デヴィッド・シルヴィアン アルバムランキング
前回は、Japanの全アルバムランキングを行いましたので、今回は、Japanのボーカル デヴィッド・シルヴィアンのアルバムランキングを行いたいと思います。
Japan解散後、デヴィッド・シルヴィアンは、ソロ作品を多数発売していますが、インストゥルメンタルやアンビエントのアルバムもあり、今回は、デヴィッド・シルヴィアンのボーカルが入っているアルバムを対象にランキングしました。
デヴィッド・シルヴィアンのソロ作品は、芸術性が非常に高く、最近のアルバムは凡人には理解できないほど難解なもので、評価が難しいところがあります。
私の理解できる範囲で、独断と偏見でランキングしてみましたので、その点、ご了承下さい。
デヴィッド・シルヴィアンのアルバムを聞いたことがない方や、デヴィッド・シルヴィアンのアルバムの評価を知りたい方に、役立つ記事になっています。
評価アルバム
今回の評価アルバムは、デヴィッド・シルヴィアンのボーカルが入っているアルバムに限定しています。
以下が、今回の評価アルバムです。
No | 発売年 | アルバム |
---|---|---|
1 | 1984年 | Brilliant Trees |
2 | 1986年 | Gone to Earth |
3 | 1987年 | Secrets of the Beehive |
4 | 1999年 | Dead Bees on a Cake |
5 | 2003年 | Blemish |
6 | 2009年 | Manafon |
7 | 2010年 | Sleepwalkers |
デヴィッド・シルヴィアン アルバムランキング
Manafon
評価: 1.8
前作「Blemish」の延長線上にあるアルバムで、「Blemish」より更に、難解になっています。このアルバムは、歌詞とメロディを即興演奏し、その後に楽器をのせて制作されています。歌にも演奏にもあまりメロディーを感じられません。このアルバムは理解しようとせず、雰囲気だけを味あうのに適しているかもしれません。
上級者向けのアルバムです。
blemish
評価: 2.0
前作「Dead Bees on a Cake」から一転、即興演奏の前衛音楽的なサウンドに変化しました。ボーカルや演奏は少し暴力的な感じがします。1曲目は、ボーカルに少しメロディがあり、演奏も繰り返される電子音であるため、一番聞きやすいかもしれません。それ以外の曲は、歌にも演奏にもメロディーを感じられません。即興演奏なんてそんなものでしょうか。芸術を極めるとこのような音楽になるのですね。凡人には理解が難しいです。
上級者向けのアルバムです。
Sleepwalkers
評価: 2.5
「blemish」「Manafon」は、即興演奏の前衛音楽的なサウンドでしたが、このアルバムは、2000年代からのデヴィッド・シルヴィアンのコラボレーションをまとめたアルバムで、デヴィッド・シルヴィアンとしては、聴きやすいアルバムになっています。坂本龍一氏とのコラボ「World Citizen」から「I Won’t Be Disappointed」も収録されています。
上級者向けのアルバムです。
Dead Bees on a Cake
評価: 3.0
このアルバム制作時、デヴィッド・シルヴィアンは、結婚、子供の誕生と、私生活が充実していました。しかしながら、このアルバムの制作は難航したようで、坂本龍一氏も参加していますが、折り合いがあわず、途中で、坂本龍一氏は脱退しています。そのためか、少し散漫な印象を受けるアルバムです。「Krishna Blue」「Praise」のようなインドっぽい曲も含まれています。おすすめは、「I Surrender」「Wanderlust」です。
中級者向けのアルバムです。

Secrets of the Beehive
評価: 3.5
「Brilliant Trees」「Gone to Earth」のサウンドを更に芸術性を深めた最終形が、このアルバムだと思っています。これ以降のアルバムからサウンドが変化していきます。アコースティック楽器が多用され、アルバムジャケットのように絵画的なアルバムです。
中級者向けのアルバムです。

