(本サイトには、プロモーションが含まれています)
Bill Evans(ビル・エヴァンス)全アルバム ランキング|名盤、おすすめ アルバムの紹介
別記事で、Bill Evans(ビル・エヴァンス)の全アルバムを、全曲に評価点を付け紹介しましたので、ここではそれらを1つのランキングにまとめたいと思います。
ビル・エヴァンスは、最も有名なジャズ・ピアニストのひとりであり、その美しいピアノ演奏においては、まさに唯一無二の存在です。
ビル・エヴァンスの演奏は、多くのジャズ・ピアニストに多大な影響を与えました。
クラシック音楽の要素を取り入れつつ、即興演奏でも極めて美しい旋律を生み出すビル・エヴァンスのピアノは、他の追随を許しません。
現在に至るまで、ビル・エヴァンスほど美しい旋律を奏でられるジャズ・ピアニストはいないと思っています。
それほどまでに、魅力的な演奏をするピアニストです。
そんなビル・エヴァンスの名盤の紹介や評価をしていきたいと思います。
評価点は、個人的な独断と偏見で採点していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点はご了承ください。
ビル・エヴァンスのおすすめのアルバムや名盤を知りたい方、ビル・エヴァンスのアルバムの評価を知りたい方に、役立つ記事になっています。
評価アルバム
以下が、今回の評価アルバムです。
| 発売年 | アルバム名 |
|---|---|
| 1956年 | New Jazz Conceptions |
| 1958年 | Everybody Digs Bill Evans |
| 1959年 | On Green Dolphin Street |
| 1959年 | The Ivory Hunters |
| 1959年 | Portrait in Jazz |
| 1961年 | Explorations |
| 1961年 | Sunday at the Village Vanguard |
| 1961年 | Waltz for Debby |
| 1961年 | Nirvana |
| 1962年 | Undercurrent |
| 1962年 | Moon Beams |
| 1962年 | How My Heart Sings! |
| 1962年 | Interplay |
| 1962年 | Empathy |
| 1963年 | Loose Blues |
| 1963年 | Conversations With Myself |
| 1963年 | Theme from “The V.I.P.s” and Other Great Songs |
| 1964年 | Trio ’64 |
| 1964年 | Stan Getz & Bill Evans |
| 1965年 | Trio ’65 |
| 1965年 | Bill Evans Trio with Symphony Orchestra |
| 1966年 | Intermodulation |
| 1966年 | A Simple Matter of Conviction |
| 1967年 | Further Conversations with Myself |
| 1968年 | Bill Evans Alone |
| 1969年 | What’s New |
| 1970年 | From Left to Right |
| 1971年 | The Bill Evans Album |
| 1972年 | Living Time |
| 1974年 | Symbiosis |
| 1974年 | Intuition |
| 1975年 | The Tony Bennett/Bill Evans Album |
| 1975年 | Alone (Again) |
| 1976年 | Quintessence |
| 1976年 | Together Again |
| 1977年 | Crosscurrents |
| 1977年 | I Will Say Goodbye |
| 1977年 | You Must Believe in Spring |
| 1978年 | New Conversations |
| 1979年 | Affinity |
| 1979年 | We Will Meet Again |
基本的に、スタジオ・アルバムを評価対象にしていますが、ビル・エヴァンスを語る上で外せないライブ・アルバムも、一部含めています。
ビル・エヴァンス名義のアルバムに絞っていますので、他のアーティストの作品に参加しているだけのアルバムは、対象外にしています。
アルバム ランキング
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 1位 | Waltz for Debby | 1961年 | 評価: 4.145 |
【コメント】
1961年6月25日にニューヨークのヴィレッジ・ヴァンガードで録音された、スコット・ラファロとのトリオによるライブ・アルバムです。
同日に録音された「Sunday at the Village Vanguard」がラファロのベース・プレイをより前面に打ち出した作品であるのに対し、本作はビル・エヴァンスのピアノを中心に構成されています。
店内の話し声やグラスの音、レジを打つ音などもそのまま収録されており、当時のライブハウスの空気感や臨場感をリアルに味わうことができます。
数あるビル・エヴァンスのアルバムの中でも、本作はピアノの繊細で美しい響きが特に際立っており、トリオ演奏の完成度という点でも格別の作品です。
