Stevie Wonder(スティーヴィー・ワンダー) 全アルバム ランキング 前編
前回は、Soul/R&Bのジャンルから、EW&F(アース・ウィンド・アンド・ファイアー) の全アルバムランキングを行いました。
今回は、Soul/R&B のアーティストのアルバム ランキング 第2段として、Stevie Wonder(スティーヴィー・ワンダー)の全アルバムランキングをしていきます。
Stevie Wonder(スティーヴィー・ワンダー)は、EW&Fよりももっと前の1962年(12歳)から、アルバムを発売しています。
スティーヴィー・ワンダーは、生まれてすぐに「未熟児網膜症」で目が見えなくなりますが、12歳で、マルチ楽器演奏や歌を披露しているアルバムを制作しています。
いかに神童だったことが分かるかと思います。
当時は、リトル・スティーヴィー・ワンダーなんて呼ばれ方をされていました。
スティーヴィー・ワンダーの全アルバムは、ソウルミュージックやR&Bで有名なレコード・レーベル モータウンから発売されています。
初期のスティーヴィー・ワンダーは、まさにモータウンのソウルミュージックといったアルバムが多いですが、1970年初頭から、ファンキーな曲や優れたバラード曲の自作曲が増え、1972年の「トーキング・ブック」から、1976年の「キー・オブ・ライフ」のアルバムで、絶頂期を迎え、神がかったアルバムを制作しています。
現在まで、23枚のスタジオ・アルバムに、3枚のサウンド・トラックアルバムを発売しており、アルバム数が多いため、2回に分けて、ランキングしていきたいと思います。
まずは、前編として、ファースト・アルバム「The Jazz Soul of Little Stevie Wonder」から、「Music of My Mind」までの14枚のスタジオ・アルバムを紹介・評価していきます。
ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。
スティーヴィー・ワンダーのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、スティーヴィー・ワンダーのアルバムの評価を知りたい方に、役立つ記事になっています。
Stevie Wonder アルバムランキング
The Jazz Soul of Little Stevie Wonder
評価: 2.2
1962年発売のファースト・アルバムで、ジャズの要素が強いアルバムです。アルバム名に、当時のスティーヴィー・ワンダーの呼び名である「リトル・スティーヴィー・ワンダー」という名称が含まれています。スティーヴィー・ワンダーは、ハーモニカ、オルガン、ピアノ、ドラム、ボンゴとマルチの楽器を演奏しています。1曲目の「Fingertips」は、後のライブ・アルバム「The 12 Year Old Genius」でシングル・カットされ、ヒットします。
Stevie at the Beach
評価: 2.3
1964年発売の4枚目のアルバムで、海辺を主題としたスタンダード曲が多いアルバムです。アルバムの半分ほど占めているインストゥルメンタルの曲は、ハーモニカが中心のムード音楽に近い曲です。このアルバムでもスティーヴィー・ワンダーは、ハーモニカ、キーボード、ドラム、ボンゴとマルチの楽器を演奏しています。「Castles in the Sand」や「Hey Harmonica Man」がシングル・カットされていますが、このアルバムとともに売れなかったようです。
Alfie Eivets Rednow
評価: 2.4
1968年発売の9枚目のスタジオ・アルバムですが、Eivets Rednow名義のアルバムです。Eivets Rednowとは、スティーヴィー・ワンダーの文字を逆に綴ったものです。なぜ、このようなややっこしいEivets Rednow名義にしたのかは、よく分かりませんが、全曲インストゥルメンタルであるため、「スティーヴィー・ワンダーのボーカルが入っていませんよ」ということを明確にしたかったのかもしれません。このアルバムは、ハーモニカの入ったジャズっぽいアルバムで、スティーヴィー・ワンダーのハーモニカ演奏が強調されています。
Tribute to Uncle Ray レイ・チャールズに捧ぐ
評価: 2.4
1962年発売の2枚目のスタジオ・アルバムで、全曲レイ・チャールズの曲をカバーしているアルバムです。ファースト・アルバムでは、スティーヴィー・ワンダーのボーカルが聞けませんでしたが、このアルバムは、全曲スティーヴィー・ワンダーのボーカルが入っています。まだ声変わりしておらず、子供の声をしていますが、「Don’t You Know」では、低音の大人びたボーカルを披露しています。ビブラートを効かせたボーカルは、一聴の価値があります。
With a Song in My Heart わが心に歌えば
評価: 2.4
1963年発売の3枚目のスタジオ・アルバムで、ジャズ・スタンダード曲が多いアルバムです。スティーヴィー・ワンダーは、歌に徹しており、演奏は、ストリングスを多用しているためにムード音楽に近い感じがします。スティーヴィー・ワンダーは、ちょうど、声変わりをしている時期だったようですが、それを全く感じさせないボーカルを披露しており、ボーカルの凄さが分かります。やはり天才少年だったのでしょうね。
Someday at Christmas 想い出のクリスマス
評価: 2.5
1967年発売の8枚目のスタジオ・アルバムです。アルバム名から分かる通り、このアルバムは、クリスマス・アルバムで、モータウンらしいクリスマスさが表れています。5曲がクリスマススタンダード曲で、残りがモータウンのスタッフ・ライターによるオリジナル曲で構成されています。私は、「想い出のクリスマス」と「クリスマス・ソング」がグッドなクリスマス・ソングかなと思います。
Up-Tight
評価: 2.5
1966年発売の5枚目のスタジオ・アルバムで、「Uptight」や「Nothing’s Too Good for My Baby」などのヒット曲が収録されています。このアルバムから、商業的にも成功し始め、USチャートやR&Bチャートを賑わせます。4枚目までのアルバムは、スティーヴィー・ワンダーの方向性が確立しておらず、何を目指しているのか分かりませんでしたが、このアルバムで、スティーヴィー・ワンダーの方向性がはっきりしてきます。
I Was Made to Love Her 愛するあの娘に
評価: 2.6
1967年発売の7枚目のスタジオ・アルバムで、リズム・ナンバーを中心に選曲されたアルバムです。スティーヴィー・ワンダーのオリジナル曲が、4曲収録されています。その中で、表題曲の「愛するあの娘に」は、シングル・カットされ、ビルボード・ポップ・シングルチャートで2位を記録し、また、イギリスでも初めて、トップ10入りしヒットした曲です。全体的に、明るめのモータウンらしいソウルフルなアルバムです。
Down to Earth 太陽のあたる場所
評価: 2.7
1966年発売の6枚目のスタジオ・アルバムで、初期のモータウン スティーヴィー・ワンダー サウンドが詰まったアルバムです。「愛するあの娘に」が、シングル・カットされヒットしました。この曲以外にも「Sylvia」や「Hey Love」などメロディアスなソウルフルな曲が多いアルバムです。ボブ・ディランの代表曲「Mr. Tambourine Man」もカバーされています。スティーヴィー・ワンダーのモータウン サウンドを味わいたい場合は、このアルバムが良いかと思います。
次は、5位 → 1位 です。
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