Incognito(インコグニート) 全アルバム ランキング|おすすめアルバム

Incognito(インコグニート) 全アルバム ランキング

前回は、ジャミロクワイ(Jamiroquai)全アルバム ランキングをしましたので、今回は、アシッド・ジャズのパイオニア、Incognito(インコグニート) の全アルバムランキングをしていきたいと思います。

Incognito(インコグニート) は、アシッド・ジャズが登場するかなり昔の1979年に、ジャン・ポール・’ブルーイ’・モーニックによって結成され、1981年に、ジャズ・ファンクなアルバムを1枚発売しています。

その後、10年近くアルバムを発売せず、1990年代から本格的に活躍し始めていきます。

この空白の10年間は、何をやっていたのかは不明ですが、珍しいパターンですね。

インコグニートは、1981年のデビュー・アルバムから、現在までに17枚のスタジオ・アルバムを発売しており、どれも、平均以上の出来で、甲乙つけがたいアシッド・ジャズ系のアルバムばかりです。

ブレることなくアシッド・ジャズのアルバムを作り続けていることは、凄いことですが、ランキング付けするのは難しく、個人の好みによって、好き嫌いが別れてきます。

今回、全17枚のアルバムを、1枚づつ細かく聞き直してみて、評価・ランキングしていきたいと思います。

ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。

インコグニートのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、インコグニートのアルバムの評価を知りたい方に、役立つ記事になっています。

インコグニート アルバムランキング

第17位
Jazz Funk

インコグニートのデビュー・アルバムね。インコグニートは、1990年代に登場したのかと思っていたけど、1981年に、既に、アルバムを出していたのね。
kat
まだアシッド・ジャズのような感じではなく、ヒュージョンに近いアルバムだね。

評価: 2.4
1981年に発売されたインコグニートのデビュー・アルバムで、大半がインストゥルメンタルの曲で構成されているアルバムです。インストゥルメンタルの曲が多いため、爽やかなヒュージョンといったサウンドで、まだアシッド・ジャズさはありません。しかし、1990年以降のインコグニートのサウンドの骨格が、既に出来上がっています。ベースは目立っているもののアルバム名が示しているジャズ・ファンクさはあまり感じられません。1980年代に活躍したシャカタクや、日本のカシオペアに近いサウンドかなと思います。ドライブのBGMとして聞くのに適しています。

第16位
Inside Life

前作のデビュー・アルバムから、10年も経ってから発売されたセカンド・アルバムね。ボーカル入りの曲が増えてはいるけど、まだ、80年代のジャズ・ファンク色が強いアルバムね。
kat
前作のデビュー・アルバムよりも、打ち込みが増えたサウンドだね。残念なのは、ブルーイのボーカルが弱いところだね。

評価: 2.5
前作のデビュー・アルバムから10年が経った1991年に発売されたセカンド・アルバムです。前作よりボーカル曲が増えて、リーダーのブルーイがリード・ボーカルをとっている曲が何曲か収録されていますが、歌唱力はいまいちな感じがします。自分でも自覚したのか、今後のインコグニートのアルバムでは、ブルーイがリード・ボーカルをとることがほとんど無くなりました。逆に、シングル・カットされた「Always There」の女性ボーカル ジョセリン・ブラウンは、迫力のある歌を聞かせてくれています。ボーカル曲でおすすめなのは、この「Always There」と「Can You Feel Me」ぐらいかなと思います。これからのアシッド・ジャズ全開のアルバムに向けた前哨戦といった感じのアルバムです。

第15位
Life, Stranger Than Fiction

今までのアシッド・ジャズのインコグニートのサウンドとは、異なるわね。ホーンが少なくなり、R&Bの要素が強くなったわね。
kat
インコグニートにしては、チャレンジングなアルバムだね。今までのインコグニートとは違うバンドと捉えて聞いた方がいいね。アシッド・ジャズのインコグニートを求めるのであれば、他のアルバムを聞いた方が良さそうだね。

