プロコル・ハルムの初期アルバム 紹介・評価

プロコル・ハルムの初期アルバム 紹介・評価

2022年2月19日、プロコル・ハルムのフロントマン ゲイリー・ブルッカー氏が76歳でお亡くなりになりました。

昨年は、プロコル・ハルムの元メンバで、ベースを担当していましたアラン・カートライト氏がお亡くなりになりました。

プロコル・ハルムのメンバが2年連続で、他界してしまったことは、大変残念であります。

今回は、ゲイリー・ブルッカー氏、アラン・カートライト氏を偲んで、プロコル・ハルムの全アルバムの紹介、評価をしていきたいと思います。

プロコル・ハルムは、イングランド出身のロックバンドで、1967年から活動しており、クラシックやブルースの要素を取り入れた曲が特徴で、スタジオ・アルバムを、12枚残しています。

プロコル・ハルムというと、オルガンが印象的な「青い影」が最も有名だと思いますが、逆に、この曲以外、あまり知られていないかと思います。

しかし、プロコル・ハルムは、ユーミンや、はっぴぃえんど など日本のミュージシャンに大きな影響を与えたと言われています。

今回は、初期の1967年〜1970年のアルバム4枚(「Procol Harum」「Shine On Brightly」「A Salty Dog」「Home」)を、紹介・評価していきたいと思います。

評価点は、個人的な独断と偏見で、各曲に点数をつけて、評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。

プロコル・ハルムのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、プロコル・ハルムのアルバムの評価や、おすすめのアルバムを知りたい方に、役立つ記事になっています。

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評価結果

評価結果は以下の通りです。

No作品評価点(10点満点)
1Procol Harum 青い影5.73点
2Shine On Brightly 月の光6.43点
3A Salty Dog6.0点
4Home6.0点

評価の詳細は、以下を参照ください。

評価詳細

Procol Harum 青い影

No曲名感想評価点
1A Whiter Shade Of Pale 青い影プロコル・ハルムの代表曲で、オルガンが特徴の切ないバラード曲です。この曲は、当時のイギリス盤には収録されていませんでした。この曲目当てに、アルバムを購入する場合は、この曲が収録されているか確認した方が良いかと思います。9点
2Conquistador 征服者オルガンとギターが中心の攻撃的な曲です。プロコル・ハルムの特徴である軽快なオルガン・ソロが入っています。6点
3She Wandered Through the Garden Fence明るいオルガンをバックに、ゲイリー・ブルッカーの軽快なボーカルが特徴の曲です。全体的に明るい曲で、パレードに似合いそうな曲です。6点
4Something Following Meピアノ中心のブルース調のバラード曲で、ゲイリー・ブルッカーが切なく歌い上げています。哀愁漂う聞き応えのある作品です。7点
5Mabel動物の鳴き声が入っていたり、バイオリンが演奏されていたりと、カントリー風の明るく滑稽な曲です。4点
6Cerdesベース中心のブルース調の曲で、ギター、オルガンがハードに演奏されています。5点
7A Christmas Camelピアノ中心のブルース調のシリアスな曲です。曲名からクリスマス・ソングをイメージしましたが、クリスマスの雰囲気は、全く感じません。5点
8Kaleidoscope曲名の「Kaleidoscope」は、万華鏡のことです。軽快なギター、オルガンが特徴の曲で、オルガンとギターのバトル演奏が聞きどころの作品です。4点
9Salad Days曲名の「Salad Days」は、「サラダの日」ではなく「若くて経験が浅い頃」という意味があるようです。明るく青春時代のほの苦さが表れている作品です。6点
10Good Captain Clackピアノ中心の陽気なカントリー風の曲です。コーラスで歌われているサビが、更に、陽気さを増長しています。5点
11Repent Walpurgisブルース調のハードボイルドなインストゥルメンタルの曲です。オルガンとギターが渋く、このアルバムの中で、一番、クールな作品です。途中に、バッハの「プレリュード ハ長調」がモチーフされています。6点
平均点5.7点

