SOFTLY
評価: 3.0
2022年に発売された19作目のアルバムで、前作「Ray Of Hope」から実に11年ぶりのリリースとなった作品です。
本作もドラマや映画、CMで使用された既出曲が多くを占めていますが、既出曲とは思えない統一感のあるアルバムに仕上がっています。
「人力飛行機」と「OPPRESSION BLUES」には、シュガー・ベイブに参加していた上原裕(通称「ユカリ」)が参加しており、シュガー・ベイブを感じさせる曲も収録されています。
打ち込みなどの最近の音が使用されているものの、1980年代の山下達郎に回帰したような雰囲気があり、山下達郎のこれまでの活動の集大成的な作品です。
CIRCUS TOWN
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評価: 3.2
山下達郎は、元々ソロで活動する強い希望を持っていませんでしたが、1976年春にシュガー・ベイブが解散したため、やむを得ずソロに転向し制作されたファースト・アルバムです。
前半(A面1〜4曲)はニューヨーク録音でチャーリー・カレロがプロデュースを担当し、
後半(B面5〜8曲)はロサンゼルス録音でジョン・サイターがプロデュースを務めています。
山下達郎は全曲をニューヨークで録音したい意向がありましたが、予算の関係で後半はロサンゼルス録音となりました。
そのため、A面は「ニューヨーク・サイド」、B面は「ロサンゼルス・サイド」と呼ばれています。
本作にはシュガー・ベイブ時代に作られた「WINDY LADY」や、吉田美奈子に提供したセルフカバー曲「永遠に」「LAST STEP」などが収録されています。
A面はニューヨークの都会の夜を感じさせるメロウな曲が中心で、B面はアップテンポやミドルテンポのソウルフルな曲が多く収録されており、前半と後半で雰囲気が異なっています。
GO AHEAD!
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評価: 3.4
1978年に発売された3作目のアルバムで、それまでの作品がセールス不振だったことから、山下達郎は「このアルバムを最後にしよう」という思いで本作を制作しました。
当時、山下達郎は自分の曲がなかなか書けなかったために、外部から依頼された曲が多く収録されています。
そのため、評論家やリスナーからはまとまりのない作品だと批判されることもありましたが、今聴くと、その批判が不思議に思えるほど、山下達郎らしい優れたアルバムに感じます。
「LET’S DANCE BABY」はザ・キングトーンズのために作られた曲で、山下達郎初のシングルカット曲となりました。
それ以外にも、大阪のディスコで大ヒットしたファンク系の「BOMBER」や、夏の海にぴったりのバラード「潮騒」など、今後の山下達郎の音楽性を形作った曲が多く収録されています。
本作をきっかけに、山下達郎はようやくブレイクし始めました。
SPACY
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評価: 3.6
1977年に発売されたセカンド・アルバムで、村上秀一、細野晴臣、松木恒秀、佐藤博、坂本龍一など、当時の日本を代表する凄腕スタジオ・ミュージシャンを集めて制作された作品です。
山下達郎は「前作「CIRCUS TOWN」のプロデューサー、チャーリー・カレロから渡された楽譜を検証し、それを本作に応用した」と語っています。
A面(1〜5曲)は山下達郎のライブで演奏されたり、ベスト・アルバムに収録されることの多い有名曲が中心で、B面(6〜10曲)は実験的な要素の強い曲が収録されています。
本作の注目曲はオープニング・ナンバー「LOVE SPACE」で、16小節のテーマが繰り返され、山下達郎のボーカルと細野晴臣のベースの素晴らしさが感じられる傑作曲です。
前作「CIRCUS TOWN」と同様に、ソウルやAOR色の強いアルバムとなっています。
POCKET MUSIC
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評価: 3.8
1986年に発売された10作目のアルバムで、初めてデジタル機器を導入して制作された作品です。
この時代から音楽業界にもデジタルの波が押し寄せ、使い慣れないデジタル機器に悪戦苦闘しながら本作を制作したことから、山下達郎自身「心残りのある作品である」と語っています。
しかし、アルバム自体はそれほどデジタル色が強いとは感じられません。
お笑い番組「オレたちひょうきん族」で使用された「土曜日の恋人」、中曽根康弘による「不沈空母」発言に反応して作られた「THE WAR SONG」、アン・ルイスに提供した「シャンプー」、車のキャンペーン・ソングとして制作された「風の回廊(コリドー)」など、聴きどころの多いアルバムです。
BIG WAVE
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評価: 4.0
1984年に発売された9作目のアルバムで、サーフィン映画「ビッグ・ウェイブ」のサウンドトラック・アルバムです。
前半(A面 1〜6曲)が山下達郎のオリジナル曲、後半(B面 7〜12曲)がビーチ・ボーイズを中心としたカバー曲で構成されています。
