人間椅子 全アルバム ランキング|名盤、おすすめアルバムの紹介

第10位
怪人二十面相

ken
このアルバムは、人間椅子独特のおどろおどろしさがなく、一般受けするキャッチーなアルバムだな。
kat
人間椅子らしさはないけど、良曲が多く収録されているね。「芋虫」は、人間椅子の曲の中で、ベスト3に入る人気曲だね。

評価: 3.5

2000年発売の9枚目のアルバムで、江戸川乱歩を題材としたコンセプト・アルバムです。

前作「二十世紀葬送曲」でモダン化された音に、程良くポップさが加えられ、人間椅子のアルバムの中では、聞きやすいアルバムに仕上がっています。

本作には、重くヘビーなドゥーム・メタルの要素はありませんが、どの曲もバランスが良く、捨て曲はありません。

特に、ゲームでも使用された「芋虫」は、美しいメロディを持つ哀愁漂う曲で、人間椅子を知るには、外せない名曲です。

全体的に、聞きやすいアルバムであることから、メタルが好きではない人にも、おすすめできるアルバムです。

第9位
異次元からの咆哮

ken
明るめのキャッチーなアルバムだが、相変わらずの質の高いアルバムだな。
kat
重くヘビーな曲ばかりではなく、ライトな曲もちりばめ、メリハリのあるアルバムだね。

評価: 3.6

2017年発売の20枚目のアルバムで、「此岸礼讃」以降、暗くヘビーなアルバムが続いてきましたが、本作は、何かが吹っ切れたような明るくキャッチーな作品に仕上がっています。

オープニングの3曲は、ヘビーなアップテンポの曲で、オープニングから引き込まれていきます。

ジャケットが「ねぷたまつり」を想像させますが、アルバム自体は、「ねぷたまつり」の要素はありません。

相変わらずの質の高い演奏で、パワーの衰えを感じさせないアルバムです。

第8位
此岸礼讃

ken
今まで以上にアグレッシブなアルバムだな。ギターの迫力に圧倒されるな。
kat
このアルバムは、和嶋慎治のギターが前面に出ているから、アグレッシブさが増しているね。

評価: 3.7

2011年発売の16枚目のアルバムで、骨太の音質に改善され、非常にアグレッシブに仕上がっているアルバムです。

本作は、鈴木研一が一歩、後ろに引いて、和嶋慎治が前面に出てきているために、ギターのアグレッシブさは、過去1番に感じます。

「春の匂いは涅槃の薫り」と「胡蝶蘭」は、8分を超える大作で、プログレッシブの曲も忘れずに収録されています。

ナカジマノブ単独のボーカル曲は、今回は、収録されていませんが、曲の所々に入ってくるナカジマノブのボーカルが、良い味付けになっています。

人間椅子は、「いかすバンド天国」が終了してから、コア・ファン以外、忘れ去られたバンドの印象が強かったですが、本作ぐらいから、再びクローズ・アップされ始め、オリコン・チャートにも上位にランキングし始めていきます。

第7位
黄金の夜明け

ken
大作が多く、ヘビー・メタルというよりも、プログレッシブ・ロックに近いアルバムだな。
kat
人間椅子のアルバムの中では、一番、プログレッシブ・ロックしていて、ドラマチックな曲が多いアルバムだね。

評価: 3.8

1992年発売の3枚目のアルバムで、プログレッシブ・ロックのような大作の曲が多く収録されている作品です。

「黄金の夜明け」「水没都市」「マンドラゴラの花」「無言電話」「狂気山脈 」は、7分超えの曲で、長い分、ドラマティックな展開がされています。

特に、「水没都市」が、本作の注目曲で、美しい歌詞に、水没を感じさせるヘヴィーで暗い始まりから、劇的な曲展開へと繋がるドラマティックな名曲です。

それ以外にも、津軽弁のコミカルな「わ、ガンでねべが」や、スラッシュ・メタルしている「幸福のねじ」など、聴きどころの多いアルバムです。

第6位
色即是空

ken
このアルバムは、メタリカを彷彿させるギター・リフが多くて、スラッシュ・メタルを感じさせるな。
kat
いつも以上に印象的なギター・リフが多いアルバムだね。ザクザクのギター・リフが、スラッシュ・メタルしているね。

