Aura
評価: 2.9
2012年発売の11枚目のアルバムで、ジョン・ペイン主体のエイジアでは、4枚目のアルバムになります。
エイジアのアルバムの中では、最もポップで美しいアルバムに仕上がっています。
ジョン・ペイン主体のエイジアの1つの到達点に位置付けられます。
エイジアといえば、ジョン・ウェットンのイメージの方が強いですが、ジョン・ペインのエイジアにも、良いアルバムがあることを証明してくれました。
オリジナル・メンバーであるスティーブ・ハウもゲスト参加しています。
XXX 〜ロマンへの回帰
評価: 3.0
2001年発売の7枚目のアルバムで、オリジナル・メンバーで再結成されたエイジアの3枚目のアルバムになります。
イギリスのアルバム・チャートでは、「Astra」以来のTop100にランクインしました。
初期の1st〜3rdアルバムのエイジアのサウンドを求めている人には、そのサウンドをある程度、再現できているため、おすすめのアルバムです。
ただ、スティーブ・ハウのギターが少し元気がないのが気になります。
スティーブ・ハウは、本作を最後にエイジアを脱退してしまいます。
Alpha
評価: 3.5
1983年発売のセカンド・アルバムです。
1stアルバム「詠時感〜時へのロマン」ほど大ヒットはしませんでしたが、全米アルバムチャート6位を記録し健闘しました。
本作から、メロディアスな「Don’t Cry」と「The Smile Has Left Your Eyes」がシングル・カットされました。
1stアルバム「詠時感〜時へのロマン」に比べると、スティーブ・ハウのギターの派手さがなくなっています。
おすすめは、ラスト・ナンバー「Open Your Eyes」で、最もプログレッシブ・ロックしているバラード曲です。
Phoenix
評価: 3.6
2008年発売の9枚目のアルバムで、オリジナル・メンバーが集結して制作したアルバムです。
前作「Silent Nation」があまりいけていなかったため、オリジナル・メンバーでの再結成は嬉しい限りです。
1stアルバムに近いサウンドで、遂に、不死鳥が蘇ったと思えるようなアルバムです。
スティーブ・ハウのギターが前面に出ていることもポイントが高いですし、シンセサイザーの音も1980年代を感じさせます。
とにかく、オリジナル・メンバーで再結成され、これほど素晴らしいアルバムができたことに驚きを感じます。
尚、ジョン・ペイン主体のエイジアは、解消されてしまいましたが、エイジアのトリビュートバンド「エイジア・フィーチャリング・ジョン・ペイン」を結成し活動は継続されていました。
Astra
評価: 3.8
1985年発売の3枚目のアルバムです。
ジョン・ウェットンは、本作を自信を持って発売したもののあまりヒットせず、「なぜ急に売れなくなったのか分からない」と言っています。
本作では、スティーブ・ハウが脱退してしまい、ギターがあまり活躍しておらず、少し地味に聞こえますが、アルバムの質や曲は優れています。
本作発売後、ジョン・ウェットンは脱退してしまい、ジョン・ペイン主体のエイジアに変わっていきます。
Asia 詠時感〜時へのロマン
評価: 4.0
1982年発売のファースト・アルバムで、全米ビルボード年間アルバム・チャートのNo.1に輝いた大ヒット・アルバムです。
メンバ全員が、1970年代に、プログレッシブ・ロックバンドで活躍しており、エイジア結成時は、スーパーグループとも言われていました。
しかし、当時のプログレッシブ・ロック ファンは、まさかこんな商業ロックなアルバムが制作されるとは思ってもいなかったのではないでしょうか。
とはいうものの、本作には、捨て曲が一切なく、1980年代のサウンドをうまく取り入れた奇跡的なアルバムです。
1980年代を代表する名盤です。
その他のアルバム
- Then & Now
- 本作は、1990年に発売されたエイジア初のベストアルバムです。
- 「詠時感〜時へのロマン」「Alpha」「Astra」からの選曲と、未発表曲4曲が収録されています。この未発表曲4曲は、全て優れており、本作は、この未発表曲だけでも聞く価値があります。
- Fantasia:Live In Tokyo
- 2007年3月8日、新宿の東京厚生年金会館で行われたエイジア オリジナル・メンバーによるライヴ・アルバムです。
- エイジア以外の曲では、イエスの「ラウンドアバウト」、EL&Pの「庶民のファンファーレ」、キング・クリムゾンの「クリムゾン・キングの宮殿」、バグルスの「ラジオ・スターの悲劇」が演奏されています。
- Aurora (Live)
- 1997年のジョン・ペイン主体のエイジアのライヴ・アルバムで、ジョン・ペインの歌の上手さがよく分かります。
- オリジナル・メンバーによるライブとは異なり、派手さはなく、アコースティックな演奏がされています。
- このライブでも、バグルスの「ラジオ・スターの悲劇」が演奏されています。
