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レコードの魅力を解説|おすすめのレコードプレーヤーも紹介します
音楽メディアにおいて、近年、CDが売れなくなっている一方、年を追うごとに、レコードの売上が伸び、CDの売上を追い越しそうな状況にあります。
1980年代中旬に、音楽メディアは、レコードから CDに入れ替わり、レコードが死に絶えていくのも時間の問題だと思われていた時代がありましたが、その予測はハズレ、見事に、レコードは復活を遂げています。
なぜ、現在において、サブスクが主流になっている中でも、レコードが復活しているのか、その魅力に迫りたいと思います。
かく言う私も、CDやサブスクよりも、レコード派であり、多くのレコードを集めていますので、レコードの魅力をたっぷりと、みなさまにお伝えできるかと思います。
この記事は、以下のような疑問をお持ちの方に、役立つ記事になっています。
● レコードの魅力が何なのかを知りたい。
● レコードを聞くには何が必要なのか、知っておかなければならないことは何かを知りたい。
● 初心者でも取り扱えるレコード・プレーヤーについて知りたい。
レコードの魅力
レコードの音について
アナログの場合は、録音した音をそのままの状態でレコードに収録していますが、デジタルの場合、容量を削減するために、圧縮してデータをカットしたり、「人間が聴こえないとされる周波数」を記録しないなどの処理を施しています。
そのため、デジタルに比べて、アナログの方が音が良いとされています。
レコードを知る上でのポイント1
- レコードには、回転数があり、33回転用のレコードと、45回転用のレコードがあります。
はるか昔には、78回転というのがありましたが、今は、78回転のレコードを見ることはほとんどありません。
これは、1分間に回転する回数であり、45回転の方が早く回ります。
レコードは、早く回転する方が良い音がして、現在存在してるメディア(CD、サブスク、ハイレゾなど)と比較しても、明らかに音の良さが分かります。
参考までに、個人的な音の良さの順位を記載します。
順位 | レコードタイプ | コメント |
---|---|---|
1位 | 45回転 12インチ(30cm)LP | 曲数の少ない(片面1,2曲程度)のミニアルバム・レコードです。 |
2位 | 45回転 7インチ(17.78cm)EP | 片面1曲のシングル・レコードです。 |
3位 | 33回転 12インチ(30cm)LP | 通常のアルバム・レコードです。 |
4位 | 33回転 7インチ(17.78cm)EP | ほとんど見かけることはありませんが、アルバムに入りきらなかった曲を、おまけとして付いてくる場合があります。 |
ちなみに、ハイレゾは、「45回転 7インチ(17.78cm)EP」くらいの音かなと思っています。
レコード全盛時代の音楽制作
そのため、レコードが主流だった時代のアルバムやシングルは、レコードで聞く方が、アーティストの意向に沿っています。
私の体験談ですが、CDで聞いた時は、音に迫力がなく魅力を感じなかったアルバムが、レコードで聞き直したところ、迫力のある音に変わって、お気に入りになったアルバムが何枚かあります。
また、上級レベルになりますが、レコードには、モノラル盤とステレオ盤があり、特に1950年代や1960年代は、モノラル盤が最初に制作され、その後、アーティストが意図しないまま、ステレオ盤が作られたアルバムが多数あります。
モノラル盤とステレオ盤とでは、全く、音が異なり、モノラル盤の方が迫力のある音に変化するものも多くありますので、モノラル盤が主流だった時代のアルバムは、モノラル盤のレコードで聴くことをおすすめします。
レコードのメンテナンスの楽しみ
CDやサブスクと異なり、レコードは、音質を向上させる方法がたくさんあり、各個人が、個性のある音質を作り出すことができます。
少し手間ではあるものの、音質を向上させる方法を1つずつ試してみて、音質の変化を楽しむことができます。
音質向上のために、例えば、以下のような方法があります。
レコードの手入れ(レコードのクリーナー、静電気除去、超音波による洗浄など)
レコード・カートリッジ(レコード針)の交換
ケーブルの交換
レコード針の針圧の調整
回転数の微調整
他にもレコードに適したアンプに交換することや、フォノイコライザーを交換するなどあります。
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レコードの見た目
レコードは音の良さ以外にも、CDに比べると、見た目のカッコ良さがあります。