評価: 3.85

2023年発売の23枚目のアルバムで、仏教用語を使用したアルバム名や、仏教を感じさせるジャケットだけで、聞く前から人間椅子らしいヘビー・メタルを期待でき、その期待を裏切らないパワフルなアルバムです。

本作の特徴としては、いつも以上に、ギター・リフが炸裂しており、それを象徴するように、ギター・リフが印象的な大作「さらば世界」から、本作はスタートします。

ザクザクのギター・リフは、メタリカを感じさせ、特に、「宇宙電撃隊」は、メタリカそのまんまのギター・リフを使用しています。

前作「苦楽」と同様、人間椅子の新境地を感じさせるアルバムです。

第5位
萬燈籠

ken
前作「此岸礼讃」と同様、音質が良く、攻撃的なギターリフが炸裂しているアルバムだな。
kat
このアルバムの迫力を聞くと、人間椅子の第2期の黄金時代が始まったように感じるね。

評価: 3.9

2013年発売の17枚目のアルバムで、前作「此岸礼讃」に続き、和嶋慎治が前面に出てきた攻撃的なアルバムです。

レコーディング開始前に、人間椅子は「OZZFEST JAPAN」に出演し、人間椅子の存在が知れ渡たったことで、レコーディングに時間をかけられるようになったのか、音質が向上し、濃密な曲が多く収録されています。

攻撃的なギターリフと、ナカジマノブのツーバスドラムのオンパレードで、最初から最後まで、ヘビーロックが展開されています。

前作に収録されていた8分を超えるような大作はなくなりましたが、それでも、「十三世紀の花嫁」は、本作の中では大作で、語りの入った人間椅子らしいドラマティックな展開がされている曲です。

ようやく、人間椅子の素晴らしさが世の中に知れ渡り、時代が人間椅子に追いついたことを感じさせます。

第4位
無頼豊饒

ken
人間椅子の25周年記念アルバムだが、結成当時から音楽性はブレることなく、突き進んでいるところが凄いな。
kat
人間椅子は、もうベテランの領域に入っているけど、パワーに衰えを感じず、いまだに進化していることを感じるね。

評価: 4.0

2014年発売の18枚目のアルバムで、ファースト・アルバム発売から25年が経過し、今までのアルバムの集大成的な内容のアルバムです。

「此岸礼讃」から続く、音質の良さとアグレッシブさは、本作でも継続されており、安定期に入った印象を受けます。

25年も経つと、音楽性にマンネリを感じるのが普通ですが、人間椅子は、毎回、前回を上回る作品を発表し続け、マンネリ化することなく、安心して聞ける稀有なバンドです。

本作の中では、「なまはげ」が、人間椅子の代表曲でありキラー・チューンですが、その他の曲もエネルギーを感じ、和嶋慎治のギターが暴れまくっています。


苦楽

ken
ストレートなヘビー・メタルのアルバムで、今後の人間椅子の転換点になりそうなアルバムだな。
kat
キンキラの菩薩像のジャケットから、今までの人間椅子のアルバムとは違った印象を受けるね。

評価: 4.1

2021年発売の22枚目のアルバムで、ストレートなヘビー・メタルを展開し、ダイナミズムが増したアルバムです。

音質が更に良くなり、ギターが前面に出てきて迫力が増しており、人間椅子の新境地を感じさせる作品です。

今までのアルバムとは違った菩薩像のジャケットからも、新境地を感じ、このジャケットからは想像もできないヘビーなサウンドが飛び出してきます。

オープニングの「杜子春」から、ヘビーなアグレッシブさが出ており、中間部のギターソロとドラムの迫力には圧倒されてしまいます。

前作「新青年」から、人間椅子は海外でも人気が出始め、日本を代表するヘビメタ・バンドに成長してきていることが、とても嬉しく思います。


新青年

ken
人間椅子の30周年記念のアルバムだな。ミドル・テンポのヘビーメタルの曲が中心で、安心して聞けるアルバムだな。
kat
このアルバム発売前に、「無情のスキャット」のミュージック・ビデオがYoutubeにアップされ、海外でも人気になったね。

