Korn(コーン)全アルバム ランキング
前回は、Alice in Chains(アリス・イン・チェインズ)の全アルバム ランキングをしましたので、今回は、ニューメタルの先駆者、Korn(コーン)の全アルバム ランキングをしていきたいと思います。
コーンは、1994年に登場し、ヘビーメタルに、ヒップホップの要素を加えた新しいメタル(ニューメタル)を開拓しました。
ヒップホップの要素と言っても、テンポの良い流れるようなヒップホップではなく、スローテンポの唸るようなヒップホップであるため、純粋なヒップホップとは異なります。
コーンの音楽は、ダークな世界観を醸し出しているのが特徴で、重低音のうねるギターに、ヒップホップ的なボーカルがのってくる非常に個性的なヘビーメタルです。
ファースト・アルバム「Korn」は、ボーカルのジョナサン・デイヴィスの精神的トラウマを前面に出し、今まで聞いたことのない重く暗い衝撃度の高いサウンドを展開し、絶大な指示を得ました。
この衝撃的なアルバムを発売したことにより、コーンの真似をするバンドが、巷に溢れかえる結果となりました。
そのため、コーンは、真似をするバンドと一線を画すために、音楽性をアルバムごとに変化させ、現在までに、14枚のスタジオ・アルバムを発売しています。
そんなコーンの全スタジオ・アルバムを、ランキングしていきたいと思います。
ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。
コーンのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、コーンのアルバムの評価や、おすすめのアルバムを知りたい方に、役立つ記事になっています。
コーン アルバムランキング
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評価: 2.5
2007年発売の8作目のアルバムで、ギターのヘッドに続き、ドラムのデイヴィッド・シルヴェリア までもが脱退してしまい、3人体制で制作されたアルバムです。前作「See You On The Other Side」の打ち込みの多いインダストリアル系のサウンドを、更に発展させたようなアルバムです。ジャケットのように、絵画的でドラマティックな曲が増えています。それは、アコーディオンによる不可思議な世界を表現しているオープニング・ナンバーの「Intro」から、その傾向が伺えます。「ファンが呼びたい様に呼べばいい」という意図で、このアルバムには、アルバム名が付いていません。
See You On The Other Side

評価: 2.6
2005年発売の7作目のアルバムで、ギターのヘッドが、突如脱退してしまったことにより、4人体制で制作されたアルバムです。ヘッドがいなくなってしまった影響か、打ち込みが多くなり、今までにないインダストリアル系のサウンドに変化しています。コーンは、アルバムごとにサウンドを変化させているため、インダストリアル系に変わっても、さほど驚きは感じませんが、コーンはどこに向かおうとしているのか分からない迷いを感じるアルバムです。しかし、このインダストリアル系のサウンドが一般受けして、全米チャート3位を記録し、売り上げは、絶好調でした。
The Path of Totality

評価: 2.7
2011年発売の10作目のアルバムで、ダブステップの要素をふんだんに取り入れたアルバムです。当初は、企画EPで発売する予定だったものを、ジョナサンの意向によりフルアルバムで発売されました。このエレクトリックの激しい変化を肯定的に捉えるか、否定的に捉えるかは別として、衝撃度の高いアルバムであることは、間違いありません。コーンは、ファースト・アルバムから、アルバムごとにサウンドを変化させているため、免疫が着いていましたが、このアルバムには、驚かされてしまいました。昔のコーンを知らなければ、ノリノリのダンサンブルな曲が多く、楽しめるアルバムですが、メタルではないため、聞く人を選びます。
Requiem

評価: 2.8
2022年発売の14作目のアルバムで、全9曲32分と、コーンのアルバムの中では、最も短い収録時間のアルバムです。現代のメタルに通じるようなサウンドを展開しており、コーンらしさが失われてしまったように感じます。前作までのジョナサンのバリエーション豊かなボーカルが、このアルバムでは、一辺倒になっており、あまり面白みがなく感じます。それでも、ヘビーさやメロディアスさは変わっておらず、メロディアスなコーンが好きな人向けのアルバムです。
Korn Ⅲ: Remember Who You Are

