、プロコル・ハルムの中心人物です。
プロコル・ハルムのほとんどの曲は、キース・リードが作詞、ゲイリー・ブルッカーが作曲を行っていました。
プロコル・ハルムが休止していた時には、ソロ活動を行う傍ら、エリック・クラプトン・バンドや、元ビートルズのメンバーとの共演も行っていました。
残念ながら、2022年に癌でお亡くなりになりました。 - マシュー・フィッシャー (オルガン担当):
キーボード・プレイヤーで、プロコル・ハルムでは、ハモンドオルガンを担当し、プロコル・ハルムのサウンドの中心を担いました。
プロコル・ハルムの最も有名な「青い影」は、マシュー・フィッシャーのオルガンなくしては成り立たないほど、オルガンが重要な位置付けとされています。
プロコル・ハルムのアルバムでは、「青い影」、「月の光」、「ソルティ・ドッグ」に参加し、1969年に、バンドを脱退しました。
その後、プロコル・ハルムの再結成時に、再度バンドに加入し、「放蕩者達の絆」「ウェルズ・オン・ファイアー」に参加しました。 - ロビン・トロワー(ギター担当):
プロコル・ハルムには、1stアルバム「青い影」から5thアルバム「ブロークン・バリケーズ」まで参加しました。
1991年の再結成時には、一時的に、プロコル・ハルムに戻りましたが、すぐに脱退しています。
ジミヘン・フォロワーであり、「ジミの再来」とも評されています。
プロコル・ハルムでは、ジミヘンばりのハードなギターが特徴で、ジミヘンに捧げる歌として「ソング・フォー・ア・ドリーマー」を作曲しています。
プロコル・ハルム以外では、ソロ・プロジェクトであるロビン・トロワー・バンドでも活躍しました。 - キース・リード(作詞担当):
前身バンド「パラマウンツ」が解散した後、ゲイリー・ブルッカーと詩人キース・リードが出会ったことから、プロコル・ハルムが結成されました。
キース・リードは、ほとんどのプロコル・ハルムの曲の作詞を担当し、アルバム「ウェルズ・オン・ファイアー」まで、バンドに参加しました。
作詞担当ではありましたが、プロコル・ハルムのレコーディング・セッションには必ず参加し、グループのツアーにも随行していました。
残念ながら、2023年に癌でお亡くなりになりました。
プロコル・ハルムの音楽
プロコル・ハルムの音楽は、大きく、「ブルース、R&B」、「ハードロック」「プログレッシブ・ロック」「AOR」に区分けすることができます。
そのため、プロコル・ハルムの初心者の人は、自分の好みのジャンルの曲から聞き始めれば、間違いはありません。
それぞれのアルバムの区分けごとの初心者向け、中級者向け、上級者向けの分類は、以下の通りです。
【ブルース、R&Bのアルバム】
- Procol Harum 青い影(1967年):中級者向け
- Shine On Brightly 月の光(1968年):上級者向け
- A Salty Dog (1969年):初心者向け
- Exotic Birds And Fruits 異国の鳥と果物(1974年):初心者向け
【ハードロックのアルバム】
- Home(1970年):上級者向け
- Broken Barricades(1971年):中級者向け
【プログレッシブ・ロックのアルバム】
- Grand Hotel(1973年):初心者向け
- Procol’s Ninth(1975年):上級者向け
- Something Magic 輪廻(1977年):中級者向け
【AORのアルバム】
- The Prodigal Stranger(1991年):上級者向け
- Wells On Fire(2003年):中級者向け
- Novum 乙女は新たな夢に(2017年):初心者向け
まとめ
最後に、プロコル・ハルムのランキング結果をまとめます。
順位 | アルバム名 | 点数 |
---|---|---|
1位 | Grand Hotel | 4.0 |
2位 | Exotic Birds And Fruits 異国の鳥と果物 | 3.8 |
3位 | Broken Barricades | 3.5 |
4位 | Home | 3.3 |
5位 | A Salty Dog | 3.2 |
6位 | Shine On Brightly 月の光 | 3.1 |
7位 | Something Magic 輪廻 | 3.0 |
8位 | Procol Harum 青い影 | 2.9 |
9位 | Novum 乙女は新たな夢に | 2.8 |
10位 | Wells On Fire | 2.7 |
11位 | Procol’s Ninth | 2.6 |
12位 | The Prodigal Stranger 放蕩者達の絆 | 2.5 |
私は、ハードロックや、プログレッシブ・ロックが好きなため、プロコル・ハルムのプログレッシブ・ロックとハードロックのアルバムを上位にランキングしました。
この辺りは、人によって好みが分かれますので、ブルースや、R&Bが好きな人は、「A Salty Dog」や「青い影」を上位に位置付る人もいるかと思います。
このようにアルバムによって、好みが変わってくるものの、共通しているのは、ゲイリー・ブルッカーのボーカルが魅力的であることです。
この記事を参考に、プロコル・ハルムの多くの曲に触れて、プロコル・ハルムの魅力を感じ取ってもらえればと思っています。