Queensrÿche(クイーンズライク)全アルバム ランキング|名盤、おすすめ アルバムの紹介

第5位
Empire

ken
シンプルな曲が増え、前作「オペレーション:マインドクライム」とは全く作風の違うアルバムだな。
kat
シングルヒットしそうな売れ路線の曲が多いね。シングル・ヒットした「Silent Lucidity」は、極上のバラード曲だね。

評価: 3.5

1990年発売の4作目のアルバムで、クイーンズライクのアルバムの中で最も売れたアルバムです。

前作「オペレーション:マインドクライム」が、壮大なコンセプト・アルバムだったのに対して、本作は、シンプルな小作品の曲で構成されています。

そのため、ヘビー・メタルやプログレッシブ・ロックのような大作が苦手な人にも、問題なく聞けるアルバムです。

一方で、小曲の寄せ集めのような印象も受け、アルバム全体としては、あまり、まとまりがないように感じます。

それでも、「Jet City Woman」、「Empire」、「Silent Lucidity」の3曲は、クイーンズライクの曲の中でも、優れた楽曲で、特に、名バラード曲「Silent Lucidity」は、シングル・カットされ、全米チャート9位を記録しました。

クイーンズライク初心者向けのアルバムです。

第4位
Operation: Mindcrime II

ken
久々に、プログレッシブ・メタルのアルバムで、聞き応えのあるアルバムになったな。
kat
「オペレーション:マインドクライム」の続編ということで、発売前は心配だったけど、なかなかの力作になったね。

評価: 3.6

2006年発売の9作目のアルバムで、大名盤「オペレーション:マインドクライム」の続編にあたるコンセプト・アルバムです。

物語は、主人公のニッキーが18年の刑期を終えたところからスタートし、ドクターXに復讐するといった内容です。

「オペレーション:マインドクライム」が素晴らしいアルバムであったために、続編を制作することに、クイーンズライクのメンバーは反対していましたが、ジェフ・テイトが強引に押し切って、本作を発表しました。

結果的に、「オペレーション:マインドクライム」を超えるようなアルバムにはなりませんでしたが、ここ数年のグランジ色の強かったアルバムと比較すると、十分満足できるアルバムです。

特に、8曲目〜11曲目のニッキーとドクターXの対決の曲は、「オペレーション:マインドクライム」に劣らない迫力があります。

ドクターXは、ロニー・ジェイムズ・ディオが担当しており、10曲目の「The Chase」でのジェフ・テイトとディオのボーカルは、鳥肌もののカッコ良さがあります。

本作は、久々に全米チャートで高順位を記録しました。


Promised Land

ken
このアルバムは、ヘビー・メタルではなくなり、プログレッシブ・ロックに近いサウンドに変化してしまったな。
kat
暗く渋みのあるアルバムだね。前作「エンパイア」が分かりやすいアルバムだったのに対して、このアルバムは難解なアルバムだね。

評価: 3.7

1994年発売の5作目のアルバムで、ヘビー・メタルの要素は減り、新たなクイーンズライクを感じさせるアルバムです。

世の中は、グランジが席巻していた時代であったことから、グランジの影響を感じさせる曲も収録されています。

発売当時は、評論家から酷評されていましたが、「オペレーション:マインドクライム」とは違ったプログレッシブさがあり、音質も良く、傑作なアルバムです。

全体的にダークでシリアスな作風であることや、ジェフ・テイトのボーカルが抑え気味であることから、派手さはなく、大人の深みのあるアルバムです。

全米チャートでは、初登場3位と、クイーンズライクのアルバムの中で、最高順位を記録しました。


Rage for Order 炎の伝説

ken
1stアルバムよりもメロディアスになり、プログレッシブ・メタルのアルバムに変化したな。
kat
音質も良くなり、このアルバムから、クイーンズライクの絶頂期が始まっていくね。

評価: 3.8

1986年発売のセカンド・アルバムで、プログレッシブ・メタルを確立したアルバムです。

次作「オペレーション:マインドクライム」が大名盤のアルバムであるため、本作は、クイーンズライクのアルバムの中では、地味な印象を受けます。

しかし、その地味さとは裏腹に、完成度は高く、「オペレーション:マインドクライム」の前哨戦といったようなアルバムです。

随所でシンセサイザーを使用し、複雑な構成の曲が増えたために、最初はとっつきにくさを感じるかもしれませんが、聴いていくうちにジワジワと良さが分かってくるスルメ的なアルバムです。

当時のクイーンズライクのメンバーのルックスは、ヴィジュアル系バンドのように見え、本作も、ルックスと同様に、ヴィジュアル系のようなメロディアスさを持っています。


Operation: Mindcrime

ken
3作目にして、最高傑作のアルバムが出来上がったな。捨て曲はなく、全曲名曲だな。
kat
このアルバムは、究極のコンセプト・アルバムだね。曲良し、ボーカル良し、演奏良しの名盤のアルバムだね。