 代表曲である「青い影」は、当時のイギリス版には収録されていませんでした。そのためか、「青い影」は、このアルバムの中では、少し浮いた感じがします。
 このアルバムは、プロコル・ハルムの特徴であるクラシカルで荘厳なイメージは感じられず、アメリカ志向のサウンドが特徴の作品です。

Shine On Brightly 月の光

No曲名感想評価点
1Quite Rightly Soイントロのオルガンは、ファースト・アルバム「Procol Harum」と同じですが、演奏もボーカルも壮大になり、進化していることが感じとれます。7点
2Shine On Brightlyオルガン、ピアノ中心の曲ですが、ファースト・アルバムのような素朴さはなく、派手なアレンジがされています。オルガンのソロが、プロコル・ハルムらしさが出ています。後半のギターがハードで派手な演奏がされています。

7点
3Skip Softly (My Moonbeams) 月の光「月の光」と聞くと、美しい曲を想像しますが、ロマンチックな美しい曲ではなく、泥臭いブルージーな作品です。ラストは。忙しなく終了していきます。6点
4Wish Me Well前曲「Skip Softly (My Moonbeams) 月の光」と同様、ピアノ中心の泥臭いブルージーな作品です。この曲も、ギターがハードで派手な演奏がされています。6点
5Rambling On激しいギターが中心の壮大なバラード曲です。ギターが前面に出ていますが、バックのボーカル、ピアノに哀愁を感じます。ラストのクライマックスの泣きのギターが、感動的です。8点
6Magdalene (My Regal Zonophone)ピアノ、オルガン中心の静かなバラード曲です。ギターがほとんど入らず、行進曲のようなドラムが目立つ作品です。5点
7In Held ‘Twas in I組曲構成の作品で、17分半と長い曲です。インド風の曲や、サーカスに合いそうな曲、サイケデリック風の曲、プログレッシブ・ロック風の曲と、バラエティ豊かな曲が詰め込まれています。6点
平均点6.4点

 前作「Procol Harum」は、アメリカ志向の素朴なカントリー、ブルース調の曲が多かったですが、このアルバムは、スケール・アップして、派手さが増しました。
 オルガンとピアノが中心ですが、ギターが攻撃的になり、ハードさが出てきているのが特徴です。ラスト・ナンバーの「In Held ‘Twas in I」は、組曲の構成で、プログレッシブ・ロックを感じさせます。

A Salty Dog

No曲名感想評価点
1A Salty Dogイントロのかもめの鳴き声が、ジャケットのように海を感じさせます。ピアノ、シンセサイザー、管楽器をメインとした壮大なバラード曲です。9点
2The Milk of Human Kindness 自然への愛ギター中心の明るく陽気なブルース調の作品です。ギターは、前作「月の光」のように、攻撃的で派手な演奏がされています。5点
3Too Much Between Usプロコル・ハルムには珍しいアコギ中心の曲で、淡々としたボーカルが特徴の作品です。プロコル・ハルムの音楽の幅が広がったことを感じさせる曲です。6点
4The Devil Came from Kansas カンサスからやってきた悪魔重く攻撃的な激しいギターが、曲名のような悪魔的な雰囲気を感じさせてくれます。嵐の海を感じる作品です。5点
5Boredom鈴、笛、木琴など、トイ楽器を使用している面白い作品です。ドラムも、おもちゃの音に似せています。トイ楽器と正反対なアコギの美しいメロディが、不思議な印象を与えてくれます。4点
6Juicy John Pink純粋なブルースの曲で、ギターのリフ、ハーモニカが、ド直球のブルースを感じさせます。プロコル・ハルムの音楽が、ブルースを基調にしていることが分かる作品です。6点
7Wreck of the Hesperus 宵の明星軽快なピアノから始まる美しい壮大なバラード曲です。ギター、オーケストラ、シンセサイザーが効果的に使用されています。7点
8All This and More 果てしなき希望ピアノとギター中心の曲で、ゲイリー・ブルッカーのボーカルのうまさを味わえるバラード曲です。ピアノソロが、切なく美しく、ラストは、後のアルバム「Grand Hotel」のフレーズに似たメロディーが出てきます。6点
9Crucifiction Lane 十字架への流れピアノ、ギター中心の渋いカントリー調のバラード曲です。ほのぼのとした雰囲気を感じとれますが、激しいギターが不釣り合いに感じます。The Bandのようなカントリー・ロック調の作品です。6点
10Pilgrim’s Progress 巡礼者の道ラスト・ナンバーは、プロコル・ハルムらしいオルガン中心の作品で、「青い影」を彷彿させる曲です。6点
平均点6.0点