ビル・エヴァンスを代表する作品のひとつであると同時に、ジャズ史に残るライブ・アルバムの名盤として、現在も世界中で高く評価されています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 2位 | You Must Believe in Spring | 1977年 | 評価: 4.0 |
【コメント】
本作は、ビル・エヴァンス晩年のトリオによるスタジオ・アルバムです。
ビル・エヴァンス自身が録音当時、自らの死を意識していたのかは定かではありません。
しかし、その演奏には円熟した表現力と深い叙情性があふれており、これまでのキャリアの集大成ともいえる内容となっています。
ピアノ・トリオ作品としても、最高傑作の一枚に挙げられる名盤です。
ビル・エヴァンスの代表作としては、スコット・ラファロとのトリオによる作品が語られることが多いですが、本作もそれらに決して引けを取らない完成度を誇ります。
ラファロ時代の名盤の陰に隠れがちなのは、非常にもったいなく感じます。
ビル・エヴァンスをこれから聴き始める方はもちろん、すでに代表作に親しんでいる方にも、ぜひ一度聴いていただきたいおすすめのアルバムです。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 3位 | Undercurrent | 1962年 | 評価: 3.75 |
【コメント】
本作は、ジャズ・ギタリストのジム・ホールとのデュオによるアルバムです。
ビル・エヴァンスのピアノとジム・ホールのギターが、互いの個性を尊重しながら、緊張感あふれるインタープレイを繰り広げています。
数あるビル・エヴァンスのアルバムの中でも、とりわけ美しさにあふれた作品であり、ジャズ・デュオの名盤として高く評価されています。
全編を通してピアノとギターだけで演奏されており、静かで叙情的な楽曲が中心です。
派手さはありませんが、繊細で透明感のあるサウンドが広がり、都会の夜によく似合う落ち着いた雰囲気を持っています。
ピアノが前面に出る場面ではギターが寄り添うように伴奏を務め、ギターが主旋律を奏でる場面ではピアノが巧みに支えます。
そして、ときには互いに呼応しながらスリリングな掛け合いを聴かせるなど、終始対等な立場で音楽を紡いでいく演奏には、二人の卓越した音楽性と絶妙なバランス感覚が表れています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 4位 | Bill Evans Alone | 1968年 | 評価: 3.7 |
【コメント】
『自己の対話』では多重録音による”ひとりトリオ”、『続・自己の対話』では”ひとりデュオ”という独創的な手法に挑戦してきたビル・エヴァンスですが、本作では純粋なソロ・ピアノによる演奏に取り組んでいます。
全体的に哀愁と静かな叙情性に満ちた楽曲が多く、なかでも「Never Let Me Go」は、本作を代表する名演のひとつです。
レコードでは片面すべてを使い、約14分半にわたってじっくりと演奏が繰り広げられます。
これほど長い演奏でありながら、決して冗長さを感じさせることはなく、繊細なタッチと豊かな即興性によって最後まで聴き手を惹きつけ、ビル・エヴァンスのソロ・ピアノの魅力を存分に味わうことができる名演となっています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 5位 | I Will Say Goodbye | 1977年 | 評価: 3.69 |
【コメント】
前作『Crosscurrents』ではホーン・セクションを加えた編成やエレクトリック・ピアノも取り入れられていましたが、本作では再びピアノ・トリオ編成に戻り、アコースティック・ピアノを中心としたビル・エヴァンス本来の繊細で甘美な演奏を存分に味わうことができます。
ビル・エヴァンスは、本作の録音からわずか3年余りでこの世を去ることになったため、アルバム・タイトルの『I Will Say Goodbye(さよならを言おう)』が、その運命を予言しているかのようにも感じられます。
もっとも、このタイトルは、収録曲であるミシェル・ルグラン作曲の「I Will Say Goodbye」に由来するものであり、ビル・エヴァンス自身の別れを意図して付けられたものではありません。
それでも結果的に、ビル・エヴァンスの晩年を象徴する作品として印象深いタイトルとなっています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 6位 | Portrait in Jazz | 1959年 | 評価: 3.665 |
【コメント】
本作は、スコット・ラファロ、ポール・モチアンとの新生トリオによる最初のスタジオ・アルバムです。
デビュー作とは思えないほど、ビル・エヴァンスとスコット・ラファロ、ポール・モチアンを含めた3人の息はぴったりと合っており、対等な立場で繰り広げられる緊密なインタープレイからは、このトリオの完成度の高さが随所に感じられます。
本作では、斬新なアレンジが施された「Autumn Leaves(枯葉)」が特に注目されますが、個人的には、美しさにあふれたバラードの「When I Fall in Love」と「Spring Is Here」がおすすめです。
本作は、「Waltz for Debby」や「Sunday at the Village Vanguard」とともに、ビル・エヴァンスを代表する作品のひとつであり、ジャズ・ピアノ・トリオの歴史を語るうえで欠かせない名盤として、高く評価されています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 7位 | Explorations | 1961年 | 評価: 3.565 |
