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Pantera(パンテラ) 全アルバム ランキング|名盤、おすすめ アルバムの紹介
前回は、X JAPANの全アルバム ランキングをしましたので、
今回は、アメリカのグルーヴメタル・バンド Pantera(パンテラ)の全アルバム ランキングをしていきたいと思います。
パンテラは、1981年に、ダイムバッグ・ダレルとヴィニー・ポールの兄弟が中心となって結成されました。
結成当初は、キッスや、ヴァン・ヘイレンのコピーバンドを行っていましたが、徐々に、オリジナル曲を演奏するようになり、自主制作によるアルバム「Metal Magic」を発表します。
この時代のパンテラは、正当なヘビーメタルを展開しており、独自性がなかったことから、3rdアルバム「I Am the Night」までは、全く売れませんでした。
しかし、1987年に、フィル・アンセルモをボーカルに迎え入れてからは、独自性を発揮し、5thアルバム「Cowboys from Hell」から、売上が爆発しました。
その後、フィル・アンセルモのドラッグ問題により、バンド・メンバーとの溝が深まり、パンテラは、2003年に解散してしまいます。
更に、不幸なことに、2004年に、ダイムバッグ・ダレルが観客に射殺されるという事件が発生し、オリジナル・メンバーによる再結成の望みはなくなってしまいました。
それでも、残ったメンバーで、2022年に再結成がされ、現在に至っています。
そんなパンテラの名盤の紹介や評価をしていきたいと思います。
ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。
パンテラのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、
パンテラのアルバムの評価や、名盤、おすすめのアルバムを知りたい方に、役立つ記事になっています。
評価点の基準
評価点の基準は、以下の通りです。
評価点 | 基準 |
---|---|
1.0 〜 2.0 | 駄作のアルバム |
2.0 〜 3.0 | 普通のアルバム |
3.0 〜 4.0 | 良作のアルバム |
4.0 〜 4.5 | 最高傑作のアルバム |
4.5 〜 | 歴史的名盤 |
パンテラ アルバムランキング
Metal Magic
評価: 2.2
1983年に自主制作でリリースされたパンテラのデビュー・アルバムです。
キッスやデフ・レパードの影響が強く感じられるヘビーメタルのアルバムであるため、1990年代のパンテラのヘヴィ&グルーヴィのサウンドを期待すると肩透かしを食らいます。
ボーカルも、フィル・アンセルモではなく、テリー・グレイズが担当しており、高音を中心としたボーカルが特徴となっています。
本作は、ダイムバッグ・ダレルの高速ギターの切れ味が鋭く、一聴の価値がありますが、音質が悪いことやイケていないジャケットからか、売れることはなく、評論家からも酷評されました。
現在は、CDやレコードでの入手が困難で、サブスクにも登録がありませんので、聞くことが難しくなっています。
Projects in the Jungle
評価: 2.8
1984年に発売された2作目のアルバムで、前作「Metal Magic」と同様、自主制作レーベルでリリースされたアルバムです。
デフ・レパードの初期のサウンドの類似点を見出せますが、前作よりも音質、迫力ともにパワーアップしており、演奏技術が向上しています。
特に、ダレルのギターは、前作よりも更に高速、切れ味の鋭さが増し、ダレルのギターの演奏だけでも聞く価値があります。
本作のオープニング・ナンバー「All Over Tonight」では、初のミュージックビデオが制作されました。
パンテラは、ヘヴィ&グルーヴィ時代のアルバムだけでなく、ヘビーメタルのアルバムも優れていることを証明してくれました。
本作も、CDやレコードでの入手が困難で、サブスクにも登録がありませんので、聞くことが難しくなっています。
I Am the Night
評価: 2.9
1985年に発売された3作目のアルバムで、「Metal Magic」「Projects in the Jungle」と同様、自主制作レーベルでリリースされたアルバムです。
キャッチーな曲は少なくなり、高速のギターが炸裂し、パワーメタルに近づいていることが分かります。
インディーズとは思えない、演奏技術力で、後に、ギターのダレルが、メガデスのリードギタリストに招かれたというのも納得ができます。
このアルバムが、世の中に出回っていないのは、非常にもったいないように感じます。
