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Peter Gabriel(ピーター・ガブリエル)全アルバム ランキング|名盤、おすすめ アルバムの紹介
前回は、ABBA(アバ)の全アルバム ランキングをしましたので、
今回は、ロック界のレジェンド第28弾として、ワールドミュージックを展開しているイギリスのミュージシャン Peter Gabriel(ピーター・ガブリエル)の全アルバム ランキングをしていきたいと思います。
ピーター・ガブリエルは、ジェネシスの結成メンバーで、初期ジェネシスのリーダーでした。
ジェネシスでは、演劇的なプログレッシブ・ロックを展開し、お面を付けた奇抜な格好のライブが有名となり、カリスマ的な存在でした。
しかし、ジェネシスの音楽性の違いにより、1975年にジェネシスを脱退し、ソロ活動を行っていきます。
ジェネシス脱退直後のソロ活動では、ジェネシスと同様のプログレッシブ・ロックを行っていましたが、次第にアフリカの民族音楽を取り入れたワールドミュージックに傾倒していきます。
そして、1986年にポップスとワールドミュージックを上手く融合させた「So」が大ヒットし、世界的に有名なミュージシャンとなりました。
近年では、21年ぶりのアルバム「i/o」が、全英チャートで1位を記録したのは、記憶に新しいところです。
そんなピーター・ガブリエルの名盤の紹介や評価をしていきたいと思います。
ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。
ピーター・ガブリエルのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、
ピーター・ガブリエルのアルバムの評価や、名盤、おすすめのアルバムを知りたい方に、役立つ記事になっています。
評価点の基準
評価点の基準は、以下の通りです。
評価点 | 基準 |
---|---|
1.0 〜 2.0 | 駄作のアルバム |
2.0 〜 3.0 | 普通のアルバム |
3.0 〜 4.0 | 良作のアルバム |
4.0 〜 4.5 | 最高傑作のアルバム |
4.5 〜 | 歴史的名盤 |
ピーター・ガブリエル アルバムランキング
Scratch My Back
私的評価: 2.4 (本作のAmazonの評価は、こちら)
2010年発売の8作目のアルバムで、ピーター・ガブリエル初の全曲カヴァー・アルバムです。
カヴァー・アルバムと言っても、ピーター・ガブリエルが、他のアーティストの曲を、普通にカヴァーする訳もなく、ピアノや菅弦楽器のみの演奏で、ほとんど、オリジナル曲の原型をとどめていません。
そのため、カヴァー・アルバムと知らなければ、ピーター・ガブリエルの新曲だと感じるかと思います。
ピーター・ガブリエルの音楽を象徴していたリズムがないため、本作には、今までのピーター・ガブリエルらしさはありません。
それでも、ピーター・ガブリエルの歌声だけで、ピーター・ガブリエル ワールドが広がっており、個性が出まくっています。
ただ、同じアレンジの演奏が続くため、アンビエント音楽のようで、最後まで一気に聴くには忍耐が必要となります。
尚、本作でカヴァーされたアーティストが、お返しとして、ピーター・ガブリエルの曲をカヴァーしたアルバム「AND I’ll Scratch Yours」が、後にリリースされています。
UP
私的評価: 2.8 (本作のAmazonの評価は、こちら)
2002年発売の7作目のアルバムで、前作「Us」から10年ぶりに発表されたアルバムです。
本作は、誕生と死をテーマにしていますが、死のテーマの方が多く、暗い作品となっています。
それは、ヘビーでダークなオープニング・ナンバーの「Darkness」を聴けば、本作が、前々作「So」や前作「Us」のようなポップなアルバムではないことが分かります。
本作は、難解な曲が多くなっており、1回聞いただけでは、良さが分からないかもしれません。
それでも、諦めずに、何度も聞いていくうちに、じわじわと良さが分かってくるスルメ的なアルバムです。
また、大作の曲も増え、6分超えの曲が大半を占めています。
プログレッシブ・ロックや、ワールド・ミュージックとは違った別の音楽性に進んでいったピーター・ガブリエルの新しい世界が見えるアルバムです。
Peter Gabriel (Car)
私的評価: 3.0 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1977年発売のジェネシス脱退後、初のソロ・アルバムです。
本作は、アリス・クーパーやルー・リードのプロデューサーで有名なボブ・エズリンがプロデュースを行い、キング・クリムゾンのロバート・フィリップ(ギター)や、トニー・レヴィン(ベース)が参加しています。
本作は、まだワールド・ミュージックの要素はなく、ジェネシスの延長線上のプログレッシブ・ロックを行っています。
