Linkin Park(リンキン・パーク)全アルバム ランキング
前回は、Korn(コーン)の全アルバム ランキングをしましたので、今回は、Linkin Park(リンキン・パーク)の全アルバム ランキングをしていきたいと思います。
リンキン・パークは、2000年にメジャー・デビューし、ラウドロックやヒップホップ、ハードコア、インダストリアル、エレクトロニクスなどを取り入れたサウンドを展開し、一般的には、ニューメタルやミクスチャー・ロックのジャンルに区分けされています。
リンキン・パークのファースト・アルバム「Hybrid Theory」は、全世界で、3,000万枚以上を売り上げ、全アルバムの世界累計セールスは1億枚以上を記録し、21世紀で最も売れたバンドと言われています。
1stアルバム「Hybrid Theory」と、2ndアルバム「Meteora」は、ヒップ・ホップなラウドロックのアルバムでしたが、3rdアルバム以降は、ヘヴィな要素は薄れ、エレクトロニクスやポップスなどへと音楽性を変化させていきます。
そんなリンキン・パークの全スタジオ・アルバムを、ランキングしていきたいと思います。
ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。
リンキン・パークのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、リンキン・パークのアルバムの評価や、おすすめのアルバムを知りたい方に、役立つ記事になっています。
リンキン・パーク アルバムランキング
One More Light

評価: 2.5
2017年発売の7作目のアルバムで、ハードさが無くなり、ポップに仕上がっているアルバムです。前作「The Hunting Party」のヘビーメタルなアルバムとは全く異なるアプローチをしており、ハードな音楽を求める人には、不向きなアルバムです。実際に、批評家からは、否定的な評価が多くみられました。昔のハードなリンキン・パークを求めないのであれば、過去一番のポップで美しさのあるアルバムですので、良作に感じるかもしれません。しかし、リンキン・パークのほとんどのファンは、このようなポップな音楽を、求めていないのではないでしょうか。本作発売後、ボーカルのチェスター・ベニントンは、自殺してしまいます。
Minutes To Midnight

評価: 3.0
2007年発売の3作目のアルバムで、スレイヤー、メタリカなどのプロデューサーとして知られるリック・ルービンが、プロデュースを行い、音楽性を大きく方向転換したアルバムです。ラップや、激しい曲が少なくなったために、賛否両論を巻き起こしました。それでも、世界31ヶ国のアルバムチャートで1位のセールスを記録したことは、当時のリンキン・パークの人気の高さが分かります。メタル要素は少なくなりましたが、U2のような曲(「Shadow of the Day」)があったり、美メロなバラード曲があったりと、メロディアスさは健在です。尚「What I’ve Done」は、映画「トランスフォーマー」の主題歌で使用され、ヒットしました。
A Thousand Suns

評価: 3.2
2010年発売の4作目のアルバムで、核戦争をテーマとしたコンセプト・アルバムです。プロデューサーは、前作「Minutes To Midnight」と同様、リック・ルービンとマイク・シノダで、前作以上に、音楽性が変化しています。1st、2ndアルバムのような破壊力のある攻撃的な音楽はなく、ギター音が減り、実験色の強いアルバムとなっています。芸術性が高まり、世間一般的に受け入れられるような音楽ではないため、売り上げも過去最低となりました。本作を聞くと、レディオ・ヘッドが、「Kid A」を発売した時のような衝撃を受けます。人を選ぶアルバムですので、「Hybrid Theory」や「Meteora」のような音楽を求める人は、避けた方が良いアルバムです。
Living Things

評価: 3.4
2012年発売の5作目のアルバムで、1st、2ndアルバムが持つヒップ・ホップや、ラウドさが戻ったアルバムです。しかし、ギターを全面に出したラウドさではなく、エレクトロニクスのノイジーなラウドさであるため、「Hybrid Theory」や「Meteora」に、原点回帰したアルバムではありません。実験色の強かった前作「Minutes To Midnight」を派手にしたようなサウンドで、インダストリアルが好きな人には、好みのアルバムになるかと思います。ヒップ・ホップの曲が増えていることに加え、シャウト・ボーカルも増えている印象を受けます。全米、全英チャートなど、世界15カ国以上で初登場1位を記録しました。