本作から、「Hot and Heavy」がシングル・カットされ、約25,000枚を売り上げ、インディーズからのリリースとしては高い売り上げを記録しました。
本作を最後に、ボーカルのテレンス・リーは、パンテラを脱退します。
Power Metal
評価: 3.0
1988年に発売された4作目のアルバムで、自主制作レーベルでリリースされた最後のアルバムであり、ボーカルが、フィル・アンセルモに変更された最初のアルバムです。
過去3枚のアルバムの集大成のような作品で、アルバム名の通り、パワーメタルやスラッシュメタルを展開しています。
ただ、アンセルモのボーカルは、1990年代のようなデスメタルのボーカルではなく、高音を出しまくっており、ジューダス・プリーストのロブ・ハルフォードを彷彿させています。
パンテラは、次作「Cowboys from Hell」から有名になっていきますが、本作も、「Cowboys from Hell」に負けないパワーのあるアルバムです。
そのため、まだ未聴の方は、ぜひ聞いてもらいたいアルバムです。
Reinventing the Steel 激鉄
評価: 3.4
2000年に発売された9作目のアルバムで、パンテラのラスト・アルバムになります。
前作「The Great Southern Trendkill」は、スローテンポのグルーヴメタルを極めたアルバムでしたが、本作は、ミドルテンポ、アップテンポの曲が増え、グルーヴメタルというよりも、ヘビーメタルに近いアルバムです。
それは、パンテラのメンバーが、本作をジューダス・プリーストの「ブリティッシュ・スティール」を引き合いに出していることからも分かります。
キャッチーさのあった「Vulgar Display of Power」と、前作「The Great Southern Trendkill」を足し合わせたようなパンテラの集大成的なアルバムです。
セールスは若干落ち込んでしまい、パンテラのメジャーレーベルのスタジオアルバムの中で100万枚を売り上げていない唯一のアルバムとなりました。
それでも、このサウンドで、全米チャート4位を記録したのは流石です。
The Great Southern Trendkill 鎌首
評価: 3.6
1996年に発売された8作目のアルバムで、メジャーレーベルから発売された過去3枚のアルバムと比較すると、スローテンポ、ミドルテンポの曲が増え、よりグルーヴィーになったアルバムです。
アップテンポの曲が減ってしまったことから、スラッシュメタルのような高速の曲を期待すると肩透かしを食らいます。
しかし、決して柔になった訳ではなく、オープニング・ナンバーの「The Great Southern Trendkill」のイントロのぶち切れた雄叫びを聞けば、怒りっぷりは過去一番だと感じると思います。
本作は、かなりチャレンジングな試みがされており、「Suicide Note, Part I」のアメリカ南部を感じさせるバラード曲や、過去最高のギターソロを展開している「Floods」など、今までのパンテラにはなかった新境地を感じます。
パンテラのアルバム中では、人気が低い作品ですが、深みを増したグルーヴメタルを聞ける良作のアルバムです。
Cowboys from Hell
評価: 4.0
1990年に発売された5作目のアルバムで、メジャーレーベルから初めて発売されたアルバムです。
過去4枚のアルバムは優れていたにも関わらず、インディー・レーベルからの発売であったため、売上は芳しくありませんでした。
しかし、ようやく、本作から、パンテラの知名度が上がり、売上が躍進しました。
本作は、史上初のグルーヴメタル・アルバムとして知られており、攻撃的なギターリフは、アグレッシブで圧倒的なインパクトを与えています。
まだ、アンセルモのボーカルは、デスメタルではなく、ハイトーン・ボーカルを維持していますので、ヘビーメタルやスラッシュメタルの要素も含まれています。
オープニング・ナンバー「Cowboys From Hell」の怒涛のギターリフのカッコ良さから、一気に、ヤられてしまいます。
本作は、徐々に売上を伸ばし、1997年には、米国でダブルプラチナの認定を受けました。
パンテラの新たなスタートを切った記念すべきアルバムです。
Far Beyond Driven 脳殺
評価: 4.4
1994年に発売された7作目のアルバムで、前作「Vulgar Display of Power」の延長線上のグルーヴメタル全開のアルバムです。
ダレルのギターは、どこから、こんな音を出しているのか不思議に感じ、しかも、1人でギターを弾いているとは思えないほどのパワーがあります。
