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Jimi Hendrix(ジミ・ヘンドリックス)全アルバム ランキング|名盤、おすすめ アルバムの紹介
前回は、Santana(サンタナ)の全アルバム ランキングをしましたので、
今回は、ロック界のレジェンド第19弾として、Jimi Hendrix(ジミ・ヘンドリックス)の全アルバム ランキングをしていきたいと思います。
ジミ・ヘンドリックスは、デビューから4年ほどしか活動しませんでしたが、今でも、偉大なギタリストとして認知されており、
歴代ギタリスト・ランキングが行われると、必ず1位になる凄腕のギタリストでした。
ライブでは、ギターを歯で弾いたり、ギターに火を放ち破壊するなどの派手なパフォーマンスも有名でした。
また、ギタリスト以外に、作曲家、編曲家、レコーディング・エンジニアとしても独特な才能を持っていました。
このように、絶大な影響力をもったジミ・ヘンドリックスですが、1970年に、謎の死をとげ、27歳の若さで、この世を去ってしまいました。
そのため、生前に発表したスタジオ・アルバムは、3枚しかありませんが、死後に発表されたコンピレーション・アルバムも含め、
今回は、ジミ・ヘンドリックスの名盤の紹介や評価をしていきたいと思います。
ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。
ジミ・ヘンドリックスのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、
ジミ・ヘンドリックスのアルバムの評価や、名盤、おすすめのアルバムを知りたい方に、役立つ記事になっています。
評価点の基準
評価点の基準は、以下の通りです。
評価点 | 基準 |
---|---|
1.0 〜 2.0 | 駄作のアルバム |
2.0 〜 3.0 | 普通のアルバム |
3.0 〜 4.0 | 良作のアルバム |
4.0 〜 4.5 | 最高傑作のアルバム |
4.5 〜 | 歴史的名盤 |
ジミ・ヘンドリックス アルバムランキング
Loose Ends

評価: 2.8
ジミ・ヘンドリックスの死後に発売された4枚目のアルバムで、エクスペンス時代、バンド・オブ・ジプシー時代に残したとされるスタジオ録音の曲で構成されています。
「スマッシュ・ヒッツ」に収録された「賭博師サムのサイコロ」以外は、未発表テイクやジャム・セッションが収録されています。
ブルースの曲が主体で、ジミ・ヘンドリックスのギターソロは、聞きどころはありますが、音質が悪いことが難点です。
ジミ・ヘンドリックスが影響を受けたボブ・ディランのカヴァー曲「The Drifter’s Escape」や、ギター1本での弾き語り「エレクトリック・レディランド」あたりが、貴重な演奏です。
War Heroes

評価: 3.0
ジミ・ヘンドリックスの死後に発売された3枚目のアルバムで、ジミ・ヘンドリックスの4枚目のアルバムに収録予定だった曲や、シングルでのみ発売された曲などが収録されています。
面白いところでは、ジミ・ヘンドリックスらしくない可愛らしい曲「3 LITTLE BEARS」や、ヘンリー・マンシーニーのカヴァー曲「ピーター・ガン」が収録されています。
全体的にブルース色が強く、オープニング・ナンバーの「ブリーディングハート」は、アメリカのブルースミュージシャンであるエルモア・ジェイムスの曲です。
本作は、ジミ・ヘンドリックスのマニア向けのアルバムですが、ジミ・ヘンドリックスの激しいギターが随所で聞けますので、
ジミ・ヘンドリックスのマニアではない人にも、聞いてもらいたいアルバムです。
Axis: Bold as Love