The Hunting Party

評価: 3.5
2014年発売の6作目のアルバムで、リンキン・パークのアルバムの中では、最も、ヘビーメタル色の強いアルバムです。前作まで続いてきたエレクトロニクスの要素は少なくなり、全体的に激しいギターとシャウト・ボーカルを聴くことができます。その分、リンキン・パークの持つメロディアスさや、ヒップホップの要素は薄れています。リンキン・パークと同系統のシステム・オブ・ア・ダウンのダロン・マラキアンや、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのトム・モレロと共演していることも特徴的なアルバムです。1st、2ndアルバムの持つ激しいアルバムを求めている人には、最適なアルバムです。

Meteora

評価: 3.6
2003年発売のセカンド・アルバムです。前作「Hybrid Theory」の延長線上のアルバムですが、前作よりも更にメロディアスに仕上がっています。前作のようなインパクトはありませんが、アコギやストリングス、尺八などの楽器を使用したり、ヒップホップを入れない曲など、チャレンジングな試みもされています。どれもメロディアスな曲ばかりで、捨て曲はなく、シングルカットされた3曲(「Faint」「Breaking the Habit」「Numb」)が、特に優れもので、おすすめ曲です。尚、インストゥルメンタル曲「Session」は、映画「マトリックス・リローデッド」で使用されました。