評価: 2.6
2001年発売の8作目のアルバムで、2000年になったからなのか、今までのアシッド・ジャズのインコグニートとは異なり、R&B色の強いアルバムです。ボーカル陣もサラ・ブラウン、ダイアナ・ジョゼフ、ケリー・セイ、ザビエー・バネットの4人に一新されました。今までのインコグニートは、ブラス・セクションを多く使用していましたが、今回のアルバムでは、ブラス・セクションが減り、迫力がなくなりました。アシッド・ジャズを求めて聞くと、物足りなさを感じるかと思いますが、R&Bが好きな人には、良いアルバムに感じるかと思います。私は、アシッド・ジャズの方が好きなため、評価は低めにしまいました。

第14位
In Seach Of Better Days

前作「Amplified Soul」の延長線上のようなアルバムだけど、前作よりも、ファンキーな曲が増えたような気がするわ。
kat
インコグニート御用達のボーカル陣が揃っていいるのは良いのだけど、音がこもっていて、音質が悪くなってしまった感じがするね。

評価: 2.7
2016年発売の16作目のアルバムで、布袋寅泰との共演曲「Bridges Of Fire」や、ベースに元ジャミロクワイのスチュアート・ゼンダーが参加していることで話題になったアルバムです。また、メイザ・リーク、イマーニ、トニー・モムレル、ヴァネッサ・ヘインズなど歴代インコグニート ボーカリストが参加しており、前作「Amplified Soul」よりもファンクな曲が増えて、ノリが良くなっています。ただ、一定の質は保っていますが、音質の悪さも影響し、全盛期のインコグニートと比べると陰りが見えてきている気がします。前作と同様、アルバム全体で1時間15分の長さで、ボリューミーなアルバムです。

第13位
Amplified Soul

インコグニートも結成から35年経ち、かなり落ち着いた感じのアルバムになったわね。アシッド・ジャズよりもソウルっぽいアルバムね。
kat
30周年記念アルバム「Transatlantic Rpm」と同様、このアルバムは35周年ということで、多くのボーカリストが参加しているね。全体的に派手さはなく、大人の落ち着いた感じのアルバムだね。

評価: 2.8
2014年発売の15作目のアルバムで、インコグニート結成から35年の節目のアルバムでもあります。トニー・モムレル、ヴァネッサ・へインズ、ケイティ・レオネ、カーリーン・アンダーソン、イマーニなどなど、多数のボーカリストが参加しています。ソウル色が強く、1曲目の「Amplify My Soul(Part1)」は、まさにマーヴィン・ゲイを彷彿させる曲ですし、「Hats(Makes Me Wanna Holler) 」なんて、2014年に大ヒットしたPharrell Williamsの「Happy」そのまんまの曲です。17曲収録されており、全体で1時間15分ちょっとの長さで、レコードで発売していたら、2枚組になっていたであろうボリューミーなアルバムです。ソウルが好きな人におすすめのアルバムです。

第12位
Eleven

いつも通りのインコグニートのサウンドで、地味ながらも安心して聞けるアルバムね。
kat
確かにいつも通りのインコグニートで、可もなく不可もなく、といった感じのアルバムだね。11作目のスタジオ・アルバムだから、「Eleven」というアルバム名なんだろうけど、曲数も11曲と、11にこだわっているね。

評価: 2.9
2005年発売の11作目のアルバムで、いつも通りのインコグニート サウンドが展開されているアルバムです。シングル・カットされた2曲目の「We Got Music」と、それに続く3曲目の「Come Away With Me」が、ダンサンブルなノリの良い曲であるため、ディスコ調のノリの良いアルバムなのかと思いましたが、それ以降は、落ち着いた曲が多く収録されています。今回のボーカリストは、前作「Adventures in Black Sunshine」同様、メイザ・リークやイマーニに加え、ブランニューへヴィーズのカーリーン・アンダーソンも参加しています。完成度は高いですが、インコグニートのアルバムの中では、地味な印象があるアルバムです。

第11位
No Time Like The Future

前作「Beneath The Surface」は、都会的なジャジーなアルバムだったけど、このアルバムは、ジャズ・ファンクのノリの良い曲が増えたわね。
kat
その分、バラード曲が減って、ジャズっぽさがなくなってしまった感じはするね。前作のような都会的なバラード曲を好む人には、このアルバムは、向いていないかもしれないね。

