Stadium Arcadium
評価: 3.4
2006発売の9作目のアルバムで、レッチリ初の全米チャート1位を獲得した2枚組のアルバムです。
当初、3枚組のアルバムを目指して制作されていましたが、最終的に、28曲に厳選され2枚組として発売されました。
「Californication」や「By the Way」のメロディアス路線を継承しつつ、初期のファンクやハードロックのサウンドも織り交ぜたレッチリの集大成的な作品に仕上がっています。
Disc1は「JUPITER」サイド、Disk2は「MARS」サイドと銘打たれ、「JUPITER」サイドの1曲目「Dani California」と2曲目「Snow ((Hey Oh))」は、映画「デスノート」に使用されたため、この映画で、レッチリを知った人もいるのではないでしょうか。
全体的にアメリカン・ロックしており、全米チャート1位を獲得したことが納得できる作品です。
本作発売後、バンドは不安定化し、ジョン・フルシアンテが、再度、バンドを脱退してしまいます。
Blood Sugar Sex Magik
評価: 3.5
1991年発売の5作目のアルバムで、レッチリを一気にメジャーに押し上げた大ヒットアルバムです。
本作発表前までは、「全裸に靴下」の出立ちと相まって、キワモノ的なイメージが先行していましたが、本作で、まともなイメージが付いてきました。
本作には、疾走曲はなく、スローテンポまたはミドルテンポのファンキーな曲が大半を占めており、ファンキーなベースとギターに、レッチリ独特のヒップホップが乗り、最高なファンク・アルバムに仕上がっています。
メロディアスな曲も、本作から登場し、聴きどころの多い作品ですが、生粋のHM/HR好きな人には、このスローテンポのグルーヴ感が合わないかもしれません。
しかし、このサウンドが好きな人にとっては、中毒性の高いアルバムです。
One Hot Minute
評価: 3.6
1995年発売の6作目のアルバムで、ギターが、元ジェーンズ・アディクションのデイヴ・ナヴァロに変わったことの影響で、レッチリのアルバムの中では、最もハードロック色の強いアルバムに仕上がっています。
「母乳」から加入したジョン・フルシアンテは、スターダムにのし上がった結果、プレッシャーに追い詰められ、来日ツアー最中に、突如バンドを脱退してしまいました。
前作「Blood Sugar Sex Magik」が、HM/HR好きな人には、合わないアルバムだったかもしれませんが、本作は、HM/HR好きな人に、一番おすすめできるアルバムです。
しかし、レッチリ・ファンは、こうのようなハードロックな曲を求めていないのか、レッチリのアルバムの中では、駄作として扱われ、売上は芳しくありませんでした。
個人的には、HM/HRが好きなため、評価の高いアルバムです。
I’m with You
評価: 3.8
2011年発売の10作目のアルバムで、ジョン・フルシアンテが、2度目のバンドを脱退してしまったため、ギターにジョシュ・クリングホッファーが加入して制作されたアルバムです。
本作が発売される前は、ジョン・フルシアンテが抜けたことによってアルバムの出来に不安がありましたが、その不安は杞憂に終わりました。
グルーブ感のあるベースを前面に出し、前作「Stadium Arcadium」以上にメロディアスな曲で満たされています。
ジョシュ・クリングホッファーのギターは、目立つでもなく、目立たない訳でもなく、そのバランスが良い塩梅となっています。
本作も、「By the Way」「Stadium Arcadium」と同様、全英チャート初登場1位を記録しました。
Mother’s Milk 母乳
評価: 4.0
1989年発売の4作目のアルバムで、ジョン・フルシアンテとチャド・スミスが加入し、レッチリの人気を決定づけたアルバムです。
ジョン・フルシアンテによる影響が大きく、過去のアルバムとは比較にならないほど、ギターの迫力が増し、ハード・ロックなファンキーの作品に仕上がっています。
本作には、スティーヴィー・ワンダーの「Higher Ground」と、ジミー・ヘンドリックスの「Fire」がカヴァーされており、「Higher Ground」は、レッチリ初のシングルヒットとなりました。
レッチリのアルバムの中では、最もはじけおり、全米チャート52位まで上がりました。
レッチリの黄金期に突入する前夜祭的なアルバムです。
おすすめのライブ・アルバム
- Live in Hyde Park
- 2004年6月から10月に行われた「Roll On The Red tour」から、イギリス・ロンドンのハイド・パークのライヴ音源を収録しています。
- 「Californication」「By the Way」からの選曲が中心で、ギターとベースの演奏は、スタジオ・アルバムよりも迫力が増しています。
- ドナ・サマー、ルッキンググラスのカヴァー曲や、新曲も収録されているため、レッチリの初心者から上級者まで楽しめるライブ・アルバムです。
音楽サブスクの中でも、音質が良く、30日間無料期間のある Amazon Music Unlimited がおすすめです。
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レッチリのメンバー
