Rough and Ready
評価: 3.8
1971年に発売された第2期ジェフ・ベック・グループの1枚目のアルバムで、第1期のメンバーを一新して制作された作品です。
ボーカルにボブ・テンチ、ベースにクライヴ・チャーマン、ドラムにコージー・パウエル、キーボードにマックス・ミドルトンを迎え入れたことで、全体的にファンキーでソウルフルなサウンドに仕上がっています。
前作「Beck-Ola」がハードロック色の強いアルバムだったのに対し、本作はソウルやジャズの要素を取り入れた、黒っぽい作風が特徴です。
メンバー同士のまとまりが良く、アルバム全体として高い一体感が感じられます。
本作でのジェフ・ベックのギターは、ワウ・カッティングを多用しており、その個性的なサウンドが印象的です。
Jeff Beck Group
評価: 4.0
1972年に発売された第2期ジェフ・ベック・グループの2枚目のアルバムで、プロデューサーにスティーヴ・クロッパーを迎えて制作された作品です。
本作は、通称「オレンジ・アルバム」として知られています。
ボブ・ディランの「Tonight I’ll Be Staying Here with You」や、スティーヴィー・ワンダーの「I Got to Have a Song」など、カバー曲が多く収録されています。
それでも、ハードでファンキーなサウンドにはまとまりがあり、ボーカル入りのジェフ・ベック作品の中でも傑作の一枚に数えられます。

Beck-Ola
評価: 4.2
1969年に発売された第1期ジェフ・ベック・グループの2枚目のアルバムで、ドラムにトニー・ニューマンを迎えて制作された作品です。
前作「Truth」がブルース色の強いアルバムだったのに対し、本作はハードロック色の強い仕上がりとなっています。
テンションの高い楽曲から、インストゥルメンタルのピアノ・バラードまで幅広く収録されており、前作よりもバラエティ豊かになっています。
ロッド・スチュワートのボーカルも前作と比べてさらに力強さを増し、表現力の向上が感じられます。
しかし、本作のリリース後、メンバーの脱退が相次ぎ、第1期ジェフ・ベック・グループはこのアルバムをもって解散することとなりました。

Wired
評価: 4.4
1976年に発売されたソロ2作目のアルバムで、前作「Blow by Blow」と同様、全編インストゥルメンタル・ナンバーで構成された作品です。
前作の続編的な位置付けではありますが、よりファンキーでハードな演奏へと進化しています。
マハヴィシュヌ・オーケストラのキーボーディスト、ヤン・ハマーとドラマーのナラダ・マイケル・ウォルデンが参加したことで、演奏力が格段に高まりました。
ヤン・ハマーのシンセサイザーとジェフ・ベックのギターによるバトルの演奏が聴きどころで、シンセサイザーもギターも本作の主役と言えるほど存在感を放っています。
さらに、ドラムの迫力も抜群で、オープニング・ナンバー「Led Boots」からエネルギッシュなプレイが炸裂しています。
本作は、ロック・フュージョンの傑作として高く評価されているアルバムです。

