スライ&ザ・ファミリー・ストーン 全アルバム ランキング|おすすめアルバム

スライ&ザ・ファミリー・ストーン 全アルバム ランキング|おすすめアルバム

前回は、ジャネット・ジャクソンの全アルバムランキングをしましたので、今回は、Soul/R&Bのジャンルから、少し毛色の違う、ファンキーなスライ&ザ・ファミリー・ストーンの全アルバムランキングをしていきたいと思います。

スライ&ザ・ファミリー・ストーンは、1967年のデビューアルバム「新しい世界」から、現在までに、11枚のスタジオ・アルバムを発売しています。(一部、スライ・ストーン名義のアルバムもあります。)

スライ&ザ・ファミリー・ストーンは、バンド名から分かる通り、スライ・ストーンを中心としたバンドです。

スライ・ストーンは、アフロヘアともみあげが印象的で、バンドの写真の中でも特に目立っています。

スライ&ザ・ファミリー・ストーンは、ファンクとロックの融合を試みており、重厚なベースやワウワウなギターが特徴のファンキー色の強い作品が多いです。

特に、1971年発売の「暴動」は、メロディを少なくし、独特な楽器演奏を行い、今までに聞いたことがないファンキーなグルーブ感のあるサウンドを作り上げた作品です。

11枚のスタジオ・アルバム全て、ファンキーな音を追求した作品であるため、スライ&ザ・ファミリー・ストーンは、ファンク・バンドの代表格になっています。

1983年のアルバム発表を最後に、目立った活動はしておりませんが、1960年代、1970年代に、ファンクの基礎を築いたスライ&ザ・ファミリー・ストーンは、今でも影響力のあるバンドだと思います。

そんなスライ&ザ・ファミリー・ストーンの全アルバム11枚を紹介しながらランキングしていきたいと思います。

ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。

スライ&ザ・ファミリー・ストーンのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、スライ&ザ・ファミリー・ストーンのアルバムの評価や、おすすめのアルバムを知りたい方に、役立つ記事になっています。

スライ&ザ・ファミリー・ストーン アルバムランキング

第11位
Back on the Right Track

迫力がなくなり、薄っぺらいアルバムになってしまったわね。BGMとして、気軽に聞くにはいいかもしれないわね。
kat
ファンキーな曲は多いけど、サウンドに覇気がなく、麻薬でやられてしまったスライの状態を表しているようだね。

評価: 2.2
1979年発売の10枚目のアルバムで、通称「スライ・バック」と呼ばれているアルバムです。前作「Heard Ya Missed Me, Well I’m Back」でも、「Well I’m Back」という言葉がアルバム名に入っていたことから、昔のスライ&ザ・ファミリー・ストーンが戻ってきたことを強調したいのだと思いますが、アルバムの内容は昔の面影は全くなく、軽いファンク・アルバムになってしまいました。アルバムの長さは30分にも満たず、曲の制作にも苦労していたことが分かります。特筆すべき曲もなく、残念なアルバムです。

第10位
A Whole New Thing 新しい世界

ホーンを中心としたロック色の強いアルバムね。アルバム名「新しい世界」から、何か新たなことをしようとしていることが分かるアルバムだわ。
kat
ファンクというよりもミクスチャー・ロックという感じがするね。1967年にして、このサウンドは、斬新だったのではないかと思うね。

評価: 2.4
1967年発売のファースト・アルバムで、まだ、ファンキー色は薄く、ホーンを使用して試行錯誤していることが分かるアルバムです。1曲目の「Underdog」から、ホーン全開で、聞いたことのあるイントロのメロディが印象的です。(調べてみたところ、このイントロは、フランスの民謡「フレール・ジャック」という曲だそうです。)スライ・ストーンのボーカルだけではなく、色々なコーラスが入っており、特に女性のコーラスが印象に残ります。黒人音楽に、アメリカのバンド「シカゴ」のブラス・セクションを加えたようなサウンドです。デビュー・アルバムということもあり、セールス的には、成功しませんでした。

第9位
Life

ハードなギター中心のファンク・アルバムね。「M’Lady」や「Life」など分かりやすい曲もあるけど、とっつきにくファンキーな曲が多かったわ。
kat
「Into My Own Thing」や「Love City」は、アルバム「暴動」に入ってそうな曲で、「暴動」の片鱗が伺えるアルバムだね。そのため、とっつきにくさはあるね。

評価: 2.5
1968年発売の3枚目のアルバムで、ホーン中心の曲からギター中心のファンキーな曲が増えたアルバムです。ファズ・ギターやオルガン、ホーンなどがミックスされたサウンドは、混沌とした感じがあります。そのため、売り上げは伸びず、世間的には評価が低いアルバムです。それでも、おちゃらけた行進曲のような「Fun」や、リズム・ベースのカッコいい「Love City」、ファンキーとジャズをミックスしたような「I’m an Animal」など収録されており、聞きどころはあります。このアルバムから「Life」と「M’Lady」が両A面扱いで、シングル・カットされ、そこそこヒットしました。

