Octave
評価: 2.7
1978年発売の9作目のアルバムです。
ムーディー・ブルースは、前作「Seventh Sojourn」発表後のアジア・ツアーを最後に活動休止することを決定し、各メンバーは、ソロ活動に専念していました。
その後、1978年に正式に再始動し、本作を発表しました。
マイク・ピンダーが、本作制作途中にバンドを脱退し、元イエスのキーボディスト パトリック・モラーツが、バンドに加入しました。
久々のアルバムで期待が大きかったですが、全体的に暗めの曲が多いことや、プログレ色が薄れたために、評判の悪いアルバムになりました。
その中でも、ラストの2曲「永遠への回帰」と「再会」は、希望の見える良曲で、次作「Long Distance Voyager」の足掛かりとなりました。
The Present
評価: 3.0
1983年発売の11作目のアルバムで、前作「Long Distance Voyager」の延長線上のアルバムですが、前作よりも売上は低迷してしまいました。
世間一般的には、評判の良くないアルバムですが、1980年代にヒットしそうなポップで聞きやすい曲が多く、評判が悪いのが不思議に感じます。
本作以降、ムーディー・ブルースは、大衆向けのサウンドに変わっていき、更に、売上は低迷していくことになります。
A Question Of Balance
評価: 3.1
1970年発売の6作目のアルバムで、この時代のムーディー・ブルースのアルバムでは、コンセプトを持たない珍しいアルバムです。
本作は、コンサートでよりよく演奏できるように、コンパクトな曲が増えています。
オープニング・ナンバーの「クエスチョン」は、全英チャートで2位を記録し、アルバム自体は、全英チャート1位に輝いています。
アルバム全体としては統一感があまり感じられませんが、それぞれの楽曲が優れており、聞きやすいアルバムとなっています。
夢幻(On The Threshold Of A Dream)
評価: 3.5
1969年発売の4作目のアルバムで、ロマン、愛、幻想をテーマにしたコンセプト・アルバムです。
本作は、初めて、全英チャートで1位を記録し、またアメリカでも初のトップ20となりました。
何を表現しているのか分からない独特なジャケットは、前回「失われたコードを求めて」と同様、フィル・トラヴァースが描いています。
本作では、ラストの「ハヴ・ユー・ハード(パート1)」〜「航海」〜「ハヴ・ユー・ハード(パート2)」が、一番の聴きどころで、メロトロンが多用されたプログレらしい壮大な曲です。
失われたコードを求めて(In Search Of The Lost Chord)
評価: 3.6
1968年発売の3作目のアルバムで、「Days Of Future Passed」のオーケストラ中心の演奏から、メロトロン中心の演奏に変化した作品です。
このアルバムから、壮大なコンセプト・アルバムが続いていき、本作は、ドラッグ体験によるトリップ感覚をテーマにしたコンセプト・アルバムです。
特に、オープニング・ナンバーの「オム」は、宗教、インド、宇宙を感じさせる壮大な曲です。
本作から、「青空に祈りを」と「ライド・マイ・シーソー」が中ヒットしていました。
Seventh Sojourn
評価: 3.7
1972年発売の8作目のアルバムで、メロトロンの音が、洪水のように押し寄せてきて、ムーディー・ブルースのアルバムの中で、最もプログレッシブ・ロックしている作品です。
本作では、メロトロンの前身であるチェンバリンと呼ばれるキーボードも使用されています。
コンセプト・アルバムではありませんが、メロディアスでポップな小曲が多く収録されています。
全米チャートで初の1位を記録し、本作発売後、ムーディー・ブルースは、ワールド・ツアーを行い、初来日しました。
子供たちの子供たちの子供たちへ(To Our Children’s Children’s Children)
評価: 3.9
1969年発売の5作目のアルバムで、「宇宙から地球上の人間を見つめている」という宇宙をテーマにしたコンセプト・アルバムです。
本作でも、メロトロンが多く使用され、シンフォニックのような壮大なアルバムに仕上がっています。
今までのコンセプト・アルバムの集大成的なアルバムで、「失われたコードを求めて」から始まったコンセプト・アルバムは、本作で、一旦、終了します。
次は、3位 → 1位 です。