Black Sabbath(ブラック・サバス) 全アルバム ランキング|ブラック・サバスのおすすめアルバム
前回は、HR/MHのジャンルから、ヘビーメタルの大御所Iron Maiden(アイアン・メイデン)の全アルバムランキングをしましたので、今回は、ヘビーメタルの元祖Black Sabbath(ブラック・サバス)の全アルバムランキングをしていきたいと思います。
ブラック・サバスは、1970年2月13日(金曜日)に、デビューアルバム「黒い安息日」を発売してから、現在までに、19枚のスタジオ・アルバムを発売しています。
ブラック・サバスは、ヘヴィメタルやドゥームの開祖と言われており、悪魔崇拝の怪しげなイメージを持つ人も多いかと思いますが、怪しげな曲ばかりではなく、美しい曲や様式美の曲も多数あります。
また、オジー・オズボーンが強烈なキャラクターであるため、ボーカルは、オジー・オズボーンのイメージが強いかと思いますが、オジー・オズボーン以外に、ジェイムス・ディオ、イアン・ギラン、グレン・ヒューズ、トニー・マーティンなど、個性のあるボーカリストが参加してきました。
ブラック・サバスは、ギターのトニー・アイオミがリーダーで、トニー・アイオミが作り出すリフが、ブラック・サバスの音楽性を確固たるものにしています。
そんなブラック・サバスの全アルバムの紹介と評価をしていきたいと思います。
ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。
ブラック・サバスのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、ブラック・サバスのアルバムの評価や、おすすめのアルバムを知りたい方に、役立つ記事になっています。
ブラック・サバス アルバムランキング
Forbidden

評価: 2.2
1995年発売の18枚目のアルバムで、ボディ・コートのギタリスト アーニー・Cが、プロデュースしたアルバムです。アーニー・Cは、アイス-Tとの活動もあることから、モダンなメタルを目指して制作されているように思えます。ドラムに、「Tyr」以来のコジー・パウエルが復帰しましたが、コジー・パウエルらしいドラミングは聞けず、トニー・マーティンのボーカルも生かされていません。救いは、トニー・アイオミのギター・リフの良い曲が、何曲かあるくらいです。ブラック・サバスのアルバムの中では、ほとんど語られることがないアルバムです。
Never Say Die!

評価: 2.3
1978年発売の8枚目のアルバムで、ブラック・サバスらしい重く沈むような雰囲気が無くなってしまい、ポップやジャジーな曲が収録されているアルバムです。アルバム制作前にオジー・オズボーンがバンドを脱退してしまい、後任としてフリート・ウッドマックのシンガーだったデイヴ・ウォーカーを迎えて、ライブ活動を行っていましたが、オジー・オズボーンが復帰し、本作が制作されました。しかし、メンバ間の仲は最悪な状態であったため、アルバムも駄作となり、売り上げも惨敗の結果となりました。本作制作後、オジー・オズボーンは、解雇されてしまい、ロニー・ジェイムズ・ディオを迎え入れることになります。
Seventh Star

評価: 2.4
1986年発売の12枚目のアルバムで、実質、トニー・アイオミのソロ・アルバムです。前作「Born Again」のボーカルだったイアン・ギランが契約満了のため、別のブラック・サバスのボーカルを探していましたが、良いボーカリストが見つかリませんでした。そこで、トニー・アイオミはソロ・アルバムを制作することとし、元ディープ・パープルのベーシスト グレン・ヒューズを迎え入れて、本作を制作しました。そのため、ブラック・サバスのサウンドではなく、シンセサイザーを取り入れるなど、当時の時代に合ったメロディックなヘビー・メタルのサウンドに仕上がっています。ブラック・サバスのアルバムとは、別物ととらえた方が良いアルバムです。
Cross Purposes

