Fleetwood Mac(フリートウッド・マック) 全アルバム ランキング
2022年11月30日、フリートウッド・マック 全盛期のボーカリストの1人であったクリスティン・マクヴィーが、79歳でお亡くなりになりました。
今回は、クリスティン・マクヴィーを偲んで、Fleetwood Mac(フリートウッド・マック)の全アルバム ランキングをしていきたいと思います。
フリートウッド・マックというと、「ファンタスティック・マック」や「噂」が大ヒットし、ポップス・バンドのイメージが強いですが、初期のフリートウッド・マックは、ブルース・バンドでした。
クリスティン・マクヴィーは、ブルース・バンド時代のアルバムから、フリートウッド・マックに参加していました。
後に、クリスティン・マクヴィーは、フリートウッド・マックのオリジナル・メンバであるジョン・マクヴィーと結婚することになります。
フリートウッド・マックの大ヒット作「ファンタスティック・マック」から、クリスティン・マクヴィー以外にも、スティーヴィー・ニックス、リンジー・バッキンガムが加わり、3名のボーカルによるフリートウッド・マックの黄金期に突入していきます。
そんなフリートウッド・マックの全アルバムの紹介と評価をしていきたいと思います。
ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。
フリートウッド・マックのアルバムを聴いてみたいけど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、フリートウッド・マックのアルバムの評価や、おすすめのアルバムを知りたい方に、役立つ記事になっています。
フリートウッド・マック アルバムランキング
Kiln House
評価: 2.2
1970年発売の4作目のアルバムで、中心人物であったピーター・グリーンが抜けて、ジェレミー・スペンサー、ダニー・カーワンを中心に制作されたアルバムです。クリスティン・マクヴィーが参加していますが、まだ、フリートウッド・マックの正式メンバではありませんでした。クリスティン・マクヴィーは、次作から正式メンバになります。ちなみにメルヘンチックなジャケットは、クリスティン・マクヴィーが作成したものです。本作は、フォーク・ロック色が強く、ユーモラスな曲があったりと、リラックスした雰囲気が伝わってきます。前作「Then Play On」と同様、フリートウッド・マックのアルバムの中では、とても地味なアルバムです。
Penguin
評価: 2.3
1973年発売の7作目のアルバムで、ダニー・カーワンが脱退し、新たに、ボブ・ウェストンとデイヴ・ウォーカーが加入して制作されたアルバムです。デイヴ・ウォーカーの新たなボーカルは、新鮮味があるものの楽曲がフリートウッド・マックらしさがなく、このアルバムを中途半端にしてしまっています。それでも、1曲目のクリスティン マクヴィーの「Remember Me」と、2曲目のボブ ウェルチの「Bright Fire」は、フリートウッド・マックらしさが出ており、「ファンタスティック・マック」「噂」に近づいていることを感じさせます。全体的に音楽の方向性に迷いを感じるアルバムです。
Behind the Mask
評価: 2.4
1990年発売の15作目のアルバムで、リンジー・バッキンガムが脱退して最初のアルバムです。リンジー・バッキンガムの後釜として、リック・ビトーとビリー・バーネットが加入しましたが、リンジー・バッキンガムのポップス・センスには及びませんでした。そのため、かつてのポップスさは薄れてしまい、かろうじて、クリスティン マクヴィーとスティーヴィー・ニックスで、フリートウッド・マックらしさを保っているようなアルバムです。アルバム・ジャケットの前面に、スティーヴィー・ニックスの写真が写っているため、スティーヴィー・ニックスを前面に出したかったのかもしれませんが、スティーヴィー・ニックスの曲は少なく、スティーヴィー・ニックスの良さが出ていません。全米18位 と、セールスも不振でした。
Mr Wonderful
評価: 2.5
1968年発売の2作目のアルバムで、ファースト・アルバムから、わずか半年後に発売されたアルバムです。そのため、ファースト・アルバムと同様、ブルース色の強いアルバムですが、サックスやハーモニカなども加わり、ファースト・アルバムよりも豪華さが加わっています。ピーター・グリーンとジェレミー・スペンサーの2人が、交互にボーカルを担当しています。クリスティン・マクヴィーが、ピアノで参加しており、後に、ジョン・マクヴィーと結婚することになります。ジャケットに写っているのは、ミック・フリートウッドで、半裸姿で人形の頭を持っている姿は、危ない人を感じさせますね。
Then Play On
評価: 2.6
1969年発売の3作目のアルバムで、アート・ロックのようなアルバムです。セカンド・アルバムまでのブルース色は薄れ、ハード・ロックやフォーク、カントリー、バラード曲など、幅広いジャンルの曲が収録されており、まだ音楽の方向性が見えてきません。全体的に、静かな曲が多く、フリートウッド・マックのアルバムの中では、かなり地味な印象を受けます。ブルース路線を目指していた中心人物のピーター・グリーンは、ポップス路線に反発したのか、このアルバムで、脱退してしまいます。
Time
評価: 2.7
1997年発売の16作目のアルバムです。前作「Behind the Mask」は、リンジー・バッキンガムが脱退し、本作では、スティーヴィー・ニックスまでもが脱退してしまいました。その代わりに、デイヴ・メイソンや、ベッカ・ブラムレットが加入しています。そのため、今までのフリートウッド・マックの雰囲気はなく、新バンドとして捉えて聞いた方が良いかと思います。フリートウッド・マックのアルバムの中では、ほとんど無視されている不幸なアルバムですが、キャッチーなポップスが多く収録されており、無視するにはもったいないアルバムです。セールスは惨憺たる結果で、全米チャートでは、Top100にも入りませんでした。
Future Games
評価: 2.8
1971年発売の5作目のアルバムで、ジェレミー・スペンサーが脱退し、ボブ・ウェルチと、クリスティン・マクヴィーが正式メンバーに加入して制作されたアルバムです。楽器中心から歌中心の楽曲が増え、より最近のフリートウッド・マックに近いづいたことが分かる転換期のアルバムです。「ファンタスティック・マック」や「噂」ほど聞きやすくはありませんが、ポップス要素の強くなったアルバムです。初期の中心人物であったピーター・グリーンとジェレミー・スペンサーが抜けてしまったことで、新たな音楽の方向性を模索していることが分かります。
Tusk 牙 (タスク)
評価: 2.9
1979年発売の2枚組の12作目のアルバムです。リンジー・バッキンガムの実験色の強いアルバムになっており、理解するのに時間を要するアルバムです。「ファンタスティック・マック」や「噂」のようなキャッチーで売れ路線の曲は少なく、全体的に地味なアルバムに感じてしまいます。「噂」の後のアルバムであったことから、期待感が大きかったですが、その期待を裏切るような内容になってしまいました。しかし、現在になって、本作は再評価されてきており、フリートウッド・マックの代表作の1つにあげられています。本作から、「Tusk」と「Sara」がシングルカットされましたが、大ヒットまでには至りませんでした。アルバムは、全米4位止まりでした。
Peter Green’s Fleetwood Mac
評価: 3.0
1968年に発売されたフリートウッド・マックのファースト・アルバムです。フリートウッド・マックは、ピーター・グリーン、ジェレミー・スペンサー、ミック・フリートウッド、ジョン・マクビーを中心として結成されたブルース・バンドであるため、本作は、純粋なブルース・ロック・アルバムです。本作が制作された時代は、クリームなど、ブルース・ロックが注目されており、本作もその流れにのって制作されています。ブルースのアルバムとして聞くには、素晴らしいアルバムですが、「噂」のようなポップスな曲を求めている人には、不向きなアルバムです。
次は、8位 → 1位 です。
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