評価: 2.9
2005年発売の9作目のアルバムで、ドラマーのレイ・ルジアーを迎え入れて、原点回帰を目指したアルバムです。アルバム名の「Korn Ⅲ」は、「このアルバムがKORNにとっての本当の3rdアルバム」という意味で、名付けられています。しかし、ファーストやセカンド アルバムのようなサウンドに、完全に戻ったのかと言うと、そういう訳ではなく、ヘビーなサウンドになっただけで、中途半端な印象を受けます。そのため、ファーストやセカンド アルバムを期待して聞くと、肩透かしを食らってしまいます。「Holding All These Lies」は、ファースト・アルバムの収録曲「Daddy」の二番煎じのような曲で、ジョナサンの泣き声を再現しています。
Untouchables

評価: 3.0
2002年発売の5作目のアルバムで、前作「Issues」まで続いてきた絶望的なサウンドから激変してしまったコーンの転換点となるアルバムです。希望を持てるような明るさがあり、ジョナサンのボーカルも、高音で明るさが出ています。オープニング・ナンバー「Here to Stay」が象徴しているように、重低音のギター・リフに、ジョナサンのメロディアスなボーカルを特徴とするアルバムです。絶望的なコーンは、前作「Issues」で終了してしまいましたので、このアルバム以降は、今までのコーンとは違うバンドだと思って聞いた方が、すんなりと入っていけるかと思います。逆に、絶望的なコーンのサウンドが苦手だった人は、このアルバムから聞くことを、おすすめします。
The Paradigm Shift

評価: 3.2
2013年発売の11作目のアルバムで、10年ぶりに、ギターに、ヘッドが復活して制作されたアルバムです。ヘッドがいた時代のヘビーなギターサウンドと、ヘッドがいなくなった後のインダストリアルなサウンドが、うまくブレンドされ、久々に迫力のあるアルバムに仕上がっています。このアルバムを聞くと、ヘッドの存在が大きかったことを感じさせます。ただ、ベッドが戻ってきたからと言って、「Korn Ⅲ」のように、単なる原点回帰を目指さずに、近年のエレクトリックなサウンドも盛りこんで進化させていく姿には、好感を持つことができます。
The Serenity of Suffering

評価: 3.4
2013年発売の12作目のアルバムです。過去のコーンのアルバムの中では、最も、重低音が強調されたアルバムで、前作より復帰したヘッドの音楽性が色濃く反映されています。また、ジョナサンのボーカルが、デス声、メロディアス、高音、ウガウガ・ボーカルと、バリエーションが増えていることが分かります。「A Different World」では、Slipknotのコリィ・テイラーが、ゲスト参加しているためか、アルバム全体に、Slipknotのサウンドを取り入れているように感じます。ジャケットのぬいぐるみが、進化しているように、このアルバムも、良い方向に進化したコーンの音楽を聞くことができます。
Take A Look In The Mirror

評価: 3.5
2003年発売の6作目のアルバムで、初のセルフ・プロデュースしたアルバムです。そのためか、似たような曲が多くを占めていますが、過去、一番のヘビーなロック・アルバムに仕上がっています。このアルバムの中の注目曲は、「Play Me」で、ラッパーのNASが参加しています、意外にも、コーンのヘビーなサウンドに、Nasのラップが合っています。その他には、「Did My Time」が、映画「トゥムレイダー2」で使用され、ミュージック・ビデオとともに話題となりました。ラスト・ナンバー「When Will This End」には、メタリカのカヴァー曲「One」が隠しトラックとして収録されています。このアルバムには、ジョナサンのトラウマをテーマにしているような曲はなく、楽曲の良さで勝負した2000年代らしいラウド・ロック・アルバムです。
次は、5位 → 1位 です。
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