評価: 3.0
1999年発売の7作目のアルバムで、ジャズ・ファンクな曲が増え、ノリの良いインコグニートを味わえるアルバムです。そのためか、名作「100゚ And Rising」と同じく、このアルバムから6曲も、シングル・カットされています。その中でも、ダンサブルな「Night Over Egypt」が日本でもヒットしました。今回のアルバムのボーカリストは、お馴染みのメイザ・リークと、「Inside Life」でもボーカルをとっていたジョセリン・ブラウンに、カーレン・ベノワを加えた3名体制になりました。ノリの良い曲が多いですが、バラード曲も3曲(「Marrakech」「Centre Of The Sun」「More Of Myself」)収録されています。

第10位
Positivity

このアルバムで、完全に、アシッド・ジャズのインコグニート サウンドが確立したわね。爽やかな夏に似合いそうなアルバムだわね。
kat
前作「Tribes, Vibes + Scribes」が、コッテリとしたアルバムだったけど、このアルバムは、あっさりとして爽やかさのあるアルバムだね。

評価: 3.1
1993年発売の4作目のアルバムで、インストゥルメンタルの曲が減り、ボーカルの曲が大半を占めています。ボーカルは、前作「Tribes, Vibes + Scribes」と同様、メイザ・リークが担当しています。派手さがなくなり、しっとりとした大人のアルバムですが、悪い言い方をすると、あっさりしすぎて、印象が薄いアルバムのように感じます。その中でも、「ナ ナ ナ ナ〜♪」のコーラスが耳に残る「Where Do We Go from Here」や、ジャズ・バラード「Deep Waters」、ダンサンブルな「Pieces of a Dream」「Givin It Up」が、印象に残る曲です。夏の夜のドライブに聞くにのに、最適なアルバムかと思います。

第9位
Tribes, Vibes + Scribes

前作「Inside Life」のボーカルの弱さが改善されて、迫力のある女性ボーカルに変わったわね。
kat
女性ボーカルは、スティヴィー・ワンダーのアルバム「ジャングル・フィーバー」に参加していたメイザ・リークと言う人だね。おしゃれなジャズ・ファンクといった感じのアルバムだね

評価: 3.2
1992年発売のサード・アルバムで、ボーカル曲とインストゥルメンタルの曲が半々で構成されているアルバムです。ジャズ・ファンク、ラテン、トロピカルなどを持ち合わせたアルバムで、「Change」や「I Love What You Do For Me」などのジャズ・バラード曲が特に素晴らしい作品です。メイザ・リークの歌声が、パワフルな中にも繊細さを持ち合わせており、インコグニートのサウンドにマッチしています。このアルバムから、スティーヴィー・ワンダーのカバー曲「Don’t you worry ‘bout a things」がヒットし、インコグニートの代表曲にもなっています。インコグニートの他のアルバムと比較すると、演奏もボーカルもコッテリとした印象を持ちます。

第8位
Tomorrow’s New Dream

前作「In Seach Of Better Days」と前々作「Amplified Soul」が、落ち着きすぎていたため、迫力が薄れた感じがしたけど、このアルバムは、また、迫力が戻ってきたわね。
kat
インコグニートが、とうとう40周年を迎えて発売されたアルバムで、30周年と同様、このアルバムも豪華ゲストが参加して、明るく迫力がある曲が増えたね。

評価: 3.3
2019年発売の17作目の40周年を記念するアルバムであり、2022年時点で最新のアルバムです。テイク6、マリオ・ビオンディ、フィル・ペリーといった豪華ボーカリストに加え、いつも通り、メイザ・リークも参加しています。前作「In Seach Of Better Days」と前々作「Amplified Soul」と比較すると、曲調も明るくなり、ディスコ調のノリの良い曲が増えました。特に、メイザ・リークをフィーチャーした「All For You」が、ジャミロクワイのようなノリノリの曲で、1990年代のインコグニートを感じさせます。40周年に相応しいアルバムです。

次は、7位 → 1位 です。

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