Bark at the Moon 月に吠える
評価: 3.5
1983年発売のサード・アルバムで、前作までのギタリスト ランディー・ローズが飛行機事故で死去してしまったため、新ギタリストに、ジェイク・E・リーを迎え入れて制作されたアルバムです。
ランディー・ローズが様式美のギターであったのに対して、ジェイク・E・リーは、洗練されたシャープなギタープレイをしています。
オープニング・ナンバー「Bark at the Moon」から、ギター・リフ、ギター・ソロが炸裂しており、ジェイク・E・リーのギターが全開しています。
それ以外にも、男性合唱から始まる「Centre of Eternity」や、シングル・カットされたバラード曲「So Tired」などが収録されており、充実したアルバムです。
Diary of a Madman
評価: 4.0
1981年発売のセカンド・アルバムで、前作「Blizzard of Ozz」ほど派手さはなく、「Blizzard of Ozz」が陽の名盤だとすると、本作は、陰の名盤と言えます。
ランディー・ローズのギターが聞けるのは、「Blizzard of Ozz」と、本作しかありませんので、その意味でも貴重なアルバムです(ランディ・ローズは、本作発表後のツアーの途中に、飛行機事故で死去してしまいます)。
本作のタイトル曲「Diary of a Madman」は、ミサの聖歌のようで、悪魔のオジー・オズボーンのボーカルと、天使のようなランディ・ローズのギターの対比が印象的なドラマチックな曲です。
Blizzard of Ozz 血塗られた英雄伝説
評価: 4.5
1980年発売のオジー・オズボーンのデビュー・アルバムで、様式美のあるアルバムです。
ドラッグ中毒により、ブラック・サバスから解雇されてしまったオジー・オズボーンが、こんなに素晴らしいアルバムを制作できたことは奇跡的に思えます。
特に、ランディー・ローズのギターが素晴らしく、ランディー・ローズを発掘したオジー・オズボーンには、先見の明があります。
「I Don’t Know」や「Crazy Train」「Mr. Crowley」は、1本のギターであるが故のランディー・ローズの素晴らしさが表れています。
ジャケットも、オカルト的で、オジー・オズボーンらしさが出ています。
全曲素晴らしく、名盤に値するアルバムです。
オジー・オズボーンのおすすめのライブ・アルバム
- Tribute
- 1980年と1981年のツアーのランディ・ローズ在籍時のライブ・アルバムです。貴重なランディ・ローズのギタープレイが聞けます。
- オジー・オズボーンのソロ・アルバムだけでなく、ブラック・サバスの曲からも選曲されており、ブラック・サバスの曲をランディ・ローズのギターで聞けるのは、涙ものです。
- Live & Loud
- 1992年11月のカリフォルニアにおけるライブ・アルバムです。「No More Tears」の発売後のライブであるため、「No More Tears」から多く選曲されています。
- ギターは、ザック・ワイルドで、派手なギター・プレイが聞けます。特に、「Mr. Crowley」や「Crazy Train」の派手さは、ランディ・ローズとは違った魅力があります。
- Live At Budokan
- 2002年2月の日本武道館におけるライブ・アルバムです。「Down to Earth」の発表後のライブですが、あまり「Down to Earth」からの選曲はありませんので、「Down to Earth」が嫌いな人でも、問題なく聞けるアルバムです。
- ギターは、ザック・ワイルドで、本作でも、派手なギタープレイをしており、臨場感が溢れています。この録音が日本武道館というのも嬉しいところです。
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オジー・オズボーン・バンドのギタリスト
オジー・オズボーンは、無名のギタリストを発掘することが得意で、オジー・オズボーン・バンドにおいて、ギター・ヒーローを3名発掘しています。その3名のギタリストを、ここで紹介していきたいと思います。
- ランディ・ローズ:
オジー・オズボーンの初期のアルバム「Blizzard of Ozz」と「Diary of a Madman」に参加しました。
この2枚のアルバムを名盤たらしてめているのは、ランディ・ローズのギターがあってこそだと思っています。
元クワイエット・ライオットのギタリストで、クワイエット・ライオットのファースト、セカンド アルバムに参加していましたが、アルバムは売れず、無名の存在でした。
クラシック・テイストのギタープレイが特徴で、ランディ・ローズ独特のオーラを放っています。