アンセルモのボーカルも、更に、重低音になり、デスボイスが前面に出てきています。
人間の頭蓋骨の前頭葉に突き刺さるドリルのジャケットからも、このアルバムが凶暴であることが分かります。
このサウンドで、全米チャート1位を記録したのは、凄すぎます。
どの曲も轟音メタルを展開しており、アンセルモの腰痛について歌った「I’m Broken」は、シングル・カットされ、全英シングルチャートで19位を記録しました。
また、ラスト・ナンバーの「Planet Caravan」は、ブラック・サバスのカヴァー曲で、こちらもシングル・カットされ、全英シングルチャートで26位を記録しました。
パンテラのアルバム中で、最も過激で、脳が殺られてしまうアルバムです。
Vulgar Display of Power 俗悪
評価: 4.6
1992年に発売された6作目のアルバムで、パンテラのグルーヴメタルのサウンドを確立したアルバムです。
前作「Cowboys from Hell」では、アンセルモのボーカルは、まだ、ヘビーメタルのハイトーン・ボーカルを残していましたが、
本作では、超攻撃的なギターリフにマッチした唸り声のデスボイスに近いボーカルに変化しています。
音楽性のインパクトに加え、映画「エクソシスト」から取られたアルバム名「Vulgar Display of Power」や、殴られている男の顔のジャケットにおいても、強烈な印象を植え付けています。
本作は、パンテラのファンには、もちろん、批評家からも大絶賛され、ヘビーメタル界に多大な影響を及ぼし、ヘビーメタルの名盤に値するアルバムです。
売上も絶好調で、全米チャート44位を記録し、パンテラのベストセラーアルバムとなりました。
パンテラのライブ・アルバム
- ライヴ〜狂獣 – OFFICIAL LIVE 101 PROOF
- 1997年発売の初の公式ライブ・アルバムにして、パンテラ唯一の公式ライブ・アルバムです。「The Great Southern Trendkill」発表後のライブで、「Cowboys from Hell」〜「The Great Southern Trendkill」の4枚のアルバムから満遍なく選曲されています。
- スタジオ・アルバムを忠実に再現しており、このアルバムを聞けば、パンテラの演奏技術の高さが分かるかと思います。ラスト2曲は、スタジオ録音の新曲で、こちらもライブに負けないカッコ良さがあります。
- 「Vulgar Display of Power」のオープニング・ナンバー「Mouth for War」が収録されていないのは残念ですが、それを差し引いても、本作は、ライブ・アルバムの名盤に値します。
パンテラのベスト・アルバム
- The Best of Pantera: Far Beyond the Great Southern Cowboys’ Vulgar Hits!
- パンテラ解散直前の2003年に発売された公式のベスト・アルバムで、メジャーレーベルで発売された6枚のアルバム(ライブ・アルバム含む)から選曲された曲が、年代順に収録されています。
- パンテラの数多くの名曲を、1枚に収録するのは無理があったのか、選曲には微妙なものがあります。そのため、このベスト・アルバムは、パンテラのとっかかりとして聞いてみて、その後、各オリジナル・アルバムを聞いていくことをおすすめします。
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パンテラのメンバー
パンテラは、1980年初頭に、ヴィニー・ポールとダイムバッグ・ダレルの兄弟によって結成されました。
その後、レックス・ブラウンとフィル・アンセルモが加入し、解散するまでこの4人のメンバーで活動を行いました。
以下に、4人のメンバーを紹介します。
- ダイムバッグ・ダレル(ギター担当):
パンテラの創始者であり、凄腕のギタリストです。
メタル以外にも、ブルースやジャズにも傾倒していました。
アルバム「Far Beyond Driven」までは、ダイアモンド・ダレルと名乗っていましたが、「Far Beyond Driven」以降は、ダイムバッグ・ダレルに改名しました。
パンテラ解散後は、新たなバンド ダメージプランを結成し、アルバム1枚を残しています。
残念なことに、2004年12月に、ナイトクラブで、観客に射殺されてしまいました。 - ヴィニー・ポール(ドラム担当):
パンテラの創始者であり、ダイムバッグ・ダレルの実兄です。
大きなドラムを使用し、ギターやベースの音に負けないパワフルなドラミングを特徴としていました。