サブスクは、ジャケットが画面でしか見れないため、ジャケットはあってないようなものになっていますね。
レコードのジャケットは、CDのジャケットに比較すると、縦横2.5倍くらいの大きさです。
そのため見た目にも迫力があり、よく、ジャズ喫茶や、レストラン、レコードショップなどで、レコードのジャケットが飾ってあるのを見たことありませんか。
自宅の部屋の壁にも、レコードのジャケットを飾ることができ、インテリアとしても良いかと思います。
また、レコードは、黒色のイメージがありますが、中には、カラフルなレコードや、絵が書かれたレコードもあり、レコード自体の見た目もカッコ良さがあります。
以下は、ビートルズの「アビイ・ロード」のLPですが、レコードにジャケットが描かれています。
レコードは、モノとしての実在感があるところも魅力の1つです。
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レコードのデメリット
レコードの内周の歪み
レコードの最大の欠点は、内周に行けば行くほど、音が悪くなることです。
これは、レコード・プレーヤの回転する速度が一定であるため、単一時間あたりに含まれる情報量が異なるためです。
レコードをかけてから、最初のうちは、「なんて音がいいのだ」と思っていたところ、時間が経過するにつれて、「レコードの音、よくないじゃん」となってしまうことがあります。
これは、レコード自体の質の問題もあり、中古盤ほど、その傾向が強く表れます。
改善策は、「レコード針を変える」ことや、「静電気を除去する」など、色々とありますが、レコードの物理的な問題であるため、ある程度の許容が必要になってきます。
レコードの手入れの手間
レコードの高音質を維持するためには、レコードの手入れが必須であり、手入れを面倒だと感じる人には、レコードは向いていないかもしれません。
単純に、アナログの音を楽しむだけであれば良いですが、レコードの音質にこだわってしまうと、レコードの手入れの方法が様々あり、お金や時間がかかります。
レコードの収納場所
レコードは大きいため、それを収納するための場所が必要になってきます。
レコード数が少ないうちは、問題にはなりませんが、レコードの所有数が多くなってくると、格納場所がなくなり、困ることがあります。
そのため、効率的にレコードを収納できるラックを購入するなど、それなりのお金がかかります。
おすすめのレコード・プレーヤー
次におすすめのレコード・プレーヤーを紹介します。
他のオーディオ機器と同様、レコード・プレーヤーの値段は、ピンからキリまであります。
初心者用から中級者用までのレコード・プレーヤーを紹介したいと思います。
初心者におすすめのレコード・プレーヤー
ION Audioレコードプレーヤー
USB ヘッドホン端子 スピーカー内蔵
よく雑誌でも紹介されているレコード・プレーヤーで、CD・レコード販売店でも販売されており、最も有名な初心者用のレコード・プレーヤーです。
RCA出力端子が付いているため、アンプやスピーカーにも接続できますし、また、USB出力端子も付いているため、デジタル録音も可能です。
見た目も木目で蓋も付いているため、カッコ良く見えます。
これが、1万円以内で購入できてしまうため、お財布にも優しいレコード・プレーヤーです。
ION Audio ポータブルレコードプレーヤー
スーツケース型 スピーカー内蔵
同様にION Audioの製品で、こちらは、トランク型の持ち運びができるレコード・プレーヤーです。
トランク・ケース型にしてしまうのが面白いアイディアだと思います。
こちらも、RCA出力端子が付いているため、アンプやスピーカーにも接続できますし、また、USB出力端子も付いているため、デジタル録音も可能です。
まずまずの音質であるため、レコードを初めて聞く人には、楽しめるレコード・プレーヤーだと思います。
値段も、1万円以内と安値です。
ポータブルレコードプレーヤー&ミキサー
見た目が昭和を彷彿させるレトロな(というか、おもちゃのような)レコード・プレーヤーです。
そんな見た目とは裏腹に、侮るなかれ、結構良い音がします。
スピーカーも付いているため、そのまま聞くこともできますが、ヘッド・フォンで聞くこともおすすめします。
値段は、2万円近くするため、購入を戸惑うかもしれませんが、間違いなく初心者に相応しいレコード・プレーヤーです。
Hofeinz レトロ蓄音機、ビニールレコードプレーヤー
アンティークな蓄音機型のレトロなレコード・プレーヤーで、インテリアにもおすすめな製品です。