評価: 3.4
ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスが、1967年に発売した2作目のアルバムで、前作「アー・ユー・エクスペリエンスト?」から、わずか7ケ月後に発表されました。
前作よりも、派手さはなくなり、実験色が強く、メロディアスな曲が増えています。
短期間で発売されたことや、派手さがないことからジミ・ヘンドリックスのアルバムの中では、地味な印象を受けますが、
それでも、「スパニッシュ・キャッスル・マジック」や「リトル・ウィング」などの名曲が収録されていますので、聞き応え十分です。
尚、「リトル・ウィング」は、エリック・クラプトンにカヴァーされ、映画「イージーライダー」でも使用されました。
ヒンドゥー教の絵が使用されているジャケットのために、宗教的な音楽なのかとイメージしますが、宗教的な要素はありません。
ちなみに、このジャケットは、ジミ・ヘンドリックスの承諾なしで使用されたために、ジミ・ヘンドリックスは不満を表明しました。
本作は、ジミ・ヘンドリックスの過渡期のアルバムと捉えることができます。
Rainbow Bridge

評価: 3.6
ジミ・ヘンドリックスの死後に発売された2枚目のアルバムです。
「クライ・オブ・ラヴ」と同様、エディ・クレイマーとミッチ・ミッチェルによって、プロデュースされました。
当時公開されたジミ・ヘンドリックスの映画と同じアルバム名が付けられていますが、映画では、本作からの曲は使用されていません。
本作の収録曲は、ジミ・ヘンドリックスの4枚目のアルバムとして、1970年に録音された新曲に加え、エクスペリエンス時代のライブ録音の曲も収録されています。
前作「クライ・オブ・ラヴ」は、ジミ・ヘンドリックスの新たな音楽スタイルが伺えましたが、本作は、エクスペリエンス時代のようなブルースに根ざした曲が中心で、ジミ・ヘンドリックスのギターを堪能することができます。
「クライ・オブ・ラヴ」と同様、質の高いアルバムです。

The Cry of Love

評価: 3.8
ジミ・ヘンドリックスの死後に発売された1枚目のアルバムです。
ジミ・ヘンドリックスの4枚目のアルバムとして、1970年に録音された新曲が収録されています。
そのため、ジミ・ヘンドリックスの新作とも言えますが、ジミ・ヘンドリックスが、生きていれば、完璧主義が故に、色々と手が加えられていたと考えられるため、ジミ・ヘンドリックスの正式なアルバムとしては認められていません。
選曲は、レコーディング・エンジニアのエディ・クレイマーとドラマーのミッチ・ミッチェルによって行われました。
ファンキーな曲、穏やかな曲、女性のコーラスを入れた曲など、生前に発表された3枚のアルバムとは雰囲気が異なり、進化を感じます。
特に「エンジェル」は、スローテンポで、繊細さが溢れる名曲です。
このアルバムを聞くと、ジミ・ヘンドリックスが生きていれば、もっともっと素晴らしいアルバムが制作されていたであろうと感じ、
ジミ・ヘンドリックスの死が、とても残念でなりません。

Electric Ladyland


評価: 4.4
1968年に発売されたエクスペリエンス名義の3作目のアルバムで、ジミ・ヘンドリックスの最後のスタジオ・アルバムです。
バンド・メンバーとの確執からか、アル・クーパー、スティーブ・ウィンウッド、クリス・ウッド、ジャック・キャシディなどの外部ミュージシャンを入れて制作されました。
ジミ・ヘンドリックスの目指していた音楽がこのアルバムに凝縮されており、サイケデリック・ブルースが、アルバム全体に押し出されています。
特に、14分に及ぶ「ヴードゥー・チャイル」では、「ジミ・ヘンドリックスがギターの神様」と言われる所以が分かる鬼気迫るギター演奏がされています。
「オール・アロング・ザ・ウォッチタワー」は、ボブ・ディランのカヴァー曲で、エクスペリエンスのシングルの中で、最も売れ、英国チャート6位、米国チャート20位を記録しました。
アルバム自体も、英国チャート6位、米国チャート1位を記録するヒットとなりました。