Gone to Earth
評価: 4.0
このアルバムには、キング・クリムゾンの中心人物であるロバート・フリップがギターで参加しています。ロバート・フリップらしいギター音です。このアルバムでの出会いにより、後で紹介する「The First Day」の制作に繋がります。ちなみに、ロバート・フリップは、キング・クリムゾンのボーカルに、デヴィッド・シルヴィアンを誘ったのですが、デヴィッド・シルヴィアンはお断りしたそうです。デヴィッド・シルヴィアン ボーカルのキング・クリムゾンを聴いてみたかったです。このアルバムの収録曲である「Gone to Earth」「Wave」「Silver Moon」の曲名から分かる通り、このアルバムは、自然を表現したアルバムです。
中級者向けのアルバムです。

Brilliant Trees
評価: 4.2
Japan解散後の初のソロアルバムですが、既に、デヴィッド・シルヴィアンのサウンドが出来上がっています。芸術性が高いですが、最近の前衛音楽の要素はなく、ジャズっぽさを持った一般受けするサウンドです。そのため、デヴィッド・シルヴィアンのアルバムを聞いたことがない人は、このアルバムから聞くのが良いかと思います。「Red Guiter」がシングルヒットしています。
初級者向けのアルバムです。
見事に、発売順のランキングになりました(「Sleepwalkers」は除く)。これは、発売する度に、アルバムが悪くなっていっているのではなく、芸術性が高くなり、凡人には理解しづらくなっているためです。私みたいな凡人には分からない究極の音楽になっています。
その他のおすすめアルバム、曲紹介
- 「Gone to Earth」に参加したキング・クリムゾンのロバート・フリップとのコラボレーション アルバムで、1993年に発売されました。
- デヴィッド・シルヴィアンのソロアルバムとは違い、ギター中心のロックアルバムで、かっこいい曲も多く収録されています。
- キング・クリムゾンっぽい曲が何曲か入っており、キング・クリムゾン ファンにもおすすめのアルバムです。
- このアルバムは、「Brilliant Trees」と「Gone to Earth」の間に挟まれたミニアルバムで、邦題は「錬金術」です。
- デヴィッド・シルヴィアン初の全曲インストゥルメンタルのアルバムです。今では、デヴィッド・シルヴィアンのインストゥルメンタルのアルバムは珍しくないですが、当時は、デヴィッド・シルヴィアンのボーカルを求めている人たちからは不評のアルバムでした。
- デヴィッド・シルヴィアンのインストゥルメンタルのアルバムの中では、最も聴きやすいアルバムで、中東の民族音楽っぽいサウンドです。
Japanアルバムランキングと合算
最後に、Japanアルバムランキングと合算してみました。
順位 | アーティスト | アルバム名 | 評価 |
---|---|---|---|
1位 | David Sylvian | Brilliant Trees | 4.2 |
2位 | David Sylvian | Gone to Earth | 4.0 |
3位 | Japan | Gentlemen Take Polaroids – 孤独な影 – | 3.8 |
4位 | David Sylvian | Secrets of the Beehive | 3.5 |
5位 | Japan | Tin Drum – 錻力の太鼓 – | 3.5 |
6位 | Japan | Quiet Life | 3.0 |
7位 | David Sylvian | Dead Bees on a Cake | 3.0 |
8位 | Japan | Adolescent Sex – 果てしなき反抗 – | 2.7 |
9位 | Rain Tree Crow | Rain Tree Crow | 2.5 |
10位 | David Sylvian | Sleepwalkers | 2.5 |
11位 | Japan | Obscure Alternatives – 苦悩の旋律 – | 2.3 |
12位 | David Sylvian | blemish | 2.0 |
13位 | David Sylvian | Manafon | 1.8 |
まとめ
デヴィッド・シルヴィアンのアルバムを、ランキングしてきましたが、分かりやすい初期のアルバムが、上位を占める結果になりました。
デヴィッド・シルヴィアンには、もっと分かりやすく気軽に聞けるアルバムを作って欲しいですが、達人の域に達してしまったため、昔の分かりやすい音楽に戻ることは難しいかもしれないですね。
次回は、Japanが影響を受けていたRoxy Musicのアルバムランキングをしていきたいと思います。
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