評価: 4.9

1988年発売の3作目のアルバムで、クイーンズライクの最高傑作にして、ヘビー・メタル界に燦然と輝く大名盤です。

RUSHの作品で知られるピーター・コリンズが、プロデュースを行っています。

本作は、当時の腐敗した社会に幻滅し、政治指導者の暗殺者として革命グループに関わることになったニッキーの物語をコンセプトとしたアルバムであり、ロック・オペラの作品です。

前作「Rage for Order」は、とっつきにくさがあるスルメ的なアルバムだったのに対し、本作は、一撃必殺のアルバムで、1回聴いただけで名盤であることが分かります。

一曲一曲が名曲であり、映画のような壮大でドラマティックな曲が展開されています。

イントロのSEから、ラストの「Eyes of a Stranger」まで、ダレることなく一気に聴かせてくれる究極のアルバムです。

その他のアルバム

    Queensrÿche Expanded Edition

  • 1983年に自主制作した4曲入りのEPに、1984年8月5日東京 日本青年館で行われたライブを10曲加えたアルバムです。
  • EPの4曲は自主制作のため、音はよくありませんが、新人とは思えぬ迫力のあるボーカルと演奏がされています。自主制作にも関わらず、異例の売上を記録し、クイーンズライクのメジャーデビューのきっかけを作りました。
  • この時代のクイーンズライクは、アイアン・メイデンやジューダス・プリーストを意識した正統派のヘビー・メタルを展開しており、ジェフ・テイトのボーカルは、ロブ・ハルフォード顔負けのハイトーン・ボーカルを披露しています。
    Frequency Unknown

  • クイーンズライクのボーカルであるジェフ・テイトが、クイーンズライクのメンバーと対立し、2012年に、クイーンズライクから解雇されました。解雇直後に、ジェフ・テイト主導のバンドが、クイーンズライクの名前を使用して発表したアルバムです。
  • トッド・ラ・トゥーレをボーカルに迎え入れた新生クイーンズライクは、ヘビー・メタルに回帰しましたが、ジェフ・テイトのクイーンズライクは、「Q2K」や「トライブ」の流れをくむグランジのサウンドを維持しました。
    Operation: Livecrime

  • 本作は、1991年5月に、ミルウォーキーのマディソンとウィスコンシン州ラクロスの「エンパイア」ツアーの模様を収録したライブ・アルバムです。
  • クイーンズライクの名盤「オペレーション:マインドクライム」の全曲を再現しており、ミュージカルや映画を見ているようなドラマチックな演奏がされています。
  • 演奏もボーカルも、スタジオ・アルバムと遜色のない出来で、一気にエンディングまで聞くことができます。
    Live Evolution

  • ワシントン州シアトルのムーア劇場で行われた2001年7月27日と28日のライブを収録したアルバムです。Dsic1の前半は、自主制作EP(Queensrÿche)、1stアルバム、2ndアルバムといった古いアルバムからの選曲が多く、ヘビー・メタルのクイーンズライクを聞くことができます。
  • 全体的に、「オペレーション:マインドクライム」からの選曲が多く、「Promised Land」からの選曲が少ないのは、少し残念でした。
    The Art of Live

  • 「トライブ」発売後の2003年のツアーを収録したライブ・アルバムです。本作は、CDとDVDで発売され、DVDには、ドリーム シアターと共演した曲(ピンク・フロイドの「Comfortably」とサ・フーの「Won’t Get Fooled Again」)が収録されています。
  • 前半は、「トライブ」からの選曲が多く、後半は、「エンパイア」「オペレーション:マインドクライム」からの選曲が多いため、グランジのクイーンズライクとプログレッシブ・メタルのクイーンズライクの両方を楽しむことができます。
    Mindcrime at the Moore

  • 2006年10月にシアトルのムーアシアターで行われたクイーンズライクの「オペレーション: マインドクライム II」ツアーの模様を収録したライブ・アルバムです。
  • 「オペレーション: マインドクライム」と「オペレーション: マインドクライム II」の全曲が再現されており、スタジオ・アルバムよりも迫力のあるアレンジが施されています。
  • 役者を使った演出がされており、メタル・ミュージカルと言えるライブとなっています。DVDも発売されていますので、映像で見ることもおすすめします。


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クイーンズライクのメンバー

クイーンズライクは、ジェフ・テイト、マイケル・ウィルトン、クリス・デガーモ、エディ・ジャクソン、スコット・ロッケンフィールドの5名で結成されました。

しかし、クイーンズライクは、メンバー間の対立により、入れ替わりが激しく、現在は、マイケル・ウィルトンとエディ・ジャクソンの2名しか、オリジナル・メンバーは、残っていません。

以下に、クイーンズライクのオリジナル・メンバーを紹介します。

  • ジェフ・テイト(ボーカル担当)

    クイーンズライクの最重要人物で、凄まじいハイ・トーン ボーカルを得意とする凄腕のボーカリストです。

    ワンマンの性格なのか、メンバーの意見を聞かずにアルバムを制作することもあり、クイーンズライクのメンバーと対立し、2012年に、クイーンズライクから解雇されてしまいました。