しかし、ジェネシス最後の参加アルバム「幻惑のブロードウェイ」のような大作のコンセプト・アルバムとは異なり、単発の曲を寄せ集めたアルバムとなっています。
本作から、フォーク風のキャッチーな「Solsbury Hill」が、シングル・カットされ、全英チャート13位を記録し、ピーター・ガブリエルの代表曲となりました。
ラスト・ナンバー「Here Comes the Flood」は、本作ではオーバーぎみのアレンジがされていますが、元々はピアノ曲で、ピアノ・バージョンは、ロバート・フィリップのソロ・アルバム「エクスポージャー」に収録されています。
ジェネシス時代のファンでも、違和感なく入っていける柔軟なアルバムです。
Us
私的評価: 3.2 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1992年発売の6作目のアルバムで、前作「So」と同様、世界中でヒットしたアルバムです。
ピーター・ガブリエルのアルバムは、毎回進化し驚きのあるアルバムを発表し続けていましたが、本作は、前作「So」の延長線上のアルバムで、守りに入ってしまったためか、驚きの少ない無難なアルバムとなっています。
「So」よりも、ヒット性の高い曲は少なくなり、ポップな明るいワールド・ミュージックよりも、静かな大人しい曲が増えています。
オープニング・ナンバーの「Come Talk to Me」では、今までのワールド・ミュージックとは異なるアイリッシュな雰囲気が漂い、アイルランドの歌手 シンニード・オコナーと共演しています。
その他の曲では、「Sledgehammer」や「Big Time」のようなヒット性の高い「Steam」や、ハードなギターでノリの良い「Kiss That Frog」などがシングル・カットされ、中ヒットしました。
全体的に、静と動の曲がはっきりしており、味わい深い曲が多くなったアルバムです。
Peter Gabriel II(Scratch)
私的評価: 3.4 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1978年発売の2作目のアルバムで、キング・クリムゾンのロバート・フィリップがプロデュースを行ったアルバムです。
ロバート・フィリップがプロデューサーと聞くと、派手なギターのアルバムを想像してしまいますが、実際は、あまりギターは登場せず、ピアノやシンセサイザーを中心としたアレンジがされています。
派手な曲は、ラストにギターソロが入る「White Shadow」と、テープループを使用した「Exposure」ぐらいで、後は、地味な奥深い曲が占めています。
まだ、プログレッシブ・ロック色が強いものの、民族音楽の要素も見られ、本格的にワールド・ミュージックに傾倒していく次作「Peter Gabriel III」の下地を作っています。
本作は、前作と同様、アルバム名が「Peter Gabriel」であることから、前作との違いを出すために、「Peter Gabriel II」や「Scratch」と呼ばれています。
Peter Gabriel IV(Security)
私的評価: 3.6 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1982年発売の4作目のアルバムで、前作「Peter Gabriel III」のワールド・ミュージックやリズムを更に全面に押し出したアルバムです。
本作には、初の全米チャートTOP40ヒットとなった「Shock the Monkey」が収録されています。
オープニング・ナンバー「The Rhythm of the Heat」から、アフリカとラテンのリズムを取り入れた熱い曲でスタートし、全体的にアフリカを感じさせる曲が占めています。
この「The Rhythm of the Heat」は、14人編成のエコーメ・ダンス・カンパニーによるガーナのドラムが使用されています。
「The Rhythm of the Heat」や「Kiss of Life」のような迫力のあるリズム隊の曲と、「San Jacinto」や「Wallflower」のようなデジタル・シンセサイザーを使用した曲とで、静と動がはっきりしています。
本作は、ポップスの要素が少ないため、聞く人を選ぶアルバムです。

i/o
私的評価: 4.0 (本作のAmazonの評価は、こちら)
2023年発売の9作目のアルバム(「New Blood」を含めると10作目)のアルバムで、「Bright-Side Mix」と「Dark-Side Mix」の2枚組で発売されたアルバムです。
本作は、30年近くかけて制作されており、最初の制作は「Up」の時代まで遡ります。
「Up」では、130曲以上が準備され、その中で暗い曲が10曲選ばれました。
本作は、「Up」よりも、比較的明るい曲が選曲されており、生楽器を使用した演奏に加え、「Scratch My Back」や「New Blood」のようなオーケストラを使用したアレンジも施されています。
