Siren
評価: 3.6
1975年発売の5枚目のアルバムで、ジャケットのように、美しくも妖しげなムードのあるアルバムです。
本作発売後のライブでは、日本の「サディスティック・ミカ・バンド」がサポーティング・バンドとして参加しました。
「Love is the Drug」がシングルカットされ、イギリスで2位、アメリカで30位とヒットしました。
この曲は、ムード音楽のような邦題(「恋はドラッグ」)がつけられていますが、ギターリフがカッコ良く、ロキシー・ミュージックの代表曲でもあります。
ジャケットに写っている女性は、当時のブライアン・フェリーの恋人だったジェリー・ホールで、後に、ローリング・ストーンズのミック・ジャガーに取られてしまいます。
本作発売後、一旦、ロキシー・ミュージックは解散します。
For Your Pleasure
評価: 4.0
1973年発売の2枚目のアルバムで、ブライアン・イーノが参加した最後のアルバムです。
ブライアン・イーノの貢献度が高く、ラスト・ナンバー「For Your Pleasure」は、ブライアン・イーノが録音したテープを再編集し、奇妙な効果をあげています。
また、歌詞が独特で、例えば「The Bogus Man」は、ホラー映画のワンシーンのような歌詞であったり、「In Every Dream Home A Heartache」は、ビニールの人形を愛するといった歌詞であったりと、全体的に、ジャケットのような妖しげなダークな雰囲気を感じさせます。
「Do the Strand」と「Editions of You」は、ロキシー・ミュージックのライブのラストに、必ず演奏される曲です。
Avalon
評価: 5.0
1982年発売の8枚目のアルバムで、ロキシー・ミュージックの最高傑作アルバムであり、歴史に残る名盤です。
伝説の極楽島「アヴァロン」をモチーフにしており、それを表現しているジャケットは、格別の美しさがあります。
極力、楽器のソロを排除した空間的なサウンドは、言葉では言い尽くせないほど、無駄のない完璧な出来となっています。
ロキシー・ミュージックは、アメリカであまり人気がなかったことから、雑誌などの洋楽名盤ランキングでは、本作が高順位に入ってこないことが残念に感じますが、ロック史上、最上位に位置付けても良いほどの名作です。
その他のアルバム
- 本作は、1973年から1975年の間の演奏を集めたライブ・アルバムです。
- ロキシー・ミュージックのライブの定番曲ばかりでなく、「Pyjamarama」「The Bogus Man」「Chance Meeting」といったライブで演奏されるのが珍しい曲も収録されています。
- 「Country Life」発売後のライブアルバム「Live In 1974 King Biscuit Flower Hour」というブートレグが発売されており、本作と被る曲もありますが、「Prairie Rose」「Three and Nine」「If It Takes All Night」「Beauty Queen」といったこの時代にしか聞けないライブ演奏が収録されていますので、こちらのアルバムもおすすめです。
- 2001年ロキシー・ミュージック再結成時のライブアルバムです。
- ロキシー・ミュージックのベストアルバム的な選曲がされており、ほとんどの収録曲がロキシー・ミュージックを代表する定番曲で構成されています。
- 「アヴァロン」の収録曲「More Than This」が収録されていますが、この曲は、ライブで演奏するのが難しいため、スタジオ録音とは雰囲気が異なっています。
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ロキシー・ミュージックのメンバ
ロキシー・ミュージックは、それほどメンバ交代が激しくないバンドですが、ベース担当だけは、メンバ交代を繰り返し、色々な人が参加していました。
エイジア、キング・クリムゾン、U.K. などで有名なジョン・ウェットンが参加していたこともありました。
ロキシー・ミュージックの主要メンバを、以下に紹介します。
- ブライアン・フェリー(ボーカル、キーボード担当):
ロキシー・ミュージックの中心人物で、ダンディという言葉がよく似合うイギリス紳士な人です。
ロキシー・ミュージックを始める前は、女子校の美術講師をしていたことがあり、女子校では、相当モテたのではないかと想像できます。
ブライアン・フェリーの歌声は、初期のロキシー・ミュージックでは、重低音が効いたボーカルでしたが、後期のロキシー・ミュージックでは、高音のボーカルを効かせています。
ソロアルバムも多数、発売しています。 - フィル・マンザネラ(ギター担当):
当初はロキシー・ミュージックのオーディションに落ち、ミキシング担当として採用されましたが、ロキシー・ミュージックのギタリストがいなくなったために、ギタリストに昇格しました。