評価: 2.5
1994年発売の17枚目のアルバムで、前作「Dehumanizer」に参加していたロニー・ジェイムス・ディオとヴィニー・アピスが、またしても、他のメンバーとの対立で、脱退してしまったため、ボーカルにトニー・マーティンが戻り、ドラムに、元レインボーのボビー・ロンディネリが参加して制作されたアルバムです。トニー・マーティンが参加していたアルバム「The Eternal Idol」「Headless Cross」「Tyr」が様式美のアルバムでしたが、本作は、宗教的なカラーを全面に打ち出し、様式美のサウンドとは異なっています。ラストの「Evil Eye」は、ヴァン・へーレンが作曲に携わっています。
The Eternal Idol

評価: 2.6
1987年発売の13枚目のアルバムで、当時無名だったトニー・マーティンをボーカルに迎え入れて制作されたアルバムです。今後、しばらくの間、トニー・マーティンのボーカルで固定されます。ボーカル以外に、ベースのギザー・バトラーも脱退してしまったため、オリジナル・メンバーは、トニー・アイオミだけになってしまいました。本作は、ブラック・サバスの様式美の始まりとなった作品で、今後、様式美のアルバムが、「Headless Cross」「Tyr」と続いていきます。昔のブラック・サバスのサウンドは残っていませんが、様式美のアルバムとしては、平均的な出来のアルバムです。ちなみに、収録曲の「Nightmare」は、「エルム街の悪夢」のサントラに提供される曲でしたが、マネージャーの問題で、破談となってしまいました。
Sabotage

評価: 2.7
1975年発売の6枚目のアルバムで、前作「Sabbath Bloody Sabbath」と比較すると、ヘビーさが戻ったアルバムです。このアルバム制作時、メンバーとマネージャーの間の金銭トラブルで、訴訟に発展したことから、その怒りが、本作にこめられています。アルバム名「Sabotage(停滞させる・妨害する)」から、その怒りが表れていることが分かります。本作は、ヘビーな曲が多い中にも、フィルハーモニック合唱団を入れたチャレンジングな試みがされている曲もあります。本作の注目曲は、「Symptom of the Universe」で、この曲は、スラッシュ・メタルの始まりと言われている作品です。
Dehumanizer

評価: 2.8
1992年発売の16枚目のアルバムで、「Mob Rules」以来のロニー・ジェイムス・ディオがボーカルに復帰したアルバムです。ディオ以外にも、ベースにオリジナル・メンバーであるギザー・バトラーも復帰しています。ドラムは、当初、コジー・パウエルを予定していましたが、落馬事故で骨折してしまい、ヴィニー・アピスに変更になりました。本作は、初期のヘビーなグルーブ感のあるアルバムであるため、「Heaven and Hell」のような様式美なアルバムを期待してしまうと、期待外れに感じてしまうかもしれません。
Technical Ecstasy

評価: 2.9
1976年発売の7枚目のアルバムで、オジーとアイオミの間に亀裂が生じ始めたアルバムですが、そんなことは、全く感じられない粒揃いな曲ばかりが収録されている作品です。全体的に、泣きのギターや、キーボードが使用された曲が多くなっています。アメリカンナイズされ、聞きやすいアルバムですが、売り上げは、過去のアルバムと比較すると最低調のものとなりました。ちなみに、「It’s Alright」では、ドラムのビル・ワードがボーカルをとっています。
Mob Rules 悪魔の掟

評価: 3.0
1981年発売の10枚目のアルバムで、前作「Heaven and Hell」と同様、ロニー・ジェイムス・ディオが、ボーカルのアルバムです。ドラムが、オリジナル・メンバーであったビル・ワードから、ヴィニー・アピスに変わっています。「Heaven and Hell」が、明るく様式美なアルバムでしたが、本作は、暗くヘビーな曲が多く、オジー時代のサウンドに近くなっています。アメリカ出身のロニー・ジェイムス・ディオ/ヴィニー・アピス組と、イギリス出身のトニー・アイオミ/ギーザー・バトラー組で仲が悪くなっていき、最後は、ロニー・ジェイムス・ディオとヴィニー・アピスがバンドを去ることになります。その影響か、「Heaven and Hell」に比較すると、暗く地味な印象を受けるアルバムです。
次は、10位 → 4位 です。