【コメント】
本作は、スコット・ラファロ、ポール・モチアンとのトリオによる2作目のスタジオ・アルバムです。
前作『Portrait in Jazz』と比べると、全体的に落ち着いた雰囲気が漂い、より成熟したトリオの演奏を味わうことができます。
そのため、スコット・ラファロとの4枚の共演作の中では比較的地味な印象を受けるかもしれません。
しかし、収録曲はいずれも完成度が高く、3人による緻密なインタープレイや、美しく洗練されたアンサンブルをじっくりと堪能できる作品です。
特に「Elsa」と「Nardis」は、本作を代表する名演です。
「Nardis」はその後もビル・エヴァンスが長年にわたって演奏を続けた代表的なレパートリーとなり、「Elsa」も美しいバラードとして高い人気を誇っています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 8位 | How My Heart Sings! | 1962年 | 評価: 3.5 |
【コメント】
同時期に録音・発売された『Moon Beams』は、美しいバラードを中心とした作品であり、ビル・エヴァンスの叙情的な魅力がよく表れた名盤として知られています。
そのため、『Moon Beams』のほうがビル・エヴァンスらしさを感じるという人も多いかもしれません。
一方、本作はアップテンポな楽曲を中心に構成されており、軽快なスウィング感と躍動感あふれるトリオ演奏を存分に楽しむことができます。
『Moon Beams』とは異なる魅力を持ちながらも、完成度は決して引けを取りません。
個人的な評価でも、『Moon Beams』を上回る結果となりました。
それだけ本作は、トリオとしての完成度の高さと演奏の充実ぶりを感じさせる作品です。
オープニングを飾る「How My Heart Sings」は、軽快なワルツのリズムが心地よい名演です。
ビル・エヴァンスらしい流麗なピアノと、チャック・イスラエル、ポール・モチアンとの息の合ったインタープレイが印象的で、本作を象徴する一曲となっています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 9位 | Moon Beams | 1962年 | 評価: 3.375 |
【コメント】
本作は、『How My Heart Sings!』と同時期に録音・発売されたアルバムです。
『How My Heart Sings!』がアップテンポな楽曲を中心に構成されているのに対し、本作はスローテンポのバラードを中心に収録されており、しっとりと落ち着いた雰囲気が全編を包んでいます。
ビル・エヴァンスの甘美で繊細なピアノをじっくり味わいたい方には、こちらのアルバムがおすすめです。
アルバム・ジャケットは、収録曲の雰囲気を象徴するような美しさを持っています。
ジャケットに写っている女性は、後にロック・バンド「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」のボーカリストとして活動することになるニコであり、ジャズ・アルバムのジャケットの中でも特に印象的なデザインとして知られています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 10位 | Everybody Digs Bill Evans | 1958年 | 評価: 3.335 |
【コメント】
前作のリーダー・デビュー作『New Jazz Conceptions』と比べると、本作はアップテンポな楽曲が少なく、バラードを中心とした落ち着いた構成となっています。
そのため、ビル・エヴァンスの繊細で叙情的なピアノを、よりじっくりと味わうことができます。
本作で特に印象的なのは、水面に反射する光のような、きらめきに満ちたピアノの音色です。
なかでも「Peace Piece」は、本作を代表する一曲であり、ビル・エヴァンスの代表曲のひとつとしても知られています。
光が揺らめくような美しさを持ち、印象派の絵画を思わせる幻想的な世界を描き出しています。
また、ジャケット裏には、マイルス・デイヴィスやジョージ・シアリングをはじめとする著名なミュージシャンたちが、ビル・エヴァンスの才能を称賛するコメントを寄せています。
当時から、ジャズ・ミュージシャンたちの間でも高く評価されていたことがうかがえます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 11位 | Intermodulation | 1966年 | 評価: 3.335 |
【コメント】
本作は、『Undercurrent』以来となる、ジム・ホールとのデュオ・アルバムです。
『Undercurrent』のような張り詰めた緊張感は影を潜め、互いに円熟味を増した二人が、自然体で息の合ったインタープレイを繰り広げています。
全体的に穏やかで温かみのある雰囲気に包まれており、肩の力を抜いてゆったりと楽しめる作品です。
今回の共演では、ジム・ホールは自己主張しすぎることなく、ビル・エヴァンスのピアノに寄り添いながら絶妙なバランスで演奏しています。
そのため、二人の繊細な対話を楽しみつつ、ビル・エヴァンスの甘美で叙情的なピアノを存分に味わうことができます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 12位 | Stan Getz & Bill Evans | 1964年 | 評価: 3.335 |