ブライアン・イーノが、プロデューサーに加わっていますので、アレンジにはセンスの良さが感じられます。
どの曲も、熟練した落ち着いた曲が多く、ピーター・ガブリエルの集大成を感じさせます。
ただ、「Bright-Side Mix」と「Dark-Side Mix」の2枚組は冗長にも感じますが、個人的には「Bright-Side Mix」の方が好みです。
本作は、「So」以来の全英チャート1位を記録しました。

So
私的評価: 4.2 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1986年発売の5作目のアルバムで、ピーター・ガブリエルのアルバムの中で最も売れ、ピーター・ガブリエルの名を世界中に知らしめた作品です。
前作「Peter Gabriel IV」では、ワールド・ミュージックを全面に押し出したため、「ピーター・ガブリエルは、今後も、ワールド・ミュージックを極めていくのであろう」と誰しもが思っていたところ、このポップ要素の強いアルバムが発表され、驚きを持って迎えられました。
ただ、ポップ要素は強いもののワールド・ミュージックを捨てた訳ではなく、ワールド・ミュージックとポップスを見事に結びつけたサウンドで、ピーター・ガブリエルの独自性を保っています。
捨て曲は一切なく、シングル・カットされた「Sledgehammer」「Big Time」「Don’t Give Up」「In Your Eyes」は、どれもヒットしました。
特に、「Sledgehammer」は、古巣ジェネシスの「インヴィジブル・タッチ」を1位から引きずり下ろし、初の全米チャート1位を記録しました。
この曲の尺八のイントロは、「とんねるずのみなさんのおかげでした」の「食わず嫌い王決定戦」のBGMで使用されたため、日本でもお馴染みの曲になりました。
本作は、ヒット性の高い曲ばかりが収録されていますので、ピーター・ガブリエルの初心者の人にも最適なアルバムです。

Peter Gabriel III(Melt)
私的評価: 4.4 (本作のAmazonの評価は、こちら)
1980年発売の3作目のアルバムで、プログレッシブ・ロックから、ワールド・ミュージックに転向した最初のアルバムです。
本作は、エスニックなリズムやニューウェーブを取り入れ、アフリカを感じさせるサウンドに変化しました。
また、反戦歌の「Game Without Frontiers」や、殺害されたスティーブ・ビコを追悼した反アパルトヘイト抗議歌「Biko」など、政治的な要素も強くなっています。
ピーター・ガブリエルは、本作で、ジェネシス時代から続けてきたプログレッシブ・ロックを完全に捨て去りましたが、
昔からのピーター・ガブリエルのファンから冷遇されることもなく、うまくピーター・ガブリエルの音楽を昇華させています。
本作には、ロバート・フィリップやトニー・レヴィンをはじめとして、ジェネシス時代からの旧友フィル・コリンズや、バックボーカルに、ケイト・ブッシュといった豪華ゲストが参加しています。
本作も、アルバム名が「Peter Gabriel」であることから、「Peter Gabriel III」や「Melt」と呼ばれています。

その他のアルバム
- このアルバムは、2010年に発表された「Scratch My Back」で始めたオーケストラのアレンジを引き継いで、過去のピーター・ガブリエルの曲を再録音したアルバムです。
- 1stアルバムから、「UP」までのアルバムの中からの曲を中心としていますが、サウンドトラック・アルバム「OVO」からも選曲されています。リズム隊の入っていない「Peter Gabriel IV」からの曲はいかがなものかと思いましたが、そこは、オーケストラの迫力のある演奏でカバーしています。
- オリジナルの「Don’t Give Up」は、ケイト・ブッシュとデュエットしていましたが、このアルバムでは、ノルウェーのソングライターであるアネ・ブルンとデュエットしています。
New Blood
おすすめのライブ・アルバム
- 1983年発表のピーター・ガブリエル初のライブ・アルバムです。1982年12月に行われたアメリカの中西部の4つコンサートの模様を収録したアルバムです。
- ジャケットから、ジェネシス時代のピーター・ガブリエルのように顔面ペイントしてライブを行っていたことが分かります。しかし、ジェネシス時代の曲は演奏されておらず、ピーター・ガブリエルのソロ・アルバム「III」「IV」からの選曲が中心となっています。
- オリジナル・アルバムを忠実に再現しており、バックの演奏陣の技巧が凄いことが分かります。本作収録曲の「I Go Swimming」は、元々、「III」に収録予定の曲でしたが、「III」には収録されず、本作で初お披露目がされました。
Plays Live
