Jeff Beck(ジェフ・ベック) 全アルバム ランキング|おすすめアルバム

Jeff Beck(ジェフ・ベック)全アルバム ランキング

前回は、Bob Dylan(ボブ・ディラン)全アルバム ランキングをしましたので、今回は、ロック界のレジェンド第6弾として、Jeff Beck(ジェフ・ベック)の全アルバム ランキングをしていきたいと思います。

ジェフ・ベックは、3大ギタリストを排出したヤードバーズに、2代目ギタリストとして、加入したところから、キャリアがスタートします。

しかし、1966年末に、過酷なアメリカ・ツアーから脱走し、そのまま、ヤードバーズを脱退します。

ヤードバーズを脱退後は、ジェフ・ベック・グループや、ベック・ボガート&アピスを結成し、何枚かアルバムを残した後、ソロに転向していきます。

ソロ活動では、ヒュージョンや、デジタル・ロックなど、色々なジャンルの音楽を取り入れたアルバムを制作して活躍をしていましたが、2023年1月に、細菌性髄膜炎によって、突然、他界してしまいます。

ジェフ・ベックは、ヤードバーズやジェフ・ベック・グループ、ベック・ボガート&アピスも含めるとスタジオ・アルバムを、18枚発売しています。

今回、追悼の意味も込めて、ジェフ・ベックの全スタジオ・アルバムを、ランキングしていきたいと思います。

ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。

ジェフ・ベックのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、ジェフ・ベックのアルバムの評価や、おすすめのアルバムを知りたい方に、役立つ記事になっています。

ジェフ・ベック アルバムランキング

第18位
Flash

1980年代のサウンドに変化し、今までのジェフ・ベックのアルバムとは異なるわね。
kat
シンセサイザーを多用した商業ロックのアルバムになってしまったため、評判の悪いアルバムだね。

評価: 2.0
1985年発売のソロ4作目のアルバムで、ナイル・ロジャースとアーサー・ベイカーをプロデューサーに迎え入れて制作されたアルバムです。前作までのインストゥルメンタルのアルバムとは異なり、ボーカル入りの1980年代サウンドで、商業ロックのアルバムとなりました。そのため、ジェフ・ベックの往年のファンには、評判の悪いアルバムです。ジェフ・ベック本人も、このアルバムを嫌っており、「あれは、俺のアルバムじゃない。レコード会社が作ったものだ」と語っています。それでも、ハード・ロックな「Gets Us All in the End」「Back on the Streets」と、ロッド・スチュアートのボーカル曲「People Get Ready」は、一聴の価値はあります。

第17位
Crazy Legs

ロカビリーの曲ばかりで、ジェフ・ベックのアルバムの中では、異色なアルバムね。
kat
ロカビリー界のギタリスト クリフ・ギャラップへのトリビュートアルバムだから、純粋なジェフ・ベックのアルバムとは異なるね。

評価: 2.4
1993年発売のソロ6作目のアルバムで、ジェフ・ベックが少年時代に憧れていたロカビリー界のギタリスト クリフ・ギャラップへのトリビュート作品です。バックの演奏は、ビッグ・タウン・プレイボーイズというグループが担当しています。完全にジェフ・ベックの趣味で作られたようなアルバムで、全編1950年〜60年代のロカビリーの曲ばかりが収録されています。特に、ジェフ・ベックのギター・テクニックが凄い訳でもないため、ロカビリーが好きな人以外は、このアルバムの価値を理解するのは難しいかと思います。ジェフ・ベックのアルバムの中では、異色作で、人を選ぶアルバムです。

第16位
Loud Hailer

ジェフ・ベックの久々のロック・アルバムね。女性ボーカルが特徴的ね。
kat
ジェフ・ベックのギターが、あまり活躍していないため、賛否両論のアルバムだね。

評価: 2.5
2016年発売のソロ11作目のアルバムで、女性ミュージシャン ロージー・ボーンズ(vo)、カーメン・ヴァンデンバーグ(g)を従えて制作されたアルバムです。前作「Emotion & Commotion」の穏やかなアルバムとは異なり、ロックなアルバムに仕上がっています。全編ヴォーカル入りで、ジェフ・ベックのギターは歪んだ音が多く、ジェフ・ベックのギター・テクニックを聴きたい人には、不満が残るアルバムです。しかし、ロージー・ボーンズのボーカルは、粘っこく、歪んだギターの音にマッチしています。

第15位
18

俳優のジョニー・デップとアルバムを制作したことが不思議に感じるわね。全体的にリラックスしたアルバムね。
kat
ジェフ・ベックとジョニー・デップは、2016年から親交が深くなり、ジョニー・デップが俳優以外にもミュージシャンの活動もしていることから一緒に共演したのだろうね。