第8位
Heard Ya Missed Me, Well I’m Back

1曲目から陽気なアルバムね。ファンク色は薄くなって、ソウルフルになったわね。
kat
1曲目からずっこけてしまうけど、耳に残ってしまう曲だね。レゲエ、ソウル、バラード、ファンクと色々な曲が収録されていて面白いアルバムだね。

評価: 2.6
1976年発売の9枚目のアルバムで、前作「High on You」は、スライ・ストーン名義でしたが、このアルバムは、ファミリー・ストーンが再構成され、ファミリー・ストーンの名前が戻ってきました。ただ、オリジナル・メンバは、スライ・ストーンとシンシア・ロビンソンだけになり、スライ・ストーン1人で楽器のほとんどを演奏しています。レゲエ調の陽気な「Heard Ya Missed Me, Well I’m Back」や、ファンキーな「What Was I Thinkin’ in My Head」「Mother Is a Hippie」、ソウルフルなバラード「Nothing Less Than Happiness」「Everything in You」などが収録されており、バラエティー豊かなアルバムです。

第7位
Ain’t but the One Way

ブラスを多く使用したことで、前作「Back on the Right Track」よりも迫力が増したわね。
kat
ブラスの音は、80年代のEW&Fを感じさせるね。ファンキーなグルーブ感が少し戻ってきたね。

評価: 2.7
1983年発売の11枚目のアルバムで、ブラスを多用したファンキーなアルバムです。ただ、前半は、ファンキーな曲が多く迫力がありますが、後半は、勢いがなくなり、聞きどころが無くなってきます。このアルバムの中では、ポップな「Ha Ha, Hee Hee」や、ファンキーな「Who in the Funk Do You Think You Are」が、勢いがあり、おすすめの曲です。それ以外では、Kinksの名曲「You Really Got Me」をカバーしています。前作「Back on the Right Track」が元気がなかったアルバムでしたので、このアルバムで少し勢いが戻ってきたのは嬉しい限りです。

第6位
High on You

「Small Talk」以前のアルバムと比較すると、かなり聞きやすくなったわね。ソウルフルな曲もあって、私は、好きなアルバムだわ。
kat
このアルバムから、スライは、昔のオーラが無くなってしまったけど、世間一般の評判ほど、悪いアルバムだとは思わないけどね。

評価: 2.8
1975年発売の8枚目のアルバムで、スライ&ザ・ファミリー・ストーンのメンバーも参加していますが、実質、スライ・ストーンのソロ・アルバムです。「Stand!」や「暴動」のような尖った曲はなく、普通のファンク・アルバムであるため、見方によっては、魅力に欠けるアルバムではあります。しかし、「Stand!」や「暴動」のような曲を期待しなければ、決して悪いアルバムではありません。「I Get High On You」「Le Lo Li」「Crossword Puzzle」の3曲がシングル・カットされましたが、いずれもヒットせず、失敗に終わっています。このアルバムから、尖ったスライ&ザ・ファミリー・ストーンのオーラは、無くなってしまいます。

第5位
Dance to the Music

前作「新しい世界」に比べると、聞きやすくなって、ダンサンブルな曲が多くなったわね。アルバムと同名の「Dance to the Music」が、有名な曲ね。
kat
ホーンが控えめになり、代わりにオルガンが使用され始めて、サイケデリックの要素も入ってきたね。サイケデリック・ファンクと言った感じのアルバムだね。

評価: 2.9
1968年発売のセカンド・アルバムです。「ダンス・トゥ・ザ・ミュージック」が先行シングル発売され、アメリカのBillboard Hot 100で8位になり、スライ&ザ・ファミリー・ストーンの名が、世に知られ始めました。前作のデビュー・アルバム「新しい世界」では、ブラス・セクションが全開でしたが、このアルバムは、ホーンは控えめになり、ギターやオルガンが前面に出てきています。1960年代後半〜1970年代前半を感じさせるダンス・ソングのメドレー「Dance to the Medley」が収録されています。ファンキーで陽気な曲が多く、ゴキゲンなアルバムです。

第4位
Small Talk

ジャケットから分かるように、家族愛を感じるアルバムね。ストリングスが多用され、難解なファンキーな曲が減ったわね。
kat
スライ&ザ・ファミリー・ストーンの黄金期3部作(「スタンド! 」「暴動」「フレッシュ」)は、尖ったファンキーな曲が多かったけど、このアルバムは、その尖った感じはなくなりマイルドなファンクの曲が増えたね。

評価: 3.0
1974年発売の7枚目のアルバムで、スライ・ストーンに子供が生まれ、幸せを感じさせるアルバムです。「暴動」のような政治的な要素はなく、家族愛を表現したアルバムで、尖ったファンキーな曲はなく、ソウルフルで明るい曲が多く収録されています。しかし、スライ・ストーンは麻薬から抜け出すことができず、このアルバム発売後、オリジナルのファミリー・ストーンは、活動を停止してしまいます。スライ・ストーンが麻薬にはまらなければ、もっと素晴らしいアルバムが制作されていたのではないかと思うと残念でなりません。尚、このアルバムのジャケットに写っているのは、当時の妻キャスリーン・シルバと息子のシルベスター・ジュニアです。

次は、3位 → 1位 です。

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