評価: 4.2

2019年発売の21枚目のアルバムで、デビュー30周年に当たるアルバムです。

30周年を意識したのか、オープニング・ナンバーの「新青年まえがき」は、「いかすバンド天国」で初めて演奏した「陰獣」を彷彿させるワウワウ ギターが特徴の原点回帰を感じさる曲です。

本作には、Youtubeで話題となった「無情のスキャット」が収録されており、この曲は海外でも人気のある曲です。

本作も全曲、素晴らしく、「怪談 そして死とエロス」がアップテンポの名作だとすると、本作は、ミドルテンポの名作です。

オリコンチャートで、14位を記録し、現在までの人間椅子のアルバムの中で、最高順位を記録しました。


怪談 そして死とエロス

ken
バンド結成から25年経過して、こんなに破壊力抜群のアルバムを制作する人間椅子は、やはり、ただ者のバンドではないな。
kat
バンドの勢いを感じ、人間椅子のオーラが出まくっているアルバムだね。

評価: 4.3

2016年発売の19枚目のアルバムで、近年稀にみる人間椅子の最高傑作アルバムです。

分かりやすい曲に、破壊力抜群のヘビーなギターがのり、最初から最後までアップテンポの曲で押し切っています。

どの曲も、素晴らしいですが、その中でも、お経とヘビーメタルが結びついた人間椅子にしか作り出せない「芳一受難」、レッド・ツェッペリンの「アキレス最後の戦い」を彷彿させる「雪女」、人間椅子お馴染みの地獄ソング「地獄の球宴」、ドラマティックな展開が素晴らしいプログレ曲「マダム・エドワルダ」が、特に、優れものの楽曲です。

バンド結成から25年以上経過して、絶頂期を迎えていることに、驚きを隠せません。

ジャパメタの中でも、名盤に値するアルバムです。

おすすめのライブ・アルバム

    威風堂々〜人間椅子ライブ!!

  • 2016年に行われた3つのツアーから、4公演を抜粋した2枚組のライブ・アルバムです。スタジオ・アルバム以上に迫力のある演奏が繰り広げられています。
  • 「雪女」「芋虫」「黒猫」「なまはげ」など、人間椅子の名曲が目白押しで、聴きどころ満載のアルバムです。

おすすめのベスト・アルバム

    人間椅子名作選 三十周年記念ベスト

  • 人間椅子のベスト・アルバムは、現在までに5枚発売されており、本作は、最新の5枚目にあたるベスト・アルバムです。人間椅子の新旧名曲のオンパレードで、本作を聞けば、人間椅子の基本を押さえることができます。
  • 「陰獣」「針の山」「黒猫」「芋虫」「雪女」「無情のスキャット」などの名曲以外にも、新曲として、「命売ります」「愛のニルヴァーナ」「悪夢の序章」の3曲が収録されており、とてもお得なベスト・アルバムです。


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人間椅子のメンバー

人間椅子は、ギターの和嶋慎治さんと、ベースの鈴木研一さんが中心のバンドで、ドラムは、何度か交代があり、現在は、ナカジマノブさんが担当しています。

以下に、人間椅子の現在のメンバーを紹介します。

  • 和嶋慎治(ギター、ボーカル担当)
    通称「ワジー」と呼ばれ、ギター・テクニックが物凄く、私的には、日本一、上手いギタリストだと思っています。
    人間椅子の半数の曲のボーカルをとっており、下手うまな歌声が特徴です。
    落語やオカルト好きで、人間椅子の曲にも、落語やオカルトを取り入れている曲が多くあります。
  • 鈴木研一(ベース、ボーカル担当)
    青森弁を主体とした琵琶法師のようなボーカルが特徴で、このようなボーカル・スタイルを取っているのは、世界中を探しても、鈴木研一ぐらいしかいないと思っています。
    「いかすバンド天国」出演時は、コミック・バンドかと思わせる「ねずみ男」の格好をしていたため、強烈なインパクトがありました。
    現在は、真っ白な化粧をしたスキンヘッドの僧侶の格好をしています。
  • ナカジマノブ (ドラム、ボーカル担当)
    「いかすバンド天国」に、「GEN」のドラマーとして出演し、2代目イカ天キングとなりました。
    その後、「ドミンゴス」に加入した後、2004年から人間椅子に4代目ドラマーとして加入しました。
    人間椅子では、数曲、ボーカルも担当しており、和嶋慎治や鈴木研一とは違った明るく陽気な歌声を特徴としています。