 このアルバムをプロコル・ハルムの最高傑作にあげる人が多いアルバムです。細野晴臣、松本隆、ユーミンらも名盤にあげています。細野晴臣のソロ・アルバム「トロピカル・ダンディー」のジャケットは、このアルバムのジャケットをパロディにしています。
 英国の伝統的な船乗りの唄「シー・シャンティ」をモチーフにしたトータル・アルバムですが、それほど海を感じさせず、カントリー・ブルース調の曲が多いのが特徴です。海を感じさせるのは、オープニング・ナンバーのかもめの鳴き声ぐらいです。

Home

No曲名感想評価点
1Whisky Trainオープニング・ナンバーは、ハード・ロック調の曲で、「これが、プロコル・ハルム?」と思わせる作品です。今までのプロコル・ハルムのカントリーやブルース調の曲とは、全く異なります。7点
2The Dead Man’s Dreamイントロは、ピアノが中心で、オルガンも入ってくるため、今までのプロコル・ハルムらしさを感じる作品です。後半は、壮大なバラード曲に変わっていきます。7点
3Still There’ll Be Moreブルース調の曲ですが、ギターがハードであるため、1曲目の「Whisky Train」と同様、ハードロックといっても良い作品です。6点
4Nothing That I Didn’t Knowアコギ中心のバラード曲です。ピアノやオルガンが入ってきますので、昔のプロコル・ハルムらしさを感じさせる作品です。ゲイリー・ブルッカーのボーカルのうまさが光っています。5点
5About to Die曲名から分かるように、死をテーマにしているため暗く重い作品です。スローテンポのギターがヘビーで、更にこの曲を重くしています。5点
6Barnyard Storyこの曲もスローテンポの重い作品で、暗いボーカルが前面に出ています。途中のオルガンの音が、重々しく、教会に流れる葬送曲のような印象を持ちます。5点
7Piggy Pig Pigヘビーな曲が続きます。バックで演奏されているギターがハードで、ラストのギターソロは、ハードロックしています。6点
8Whaling Stories 捕鯨物語プロコル・ハルムの泣きのギターが聞ける作品です。ドラマチックな曲展開がされ、ギターの壮大さが味わえる曲です。このアルバムの中で、最も野心的な作品です。8点
9Your Own Choiceラスト・ナンバーは、意外にも明るいカントリー調のポップな曲で、締め括られます。5点
平均点6.0点

 オリジナル・メンバーのマシュー・フィッシャーと、デイヴィッド・ナイツが脱退し、代わりに、元パラマウンツのクリス・コッピングが参加したアルバムです。
 マシュー・フィッシャーのキーボードが消えたために、ギター中心のハードな作品に仕上がっています。プロコル・ハルムのサウンドが心機一転されたアルバムです。かっこいい曲が多いですが、意味不明なジャケットが、そのかっこよさを台無しにしてしまっています。

まとめ

プロコル・ハルムの初期のアルバムを、ファースト・アルバムから4枚紹介・評価してみました。

初期のアルバムは、「青い影」が象徴するように、オルガン中心の曲が多いですが、4作目「Home」では、激しいギターが中心の曲が多くなりました。

次回は、プログレッシブ・ロックの要素が増している中期のアルバム(「Broken Barricades」〜「Procol’s Ninth」)を、紹介・評価していきたいと思います。

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