3万円近くしますが、多機能である(レコード・プレーヤー以外に、Bluetooth入力、FMラジオ、USB再生が付いています)ため、この金額は、致し方ないかなと思います。
組み立て式になっているため、少し組み立てるのに初心者には難しいところがあるかもしれませんが、組み立てができてしまえば、操作は初心者でも問題なくできます。
オーディオ好きな人へのプレゼントにも適しているかと思います。
音質も、この金額の価格帯では、良い方だと思います。
初中級者におすすめのレコード・プレーヤー
レコードを知る上でのポイント2
- レコードの音は、非常に小さな音であるため、スピーカーに出力するためには、「フォノイコライザー」という機器が必要になってきます。
「フォノイコライザー」の機能は、アンプやレコード・プレーヤーに付いている場合もありますが、最近のアンプには付いていない方が多いかと思います。
まずは、お手持ちのアンプに「フォノ端子」があるかどうか確認してみて下さい。
また、レコード・プレーヤーにも、「フォノ端子」があるかどうか確認してみて下さい。
アンプにも、レコード・プレーヤーにも、「フォノ端子」がなければ、「フォノイコライザー」を購入する必要があります。
その場合、レコード・プレーヤーと、アンプの間に、「フォノイコライザー」を挟んで、接続します。
「フォノイコライザー」は、安いものでは、1万円以内で購入ができます。
「Audio-technica フォノイコライザー AT-PEQ3」が、5千円程度で、お手頃であるため、まずは、こちらで十分だと思います。
リンク注意点は、アンプにも、レコード・プレーヤーにも、「フォノ端子」が付いていた場合、「フォノ端子」どうし、接続してはだめです。
スピーカーを破壊するほどの大容量になります。
それは、アンプまたは、レコード・プレーヤーの「フォノ端子」と「フォノイコライザー」を挟んで接続してしまうことも同様です。
オーディオテクニカ AT-LP60X DGM
フルオートプレーヤー(スタート/ストップボタンで簡単操作ができ、レコードが終了すると自動で針がもとに戻るプレーヤー)であるため、初心者に易しいレコード・プレーヤです。
フォノイコライザーも内蔵しています。
値段もお手頃で、コスパの良いレコード・プレーヤです。
Denon アナログレコードプレーヤー DP-200USB
こちらも、フルオートプレーヤー(スタート/ストップボタンで簡単操作があでき、レコードが終了すると自動で針がもとに戻るプレーヤー)で、フォノイコライザーも内蔵しています。
また、レコードを簡単にUSBメモリーに保存できるため、データ化するには、最適なレコード・プレーヤーです。
見た目が安っぽく感じてしまうところが欠点ですが、アナログレコードをデジタルデータ化することが目的であれば、何も問題ないかと思います。
TEAC ティアック TN-280BT
このクラスでは、珍しく、針圧の調整が可能なレコード・プレーヤーです。
針圧については、次の「中級者におすすめのレコード・プレーヤー」で説明しますが、レコードの針圧にも挑戦してみたい人には、値段もお手頃であるため、おすすめのレコード・プレーヤーです。
ただし、フルオートプレーヤーではありません。
フォノイコライザーは内臓しており、Blutooth出力も可能になっています。
ソニー ステレオレコードプレーヤー
Bluetooth対応 USB出力端子搭載 PS-LX310BT
フルオートプレーヤー(スタート/ストップボタンで簡単操作があでき、レコードが終了すると自動で針がもとに戻るプレーヤー)で、フォノイコライザーも内蔵しています。
黒を基調とした見た目のカッコ良さがあります。
また、Blutooth対応もされているため、ワイヤレススピーカー/サウンドバー/ヘッドホンなどと接続し、ワイヤレスでレコードの音を楽しむことができます。
音質もこのクラスであれば、良い方だと思います。
中級者におすすめのレコード・プレーヤー
まずは、針圧調整の前に、レコード針について、解説します。
レコードを知る上でのポイント3
- レコード針のバーツ
人気のあるNAGAOKAのレコード針で説明します。カートリッジ用交換針 ・・・ 一番最小単位のパーツで、MM型のカートリッジにくっついています。
リンクカートリッジ ・・・ 音楽信号を、電圧信号として取り出すための部品です。
リンクカートリッジには、大きく分けて、2種類あります。
MM型 ・・・ 針の動きで、マグネットが振動して発電する方式です。カートリッジ用交換針がくっついていて、針交換も簡単にできます。上のNAGAOKAのレコード針は、このMM型になります。