パンテラ解散後は、ダレルと、ダメージプランを結成しましたが、ダレルが射殺された後は、ダメージプランは活動を停止しました。
その後、新たなバンドやレコード会社を立ち上げるなどの活動を行っていましたが、2018年6月に冠動脈疾患によりお亡くなりになりました。 - レックス・ブラウン(ベース担当):
1982年にパンテラに加入し、2022年のパンテラ再結成時のメンバーの1人です。
元々は、ジャズ・ベーシストで、メタルだけでなく、ジャズに影響を受けたベース演奏を行なっています。
パンテラ以外では、レベル・ミーツ・レベル、DOWN、エレガント・ウェポンズなどのバンドでも活動を行なっていました。 - フィル・アンセルモ(ボーカル担当):
1987年にパンテラに加入し、2022年のパンテラ再結成時のメンバーの1人です。
初期のパンテラでは、ヘビーメタルのハイトーン・ボーカルが特徴でしたが、「Vulgar Display of Power」以降は、グルーヴ感のあるデスメタルのボーカルに変貌しました。
1990年代中頃に、ドラッグ過剰摂取により心停止状態に陥りますが、奇跡的に一命を取り戻します。
しかし、このことが原因で、ダイムバッグ・ダレルとヴィニー・ポール兄弟との確執が深まり、パンテラは解散することになりました。
パンテラ以外では、スーパージョイント・リチュアルやDOWNのバンド活動に加え、ソロ・アルバムも発表しています。
パンテラの音楽
パンテラのサウンドは、大きく、インディーズ時代の「ヘビーメタル、パワーメタル」とメジャーレーベル時代の「グルーヴメタル」に分けることができます。
「ヘビーメタル、パワーメタル」の時代は、デフ・レパードやジューダス・プリーストなどの影響を受けたサウンドで、ハイトーン・ボーカルの高速の曲が多くありました。
「グルーヴメタル」の時代は、パンテラ独特のグルーヴメタルを展開し、デスボイスのスローテンポ、ミドルテンポの曲が多くなりました
「グルーヴメタル」時代のパンテラは、後に、ラウド・ミュージックに多大な影響を及ぼしました。
それぞれの時代の初心者向け、中級者向け、上級者向けの分類は、以下の通りです。
【ヘビーメタル、パワーメタルのアルバム】
- Metal Magic(1983年):上級者向け
- Projects in the Jungle(1984年):上級者向け
- I Am the Night(1985年):中級者向け
- Power Metal(1988年):中級者向け
【グルーヴメタルのアルバム】
- Cowboys from Hell(1990年):初心者向け
- Vulgar Display of Power 俗悪(1992年):初心者向け
- Far Beyond Driven 脳殺(1994年):初心者向け
- The Great Southern Trendkill 鎌首(1996年):中級者向け
- Reinventing the Steel 激鉄(2000年):中級者向け
まとめ
最後に、パンテラのランキング結果をまとめます。
順位 | アルバム名 | 点数 |
---|---|---|
1位 | Vulgar Display of Power 俗悪 | 4.6 |
2位 | Far Beyond Driven 脳殺 | 4.4 |
3位 | Cowboys from Hell | 4.0 |
4位 | The Great Southern Trendkill 鎌首 | 3.6 |
5位 | Reinventing the Steel 激鉄 | 3.4 |
6位 | Power Metal | 3.0 |
7位 | I Am the Night | 2.9 |
8位 | Projects in the Jungle | 2.8 |
9位 | Metal Magic | 2.2 |
パンテラのアルバムは、メジャーレーベルから発売された「Cowboys from Hell」以降のアルバムが有名で、ランキングも上位を独占しました。
逆に、自主制作された4枚のアルバムは、現在では、入手困難で聞くことが難しくなっています。
しかし、自主制作された4枚のアルバムも、聞き応えが十分で、もし、聞く機会があれば、ぜひ聞いてもらいたいアルバムです。
パンテラは、創始者のアボット兄弟(ヴィニー・ポールとダイムバッグ・ダレル)が亡くなってしまったため、オリジナル・メンバーによる再結成の夢は途絶えてしまいましたが、
2022年に残りのメンバーで再活動を開始しましたので、新作の発表を期待して待っていたいと思います。
次回は、パンテラと並ぶグルーヴメタル・バンド マシーン・ヘッドの全アルバム ランキングをしていきたいと思います。