人間椅子の音楽

人間椅子の音楽は、デビュー当時から、日本文学、オカルト、妖怪、落語などの日本的な歌詞に、おどろおどろしいヘビーメタルを展開し、現在まで、その音楽性は、ブレることなく、一貫しています。

このような音楽を貫き通していると、一見、飽きがきてしまいそうですが、人間椅子の音楽は、アルバムを発売する度に、前作を上回ることが多く、飽きがくることが全くありません。

それぞれのアルバムの初心者向け、中級者向け、上級者向けの分類は、以下の通りです。

  • 人間失格(1990年):初心者向け
  • 桜の森の満開の下(1991年):中級者向け
  • 黄金の夜明け(1992年):初心者向け
  • 羅生門(1993年):中級者向け
  • 踊る一寸法師(1995年):初心者向け
  • 無限の住人(1996年):上級者向け
  • 頽廃芸術展(1998年):中級者向け
  • 二十世紀葬送曲(1999年):上級者向け
  • 怪人二十面相(2000年):初心者向け
  • 見知らぬ世界(2001年):上級者向け
  • 修羅囃子(2003年):中級者向け
  • 三悪道中膝栗毛(2004年):中級者向け
  • 瘋痴狂(2006年):上級者向け
  • 真夏の夜の夢(2007年):上級者向け
  • 未来浪漫派(2009年):中級者向け
  • 此岸礼讃(2011年):初心者向け
  • 萬燈籠(2013年):初心者向け
  • 無頼豊饒(2014年):初心者向け
  • 怪談 そして死とエロス(2016年):初心者向け
  • 異次元からの咆哮(2017年):中級者向け
  • 新青年(2019年):初心者向け
  • 苦楽(2021年):初心者向け
  • 色即是空(2023年):中級者向け

まとめ

最後に、人間椅子のランキング結果をまとめます。

順位アルバム名点数
1位怪談 そして死とエロス 4.3
2位新青年 4.2
3位苦楽 4.1
4位無頼豊饒 4.0
5位萬燈籠 3.9
6位色即是空 3.85
7位黄金の夜明け 3.8
8位此岸礼讃 3.7
9位異次元からの咆哮 3.6
10位怪人二十面相 3.5
11位踊る一寸法師 3.4
12位人間失格 3.3
13位頽廃芸術展 3.2
14位修羅囃子 3.1
15位羅生門 3.0
16位未来浪漫派 2.95
17位三悪道中膝栗毛 2.9
18位二十世紀葬送曲 2.85
19位無限の住人 2.8
20位桜の森の満開の下 2.7
21位真夏の夜の夢 2.65
22位瘋痴狂 2.6
23位見知らぬ世界 2.5

人間椅子の2010年以降のアルバムが、上位を独占する結果になりました。

人間椅子は、30年以上活動を続けている中で、全く衰えを感じず、最近では、海外でも人気が出始めており、人間椅子の絶頂期を迎えています。

人間椅子は、日本のヘビメタ・バンドの代表格として、海外でも活躍できる稀有なバンドだと思っていますので、更に海外に進出し、もっともっと人気が出てもらいたいと願っています。

人間椅子は、現在でも定期的にアルバムを発売し続けているため、今後も、素晴らしいアルバムを制作し続けていくかと思いますので、毎回、新作を楽しみに待っていたいと思います。

次回は、人間椅子と同じ「いかすバンド天国」出身のBLANKEY JET CITYの全アルバム ランキングをしていきたいと思います。

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