Sheer Heart Attack
評価: 3.8
1974年発売の3作目のアルバムで、全英チャート初の1位を記録したクイーンの大ヒット曲「Killer Queen」が収録されているアルバムです。
「Killer Queen」以外にも、独特なブライアン・メイのギターソロが展開されている「Brighton Rock」、メタリカがカヴァーしたことでも有名な疾走曲「Stone Cold Crazy」、ライブの定番曲にもなっているロックンロール「Now I’m Here」など、個性溢れる曲が揃っています。
本作から、クイーンのメンバ全員が作曲に携わっています。
全英チャート2位、全米チャート12位を記録し、クイーン時代の幕開けとなったアルバムです。
Queen II
評価: 4.0
1974年発売のセカンド・アルバムで、前半(レコードで言うとA面)が、ブライアン・メイ中心のホワイト・サイド、後半(レコードで言うとB面)が、フレディ・マーキュリー中心のブラック・サイドで構成されています。
クイーンの本領が発揮され、ファースト・アルバムを酷評していた批評家達を黙らせたアルバムです。
ホワイト・サイドは、一聴しただけでは理解するのが難しい曲が多いですが、何度も聴いていくうちに、その良さが分かってくるスルメ的な曲が揃っています。
ブラック・サイドは、フレディ・マーキュリーのシャウトで始まる「Ogre Battle」から、ヘビーなハードロックが展開され、ハードロック、ヘビー・メタル好きには堪らない曲が揃っています。
本作から、米国でもクイーンの評価が高まっていき、これからやってくる「クイーン時代」を予感させるアルバムです。
A Night at the Opera オペラ座の夜
評価: 4.3
1975年発売の4作目のアルバムで、オペラとロックを融合したスケールの大きいコンセプト・アルバムです。
今まで、オペラとロックを融合するようなバンドは存在せず、本作でクイーン独自のサウンドが完全に確立し、クイーンの人気を不動なものにしました。
「ボヘミアン・ラプソディ」はクイーンの代名詞となった名曲で、全英チャートでは、9週間1位を記録しました。
その他、ほのぼのとした可愛らしい「You’re My Best Friend」や、ピアノとハープの美しさが格別なバラード曲「Love of My Life」、ロジャー テイラーのボーカルが新鮮な「I’m in Love With My Car」など、名曲が揃っています。
アルバムとしての完成度が非常に高く、歌、演奏、アレンジ、どこをとっても完璧なアルバムです。
その他のアルバム
- Flash Gordon
- アルバム名と同名の映画のサウンド・トラックで、クイーンの9作目のアルバムとして発売されました。しかし、オープニング・ナンバーと、ラスト・ナンバー以外は、インストゥルメンタルであるため、ランキングの対象外にしました。
- シンセサイザーを多用していますが、クイーンらしさは保っており、全英チャート10位、全米チャート23位を記録し、当時のクイーンの勢いを感じさせます。
- Live Killers
- クイーン初の公式ライブ・アルバムで、1979年1月〜3月のヨーロッパ・ツアーの模様を収録しています。スタジオ・アルバムのような緻密さはなく、ワイルドなハードロックの演奏を行っています。
- 初期のクイーンの代表曲が満遍なく収録されており、初期クイーンを知るには、最適なアルバムです。オープニング・ナンバーの「We Will Rock You」は、スタジオ版とは異なりハードロック調のアレンジがされています。
- Live at Wembley ’86
- フレディ・マーキュリーの死後、半年後にリリースされたフレディ・マーキュリー追悼のライブ・アルバムです。1986年7月11日、12日の2日間のウェンブリー・スタジアム公演の模様を収録しています。
- 初期のクイーンから最新のクイーンまでの曲を網羅しており、クイーンのベストな選曲がされていますので、クイーン初心者の人にもおすすめのアルバムです。フレディ・マーキュリーにとっては、このツアーが最後となりますので、そういう意味でも感慨深いライブ・アルバムです。
おすすめのベスト・アルバム
- Greatest Hits
- 1981年発売のベスト・アルバムで、初期のクイーンの名曲が、目白押しに収録されています。クイーン初心者の人に最適で、一家に一枚は持っておきたい、そんなアルバムです。
- オープニングの「Bohemian Rhapsody」「Another One Bites The Dust」から、クイーンの名曲を惜しみなく聞かせてくれるため、究極のクイーンのベスト・アルバムと言えます。
- Greatest Hits Ⅱ
- 「Greatest Hits」に続くベスト・アルバムで、「HOT SPACE」から「INNUENDO」までの後期のクイーンの名曲が網羅されています。初期のクイーンの曲しか聞いたことがない人には、このベスト・アルバムを聞けば、きっと、後期のクイーンも好きになれるかと思います。
- 「Greatest Hits」とかぶっている曲はないため、「Greatest Hits」とセットで聞けば、クイーンの名曲は、ほぼ網羅することができます。
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クイーンのメンバー
クイーンは、フレディ・マーキュリーが他界するまで、不動のメンバー4人で、活動しました。
以下に、メンバー4人を紹介します。
- フレディ・マーキュリー(ボーカル、ピアノ担当):
ロック界の中でも偉大なボーカリストの1人で、広いボーカル・レンジを持っています。
あまり高音をひけらかすタイプではありませんが、ハード・ロック色の強かった初期のアルバムでは、かなりの高音のボーカルを披露しています。
