ラフマニノフ ピアノ単独作品の紹介・評価

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ラフマニノフ ピアノ単独作品の紹介・評価

前回は、「音の絵」「ピアノソナタ」の紹介・評価をしましたので、今回は、ラフマニノフのピアノ単独作品の紹介と、ランキングをしていきたいと思います。

今回紹介・ランキングするピアノ単独作品は、以下になります。

作曲年作品名
1887年無言歌 ニ短調
1890年6手のための「ワルツ」
1891年6手のための「ロマンス」
1891年2台のピアノのための「ロシアの主題による狂詩曲」
1891年フーガ ニ短調
1891年前奏曲 ヘ長調
1899年幻想的小品 ト短調
1899年フゲッタ ヘ長調
1903年ショパンの主題による変奏曲
1917年前奏曲 ニ短調
1917年断片
1917年オリエンタル・スケッチ
1931年コレルリの主題による変奏曲

評価点は、個人的な独断と偏見で採点していますので、世間一般の評価と違うところもあるかもしれませんが、その点、ご了承ください。

ラフマニノフの曲を聞いてみたい方、ラフマニノフのピアノ曲の評価や、おすすめの曲を知りたい方に、役立つ記事になっています。

ピアノ単独作品 ランキング

順位作品名作曲年評価点
13位前奏曲 ニ短調1917年 2.0

この作品は、ラフマニノフの生前には発表されず、「10の前奏曲 作品23」「13の前奏曲 作品32」には収録されませんでした。

暗く不安定な曲であるため、生前発表されなかったことが分かる曲です。

順位作品名作曲年評価点
12位無言歌 ニ短調1887年 2.2

ラフマニノフが13歳の頃に作曲した最も若い頃の作品です。

そのためか、単純なメロディが繰り返され、曲の展開はありません。

全体的に、静かな暗い曲です。

順位作品名作曲年評価点
11位フゲッタ ヘ長調1899年 2.5

フゲッタとは、小さなフーガという意味で、バッハの曲が有名です。

「フーガ ニ短調」と同様に、古典的な要素が多分に含まれていますが、風変わりな舞踏曲のような作品です。

順位作品名作曲年評価点
10位6手のための「ワルツ」1890年 2.6

「6手のための「ロマンス」」と同様、学生時代のプライベートな作品のため、この曲には、作品番号がありません。

この曲は、まだ男らしいラフマニノフさはなく、可愛らしいワルツ曲で、ロマン派時代の曲のような雰囲気があります。

順位作品名作曲年評価点
9位2台のピアノのための「ロシアの主題による狂詩曲」1891年 2.7

モスクワ音楽院在籍中の習作のため、この曲には、作品番号はありません。

曲名通り、自由奔放な形式で書かれており、行進曲やロシアの民謡が混じったような曲で、9分ほどの長い作品です。

順位作品名作曲年評価点
8位幻想的小品 ト短調1899年 2.8

常に一定した音符の流れが特徴的な常動曲です。

1分も満たない短い曲ですが、ラフマニノフの情熱が伝わってくる作品です。

順位作品名作曲年評価点
7位コレルリの主題による変奏曲1931年 2.9

「ショパンの主題による変奏曲」と同様、各曲は短い曲の集まりで、「主題」と「コーダ」と「20の変奏曲」で構成されています。

本曲は、バロック時代の「ラ・フォリア」という舞曲が元ネタになっており、コレルリが作曲したものではありません。

舞曲というと、華やかなイメージがありますが、本曲には、華やかさはなく、暗く重い曲です。

順位作品名作曲年評価点
6位オリエンタル・スケッチ1917年 3.0

ラフマニノフの作品の中には、曲名と曲調が合わない作品がありますが、この曲は、曲名通り、オリエンタルを感じることができます。

長調の曲ですが、長調には感じられず、東洋独特の怪しげな暗さを秘めた曲です。

順位作品名作曲年評価点
5位フーガ ニ短調1891年 3.2

フーガとは、対位法を主体とした楽曲形式の1つで、最初に提示される主題を、他のパートが繰り返しながら追いかけるように加わり、展開していく形式のことです。

バッハの曲が、特に有名です。

この曲には、古典的な要素が多分にあり、主題が追いかけるように展開されています。

順位作品名作曲年評価点
4位断片1917年 3.3

この曲は、変イ長調であるため、暗さはありませんが、とても静かな曲です。

夜の静けさに似合いそうな耳触りの良い優しい作品です。

順位作品名作曲年評価点
3位前奏曲 ヘ長調1891年 3.4

「幻想的小品集」の発表に先立って作曲された曲です。

冒頭部の甘美的な静かさから、中間部では、激しさを増していきますが、美しさはそのまま継続されています。

ドビュッシーの「夢」やラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」のような雰囲気を感じる作品です。

順位作品名作曲年評価点
2位6手のための「ロマンス」1891年 3.5

学生時代のプライベートな作品のため、この曲には、作品番号がありません。

ショパンのような甘美さを持った美しい曲です。

順位作品名作曲年評価点
1位ショパンの主題による変奏曲1903年 3.6

この作品は、ショパンの前奏曲第20番の主題を変奏しており、「主題」と「22の変奏曲」で構成されてています。

もともとのショパンの前奏曲第20番は、重く暗い曲で、前奏曲の中では、地味な印象を受けます。

ラフマニノフが、この曲を選んだ理由は不明ですが、全体的に暗く、葬送曲のよう作品です。

短い曲の集まりで構成されており、全体で30分に及び壮大な作品です。

まとめ

今回は、ラフマニノフのピアノ単独作品の紹介・ランキングをしました。

ラフマニノフのピアノ単独作品は、作品番号がない曲が多く、ラフマニノフは、これらの曲を世に発表するつもりはなかったと思われます。

そのため、ラフマニノフの作品の中では、マイナーな曲ばかりでしたが、その中でも、煌めきのある作品もありますので、興味があれば、このランキングを参考に、これらの作品も聞いてもらえればと思います。

次回は、今まで紹介・評価しました作品集を、ランキングにまとめたいと思います。

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