評価: 2.6
2022年発売の俳優ジョニー・デップとの共演アルバムです。ジェフ・ベックと俳優ジョニー・デップが組んでアルバムを制作すること自体、異質に感じますが、ジェフ・ベックのやりたいことを楽しんでいるように感じます。大部分が、カヴァー曲で構成され、ジョン・レノン、ビーチ ボーイズ、マーヴィン ゲイ、ミラクルズ、ベルベット・アンダーグラウンドなどの楽曲をカヴァーしています。本作では、ジェフ・ベックはドラムも叩いています。残念ながら、本作が、ジェフ・ベックの遺作となってしまいました。

第14位
Emotion & Commotion

デジタル・ロックから一転、オーケストラを使用したサウンドは、癒しを感じるわね。
kat
映画音楽やオペラの曲なども取り上げ、新境地を感じさせるアルバムだね。

評価: 2.7
2010年発売のソロ10作目のアルバムで、前作までのデジタル・ロックから一転、穏やかさを感じるアルバムです。オーケストラとのコラボレーションを行い、ジェフ・ベックのアルバムの中では、最も落ち着いたアルバムです。カヴァー曲が多く、映画「オズの魔法使い」で使用された「虹の彼方へ」や、オペラ曲プッチーニの「誰も寝てはならぬ」などの意外な選曲もされています。本作は、ジェフ・ベックの尖った部分はなく、サウンドトラックのような作品です。

第13位
Roger the Engineer

ブルース・ロックや、ポップス、サイケでリックなど、バラエティー豊かなアルバムね。
kat
ジェフ・ベック在籍時のヤードバーズのアルバムで、この時代から、ジェフ・ベックのギターの上手さが分かるアルバムだね。

評価: 2.8
1966年発売のヤードバーズ2枚目のスタジオ・アルバムで、ジェフ・ベックがヤードバーズ在籍時に残した唯一のアルバムです。ブルースを基調としたアルバムで、まだ、ジェフ・ベックのスタイルは確立されていませんが、ジェフ・ベックのギターの魅力が随所に聞くことができます。シングルでしか発売されなかったヤードバーズの名曲「幻の10年」が、CD化に伴い、本作に追加されています。この曲は、ジェフ・ベックとジミー・ペイジのツイン・リード・ギターで演奏され、ベースは、ジョン・ポール・ジョーンズが担当しているため、レッド・ツェッペリン結成の起点となった貴重な作品です。

第12位
Jeff Beck’s Guitar Shop

前作「Flash」がボーカル入りの商業ロックなアルバムだったけど、このアルバムは、またインストゥルメンタルのアルバムに戻ったわね。
kat
前作は、ジェフ・ベックのギターの良さがあまり出ていなかったけど、このアルバムは、ジェフ・ベックのギター・テクニックが満載のアルバムだね。

評価: 2.9
1989年発売のソロ5作目のアルバムで、商業ロックに転換した前作「Flash」とは異なり、ベースレスの全編インストゥルメンタルの作品です。ベースがない分、ギターの音は空間的な広がりを見せています。ジェフ・ベックのギターは本作で極め、指弾き、アーミングでの音程コントロール、ハーモニクスなど超絶技巧のギターを聴くことができます。ギター、キーボード、ドラムの3名編成の演奏であるためか、マイルドな音で、ヒュージョン色が強く、非常に聞きやすいアルバムとなっています。

第11位
Beck, Bogert & Appice

第1期、第2期ジェフ・ベック・グループの良いどころ取りをしたようなファンキーなハード・ロック・アルバムね。
kat
発売当時は、最強のロック・トリオと言われていただけあって、演奏の上手さが際立っているアルバムだね。

評価: 3.0
1973年発売のベック・ボガート & アピス名義で発売された唯一のアルバムです。ジェフ・ベックは、前作「Jeff Beck Group」を発売後、コジー・パウエルやボブ・テンチ、クライヴ・チャーマンを解雇し、紆余曲折しながら、元カクタスのティム・ボガートやカーマイン・アピスとバンドを結成し制作した作品です。第1期ジェフ・ベック・グループのハード路線と、第2期ジェフ・ベック・グループのファンキー路線を足し合わせたようなハード・ロックを展開しています。スティーヴィー・ワンダーが書き下ろした「迷信」、ジェフ・ベックがリードボーカルの「黒猫の叫び」、カーティス・メイフィールドのカヴァー曲「I’m So Proud」など、聴きどころの多いアルバムです。

第10位
There and Back

前作「Wired」よりも、分かりやすく、ポップな曲が増えているわね。ヒュージョンというよりも、プログレッシブ・ロックに近いアルバムね。
kat
ジェフ・ベックのインスト・アルバムの中では、地味な印象があるけど、ライブの定番曲が多く収録されており、充実したアルバムだね。