親日家でも知られており、ロンドンの自宅には日本庭園を設けていました。
残念なことに、1991年11月24日に、HIV感染によって、他界してしまいました。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」では、フレディ・マーキュリーが、クイーンに加入する過程から、HIV感染を告白するまでが描かれています。 - ブライアン・メイ(ギター担当):
ピックの代わりに硬貨を使用することで、独特の音色を奏でるギタリストです。
また、ギター製作職人としても有名で、ブライアン・メイが演奏しているギターは、マホガニーのネックとオーク材のボディで製作された自作のものです。
それだけ、ギターの音にこだわりを持っており、一聴してブライアン・メイだと分かる唯一無二のギターの音色を奏でています。 - ロジャー・テイラー(ドラム担当):
若い時は、歯科医を目指していたり、学科の理学士号を取得したりと、エリート出身の人物です。
ブライアン・メイがバンドのメンバー募集をしたことから、ブライアン・メイと親交を持つようになり、クイーンに参加することになりました。
クイーン以外では、ザ・クロスというバンドを結成し、このバンドでは、ドラムではなく、リード・ボーカルとギターを担当しています。 - ジョン・ディーコン(ベース担当):
クイーン加入前は、チェルシー・カレッジで第一級名誉学位を取得し、ロジャー・テイラーと同様、エリート出身の人物です。
クイーンのベースのオーディションを受け合格したことから、クイーンのメンバーとして活動することになりました。
「自分は音痴である」と語っているように、クイーンではコーラスを取ることはほとんどなく、他のメンバーがソロ・アルバムを発売している中でも、ジョン・ディーコンだけが、ソロ・アルバムを発表していません。
そのため、クイーンの中では、地味な印象を受けます。
クイーンの音楽の楽しみ方
クイーンの音楽は、大きく分けると、オペラ的なハードロックを展開している時代と、売れ路線のポップスを展開している時代とで分かれます。
「オペラ的なハードロックの時代」のアルバムは、ハードロック好きの人には、必須のアルバムですが、ハードロックが苦手な人は、一旦、避けた方が良いかと思います。
しかし、この時代のアルバムの中の「オペラ座の夜」や「華麗なるレース」は、ハードロックよりもオペラの要素の方が強いため、ハードロックが苦手な人でも、問題なく聞けるアルバムです。
逆に、「売れ路線のポップスの時代」のアルバムは、ハードロックを求めている人には、不適切なアルバムです。
どのアルバムでも、フレディ・マーキュリーのボーカルの凄さが味わえますので、まずは、自分の好きな時代の作品から聞いていき、徐々にクイーンのアルバムの数を増やしていくのが良いかと思います。
それぞれの初心者向け、中級者向け、上級者向けの分類は、以下の通りです。
【オペラ的なハードロック時代】
- Queen 戦慄の王女(1973年):上級者向け
- Queen II(1974年):初心者向け
- Sheer Heart Attack(1974年):中級者向け
- A Night at the Opera オペラ座の夜(1975年):初心者向け
- A Day at the Races 華麗なるレース(1976年):中級者向け
- News of the World 世界に捧ぐ(1977年):中級者向け
- Jazz(1978年):上級者向け
- Innuendo(1995年):初心者向け
【売れ路線のポップス時代】
- The Game(1980年):初心者向け
- Hot Space(1982年):上級者向け
- The Works(1984年):中級者向け
- A Kind of Magic(1986年):中級者向け
- The Miracle(1989年):中級者向け
- Made In Heaven(1995年):初心者向け
まとめ
最後に、クイーンのランキング結果をまとめます。
順位 | アルバム名 | 点数 |
---|---|---|
1位 | A Night at the Opera オペラ座の夜 | 4.3 |
2位 | Queen II | 4.0 |
3位 | Sheer Heart Attack | 3.8 |
4位 | Innuendo | 3.6 |
5位 | The Game | 3.4 |
6位 | News of the World 世界に捧ぐ | 3.3 |
7位 | A Day at the Races 華麗なるレース | 3.2 |
8位 | The Miracle | 3.1 |
9位 | A Kind of Magic | 3.0 |
10位 | Made In Heaven | 2.9 |
11位 | Queen 戦慄の王女 | 2.8 |
12位 | Jazz | 2.7 |
13位 | The Works | 2.6 |
14位 | Hot Space | 2.2 |
クイーンのアルバムは、世界中の人から愛されるような作品ばかりでした。
今回、改めて、クイーンの全アルバムを聴きなおし、フレディ・マーキュリーのボーカルの凄さと偉大さを再確認できました。
クイーンの音楽を聴いたことがない方は、上記のランキングを参考に、クイーンの素晴らしさを知ってもらえればと思っています。
2018年に公開された映画「ボヘミアン・ラプソディ」も、おすすめですので、まだ未見の方は、この機会に鑑賞してみては、いかがでしょうか。
次回から、グランジのアーティストのランキングをしていきたいと思います。
まずは、第一弾として、ニルヴァーナの全アルバム ランキングをしていきます。
クイーンのグッズ紹介
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