レッチリのメンバーは、ボーカルとベース以外、入れ替わりが激しく、特に、ギターは、ジョン・フルシアンテの脱退劇によって、何度もメンバが変更されています。
以下に、現在の4名のメンバーを紹介します。
- アンソニー・キーディス(ボーカル担当):
レッチリのオリジナル・メンバーで、レッチリのキーマンとなる人物です。
1983〜86年に一時的に、レッチリを脱退していましたが、すぐに復帰し、レッチリの全アルバムでリード・ボーカルをとっています。
右手でマイクスタンドを持ち、左手を頻繁に動かしながら歌うスタイルを特徴としています。 - マイケル・ピーター・バルザリー(ベース担当):
レッチリのオリジナル・メンバーで、跳ねまくるパフォーマンスからフリー(のみ)と呼ばれています。
ベース技巧に長けており、独特のスラップ奏法が特徴で、レッチリのファンキーな曲の中心を担っています。
元々、ジャズに興味があり、学生時代は、吹奏楽部に所属し、トランペットを演奏していました。
音楽以外に、俳優業もしており、有名な映画に出演しています。 - ジョン・フルシアンテ(ギター担当):
「母乳」からレッチリに参加し、2度の脱退劇があったものの、2019年からレッチリに復帰し活躍しています。
1度目の脱退は、薬物中毒と鬱病によるもの、2度目の脱退は、「自身の音楽を探求したい」との理由によるものでした。
ギターの演奏技術が高く、ローリング・ストーン誌の2007年2月号において、「現代の三大ギタリスト」の1人 に選出されました。 - チャド・スミス(ドラム担当):
ジョン・フルシアンテと同じく、「母乳」からレッチリに参加しています。
グルーヴィーでパワフルなドラミングが特徴で、数多くのドラマーに影響を与えています。
レッチリ以外では、サミー・ヘイガー、マイケル・アンソニー、ジョー・サトリアーニで結成したチキンフットでも活動しています。
レッチリの音楽
レッチリのアルバムは、大きく分けると、初期の「B級感漂うファンキーなアルバム」、中期の「ファンキー・ハードロックのアルバム」、後期の「メロディアスなアルバム」に分けることができます。
レッチリに何を求めるかによって、それぞれ好みが別れていくかと思っています。
各区分けのアルバムの初心者向け、中級者向け、上級者向けの分類は、以下の通りです。
【B級感漂うファンキーなアルバム】
- The Red Hot Chili Peppers(1984年):上級者向け
- Freaky Styley(1985年):中級者向け
- The Uplift Mofo Party Plan(1987年):上級者向け
【ファンキー・ハードロックのアルバム】
- Mother’s Milk(1989年):中級者向け
- Blood Sugar Sex Magik(1991年):初心者向け
- One Hot Minute(1995年):上級者向け
【メロディアスなアルバム】
- Californication(1999年):初心者向け
- By the Way(2002年):初心者向け
- Stadium Arcadium(2006年):初心者向け
- I’m with You(2011年):中級者向け
- The Getaway(2016年):上級者向け
- Unlimited Love(2022年):中級者向け
- Return of the Dream Canteen(2022年):中級者向け
まとめ
最後に、レッチリのランキング結果をまとめます。
順位 | アルバム名 | 点数 |
---|---|---|
1位 | Mother’s Milk 母乳 | 4.0 |
2位 | I’m with You | 3.8 |
3位 | One Hot Minute | 3.6 |
4位 | Blood Sugar Sex Magik | 3.5 |
5位 | Stadium Arcadium | 3.4 |
6位 | By the Way | 3.3 |
7位 | Return of the Dream Canteen | 3.2 |
8位 | Californication | 3.1 |
9位 | Unlimited Love | 3.0 |
10位 | Freaky Styley | 2.8 |
11位 | The Getaway | 2.7 |
12位 | The Uplift Mofo Party Plan | 2.5 |
13位 | The Red Hot Chili Peppers | 2.2 |
レッチリは、時代ごとに音楽性が異なるため、レッチリに何を求めるかによって、人それぞれ、ランキングが異なってくるかと思っています。
私は、ハード・ロックやメタルが好きなため、ハード・ロック路線のアルバムを、上位にランキングしました。
メロディアス路線のレッチリが好きな人には、このランキングに、違和感を感じる人もいるかと思います。
レッチリを聞いたことがない方は、レッチリのメロディアスな作品の方が分かりやすい曲が多いため、「Californication」以降のアルバムから聞き始めた方が、レッチリの音楽に入っていきやすいかと思います。
レッチリのグッズ紹介
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