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Incognito(インコグニート) 全アルバム ランキング|おすすめ アルバムの紹介
前回は、ジャミロクワイ(Jamiroquai)の全アルバム ランキングをしましたので、今回は、アシッド・ジャズのパイオニア Incognito(インコグニート)の全アルバムランキングをしていきたいと思います。
Incognito(インコグニート)は、アシッド・ジャズが登場するかなり昔の1979年に、ジャン・ポール・’ブルーイ’・モーニックによって結成され、
1981年に、ジャズ・ファンクのアルバムを1枚発表しました。
その後、10年近くアルバムを発売せず、1990年代から本格的に活躍し始めていきます。
インコグニートは、1981年のデビュー・アルバムから、現在までに18枚のスタジオ・アルバムを発売しており、
どれも、平均以上の出来で、甲乙つけがたいアシッド・ジャズ系のアルバムばかりを、発表し続けています。
ブレることなくアシッド・ジャズのアルバムを作り続けていることは、凄いことですが、ランキング付けするのは難しく、個人の好みによって、評価が別れてきます。
今回、全18枚のアルバムを、1枚づつ細かく聞き直してみて、評価・ランキングをしていきたいと思います。
ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。
インコグニートのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、
インコグニートのアルバムの評価を知りたい方に、役立つ記事になっています。
評価点の基準
評価点の基準は、以下の通りです。
評価点 | 基準 |
---|---|
1.0 〜 2.0 | 駄作のアルバム |
2.0 〜 3.0 | 普通のアルバム |
3.0 〜 4.0 | 良作のアルバム |
4.0 〜 4.5 | 最高傑作のアルバム |
4.5 〜 | 歴史的名盤 |
インコグニート アルバムランキング
Jazz Funk
評価: 2.4
1981年に発売されたインコグニートのデビュー・アルバムで、大半がインストゥルメンタルの曲で構成されているアルバムです。
インストゥルメンタルの曲が多いため、爽やかなヒュージョンといったサウンドで、まだアシッド・ジャズの要素はありません。
それでも、1990年以降のインコグニートのサウンドの骨格は、既に出来上がっています。
アルバム名が示しているようなジャズ・ファンクはあまり感じられず、1980年代に活躍したシャカタクや、日本のカシオペアのサウンドに近く、ドライブのBGMとして聞くのに適しています。
Inside Life
評価: 2.5
前作のデビュー・アルバムから10年が経った1991年に発売されたセカンド・アルバムです。
前作よりボーカル曲が増え、リーダーのブルーイがリード・ボーカルをとっている曲が何曲か収録されていますが、歌唱力はいまいちな感じがします。
自分でも自覚したのか、今後のインコグニートのアルバムでは、ブルーイがリード・ボーカルをとることがほとんど無くなりました。
逆に、シングル・カットされた「Always There」の女性ボーカル ジョセリン・ブラウンは、迫力のある歌声を聞かせてくれています。
本作では、ボーカル曲の「Always There」と「Can You Feel Me」がおすすめ曲です。
これからのアシッド・ジャズ全開のアルバムに向けた前哨戦といったようなアルバムです。
Life, Stranger Than Fiction
評価: 2.6
2001年発売の8作目のアルバムで、今までのアシッド・ジャズのインコグニートとは異なり、R&B色の強いアルバムです。
ボーカル陣もサラ・ブラウン、ダイアナ・ジョゼフ、ケリー・セイ、ザビエー・バネットの4人に一新されました。
今までのインコグニートは、ブラス・セクションを多く使用していましたが、本作では、ブラス・セクションが減り、迫力がなくなってしまいました。
アシッド・ジャズを求めて聞くと、物足りなさを感じるかと思います。
アシッド・ジャズよりも、R&Bが好きな人に、適したアルバムです。
In Seach Of Better Days
評価: 2.7
2016年発売の16作目のアルバムで、布袋寅泰との共演曲「Bridges Of Fire」や、ベースに元ジャミロクワイのスチュアート・ゼンダーが参加していることで話題になったアルバムです。
また、メイザ・リーク、イマーニ、トニー・モムレル、ヴァネッサ・ヘインズなど歴代インコグニート ボーカリストが参加しており、
前作「Amplified Soul」よりもファンクの曲が増えて、ノリが良くなっています。
ただ、音質の悪さも影響し、全盛期のインコグニートに比べると陰りが見えてきている印象を受けます。
前作と同様、アルバム全体で1時間15分と長く、ボリューミーなアルバムです。
Amplified Soul
評価: 2.8
2014年発売の15作目のアルバムで、インコグニート結成から35年の節目にあたるアルバムです。
トニー・モムレル、ヴァネッサ・へインズ、ケイティ・レオネ、カーリーン・アンダーソン、イマーニなどなど、多数のボーカリストが参加しています。
マーヴィン・ゲイを彷彿させる「Amplify My Soul(Part1)」や、Pharrell Williamsの「Happy」をそのままパクっているような「Hats(Makes Me Wanna Holler) 」など、
ソウル色の強い曲が多く収録されているため、ソウルが好きな人におすすめのアルバムです。
Eleven
評価: 2.9
2005年発売の11作目のアルバムで、いつも通りのインコグニート サウンドが展開されています。
ダンサンブルなノリの良い「We Got Music」と「Come Away With Me」以外は、落ち着いた曲が多く収録されています。
