スライ&ザ・ファミリー・ストーン 全アルバム ランキング|おすすめアルバム
前回は、ジャネット・ジャクソンの全アルバムランキングをしましたので、今回は、Soul/R&Bのジャンルから、少し毛色の違う、ファンキーなスライ&ザ・ファミリー・ストーンの全アルバムランキングをしていきたいと思います。
スライ&ザ・ファミリー・ストーンは、1967年のデビューアルバム「新しい世界」から、現在までに、11枚のスタジオ・アルバムを発売しています。(一部、スライ・ストーン名義のアルバムもあります。)
スライ&ザ・ファミリー・ストーンは、バンド名から分かる通り、スライ・ストーンを中心としたバンドです。
スライ・ストーンは、アフロヘアと、もみあげが印象的で、バンドの写真の中でも特に目立っています。
スライ&ザ・ファミリー・ストーンの音楽は、ファンクとロックの融合を試みており、ファンキー色の強いことが特徴的です。
特に、1971年発売の「暴動」は、メロディを少なくし、独特な楽器演奏を行い、今までに聞いたことがないファンキーなグルーブ感のあるサウンドを作り上げました。
11枚のスタジオ・アルバム全て、ファンキーな音を追求した作品であるため、スライ&ザ・ファミリー・ストーンは、ファンク・バンドの代表格になっています。
そんなスライ&ザ・ファミリー・ストーンの全アルバム11枚を紹介しながらランキングしていきたいと思います。
ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。
スライ&ザ・ファミリー・ストーンのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、スライ&ザ・ファミリー・ストーンのアルバムの評価や、おすすめのアルバムを知りたい方に、役立つ記事になっています。
スライ&ザ・ファミリー・ストーン アルバムランキング
Back on the Right Track
評価: 2.2
1979年発売の10枚目のアルバムで、通称「スライ・バック」と呼ばれているアルバムです。前作「Heard Ya Missed Me, Well I’m Back」でも、「Well I’m Back」という言葉がアルバム名に入っていたことから、昔のスライ&ザ・ファミリー・ストーンが戻ってきたことを強調したい意図が伺えます。しかし、アルバムの内容は昔の面影は全くなく、軽いファンク・アルバムになってしまいました。アルバムの長さは30分にも満たず、曲の制作にも苦労していたことが分かります。特筆すべき曲もなく、残念なアルバムです。
A Whole New Thing 新しい世界
評価: 2.4
1967年発売のファースト・アルバムで、まだ、ファンキー色は薄く、ホーンを使用して試行錯誤していることが分かるアルバムです、オープニング・ナンバーの「Underdog」から、ホーン全開で、聞いたことのあるイントロのメロディが印象的です。(調べてみたところ、このイントロは、フランスの民謡「フレール・ジャック」という曲だそうです。)スライ・ストーンのボーカルだけではなく、色々なコーラスが入っており、特に女性のコーラスが印象に残ります。黒人音楽に、アメリカのバンド「シカゴ」のブラス・セクションを加えたようなサウンドです。デビュー・アルバムということもあり、セールス的には、成功しませんでした。
Life
評価: 2.5
1968年発売の3枚目のアルバムで、ホーン中心の曲からギター中心のファンキーな曲が増えたアルバムです。ファズ・ギターやオルガン、ホーンなどがミックスされたサウンドは、混沌とした印象を持ちます。そのため、売り上げは伸びず、世間的には評価が低いアルバムです。それでも、おちゃらけた行進曲のような「Fun」や、リズム・ベースがカッコ良い「Love City」、ファンキーとジャズをミックスしたような「I’m an Animal」など収録されており、聞きどころはあります。本作から「Life」と「M’Lady」が両A面扱いで、シングル・カットされ、小ヒットしました。
Heard Ya Missed Me, Well I’m Back
評価: 2.6
1976年発売の9枚目のアルバムで、前作「High on You」は、スライ・ストーン名義でしたが、本作は、ファミリー・ストーンが再構成され、ファミリー・ストーンの名前が戻ってきました。ただ、オリジナル・メンバは、スライ・ストーンとシンシア・ロビンソンだけになり、スライ・ストーン1人で楽器のほとんどを演奏しています。レゲエ調の陽気な「Heard Ya Missed Me, Well I’m Back」や、ファンキーな「What Was I Thinkin’ in My Head」「Mother Is a Hippie」、ソウルフルなバラード「Nothing Less Than Happiness」「Everything in You」などが収録されており、バラエティー豊かなアルバムです。
Ain’t but the One Way
評価: 2.7
1983年発売の11枚目のアルバムで、ブラスを多用したファンキーなアルバムです。ただ、前半は、ファンキーな曲が多く迫力がありますが、後半は、勢いがなくなっていきます。本作の中では、ポップな「Ha Ha, Hee Hee」や、ファンキーな「Who in the Funk Do You Think You Are」、Kinksのカバー曲「You Really Got Me」が、勢いがあり、おすすめ曲です。前作「Back on the Right Track」が元気がなかったアルバムでしたが、本作で少し勢いが戻ってきたため、今後のアルバムに期待が持てる作品となりました。
High on You
評価: 2.8
1975年発売の8枚目のアルバムで、スライ&ザ・ファミリー・ストーンのメンバーは参加していますが、実質、スライ・ストーンのソロ・アルバムです。「Stand!」や「暴動」のような尖った曲はなく、普通のファンク・アルバムであるため、見方によっては、魅力に欠けるアルバムです。しかし、「Stand!」や「暴動」のような曲を期待しなければ、決して悪いアルバムではありません。「I Get High On You」「Le Lo Li」「Crossword Puzzle」の3曲がシングル・カットされましたが、いずれもヒットせず、失敗に終わっています。本作から、スライ&ザ・ファミリー・ストーンのオーラは、無くなっていきます。
Dance to the Music
評価: 2.9
1968年発売のセカンド・アルバムです。「ダンス・トゥ・ザ・ミュージック」が先行シングル発売され、アメリカのBillboard Hot 100で8位になり、スライ&ザ・ファミリー・ストーンの名が、世に知られ始めました。前作のデビュー・アルバム「新しい世界」では、ブラス・セクションが全開でしたが、本作は、ホーンは控えめになり、ギターやオルガンが前面に出てきています。1960年代後半〜1970年代前半を感じさせるダンス・ソングのメドレー「Dance to the Medley」が収録されています。ファンキーで陽気な曲が多く、ゴキゲンなアルバムです。
Small Talk
評価: 3.0
1974年発売の7枚目のアルバムで、スライ・ストーンに子供が生まれ、幸せを感じさせるアルバムです。「暴動」のような政治的な要素はなく、家族愛を表現したアルバムで、ソウルフルで明るい曲が多く収録されています。しかし、スライ・ストーンは麻薬から抜け出すことができず、本作発売後、ファミリー・ストーンは、活動を停止してしまいます。スライ・ストーンが麻薬にはまらなければ、もっと素晴らしいアルバムが制作されていたのではないかと思うと残念でなりません。尚、本作のジャケットに写っているのは、当時の妻キャスリーン・シルバと息子のシルベスター・ジュニアです。
次は、3位 → 1位 です。
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