- 1994年発表のピーター・ガブリエル2枚目のライブ・アルバムで、アルバム「Us」発売後の1993年11月16日、17日に行われたイタリア公演が収録されています。
- 「Us」と「SO」のアルバムからの曲を中心として演奏されていますので、1枚目のライブ・アルバム「Plays Live」の曲とはあまり重複がありません。そのため、「Plays Live」とセットで聞いてもらいたいアルバムです。
- 「Plays Live」と同様、スタジオ・アルバムを忠実に再現しており、技巧的な演奏を聴くことができます。
Secret World Live
- 2012年発表のピーター・ガブリエル3枚目ののライブ・アルバムで、2011年3月23日、24日に行われたロンドンのHMVハマースミス・アポロのコンサートの模様が収録されています。
- このコンサートでは、ニュー・ブラッド・オーケストラと共演し、アネ・ブルン、メラニー・ガブリエル、セヴァラ・ナザーカン、トム・コーリーが出演しています。
- 「Scratch My Back」と「New Blood」のアルバムからの曲を中心に演奏されています。スタジオ・アルバムと同様、オーケストラのアレンジがされており、スタジオ・アルバムと変わらない美しくも迫力のある演奏を聞くことができます。
Live Blood
おすすめのベスト・アルバム
- ピーター・ガブリエル初のベスト・アルバムで、ピーター・ガブリエル全盛期の1stアルバム「Peter Gabriel」から5thアルバム「So」までの曲が収録されています。
- ピーター・ガブリエルのソロ・アルバム以外に、サウンドトラック「Passion」の曲や、ユッスー・ンドゥールとのデュエット曲「Shaking the Tree」が収録されていますので、ピーター・ガブリエルのソロ・アルバムを全て聞いたことがある人でも楽しむことができるベスト・アルバムです。
Shaking the Tree
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ピーター・ガブリエルの音楽
ピーター・ガブリエルの音楽は、ジェネシス脱退直後の最初期は、まだ、プログレッシブ・ロックの要素が残っていましたが、「Peter Gabriel III」以降は、ワールド・ミュージックへと転向し、独自路線を歩んでいきます。
ピーター・ガブリエルのアルバムには、駄作はないと言われますが、まさにその通りで、どのアルバムも、聞きどころがあり、ピーター・ガブリエルの独特の世界にハマっていくことができます。
ピーター・ガブリエルのアルバムの初心者向け、中級者向け、上級者向けの分類は、以下の通りです。
- Peter Gabriel (Car)(1977年):中級者向け
- Peter Gabriel II (Scratch)(1978年):中級者向け
- Peter Gabriel III (Melt)(1980年):初心者向け
- Peter Gabriel IV (Security)(1982年):中級者向け
- So(1986年):初心者向け
- Us(1992年):中級者向け
- UP(2002年):上級者向け
- Scratch My Back(2010年):上級者向け
- i/o(2023年):初心者向け
まとめ
最後に、ピーター・ガブリエルのランキング結果をまとめます。
順位 | アルバム名 | 点数 |
---|---|---|
1位 | Peter Gabriel III(Melt) | 4.4 |
2位 | So | 4.2 |
3位 | i/o | 4.0 |
4位 | Peter Gabriel IV(Security) | 3.6 |
5位 | Peter Gabriel II(Scratch) | 3.4 |
6位 | Us | 3.2 |
7位 | Peter Gabriel (Car) | 3.0 |
8位 | UP | 2.8 |
9位 | Scratch My Back/td> | 2.4 |
ピーター・ガブリエルのアルバムは、とっつきにくいワールド・ミュージックを、ロックやポップスとうまく結びつけ、ワールド・ミュージックを聞かない人にも、ワールド・ミュージックの良さを伝えてくれています。
その中でも、特にとっつきやすい「Peter Gabriel III」と「So」を上位にランキングしました。
下位にランキングしたアルバムも、奥深い作品ばかりですので、この機会に多くのピーター・ガブリエルのアルバムを聞いてもらえればと思っています。
次回は、ロック界のレジェンド第29弾として、ジェネシス2代目のボーカリスト フィル・コリンズの全アルバム・ランキングをしていきたいと思います。
(本サイトには、プロモーションが含まれています)Genesis(ジェネシス)全アルバム ランキング|名盤、おすすめ アルバムの紹介前回は、EL&P(エマーソン・レイク・アンド・パーマー)の全アルバムのランキングをしましたので、[…]