ロキシー・ミュージックの活動とは別に、ソロアルバムを制作したり、他のバンドに参加するなどの活動をしており、特に有名なのが、ブライアン・イーノも参加している「801 ライヴ」で、このアルバムは、名盤として取り上げられることが多いアルバムです。 - アンディ・マッケイ(サクソフォーン、オーボエ担当):
ロキシー・ミュージックのサウンドで特徴的なのは、ロック調の音楽の中に、サクソフォーンやバイオリンを入れているところです。
特に、アンディ・マッケイのサクソフォーンは、ロキシー・ミュージックの中で特別な存在でした。
ロキシー・ミュージック以外の活動では、ポール・マッカートニーのアルバムに参加したり、ソロ・アルバムも制作しています。 - ポール・トンプソン(ドラム担当):
ロキシー・ミュージックの6枚目のアルバム「Manifesto」まで参加していましたが、怪我により、ロキシー・ミュージックを脱退しました。
2001年に、ツアーだけのロキシー・ミュージック再結成において、再度、バンドに復帰しました。 - ブライアン・イーノ(シンセサイザー、キーボード、テープ担当):
ロキシー・ミュージック初期のアルバム「Roxy Music」「For Your Pleasure」に参加していましたが、脱退し、その後は、ソロ活動や、プロデューサーとして活躍しています。
ソロ活動では、Ambient Musicの第一人者として、プロデューサーでは、デヴィッド・ボウイ、U2などのアルバムで、有名になりました。
2001年のツアーだけのロキシー・ミュージック再結成では、ブライアン・イーノも参加するのではないかとの噂がありましたが、実現はしませんでした。 - エディ・ジョブソン(シンセサイザー、ヴァイオリン担当):
ブライアン・イーノの後任として、「Stranded」「Country Life」「Siren」に参加しました。
ロキシー・ミュージック脱退後は、U.K.のメンバとして活躍しました。
ロキシー・ミュージックの音楽の楽しみ方
ロキシー・ミュージックは、前期と後期で、サウンドが全く異なります。
前期のロキシー・ミュージックは、妖しげな退廃的なサウンドが特徴で、他のアーティストでは味わえない独特感があります。
後期のロキシー・ミュージックは、サウンドやボーカルが洗練されていき、熟練味を帯びたAORなサウンドに変化していきます。
このロキシー・ミュージックの成長過程を理解していくためには、ファーストアルバムから順番に聞いていくことをおすすめします。
各アルバムの初心者向け、中級者向け、上級者向けの分類は、以下の通りです。
- Roxy Music(1972年):上級者向け
- For Your Pleasure(1973年):初心者向け
- Stranded(1973年):中級者向け
- Country Life(1974年):中級者向け
- Manifesto(1979年):中級者向け
- Fresh + Blood(1980年):初心者向け
- Avalon(1982年):初心者向け
まとめ
最後に、ロキシー・ミュージックのランキング結果をまとめます。
順位 | アルバム名 | 点数 |
---|---|---|
1位 | Avalon | 5.0 |
2位 | For Your Pleasure | 4.0 |
3位 | Siren | 3.6 |
4位 | Stranded | 3.5 |
5位 | Manifesto | 3.3 |
6位 | Fresh + Blood | 3.2 |
7位 | Country Life | 3.0 |
8位 | Roxy Music | 2.8 |
ロキシー・ミュージックのラスト・アルバム「Avalon」を、1位に順位づけしましたが、その他のアルバムも、甲乙付け難い、素晴らしいアルバムばかりです。
そのため、初期の退廃的なサウンドが好きな人は、初期のアルバムを1位に位置付けるかもしれませんが、その辺りは、個人の好みによって、順位が別れるかと思います。
ロキシー・ミュージックは、2001年にツアーだけの再結成を行いましたが、新作は発表していません。
新作を聞きたい気がしますが、「Avalon」を超えるアルバムを作るのは至難の技であり、新作が失敗する可能性もありますので、ロキシー・ミュージックの名を傷つけないためにも、新作は発表しない方が良いのかもしれません。
次回は、ロキシー・ミュージックのボーカリスト ブライアン・フェリーのソロ・アルバム ランキングをしていきたいと思います。
(本サイトには、プロモーションが含まれています)Bryan Ferry(ブライアン・フェリー) 全アルバムランキング前回は、ロキシー・ミュージックの全アルバムランキングを行いましたので、今回は、ロキシー・ミュージックの中[…]
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