ジャミロクワイ(Jamiroquai) 全アルバム ランキング|おすすめアルバム
前回は、ブラン・ニュー・ヘヴィーズ(Brand New Heavies) 全アルバム ランキングをしましたので、今回は、Acid Jazzのジャンルから、ジャミロクワイ(Jamiroquai)の全アルバムランキングをしていきたいと思います。
ジャミロクワイ(Jamiroquai)は、1990年初頭にデビューし、日本でも大変な人気がありました。
当時は、ジャミロクワイのボーカル ジェイ・ケイが、日本のCM に出演していたこともあり、お茶の間にも、ジャミロクワイの存在が広まっていました。
ジャミロクワイは、バンド形態をとっていますが、実質、ジェイ・ケイのソロ・ユニットで、ジェイ・ケイ以外のメンバは、ほとんど知られていません。
1990年代のジャミロクワイの勢いは物凄く、私の愛聴ラジオ番組 J-wave「TOKIO HOT 100」で、毎週、ジャミロクワイの曲が上位を占めていました。
勢いがすごすぎて、J-wave「TOKIO HOT 100」では、妖怪ジャミロクワイなんて呼び方をしていました。
ジャミロクワイは、現在までに、8枚のスタジオ・アルバムを発表しています。
ジェイ・ケイが出演していたCM を見たことがある人には、分かるかと思いますが、ジェイ・ケイは、長い帽子を被った出立ちに、独特のダンスが特徴でした。
ちなみに、CMはこれです。
そんなジャミロクワイの全アルバム8枚を、J-waveの「TOKIO HOT 100」のランキングも交えながら紹介、評価していきたいと思います。
ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。
ジャミロクワイのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、ジャミロクワイのアルバムの評価を知りたい方に、役立つ記事になっています。
ジャミロクワイ アルバムランキング
automaton
評価: 2.3
2017年発売の8枚目のアルバムで、前作「Rock Dust Light Star」から、実に、7年ぶりにリリースされたアルバムです。このアルバムは、「昔、勢いのあったグループが、年を重ねるにつれて、AORやアンビエントなサウンドに変わっていく」のと似ているような印象を受けます。ジェイ・ケイも歳をとり、激しいダンスが難しくなってきているのか、ディスコ系のサウンドは維持されてはいるものの、ノリはあまり良くありません。シンセサイザーが多用されていることもあり、エレクトロなアンビエント要素が強くなってきています。J-waveの「TOKIO HOT 100」では、「Cloud 9」が、1週だけ1位になりました。昔の勢いは失われていますが、いまだに、上位にランキングされるのは、やはり、妖怪ジャミロクワイですね。
Rock Dust Light Star
評価: 2.5
2010年発売の7枚目のアルバムで、ディスコ + ジャズ + ソウルのようなサウンドで、ノリの良い曲が多く収録されています。しかし、無理してノリの良い曲をやっている感じがして、痛々しさを覚えるところがあります。ジェイ・ケイのボーカルも衰えてしまった印象があり、そのためか、コーラスが多く使用されています。昔の勢いのあるジャミロクワイではなくなってしまい寂しさを感じてしまいますが、大人になったジェイ・ケイの落ち着いたアルバムとして捉えるのが良いのかもしれません。J-waveの「TOKIO HOT 100」では、「White Knuckle Ride」が、2週連続1位、2010年の年間ランキング8位と健闘しており、衰えたといっても、根強い人気があります。
Synkronized
評価: 2.8
1999年発売の4枚目のアルバムで、ロック調の曲が多く収録されているアルバムです。ジャミロクワイの曲は、アシッド・ジャズ、ディスコ、ロック、ソウル、ファンク、民族音楽に、大きく分けられますが、このアルバムは、ロックを強調したアルバムです。アメリカ版ゴジラの映画で使用された「Deeper Underground」の流れを汲む曲が多く収録されています。先行ヒットした「Canned Heat」は、1970年代のディスコ調で最高にカッコ良い曲ですが、このような分かりやすい曲は他には収録されていません。J-waveの「TOKIO HOT 100」では、「Canned Heat」のみヒットし、8週連続1位、1999年の年間ランキング1位になりました。
Dynamite
評価: 2.9
2005年発売の6枚目のアルバムで、前作「A Funk Odyssey」のシンセサイザーを多用したディスコ系の曲はなくなり、シンセサイザーを控えたロック調の曲が増えています。アシッド・ジャズっぽい曲もあり、無難なジャミロクワイらしいアルバムではありますが、キラー・チューンはなく、新鮮味も特にありません。このアルバムで、ジャミロクワイの勢いが止まってしまいました。J-waveの「TOKIO HOT 100」では、「Feels just like it should」が、3週連続1位になりましたが、2005年の年間ランキングでは、14位と振るわず、ジャミロクワイの勢いがなくなってきていることが実感できます。
Emergency on Planet Earth ジャミロクワイ
評価: 3.5
1993年発売のファースト・アルバムです。ジャミロクワイとは、Jam(即興演奏)+Iroquois(インディアンのイロコイ族)の造語で、バンド名と同様、このアルバムは、インディアンの民族音楽らしさが出ています。オープニングから、オーストラリア大陸の先住民アボリジニの金管楽器ディジュリドゥが使用されており、ジャミロクワイの独自性が既に表れています。ソウルっぽさもあり、スティービー・ワンダーに影響を受けていることが分かります。特に、「Too Young to Die」は、スティービー・ワンダーそのまんまで、スティービー・ワンダーの曲と言われても違和感ありません。J-wave「TOKIO HOT 100」では、「Blow Your Mind」が1位を獲得した他、「Too Young to Die」「Emergency on Planet Earth」もTop10 入りしました。このアルバムから、ジャミロクワイの快進撃が始まっていきます。