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エイジアのメンバ
エイジアは、メンバ変動が激しいバンドでした。
ジョン・ウェットン主体のエイジアと、ジョン・ペイン主体のエイジアで分かれますが、エイジアのオリジナル・メンバーを、以下に紹介します。
- ジョン・ウェットン(ボーカル、ベース担当):
キング・クリムゾン、ロキシー・ミュージック、ユーライア・ヒープ、ブライアン・フェリー・バンドなどのバンドを渡り歩き、その後、プログレッシブ・ロックバンド U.Kを結成し、2枚のアルバムを残しています。
この2枚のアルバムはとても優れたプログレッシブ・ロックのアルバムですが、プログレッシブ・ロック衰退期に発売されたため、あまり売れませんでした。
その反発から売れ路線のエイジア・サウンドが生まれたのかもしれません。
残念ながら、2017年に癌でお亡くなりになりました。 - スティーヴ・ハウ(ギター担当):
5大プログレッシブ・ロックバンドの一角であるイエスのギタリストとして有名な人物です。
イエスやエイジア以外にも、元ジェネシスのギタリスト スティーヴ・ハケットと組んだGTRも有名です。
エイジア時代には、ジョン・ウェットンとの衝突があり、そのことが原因で、ジョン・ウェットンは、エイジアを脱退してしまいます。
独特の派手な技巧的なギタープレイを特徴としています。 - カール・パーマー(ドラム担当):
5大プログレッシブ・ロックバンドの一角であるエマーソン・レイク・アンド・パーマーのドラマーで有名な人物です。
プログレッシブ・ロックバンド出身のため、ドラムテクニックはすごく、アグレッシヴなプレイを聞かせてくれます。 - ジェフ・ダウンズ(キーボード担当):
「ラジオ・スターの悲劇」が有名なバグルスのキーボーディストで、イエスのアルバム「ドラマ」「フライ・フロム・ヒア」にも参加しています。
唯一、エイジアの全アルバムに参加した人で、そういう意味では、エイジアは、ジェフ・ダウンズのためのバンドだった言えるかもしれません。
エイジアの音楽の楽しみ方
エイジアは、ジョン・ウェットン主体のエイジアと、ジョン・ペイン主体のエイジアで、サウンドが異なります。
まずは、エイジアの良さを知るために、初期ジョン・ウェットン主体のエイジア「詠時感〜時へのロマン」「Alpha」「Astra」から聞くのが良いかと思います。
その後、後期ジョン・ウェットン主体のエイジア「Phoenix」〜「Gravitas」を聞くと、違和感なくエイジアのサウンドを楽しめます。
ジョン・ペイン主体のエイジアは、ジョン・ウェットン主体のエイジアとは別バンドと思って聞けば、嫌悪感なく聞けるかと思います。
ジョン・ウェットン主体のエイジアと、ジョン・ペイン主体のエイジアの初心者向け、中級者向け、上級者向けの分類は、以下の通りです。
【ジョン・ウェットン主体のエイジア】
- Asia 詠時感〜時へのロマン(1982年):初心者向け
- Alpha(1983年):初心者向け
- Astra(1985年):中級者向け
- Phoenix(2008年):初心者向け
- Omega(2010年):中級者向け
- XXX〜ロマンへの回帰(2012年):中級者向け
- Gravitas〜荘厳なる刻(2014年):上級者向け
【ジョン・ペイン主体のエイジア】
- Aqua(1992年):上級者向け
- Aria 天空のアリア(1994年):中級者向け
- Arena(1996年):中級者向け
- Aura(2001年):初心者向け
- Silent Nation(2004年):上級者向け
まとめ
最後に、エイジアのランキング結果をまとめます。
順位 | アルバム名 | 点数 |
---|---|---|
1位 | Asia 詠時感〜時へのロマン | 4.0 |
2位 | Astra | 3.8 |
3位 | Phoenix | 3.6 |
4位 | Alpha | 3.5 |
5位 | XXX 〜ロマンへの回帰 | 3.0 |
6位 | Aura | 2.9 |
7位 | Omega | 2.8 |
8位 | Arena | 2.7 |
9位 | Gravitas〜荘厳なる刻 | 2.6 |
10位 | Aria 天空のアリア | 2.5 |
11位 | Silent Nation | 2.2 |
12位 | Aqua | 2.0 |
エイジアの初期のアルバムが上位を占める結果となりました。
エイジアは、ジョン・ウェットンのボーカルが有名ですが、ジョン・ペインのボーカルのエイジアも、何枚か優れたアルバムがありますので、このランキングを参考に、エイジアの音楽の幅を広げていってもらえたらと思っています。
次回は、5大プログレッシブ・ロックバンド キング・クリムゾンの全アルバムランキングをしていきたいと思います。
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