Are You Experienced


評価: 4.6
ジミ・ヘンドリックス、ノエル・レディング、ミッチ・ミッチェルで結成したエクスペリエンスが、1967年に発売した記念すべきデビュー・アルバムです。
サイケデリックやロック、ブルースを基調としており、ジミ・ヘンドリックスの卓越したギタープレイは、大きな衝撃を与え、革新的なアルバムとなりました。
ブルージーでヘビーな「フォクシー・レディ」、ブルースの名曲「レッド・ハウス」、レッチリもカヴァーしたギターが炸裂している「ファイア」など、
どれも、ジミ・ヘンドリックスの個性が出ています。
ジミ・ヘンドリックスのデビューに際して、ジェフ・ベックは、「廃業を考えた」と語っていました。
また、エリック・クラプトンは、「僕とジェフ・ベックが2人がかりでいっても、かなわないだろう」と最大の賛辞を送っています。
このように、本作は、衝撃度が高く、歴史に残る名盤のアルバムです。
その他、おすすめのアルバム
- Band Of Gypsys
- ジミ・ヘンドリックスは、エクスペリエンス解散後に、黒人のビリー・コックス(ベース)と、バディ・マイルス(ドラム)で、バンド・オブ・ジプシーズを結成しました。本作は、バンド・オブ・ジプシーズのデビュー公演を収録したライブ・アルバムです。
- ギター、ベース、ドラムの、バンドとしては最低限の構成で演奏されていますが、ジミ・ヘンドリックスのギターがずば抜けているため、十分な迫力があります。全体的に、ファンクとR&Bを基調としており、ジミ・ヘンドリックスは、ワウギターを多く取り入れています。
- 本作の中では、15分に及ぶ「Machine Gun」が聴きどころで、繰り返されるベースのフレーズをバックに、ジミ・ヘンドリックスのギターが、鬼気迫っています。
- Live at Woodstock
- 1969年のウッドストック・フェスティバルに、ジミ・ヘンドリックスが出演した時の模様を収録したライブ・アルバムです。午前9時に演奏が開始されていますが、一気に眠気を吹き飛ばすぶっ飛んだ演奏が繰り広げられています。
- イントロダクションでは、「ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス」と紹介されていますが、実際は、エクスペリエンス解散後に結成されたバンド「ジプシー・サン・アンド・レインボーズ」によって演奏がされています。
- このライブでは、米国の国家「星条旗」が、フィードバック奏法で演奏され伝説となりました。音質はあまり良くありませんが、ジミ・ヘンドリックスが「ギターの神様」と呼ばれる理由が、よく分かるアルバムです。
- Blue Wild Angel: Live At The Isle Of Wight
- 1970年8月31日に行われたワイト島フェスティバルのライブ・アルバムです。ギターの音が割れてしまって音質が良くありませんが、それでも、ジミ・ヘンドリックスのエネルギーを、十分感じることができます。
- 「Live at Woodstock」では、米国の国家「星条旗」が演奏されましたが、本作では、英国の国家「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」が演奏されています。
- ビートルズのカヴァー曲「Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band」が演奏されており、ジミ・ヘンドリックスらしいアレンジがされています。
- Live At Monterey
- 1967年6月18日のモンタレー・ポップ・フェスティバルで録音されたジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスのライブを収録したアルバムです。
- ジミ・ヘンドリックスの初期の演奏のためか、荒々しい演奏がされています。1曲目の「Killing Floor」から、パワフルで、一気に、ジミ・ヘンドリックスのギターに引き込まれてしまいます。
- 「Wild Thing」では、ギターを燃やす演出を行っており、ジミ・ヘンドリックスのライブで、最も有名なパフォーマンスとして知れ渡りました。ちなみに、ジミ・ヘンドリックスの演奏前は、ザ・フーがギターを壊す演出が行われました。
- Smash Hits
- ジミ・ヘンドリックスの1stアルバム「アー・ユー・エクスペリエンスト?」から4曲と、アルバム未収録シングルAB面の曲で構成されたコンピレーション・アルバムです。