The Return of the Space Cowboy スペース・カウボーイの逆襲
評価: 3.7
1994年発売のセカンド・アルバムで、前作「Emergency on Planet Earth」よりも、地味な印象を受けますが、爽快さのあるアルバムです。前作は、「地球の危機」というアルバム名から、重さを感じましたが、このアルバムは、「スペース・カウボーイの逆襲」と、SF的で、軽さを感じます。サウンドは、前作のインディアン・ファンクから、ジャズやロック、ディスコ系ファンクに変化しています。J-wave「TOKIO HOT 100」では、「Space Cowboy」と「Stillness in Time」がともに、1位を記録しました。

A Funk Odyssey
評価: 3.8
2001年発売の5枚目のアルバムで、21世紀になったからなのか、今までのアルバムと比較すると、かなりサウンドが変わってしまいました。シンセサイザーを多用し、ノリの良いファンキーなディスコ調の曲が大部分を占めています。アシッド・ジャズの感じはなくなり、悪く言うと、普通のダンス系のアルバムになってしまいました。しかし、アルバムの統一感があり、アルバム全体として聞くと、まとまりのあるアルバムです。このアルバムあたりから、ジャミロクワイの勢いが失速していきます。J-wave「TOKIO HOT 100」では、「Little L」のみがヒットし、4週連続1位、2001年の年間ランキング2位を記録しました。

Travelling Without Moving ジャミロクワイと旅に出よう
評価: 4.0
1996年発売の3枚目のアルバムで、全世界で700万枚、日本で140万枚と売れに売れまくったアルバムです。全体的に、1970年代のサウンドで、特に「Cosmic Girl」は、1970年代のディスコを彷彿させる曲です。アシッド・ジャズさは薄れたものの聞きやすい曲が増えています。このアルバムをピークに、少しずつですが、ジャミロクワイの勢いは衰えていきます。J-wave「TOKIO HOT 100」では、「Virtual Insanity」が10週連続1位(10週連続1位は、番組歴代2位の記録です)、「Cosmic Girl」が、「Virtual Insanity」と入れ替わりに、6週連続1位になり、1997年の年間ランキングでは、1位に輝いています。この記録だけでも、当時のジャミロクワイの勢いが分かるかと思います。
ジャミロクワイの音楽
ジャミロクワイのアルバムは、初期は、アシッド・ジャズ、中期・後期は、ロックとディスコに大別できます。
ジャミロクワイの音楽は、ノリの良いキャッチーな曲が多いため、ドライブに聞くには、最適です。
また、1990年代からジャミロクワイを聞いている人には、当時の思い出に浸りながら、聞くのも良いかと思います。
ジャミロクワイのアルバムの初心者向け、中級者向け、上級者向けの分類は、以下の通りです。
【アシッド・ジャズなアルバム】
- Emergency on Planet Earth ジャミロクワイ(1993年):初心者向け
- The Return of the Space Cowboy スペース・カウボーイの逆襲(1994年):中級者向け
- Travelling Without Moving ジャミロクワイと旅に出よう(1996年):初心者向け
【ロックなアルバム】
- Synkronized(1999年):中級者向け
- Dynamite(2005年):上級者向け
【ディスコ系のアルバム】
- A Funk Odyssey(2001年):初心者向け
- Rock Dust Light Star(2010年):中級者向け
- automaton(2017年):上級者向け
ベスト・アルバム
- HIGH TIMES : SINGLES 1992-2006
- 2006年発売のジャミロクワイ初のベスト・アルバムです。1stアルバム「Emergency on Planet Earth」から、6thアルバム「Dynamite」までに、シングル・カットされた曲が収録されています。
- 新曲も2曲収録されていることや、プロモーションビデオのDVDも付属していることから、ジャミロクワイの初心者から、上級者まで楽しめるアルバムです。
まとめ
最後に、ジャミロクワイのランキング結果をまとめます。
順位 | アルバム名 | 点数 |
---|---|---|
1位 | Travelling Without Moving ジャミロクワイと旅に出よう | 4.0 |
2位 | A Funk Odyssey | 3.8 |
3位 | The Return of the Space Cowboy スペース・カウボーイの逆襲 | 3.7 |
4位 | Emergency on Planet Earth ジャミロクワイ | 3.5 |
5位 | Dynamite | 2.9 |
6位 | Synkronized | 2.8 |
7位 | Rock Dust Light Star | 2.5 |
8位 | automaton | 2.3 |
ジャミロクワイは、良くも悪くも1990年代〜2000年初頭のバンドだったなーと思います。
この時代は、私の青春時代でもあり、ジャミロクワイを聞くと、青春時代の思い出が甦ってきます。
最近は、2017年を最後にアルバムを発表していませんが、出来・不出来に関わらず、今後もジャミロクワイは聞き続きていきたいと思っています。
次回は、アシッド・ジャズのパイオニア インコグニートの全アルバム ランキングをしていきたいと思います。
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