今回のボーカリストは、前作「Adventures in Black Sunshine」同様、メイザ・リークやイマーニに加え、
ブランニューへヴィーズのカーリーン・アンダーソンも参加しています。
完成度は高いですが、インコグニートのアルバムの中では、地味な印象を受けます。
No Time Like The Future
評価: 3.0
1999年発売の7作目のアルバムで、ジャズ・ファンクな曲が増え、ノリの良いインコグニートを味わえるアルバムです。
そのためか、本作からシングル・カットされた曲が、6曲もあります。
その中でも、ダンサブルな「Night Over Egypt」が日本でもヒットしました。
本作のボーカリストは、お馴染みのメイザ・リークと、「Inside Life」でもボーカルをとっていたジョセリン・ブラウンに、カーレン・ベノワを加えた3名体制になりました。
ノリの良い曲以外に、バラード曲も、きちんと、3曲(「Marrakech」「Centre Of The Sun」「More Of Myself」)収録されています。
Positivity
評価: 3.1
1993年発売の4作目のアルバムで、インストゥルメンタルの曲が減り、ボーカルの曲が大半を占めています。
ボーカルは、前作「Tribes, Vibes + Scribes」と同様、メイザ・リークが担当しています。
派手さがなくなり、しっとりとした大人のアルバムですが、悪い言い方をすると、あっさりしすぎて、印象が薄いアルバムのように感じます。
その中で、「ナ ナ ナ ナ〜♪」のコーラスが耳に残る「Where Do We Go from Here」や、ジャズ・バラード「Deep Waters」、ダンサンブルな「Pieces of a Dream」「Givin It Up」が、メロディアスで、印象に残る曲です。
夏の夜のドライブに、おすすめのアルバムです。
Tribes, Vibes + Scribes
評価: 3.2
1992年発売のサード・アルバムで、ボーカル曲とインストゥルメンタルの曲が半々で構成されているアルバムです。
ジャズ・ファンク、ラテン、トロピカルなどを持ち合わせており、特に「Change」や「I Love What You Do For Me」などのジャズ・バラード曲がおすすめです。
メイザ・リークの歌声が、パワフルな中にも繊細さがあり、インコグニートのサウンドにマッチしています。
本作から、スティーヴィー・ワンダーのカバー曲「Don’t you worry ‘bout a things」がヒットし、インコグニートの代表曲になりました。
インコグニートの他のアルバムと比較すると、演奏もボーカルもコッテリとしています。
Tomorrow’s New Dream
評価: 3.3
2019年発売の40周年を記念する17作目のアルバムです。
メイザ・リークに加え、テイク6、マリオ・ビオンディ、フィル・ペリーといった豪華ボーカリストが参加しています。
前作「In Seach Of Better Days」と前々作「Amplified Soul」と比較すると、曲調も明るくなり、ディスコ調のノリの良い曲が増えました。
特に、メイザ・リークをフィーチャーした「All For You」は、ジャミロクワイのようなノリノリの曲で、
1990年代のインコグニートを感じさせます。
インコグニートの40周年に相応しいアルバムです。
Who Needs Love
評価: 3.4
2003年発売の9作目のアルバムで、アシッド・ジャズ、ボサノヴァ、バラード、ソウル、ディスコなど、様々な曲が詰まったアルバムです。
参加ミュージシャンが豪華で、ブラジルのソウルシンガーであるエヂ・モッタや、
「ザ・ジャム」「スタイル・カウンシル」で有名なポール・ウェラーがゲスト参加しています。
その他、ケリー・サエ、ジョイ・ローズ、ジョイ・マルコムがボーカルで参加しています。
前作「Life, Stranger Than Fiction」のR&Bへの方向転換が失敗だったと感じたのか、本作は、1990年代のインコグニートらしいアシッド・ジャズのサウンドに戻りました。
インコグニートのサウンドは、アシッド・ジャズが一番似合っていることが分かります。
Transatlantic Rpm
評価: 3.5
2010年発売の13作目の30周年記念アルバムで、インコグニートらしい質の高いアルバムです。
初期の2枚のアルバムは、まだ、安定感がありませんでしたが、それ以降、クオリティの高いアルバムを発表し続けていることに、驚きを感じます。
本作は、豪華ゲスト(チャカ・カーンやリオン・ウェアなど)に加え、インコグニート御用達のメイザ・リークやジョイ・ローズも参加しています。
そのため、各曲、ボーカルが入れ替わり立ち替わり変わるため、あまり統一感はありませんが、各ボーカルの良さを味わうことができます。
収録曲の中で珍しいところでは、Hip-Hopが入っている「Everything That We Are」や、ボズ・スキャッグスのカバー曲(「Lowdown」)があります。
全体的に、洗練されたアシッド・ジャズのアルバムです。
Tales From The Beach
評価: 3.55
2008年発売の12作目のアルバムで、ブラスが効いていて、インコグニートらしいサウンドのアルバムです。
アルバム名から夏を意識して作られたのだと思いますが、その通り、涼しげな夏を感じるアルバムです。
女性ボーカルに、過去のインコグニートのアルバムにも参加していたジョイ・ローズやイマーニ・サリームが、
男性ボーカルに、トニー・モレルが参加し、質の高いボーカルを聞かせてくれています。
ジャミロクワイや、アース・ウィンド・アンド・ファイアーを彷彿させるような曲も収録されており、リラックスして安心して聞けるアルバムです。
次は、5位 → 1位 です。
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