Hybrid Theory

評価: 3.8
2000年発売のリンキン・パークの記念すべきファースト・アルバムです。以前、リンキン・パークが名乗っていたバンド名「ハイブリッド・セオリー」が、アルバム名となっています。このアルバムは、インダストリアルに、ヒップ・ホップを加えたミクスチャー・サウンドで、荒々しさの中にも綺麗な音作りがされています。オープニングの2曲「Papercut」「One Step Closer」から、ノイジーの中に、メロディアスなサビがあり、リンキン・パークの良さが表れています。また、「In the End」は、ラウドな曲とは異なり、哀愁漂うバラード曲で、シングル・カットされ、大ヒットしました。本作は、アメリカで、2001年に最も売れたアルバムとなりました。
リンキン・パークのメンバ
リンキン・パークは、1996年に、結成されましたが、結成当初は、全く売れず、リードボーカルであったマーク・ウェイクフィールドが、脱退してしまいます。
その後、チェスター・ベニントンが、オーディションを受け、リンキン・パークのボーカリストとして固定メンバーとなります。
チェスター・ベニントン加入後、1stアルバムを発表し、リンキン・パークが、爆売れしていくのは、ご存知の通りです。
リンキン・パークの主要メンバーを以下に紹介します。
- チェスター・ベニントン(ボーカル担当):リンキン・パークのリード・ボーカルを担当し、シャウトボーカルを得意とする一方、メロディアスなバラード曲も得意としています。リンキン・パークと並行して、2013年からストーン・テンプル・パイロッツのボーカリストとしても活躍していきます。しかし、2017年に、自殺し、他界してしまったことから、今後のリンキン・パークの動向が注目されます。
- マイク・シノダ(ボーカル、ギター、キーボード担当):日系アメリカ人の父と白人の母親の元に生まれ、リンキン・パークでは、MCやヒップホップ、キーボードなどを担当しています。リンキン・パーク以外では、サイド・プロジェクトとして、フォート・マイナーを立ち上げたり、ソロ活動も行っています。音楽以外では、アート・ワークの分野でも活躍しており、ウェブ・デザインや、アルバムアートワークなど行っています。
- ブラッド・デルソン (ギター担当):リンキン・パークの創始者で、プロダクションや作曲も行っています。自身、「自分は誇示することは好きではない」と語っており、リンキン・パークの作品の中では、ギターを目立たせず、エレクトロニカやヒップホップに溶け込もうとしている姿勢が垣間見られます。また、マイク・シノダと共同でリンキン・パーク自身のレーベル「マシーン・ショップ・レコーディングス」を立ち上げたりもしています。
- デイヴ・ファーレル (ベース担当):フェニックスという愛称で知られ、リンキン・パークでは、ベースを担当しています。ライブでは、コントラバスを演奏したり、コーラスも担当しています。フェニックスの愛称にちなんで、背中に2つのフェニックスのタトゥーを入れています。
- ロブ・ボードン (ドラム担当):リンキン・パークでは、ドラムを担当していますが、幼い頃は、クラシックのピアノのレッスンを受けていました。ドラムに転向したのは、エアロスミスのコンサートに行った時、ドラマーのジョーイ・クレイマーを紹介された時からでした。リンキン・パーク以外の活動はありません。
- ジョー・ハーン (DJ担当):韓国系アメリカ人二世で、リンキン・パークでは、DJを担当しています。音楽以外では、映像作家として、リンキン・パークのミュージック・ビデオを監督しています。また、映画作品も2本制作しています。2002年には、韓国系アメリカ人初のグラミー賞を受賞しました。
リンキン・パークの音楽
リンキン・パークは、アルバムごとに、色々なサウンドに変化させてきましたが、リンキン・パークの音楽は、大きく、「ニューメタル」「インダストリアル・エレクトロニクス」「ポップス」に区分けすることができます。
それぞれの初心者向け、中級者向け、上級者向けの分類は、以下の通りです。
【ニューメタルのアルバム】
- Hybrid Theory(2000年):初心者向け
- Meteora(2003年):初心者向け
- The Hunting Party(2014年):中級者向け
【インダストリアル・エレクトロニクスのアルバム】
- A Thousand Suns(2010年):上級者向け
- Living Things(2012年):中級者向け
【ポップスのアルバム】
- Minutes to Midnight(2007年):初心者向け
- One More Light(2017年):上級者向け
おすすめのライブ・アルバム
- Live In Texas
- 2003年「Meteora」発売後のサマー・サニタリウム・ツアーの模様を収録したライブ・アルバムです。1stアルバム、2ndアルバムの曲を中心とした選曲がされています。
- リンキン・パークのラウド時代のライブであるため、迫力があり、チェスター・ベニントンが、狂ったようlにシャウトしまくっています。
- Road To Revolution: Live At Milton Keynes
- Jey-zなどが参加した2008年の大型ツアー「Projekt Revolution」の音源を収録したライブ・アルバムです。3rdアルバム「Minutes To Midnight」から多く選曲がされており、スタジオ・アルバムよりも派手に演奏がされています。
- このツアー「Projekt Revolution」に参加したJey-zが、ラストに登場し、2曲Jey-zと共演しています。
まとめ
最後に、リンキン・パークのランキング結果をまとめます。
順位 | アルバム名 | 点数 |
---|---|---|
1位 | Hybrid Theory | 3.8 |
2位 | Meteora | 3.6 |
3位 | The Hunting Party | 3.5 |
4位 | Living Things | 3.4 |
5位 | A Thousand Suns | 3.2 |
6位 | Minutes To Midnight | 3.0 |
7位 | One More Light | 2.5 |
個人的な好みで、ラウドなアルバムが、上位となりました。
一般的にも、1st、2ndアルバムを上位に位置付ける人が多いかと思いますが、3位以下は、人それぞれの好みが出てくるかと思っています。
下位に位置付けましたポップなアルバムも、決して悪いアルバムではありませんので、避けずに全アルバムを聴いてもらえればと思っています。
次回は、インダストリアル・メタルであるナイン・インチ・ネイルズの全アルバム ランキングをしていきたいと思います。