1982年に、小型飛行機の事故で、他界しました。 - ジェイク・E・リー:
ランディ・ローズの他界後、「Bark at the Moon」と「The Ultimate Sin」の2枚のアルバムに参加しますが、その後、解雇されてしまいます。
父親がアメリカ人、母親が日本人の日系人ギタリストです。
オジー・オズボーン・バンドに加入する前は、ミッキー・ラットというバンドに参加しており、このミッキー・ラットは、後のL.Aメタルで有名になるラットの前進バンドです。
オジー・オズボーン・バンドでは、シャープでエネルギッシュなギタープレイが特徴でした。 - ザック・ワイルド:
ジェイク・E・リー後任の3代目ギタリストです。
「No Rest for the Wicked」「No More Tears」「Ozzmosis」「Down to Earth」「Black Rain」「Patient Number 9」の6枚のスタジオ・アルバムに参加しています。
「Ozzmosis」以降のアルバムでは、インダストリアルな重厚のギターが特徴で、バリバリのメタル・ギターを弾いていましたが、オジー・オズボーン・バンド脱退後は、ブルースやカントリー、サザン・ロックなどのギターを演奏しています。
オジー・オズボーンの音楽の楽しみ方
オジー・オズボーンのアルバムは、「Ozzmosis」のアルバム以前と以降で、サウンドが異なり、「Ozzmosis」以前のアルバムは、様式美のあるメロディアスなメタル・サウンドですが、「Ozzmosis」以降のアルバムは、インダストリアル系のヘヴィーなサウンドに変わっていきます。
そのため、「Ozzmosis」あたりから、人によっては、好き嫌いが出てくるかと思います。
また、オジー・オズボーンのアルバムは、3名のギター・ヒーローが素晴らしいため、それぞれのギタープレイを楽しむことができます。
各区分けのアルバムの初心者向け、中級者向け、上級者向けの分類は、以下の通りです。
【様式美のメタル・アルバム】
- Blizzard of Ozz 血塗られた英雄伝説(1980年):初心者向け
- Diary of a Madman(1981年):中級者向け
- Bark at the Moon(1983年):初心者向け
- The Ultimate Sin 罪と罰(1986年):中級者向け
- No Rest for the Wicked(1988年):中級者向け
- No More Tears(1991年):初心者向け
【インダストリアル系のアルバム】
- Ozzmosis(1995年):上級者向け
- Down to Earth(2001年):上級者向け
- Black Rain(2007年):中級者向け
- Scream(2010年):中級者向け
- Ordinary Man(2020年):中級者向け
- Patient Number 9(2022年):中級者向け
【その他(カバー・アルバム)】
- Under Cover(2005年):中級者向け
まとめ
最後に、オジー・オズボーンのランキングをまとめます。
順位 | アルバム名 | 点数 |
---|---|---|
1位 | Blizzard of Ozz 血塗られた英雄伝説 | 4.5 |
2位 | Diary of a Madman | 4.0 |
3位 | Bark at the Moon 月に吠える | 3.5 |
4位 | No More Tears | 3.3 |
5位 | No Rest for the Wicked | 3.2 |
6位 | Patient Number 9 | 3.1 |
7位 | Black Rain | 3.0 |
8位 | Down to Earth | 2.9 |
9位 | Scream | 2.8 |
10位 | Under Cover | 2.7 |
11位 | Ordinary Man | 2.6 |
12位 | The Ultimate Sin 罪と罰 | 2.5 |
13位 | Ozzmosis | 2.4 |
オジー・オズボーンは、鳩やコウモリを食いちぎるなどの奇行が先行してしまっている印象がありますが、メタルの帝王らしく、多少の出来・不出来はあるものの、どのアルバムも迫力のある素晴らしいアルバムです。
オジー・オズボーンの初期アルバムしか聞いたことがない方は、ぜひ、その他のアルバムも聞いてもらえたらと思います。
次回は、メタル・ゴッドこと、ジューダス・プリーストの全アルバム・ランキングをしていきたいと思います。
オジー・オズボーンのグッズ紹介
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