評価: 3.1
1980年発売のソロ3作目のアルバムで、全編インスト・ナンバーで構成された第三弾のアルバムです。ヒュージョン色が弱まり、ロック色が強くなっていますが、前作「Wired」のようなハードさは薄くなり、大人しい印象を受けます。前作以上にキーボードの比重が高くなり、オープニングの3曲が、ヤン・ハマーが、4曲目以降が、トニー・ハイマスが、キーボードを演奏しています。「Blow by Blow」と「Wired」が、衝撃度の高いアルバムであったため、このアルバムは、地味な印象を持ちますが、統一感があり、裏の名盤と言って良いほど、完成度の高い作品です。

第9位
Jeff

デジタル3部作の中では、最もインダストリアルを感じさせるアルバムね。ジェフ・ベックのギターが重いわね。
kat
デジタルビートを重視し、ヒップホップの要素も取り入れた最新鋭なアルバムだね。

評価: 3.2
2003年発売のソロ9作目のアルバムで、デジタル3部作の最後のアルバムになります。そのため、デジタル・サウンドの集大成的なアルバムで、ミドル・テンポの重さを重視したインダストリアル系の曲が多く占めています。新たにヒップ・ホップの要素も取り入れているため、ジェフ・ベックのオールド・ファンにはとっつきにくく感じるかもしれません。デジタル・サウンドの中でも、「Seasons」や「Bulgaria」は、ジェフ・ベックのギターテクニックが光っており、ジェフ・ベックの凄さを感じさせます。デジタル・サウンドの飽きがこないうちに、デジタル・アルバムを3部作で終わらせたタイミングも良かったかと感じます。

第8位
You Had It Coming

前作「Who Else!」で確立したデジタル・ロックをさらに押し進めたようなアルバムね。
kat
前作よりも更に、テクノ寄りになり、攻撃的な曲が増えているね。その中で、「Nadia」の美しさは、格別なものがあるね。

評価: 3.3
2000年発売のソロ8作目のアルバムで、デジタル3部作の2作目にあたるアルバムです。攻撃的なテクノロック サウンドで、どことなくイギリスのテクノバンド プロディジーを感じさせます。テクノの中に、エスニックさがブレンドされており、特に、「Nadia」は、最もエスニックらしさが出ている作品です。この曲は、テクノの曲が占める中で、美しさが際立っており、本作のハイライト曲になります。また、マディ・ウォーターズのカヴァー曲「Rollin’ And Tumblin」では、インド風の女性ボーカルも聞くことができます。テクノ好きな人に、おすすめのアルバムです。

第7位
Truth

ロッドスチュワートのボーカルが渋いわね。スコットランド民謡「greensleeves」が入っているのが印象的ね。
kat
ジェフ・ベック・グループのデビュー・アルバムで、レッド・ツェッペリンが、このアルバムに影響を受けたことが、よく分かるアルバムだね。

評価: 3.4
1968年発売の第1期ジェフ・ベック・グループのデビュー・アルバムで、わずか4日間で制作されたアルバムです。ボーカルに、ロッド・スチュワート、ベースに、ロン・ウッド、ドラムに、キース・ムーンなど、豪華なメンバが参加しています。ブルース・ロック色の強いアルバムで、本作は、レッド・ツェッペリンの結成に大きな影響を与えたと言われており、レッド・ツェッペリンの1stアルバムに似通ったところが見受けられます。「You Shook Me」は、レッド・ツェッペリンの1stアルバムにも収録されているため、聴き比べてみるのも面白いかと思います。ブルース・ロックの名作と言っても良いアルバムです。

第6位
Beck-Ola

ブルース色が薄くなり、ハードな曲が多くなったわね。前作「Truth」よりも演奏が重厚になっているわね。
kat
このアルバムは、ハードな曲が多いため、「ヘビーメタルの元祖」とも言われているアルバムだね。

評価: 3.5
1969年発売の第1期ジェフ・ベック・グループの2枚目のアルバムで、ドラムをトニー・ニューマンに変更して制作されたアルバムです。前作「Truth」はブルース色の強いアルバムでしたが、本作は、ハード・ロック色の強いアルバムに仕上がっています。テンションの高い曲もあれば、インストゥルメンタルのピアノのバラード曲があったりと、前作よりもバラエティー豊かな作品となっています。ロッド・スチュワートのボーカルも、前作に比較すると、歌唱力が上がっているように感じます。本作発売後、メンバが相次いで脱退してしまったことから、本作で、第1期ジェフ・ベック・グループは、解散してしまいます。

次は、5位 → 1位 です。

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