本作制作時、山下達郎は多忙だったため、A面のオリジナル曲のほとんどは既出曲で構成されています。
新曲である映画のテーマ曲「THE THEME FROM BIG WAVE」は、映画とマッチし、夏や海を感じさせる素晴らしい曲で、この1曲だけでも本作を聴く価値があります。
なお、「I LOVE YOU…Part II」は、CM用に作られた「Part I」を流用して制作されたものです。
夏全開のアルバムであるため、夏のドライブに最適な作品です。
MELODIES
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評価: 4.1
1983年に発売された8作目のアルバムで、山下達郎が作詞にも力を入れた作品です。
「GUESS I’M DUMB」と「BLUE MIDNIGHT」以外は、山下達郎が作詞を担当しています。
本作制作時、山下達郎は30歳で、「思い切った路線変更をしたアルバムであった」ことを、30周年記念版で明らかにしています。
そのため、夏のイメージを払拭するために「クリスマス・イブ」を制作したのではないかと推測されます。
なお、本作発売時は「クリスマス・イブ」はほとんど話題に上がらず、シングル・カットもされませんでしたが、
1988年にJR東海「ホームタウン・エクスプレス(X’mas編)」のCMソングに使用されてから、大ヒットしました。
夏を感じさせる曲、冬を感じさせる曲、静かな夜に似合うバラード曲、カバー曲などが収録されており、バラエティ豊かなアルバムです。

MOONGLOW
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評価: 4.2
1979年に発売された4作目のアルバムで、前作「GO AHEAD!」とほぼ同じレコーディング・メンバーで制作された作品です。
「GO AHEAD!」とは異なり、ライブで再現しやすいように作られているため、統一感を感じるアルバムです。
前作の収録曲「BOMBER」路線を継承した「FUNKY FLUSHIN’」や、日本航空のCM曲にもなった爽やかな「愛を描いて」、ファンキーなソウルを感じさせる「HOT SHOT」など、ノリの良い曲が揃っている一方で、
一人アカペラの「夜の翼」や、美しいバラード曲「STORM」「TOUCH ME LIGHTLY」「RAINY WALK」があり、静と動がはっきりしているアルバムです。
ちなみに、「RAINY WALK」は、当時YMOで活躍していた細野晴臣(ベース)と高橋幸宏(ドラム)が演奏している貴重な曲です。
本作は、1年間チャートインするロングセラーとなりました。

RIDE ON TIME
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評価: 4.4
1980年に発売された5作目のアルバムで、山下達郎初のシングルで大ヒットした「RIDE ON TIME」が収録された作品です。
この「RIDE ON TIME」が象徴するように、A面にはノリの良い曲を、B面にはミディアム・テンポの曲やバラードを収録した構成となっています。
「RIDE ON TIME」以外では、ファンキーな「SILENT SCREAMER」や、アメリカン・ポップを感じさせる「夏への扉」、シュガー・ベイブをテーマにした「MY SUGAR BABE」、山下達郎のボーカルの美しさが際立つ「RAINY DAY」「おやすみ」など、シティ・ポップらしさが溢れる曲が揃っています。
本作から、山下達郎の絶頂期が始まりました。

FOR YOU

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評価: 4.6
1982年に発売された7作目のアルバムで、ジャケットからも分かるように、爽やかな夏を感じさせる作品です。
本作によって、山下達郎には、夏とアウトドアのイメージが定着しました。
なお、曲間に短いインタールードを挟む構成は、現在では多くのアーティストが取り入れており珍しくはありませんが、当時としては非常に斬新でした。
カッティング・ギターから始まるオープニング・ナンバー「SPARKLE」から夏全開で、「MORNING GLORY」や「LOVELAND, ISLAND」など、爽やかな夏を感じさせる楽曲が多く収録されています。
また、山下達郎には珍しい尖った楽曲「HEY REPORTER!」や、山下達郎のバラード曲の中でも屈指の名曲とされる「FUTARI」「YOUR EYES」が収録されていることが、本作を名盤たらしめています。
ライブ・アルバム
- IT’S A POPPIN’ TIME
- 1978年3月に、六本木のライブ・ハウス「ピット・イン」で行われた、山下達郎の初のライブ・アルバムです。まだ山下達郎が売れる前のライブであったため、比較的小規模な公演となっています。当時はまだ無名だった坂本龍一が、キーボードで参加しています。
- スタジオ・アルバムには収録されていない新曲やカバー曲も多く収録されており、この時代の山下達郎が好きな方には特におすすめのアルバムです。
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- JOY –TATSURO YAMASHITA LIVE–