Blow by Blow

評価: 4.6
1975年に発売されたジェフ・ベックのソロ1作目のアルバムです。
ベック・ボガート & アピスの自然消滅を経て、ジェフ・ベックは本格的にソロ活動へと転向しました。
当時のジェフ・ベックは、マイルス・デイヴィス、リターン・トゥ・フォーエヴァー、マハヴィシュヌ・オーケストラといったクロスオーバー系のアーティストから影響を受けており、そのため本作はフュージョン色の強い作品となっています。
全編インストゥルメンタルで構成されており、ビートルズの「She’s a Woman」やスティーヴィー・ワンダー作曲の「哀しみの恋人達」などのカバー曲と、オリジナル曲が半々で構成されています。
ギターにストレングスが加わった壮大な本作は、ギター・インストゥルメンタルの歴史的名盤であり、インスト作品としては異例の全米チャート4位を記録した傑作です。
おすすめのライブ・アルバム
- Beck Bogert & Appice Live
- 1973年5月の初来日公演の模様を収録した、日本国内のみで発売されたBeck, Bogert & Appiceのライブ・アルバムです。
- ハードロック色が強く、ジェフ・ベックのギターはパワフルで、スタジオ・アルバム以上の迫力があります。また、ヤードバーズやジェフ・ベック・グループ時代の楽曲も演奏されており、ジェフ・ベックのファンにはたまらない内容となっています。
- Jeff Beck with the Jan Hammer Group Live ライヴ・ワイアー
- 「Wired」発表後、ヤン・ハマー・グループと合体してツアーを行ったジェフ・ベックが、1977年に発表したライブ・アルバムです。本作はジェフ・ベック主体の作品ではないため、ヤン・ハマー・グループの楽曲が3曲収録されています。
- ジェフ・ベックのアルバムでは、「Blow by Blow」から3曲、「Wired」から1曲が選ばれており、ライブならではの迫力ある演奏を楽しむことができます。特にラストの「Scatterbrain」と「Blue Wind」では、ジェフ・ベックの圧倒的なギター・プレイが存分に堪能できます。
- Live+
- 2014年のUSツアーのライブ音源に、新曲2曲を追加したアルバムです。演奏は安定しており、音質も良好で、ジェフ・ベックのギターの魅力が存分に表れています。
- ボーカルは、アルバム「Flash」で数曲を担当していたジミー・ホールが務めています。特に、ジミ・ヘンドリックスのカバー曲「Little Wing」を聴けるのは嬉しいポイントです。
- Live at Hollywood Bowl
- ジェフ・ベックのデビュー50周年を記念した、2016年8月公演のライブ音源です。この時、ジェフ・ベックは72歳でしたが、年齢を感じさせない迫力の演奏を聴くことができます。
- ヤードバーズやジェフ・ベック・グループ時代の楽曲も収録されており、ジェフ・ベックの音楽活動の集大成的なライブ・アルバムとなっています。
- ヤン・ハマー、バディ・ガイ、スティーヴン・タイラーなど、豪華ゲストも参加しています。ラストは、この年に亡くなったプリンスの「Purple Rain」で締めくくられています。
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ジェフ・ベックの音楽
ジェフ・ベックのアルバムは、大きく分けると、ハードロック、ソウル、フュージョン、デジタル・ロックの4種類に分類できます。
上記のどの枠にも収まらないアルバムも少数存在します。
それぞれのジャンルごとの初心者向け・中級者向け・上級者向けの分類は、以下の通りです。
【ハードロックのアルバム】
- Roger the Engineer(1966年):上級者向け
- Truth(1968年):中級者向け
- Beck-Ola(1969年):初心者向け
- Loud Hailer(2016年):上級者向け
【ソウルのアルバム】
- Rough and Ready(1971年):初心者向け
- Jeff Beck Group(1972年):中級者向け
- Beck, Bogert & Appice(1973年):中級者向け
【フュージョンのアルバム】
- Blow by Blow(1975年):初心者向け
- Wired(1976年):初心者向け
- There and Back(1980年):中級者向け
- Jeff Beck’s Guitar Shop(1989年):中級者向け
- Emotion & Commotion(2010年):中級者向け
【デジタル・ロックのアルバム】
- Who Else!(1999年):初心者向け
- You Had It Coming(2000年):中級者向け
- Jeff(2003年):上級者向け
【その他のアルバム】
- Flash(1985年):上級者向け
- Crazy Legs(1993年):上級者向け
- 18(2003年):上級者向け
まとめ
最後に、ジェフ・ベックのランキング結果をまとめます。
| 順位 | アルバム名 | 点数 |
|---|---|---|
| 1位 | Blow by Blow | 4.6 |
| 2位 | Wired | 4.4 |
| 3位 | Beck-Ola | 4.2 |
| 4位 | Jeff Beck Group | 4.0 |
| 5位 | Rough and Ready | 3.8 |
| 6位 | Who Else! | 3.6 |
| 7位 | Truth | 3.4 |
| 8位 | You Had It Coming | 3.3 |
| 9位 | Jeff | 3.2 |
| 10位 | There and Back | 3.1 |
| 11位 | Beck, Bogert & Appice | 3.0 |
| 12位 | Jeff Beck’s Guitar Shop | 2.9 |
| 13位 | Roger the Engineer | 2.8 |
| 14位 | Emotion & Commotion | 2.7 |
| 15位 | 18 | 2.6 |
| 16位 | Loud Hailer | 2.5 |
| 17位 | Crazy Legs | 2.4 |
| 18位 | Flash | 2.0 |
ジェフ・ベックは、他の3大ギタリスト(エリック・クラプトン、ジミー・ペイジ)と比べると、自分の信念に基づく音楽性がないように見え、ふらふらしている印象を持つ人もいるかもしれません。
しかし、ジェフ・ベックの全アルバムを聴くと、常に自分の音楽を進化させ、最後まで向上心を持ち続けていたことが分かります。
ジェフ・ベックはフュージョン、ロック、ハードロック、デジタル・ロックなど、さまざまなジャンルのアルバムを制作してきましたが、どの作品も質が高く、素晴らしいアルバムを残してくれました。
2023年に死去してしまったことは非常に残念ですが、これからもジェフ・ベックが残してくれたアルバムを、大切に聴き続けていきたいと思います。
次回は、ビートルズ、ローリング・ストーンズとともに、イギリスの3大ロック・バンドに挙げられているザ・フーの全アルバム・ランキングを行っていきたいと思います。
ジェフ・ベックのグッズ紹介
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