    解雇を不服として裁判沙汰となり、バンドの使用権をめぐって、一時期、ジェフ・テイト主導のクイーンズライクと、その他のメンバーのクイーンズライクが2つ存在していた時期がありました。

    その後、バンド名を、クイーンズライクから、オペレーション・マインドに変更し、アルバムを数枚発表しています。


  • クリス・デガーモ(ギター担当)

    クイーンズライクには、1980年〜1998年まで在籍しました。

    クイーンズライク脱退後も、一時的に、クイーンズライクのアルバムに参加しました。

    クイーンズライクの脱退理由は、「クイーンズライク以外の音楽の追求を行いたい」というものでした。

    クイーンズライクでは、多くの曲を提供しており、特に、「オペレーション:マインドクライム」の収録曲「I Don’t Believe in Love」では、グラミー賞の最優秀メタル・パフォーマンス賞にノミネートされました。

    クイーンズライク脱退後は、パイロットに転向しますが、音楽の仕事では、アリス・イン・チェインズのアルバムに参加したこともありました。


  • マイケル・ウィルトン(ギター担当)

    現在でも、クイーンズライクに在籍し、活躍しています。

    ギターを鞭打つように弾くために、ウィップ(鞭打つ)というニックネームが付いています。

    クリス・デガーモがいた時代は、リズムギターの演奏をしていましたが、クリス・デガーモ脱退後は、クリス・デガーモのギターソロを引き継ぎ、ライブでギターソロを演奏するようになります。

    クイーンズライク以外では、アリス・イン・チェインズのメンバーなどとサイド・バンドを組んで、数枚アルバムを発表しています。


  • エディ・ジャクソン(ベース担当)

    現在でも、クイーンズライクに在籍し、活躍しています。

    エディ・ジャクソンのベースの演奏は、指で弾くことが通常ですが、クイーンズライクのスタジオ・アルバムでは、ピックを使って演奏することが多くあります。

    アルバムのジャケットや、ライナーノーツにいたずら書きをすることでも知られています。


  • スコット・ロッケンフィールド(ドラム担当)

    クイーンズライクのメンバーの中では、最もクイーンズライク以外の活動が多い人物です。

    クイーンズライク以外では、サイド・バンド「スレイヴ・トゥ・ザ・システム」やソロ、起業家など、幅広く活動を行なっています。

    クイーンズライクでは、2017年に、息子が誕生したことに伴い活動を休止し、そのまま休止状態が続いています。

クイーンズライクの音楽

クイーンズライクのアルバムは、大きく、ヘビー・メタル、プログレッシブ・メタル、グランジのアルバムに分けることができます。

グランジのアルバムは、世間一般的に評判が悪いため、クイーンズライクの初心者の人には、プログレッシブ・メタルのアルバムから聞き始めることをおすすめします。

それぞれの区分けしたアルバムの初心者向け、中級者向け、上級者向けの分類は、以下の通りです。

【ヘビー・メタルのアルバム】

  • The Warning(1984年):中級者向け
  • Rage for Order 炎の伝説(1986年):初心者向け
  • Take Cover(2007年):中級者向け
  • Queensrÿche(2013年):中級者向け
  • Condition Hüman(2015年):中級者向け
  • The Verdict 評決(2019年):中級者向け
  • Digital Noise Alliance(2022年):中級者向け

【プログレッシブ・メタルのアルバム】

  • Operation: Mindcrime(1988年):初心者向け
  • Empire(1990年):初心者向け
  • Promised Land(1994年):上級者向け
  • Operation: Mindcrime II(2006年):初心者向け

【グランジのアルバム】

  • Hear in the Now Frontier(1997年):上級者向け
  • Q2K(1999年):上級者向け
  • Tribe(2003年):中級者向け
  • American Soldier(2009年):中級者向け
  • Dedicated to Chaos(2011年):上級者向け

まとめ

最後に、クイーンズライクのランキング結果をまとめます。

順位アルバム名点数
1位Operation: Mindcrime 4.9
2位Rage for Order 炎の伝説 3.8
3位Promised Land 3.7
4位Operation: Mindcrime II 3.6
5位Empire 3.5
6位The Verdict 評決 3.4
7位Condition Hüman 3.3
8位Queensrÿche 3.2
9位The Warning 3.1
10位Digital Noise Alliance 3.0
11位American Soldier 2.9
12位Take Cover 2.8
13位Tribe 2.7
14位Hear in the Now Frontier 2.5
15位Q2K 2.4
16位Dedicated to Chaos 2.0

「オペレーション:マインドクライム」がダントツの1位となりました。

クイーンズライクと言えば、「オペレーション:マインドクライム」と思い浮かべるくらいに、クイーンズライクの代名詞となっています。

その他のアルバムは、「オペレーション:マインドクライム」がずば抜けているために、地味な印象があります。

しかし、その他のアルバムも良作が多いため、本記事のランキングを参考に、多くのクイーンズライクのアルバムを聞いてもらえればと思います。

次回は、スウェーデン出身のプログレッシブ・メタル・バンド ペイン・オヴ・サルヴェイションの全アルバム・ランキングをしていきたいと思います。

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