Killing Machine 殺人機械
評価: 3.1
1978年発売の5枚目のアルバムで、エッジの効いたギターに、ロブ・ハルフォードのハイトーン・ボーカルの曲が多く、ダイナミックさを感じるアルバムです。
1970年代のハード・ロックの名盤に取り上げられることもあるアルバムです。
疾走曲「Hell Bent for Leather」、クィーンの「We Will Rock You」のような「Take on the World」、フリート・ウッドマックのカバー曲「The Green Manalishi」、バラード曲「Before the Dawn」など、バラエティ豊かな曲が収録されていますが、アルバムの統一感があまりなく、評価が別れるアルバムです。
Stained Class
評価: 3.2
1978年発売の4枚目のアルバムで、ドラムがレス・ビンクスに変わり、その効果が1曲目の「Exciter」から表れています。
「Exciter」は、激しいドラムから始まる疾走曲で、本作の目玉曲です。
まだ、ハード・ロックではありますが、ヘビー・メタルのようなパワフルな曲が多く収録されており、80年代以降のNWOBHMムーブメントの原型を感じます。
残念なのは、音質が悪く、ギターの音が薄っぺらく感じてしまうことです。
音楽面以外では、1985年に2人の少年が自殺した事件が発生し、その原因が、本作の収録曲「Better By You, Better Than Me」にあると、裁判沙汰になりました。
(→ 完全にとばっちりを受けた形で、ジューダス・プリースト側が勝訴しています)
Sad Wings of Destiny 運命の翼
評価: 3.3
1976年発売のセカンド・アルバムで、ドラマティックな美意識に彩られたアルバムです。
ジューダス・プリーストのサウンドの原点が確立されたといってもよく、特にオープニングナンバーの「Victim of Changes」と「The Ripper」は、リフや曲展開が素晴らしく、ロブ・ハルフォードのハイトーン・ボーカルも凄まじい曲です。
この2曲は、今でもライブの定番曲で、ジューダス・プリーストの代表曲でもあります。
ドラマティックでありながら、ダーク&ヘビーでプログレッシブさも持ち合わせているジューダス・プリーストの初期の名作です。
Angel of Retribution
評価: 3.4
2005年発売の15枚目のアルバムで、ロブ・ハルフォードが、実に、15年ぶりに復帰したアルバムです。
ロブ・ハルフォードがボーカルの前作「Painkiller」が、最高傑作のアルバムであったため、どのようなサウンドになるのか興味深かったですが、「Painkiller」の二番煎じにはならず、新たなジューダス・プリーストを期待させる非常に重厚なアルバムに仕上がっています。
疾走曲は、「Deal With the Devil」ぐらいで、あとは、ミドル・テンポの重い曲が占めています。
ティム・”リッパー”・オーウェンズのボーカルも良かったですが、「Demonizer」のロブ・ハルフォードの絶叫を聞くと、やはり、ジューダス・プリーストには、ロブ・ハルフォードのボーカルが必要であることを感じさせます。
British Steel
評価: 3.5
1980年発売の6枚目のアルバムで、今までの叙情的な要素が少なくなり、シンプルなヘビー・メタルのアルバムです。
ギター・リフが印象的なミドル・テンポの曲が多く収録されています。
疾走曲の「Rapid Fire」「Steeler」、ライブでも定番のノリの良い「Living After Midnight」、合唱曲「United」、古臭さに味のある「Breaking the Law」など、名曲が揃っています。
尚、「Metal Gods」は、バンドの愛称にもなった曲です。
中期のジューダス・プリーストを代表する1枚です。
Invincible Shield
評価: 3.6
ジューダス・プリースト デビュー50周年となる2024年発売の19枚目のアルバムで、前作「Firepower」から5年ぶりとなるアルバムです。
前作がヘビー・メタルのアルバムでしたが、本作も前作を踏襲したストレートなヘビー・メタルを展開しています。
本作の注目曲は、オープニングの3曲で、「Painkiller」を彷彿させるようなパワー全開の疾走曲で、この3曲だけで、ノックアウトされてしまいます。
その後は、ミドルテンポの曲が続きますが、最後までパワーは衰えず、一気に突っ走っていきます。
まさか、50周年のアルバムが、過去のアルバムに劣らないパワーを持っていることに、驚嘆してしまいます。
昔からのジューダス・プリースト ファンは、必聴のアルバムです。
Ram It Down
評価: 3.7
1988年発売の11枚目のアルバムで、前作「Turbo」から取り入れているシンセギターを使用したキレのある攻撃的なアルバムです。
迫力があるアルバムにも関わらず、シンセギターを使用しているためか、「Turbo」と、本作は、世間一般では評判が良くありません。
しかし、評判が良くないことを理由に、聞かないのは、もったいないアルバムです。
本作の中で印象的な曲は、チャック・ベリーのカヴァー曲「Johnny B. Goode」で、ジューダス・プリーストらしいアレンジがされています。
オープニング・ナンバー「Ram It Down」から、飛ばしまくっている迫力のあるアルバムです。
次は、3位 → 1位 です。