MC型 ・・・ 針の動きで、コイルが振動して発電する方式です。高音質ですが、MC(電圧)トランスという機器が必要になってきます。また、自分では針交換ができないため、メーカーに交換してもらう必要があります。上級者レベルのカートリッジです。もう1つ、MM型の仲間に、オーディオテクニカ独自のVM型というのがあります。マグネットをV字型に配置した独特の構造をしています。
ヘッドシェル ・・・ カートリッジをトーンアームに取り付けるための上位の部品です。カートリッジがくっついています。リンクレコード針を交換する場合、現在使用されているカートリッジを使用し続ける場合は、カートリッジ用交換針を新しいものに変えるだけで大丈夫です。
取り外し、取り付けも簡単です。
別の製品のレコード針に交換したい場合は、カートリッジ用交換針が、現在使用のカートリッジに合わない場合があります。
その場合は、カートリッジを交換するかヘッドシェルを交換する必要があります。
カートリッジを交換する場合、ヘッドシェルとカートリッジを結合している細い配線を取り外して、新しいカートリッジの配線と繋ぎ直させなければならないため、少し面倒です。
そのため、カートリッジではなく、ヘッドシェルごと交換してしまった方が、簡単に取り付けることが可能です。
ただし、レコード・プレーヤーによっては、ヘッドシェルの交換ができないものもありますので、確認が必要です。
次に、針圧調整の解説をしていきます。
レコードを知る上でのポイント4
- 針圧調整
針圧調整とは、レコード針を、レコードにどのくらいの強さで当てるかを調整することです。レコード針を、レコードに強く当てると、低音が強くなることと、針飛びがしにくくなるというメリットがある反面、レコードが擦れやすくなるというデメリットがあります。
逆に、レコード針を、レコードに軽く当てると、レコードが擦れにくくなるというメリットがありますが、低音が出にくくなり、針飛びしやすくなるというデメリットが出てきます。
大体、私は、2.8gぐらいの強さにしています。針圧の強さは、人それぞれの好みが出てくると思います。
針圧調整の方法は、以下の動画で、詳しく説明されていますので、参考にしてみて下さい。
デノン Denon DP-500M
CDの時代になっても、一度もレコード・プレーヤーの生産を中止しなかったデノン社の製品であるため、信頼のおけるレコード・プレーヤーです。
木目の見た目が、ずっしりしていて高級感があります。
古いプレーヤですが、長年販売し続けて売れているプレーヤーですので、質の高い製品です。
カートリッジは、MM型で、フォノイコライザーの機能はありません。
ONKYO CP-1050
残念なことにONKYOが倒産してしまいましたが、そのONKYOのレコード・プレーヤーです。
あえて、倒産してしまったONKYOのレコード・プレーヤーを購入するメリットはないかもしれませんが、今後、価値が出てくるかもしれません。
このクラスでは、無難なレコード・プレーヤーで、お手頃な値段であるため、コスパは良い製品だと思います。
カートリッジは、MM型で、フォノイコライザーの機能はありません。
THORENS TD190-2
スイスのメーカー トーレンズの製品で、シンプルなレコード・プレーヤーです。
珍しいのが、針圧調整ができるのに、オートプレーヤーであることと、78回転にも対応しているところです。
78回転のレコードを発掘するのが難しいかもしれませんが、78回転のレコードがどれだけ音が良いのか、聞いてみたいところです。
見た目はあまり高級感がありませんが、しっかりとしたレコード・プレーヤーです。
カートリッジは、MM型で、フォノイコライザーの機能はありません。
REGA – Planar 1
イギリスのメーカー レガの製品で、見た目がカッコ良く、高音質のレコード・プレーヤーです。
少し値が張りますが、素晴らしいレコード・プレーヤーだと思っています。
特に目立った機能はありませんが、シンプル・イズ・ベストなプレーヤーです。
カートリッジは、MM型で、フォノイコライザーの機能はありません。
まとめ
今回は、レコードの魅力と、初心者から中級者におすすめのレコード・プレーヤーを紹介してきました。
CDやサブスクでしか音楽を聞いたことがない人にとって、レコードの何が良いのか分からない人も多いかと思いますが、この記事で、レコードの良さを分かってもらえたら幸いです。
レコードに興味を持った方は、安いレコード・プレーヤーからでもレコードの良さを味わえるかと思いますので、物は試しに、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
次回は、レコード クリーニング方法を紹介していきたいと思います。