- 1981年から1989年までの山下達郎のライヴ音源を集めたアルバムです。1980年代のヒット曲が満載で、ベスト・アルバムとしても楽しめる内容になっています。
- 本作のおすすめ曲は、シティ・ポップとして世界的に知られるようになった竹内まりやのカバー曲「プラスティック・ラブ」で、竹内まりやのオリジナルよりも力強いアレンジが施されています。
- そのほかにも、スタジオ・アルバムでは聴くことのできないビーチ・ボーイズのカバー「God Only Knows」や、アン・ルイスに提供した楽曲のセルフカバー「恋のブギ・ウギ・トレイン」、デルフォニックスのカバー「La-La (Means I Love You)」が収録されています。
おすすめのベスト・アルバム
- OPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜
- シュガー・ベイブ時代から「RAY OF HOPE」までの各アルバムから選曲された、3枚組の究極のベスト・アルバムです。このアルバムを聴けば、山下達郎のほぼすべての時代のヒット曲を押さえることができます。
- 初回限定盤にはボーナス・ディスクが付属しており、スタジオ・アルバム未収録の楽曲が収められています。その中には、オフィシャル・カラオケで山下達郎自身が歌っている、KinKi Kidsのデビュー曲「硝子の少年」も含まれています。
宅配レンタルサービスの中でも、CDのレンタル数が多く30日間無料お試し期間のある TSUTAYA DISCAS がおすすめです。
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山下達郎の音楽
山下達郎のアルバムは、どれもポップで親しみやすく、質の高い楽曲が揃っています。
そのため、作品ごとの大きな違いは少ないと言えますが、強いて分けるとすれば、「POCKET MUSIC」以前のアルバムはシティポップ色が強く、それ以降はより歌謡曲寄りのポップスという区分けが可能です。
それぞれの区分けの初心者向け、中級者向け、上級者向けの分類は、以下の通りです。
【シティポップのアルバム】
- CIRCUS TOWN(1976年):中級者向け
- SPACY(1977年):中級者向け
- GO AHEAD!(1978年):中級者向け
- MOONGLOW(1979年):初心者向け
- RIDE ON TIME(1980年):初心者向け
- FOR YOU(1982年):初心者向け
- MELODIES(1983年):初心者向け
- BIG WAVE(1984年):中級者向け
- POCKET MUSIC(1986年):上級者向け
【歌謡ポップのアルバム】
- 僕の中の少年(1988年):中級者向け
- ARTISAN(1991年):中級者向け
- COZY(1998年):初心者向け
- SONORITE(2005年):上級者向け
- Ray Of Hope(2011年):上級者向け
- SOFTLY(2022年):中級者向け
【その他1人アカペラのアルバム】
- ON THE STREET CORNER 1(1980年):上級者向け
- ON THE STREET CORNER 2(1986年):中級者向け
- ON THE STREET CORNER 3(1999年):上級者向け
- SEASON’S GREETINGS(1993年):初心者向け
まとめ
最後に、山下達郎さんのランキング結果をまとめます。
| 順位 | アルバム名 | 点数 |
|---|---|---|
| 1位 | FOR YOU | 4.6 |
| 2位 | RIDE ON TIME | 4.4 |
| 3位 | MOONGLOW | 4.2 |
| 4位 | MELODIES | 4.1 |
| 5位 | BIG WAVE | 4.0 |
| 6位 | POCKET MUSIC | 3.8 |
| 7位 | SPACY | 3.6 |
| 8位 | GO AHEAD! | 3.4 |
| 9位 | CIRCUS TOWN | 3.2 |
| 10位 | SOFTLY | 3.0 |
| 11位 | COZY | 2.9 |
| 12位 | SONORITE | 2.85 |
| 13位 | ON THE STREET CORNER 2 | 2.8 |
| 14位 | SEASON’S GREETINGS | 2.75 |
| 15位 | 僕の中の少年 | 2.7 |
| 16位 | ARTISAN | 2.65 |
| 17位 | Ray Of Hope | 2.6 |
| 18位 | ON THE STREET CORNER 3 | 2.55 |
| 19位 | ON THE STREET CORNER 1 | 2.5 |
アナログ盤のレコードやカセットで再発売された、1976年〜1982年のアルバムがランキングの上位を占めました。
この時代のアルバムは、世界的に再評価されたシティ・ポップの代表作であり、シティ・ポップを体験したい方には特におすすめです。
その他のアルバムもいずれも完成度が高く魅力的ですので、ぜひ今回のランキングを参考に、山下達郎さんの多くの作品を聴いてもらえればと思います。
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