- アルバムでは聞くことができない「紫のけむり」「風の中のマリー」「ヘイ・ジョー」「真夜中のランプ」など、ヒット曲が満載で、ジミ・ヘンドリックスのベスト・アルバムとして聞くのにも最適です。
- First Rays Of The New Rising Sun
- ジミ・ヘンドリックスが、4枚目のアルバムとして制作していた曲を、まとめ直して、1997年に発表したアルバムです。ジミ・ヘンドリックスが生きていれば、「このようなアルバムが発表されていたのだな」というのが、よく分かります。
- 本作の収録曲は、ジミ・ヘンドリックスの死後発表された3枚のアルバム(「クライ・オブ・ラヴ」「レインボウ・ブリッジ」「戦場の勇士たち」)にも収録されましたが、本作は、デジタルリマスタリングがされ、音質が良くなっています。
- この4枚目のアルバムが正式に発表されていたら、「アー・ユー・エクスペリエンスト? 」「アクシス:ボールド・アズ・ラヴ」「エレクトリック・レディランド」に劣らない名盤になっていたであろうことが想像できます。
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ジミ・ヘンドリックスの影響
ジミ・ヘンドリックスは、死後、50年以上が経過していますが、未だに、歴史上最も偉大なギタリスト第1位として君臨しています。
後世のギタリストに与えた影響が比類のないほど絶大であり、多くのミュージシャンや評論家から史上最高のロックギタリストと呼ばれています。
ジミ・ヘンドリックスがどれだけ偉大なギタリストだったのかを知るために、有名ミュージシャンのコメントを、以下に記載します。
・”みんなジミのことを語るときに、服装や髪型やステージアクションなど見た目のことばかり言うが、一度目をつぶって演奏に耳を傾けてみればいい。ジミがどれほど優れたミュージシャンであるか分かるはずだ”(エリック・クラプトン)
・”好調な時のジミを超えるギタリストなどいるはずがない。自分がギタリストであることが恥ずかしくなるよ”(ジェフ・ベック)
・”ジミは絶対にギターのエース”、”ジミを出さなければ(モンタレー・ポップフェスティバルは)フェスティバルにならないよ”(ポール・マッカートニー)
・”ジミはロックの指導者、革新者で、この時代における最も影響力を持った人間の一人だった。完全に独創的だった”(ジョン・レノン)
・”ジミから「ザ・フーのみんなにはとても世話になった」と丁重に礼を言われたことがある。だが、本当の友人になることができないうちに、彼は死んでしまった”(ピート・タウンゼント)
・”今のメジャーシーンでまともな音楽をやっているのはヘンドリックスとキャプテン・ビーフハートくらいだね”(フランク・ザッパ)
・”あれほど音感のいい人間は滅多にいるものじゃない”(マイルス・デイヴィス)
・”ジミは後年の全てのギタリストに影響を与えた。私もジミに何らかの影響を与えられたのだろうか”(ジョン・マクラフリン)
*上記は、全て、「Wikipedia(ジミ・ヘンドリックス)」から引用しています。
まとめ
最後に、ジミ・ヘンドリックスのランキング結果をまとめます。
順位 | アルバム名 | 点数 |
---|---|---|
1位 | Are You Experienced | 4.6 |
2位 | Electric Ladyland | 4.4 |
3位 | The Cry of Love | 3.8 |
4位 | Rainbow Bridger | 3.6 |
5位 | Axis: Bold as Love | 3.4 |
6位 | War Heroes | 3.0 |
7位 | Loose Ends | 2.8 |
ジミ・ヘンドリックスの生前のアルバムは、3枚しかありませんが、死後、多数のアルバムが発表されています。
今回のランキングには、死後発表された4枚のアルバムを加えました。
その他にも、他のミュージシャンがオーバーダビングを行っているアルバムも発表していますが、
ジミ・ヘンドリックスの意思が反映されていないと感じられるため、ランキングから外しました。
ジミ・ヘンドリックスのアルバムは、生前に発表されたアルバムはもちろんのこと、死後に発表されたアルバムも、素晴らしいため、上記のランキングを参考に、多くのアルバムを聞いてもらえればと思っています。
次回は、ジミ・ヘンドリックスと同様、27歳で亡くなってしまったジャニス・ジョプリンのアルバム・ランキングをしていきたいと思います。