【コメント】
スタン・ゲッツとの共演によるアルバムです。
本作は1963年に録音されましたが、スタン・ゲッツ、ビル・エヴァンスともに演奏内容に満足していなかったといわれ、長らく未発表のまま保管されていました。
しかし、私のような一般のリスナーには演奏に大きな不満を感じる部分はなく、完成度の高い魅力的なアルバムに思えます。
収録曲はスタンダード・ナンバーとオリジナル曲がバランスよく収められており、ボサノバ風の軽やかなアレンジが施された曲もあれば、スウィンギーなテンポで展開されるナンバーもあります。
スタン・ゲッツの柔らかく包み込むようなサックスの音色は、ビル・エヴァンスの繊細で美しいピアノと調和しており、両者の個性が自然に溶け合った心地よいアンサンブルを堪能できます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 13位 | Affinity | 1979年 | 評価: 3.335 |
【コメント】
本作は、ハーモニカ奏者トゥーツ・シールマンスとの共演によるアルバムで、トゥーツ・シールマンスの温かみのあるハーモニカを中心に、美しいアンサンブルが繰り広げられています。
数曲ではサックス奏者のラリー・シュナイダーも参加しており、ハーモニカとは異なる音色が加わることで、アルバムにほどよい彩りを添えています。
ビル・エヴァンスは、それまでの作品でもたびたびエレクトリック・ピアノを演奏していましたが、アコースティック・ピアノほどの魅力を感じられない作品も少なくありませんでした。
しかし、本作でのエレクトリック・ピアノは非常に美しく、トゥーツ・シールマンスのハーモニカとも調和し、ビル・エヴァンスはエレクトリック・ピアノも極めたかのような印象を受けます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 14位 | What’s New | 1969年 | 評価: 3.335 |
【コメント】
本作は、フルート奏者ジェレミー・スタイグとの共演によるアルバムです。
ビル・エヴァンスがフルート奏者と共演したアルバムには、1962年の『Nirvana』もありますが、『Nirvana』が叙情的で落ち着いた雰囲気を持つ作品であるのに対し、本作はよりダイナミックでスリリングな演奏が繰り広げられています。
ジェレミー・スタイグのエネルギッシュなフルートと、ビル・エヴァンスの流麗なピアノは、互いに刺激し合うような熱気あふれるインタープレイを展開しています。
さらに、その土台をエディ・ゴメスが力強く支えており、卓越したテクニックと緊密なアンサンブルによって、演奏全体に大きな推進力を与えています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 15位 | Trio ’65 | 1965年 | 評価: 3.315 |
【コメント】
本作は、過去に取り上げた楽曲の再演を中心に構成されているため、ビル・エヴァンスの代表作に比べると注目される機会は少ないアルバムです。
しかし、演奏そのものの完成度は非常に高く、ビル・エヴァンスの代表的なレパートリーを一度に楽しめる、ベスト・アルバムのような魅力を持っています。
再演された楽曲には、テンポやアレンジに工夫が加えられており、オリジナル・バージョンとは異なる、引き締まったシャープな演奏を楽しむことができます。
一方で、『Portrait in Jazz』や『Explorations』で演奏されていた楽曲については、スコット・ラファロとのトリオが生み出した緊密なインタープレイの印象があまりにも強いため、人によっては本作の演奏にやや物足りなさを感じるかもしれません。
それでも、チャック・イスラエルとの新たなトリオの落ち着いた魅力があり、単なる再録音には終わらない価値を持った作品です。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 16位 | Alone (Again) | 1975年 | 評価: 3.3 |
【コメント】
本作は、ビル・エヴァンスにとって2作目となるソロ・ピアノ・アルバムです。
録音当時のビル・エヴァンスは、家庭では子どもが生まれ、公私ともに充実した時期を迎えていました。
そうした充実ぶりを反映しているかのように、本作には穏やかで温かみのある空気が流れています。
演奏も全体的に明るく、軽やかに弾むようなタッチが印象的で、伸びやかで親しみやすい楽曲を楽しむことができます。
7年前に発表された初のソロ・ピアノ・アルバム『Alone』が、内省的で陰影を感じさせる作品だったのに対し、本作は温かく前向きな雰囲気に包まれています。
『Alone』が「陰」のソロ・ピアノ・アルバムだとすれば、本作は「陽」のソロ・ピアノ・アルバムと言える、明るく穏やかな魅力を持った一枚です。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 17位 | Sunday at the Village Vanguard | 1961年 | 評価: 3.25 |
【コメント】
本作は、スコット・ラファロ、ポール・モチアンとのトリオによるライブ・アルバムで、『Waltz for Debby』と同じ1961年6月25日、ニューヨークのヴィレッジ・ヴァンガードで行われた演奏を収録した作品です。
スタジオ・アルバム『Explorations』では、スコット・ラファロのベースは比較的落ち着いた印象もありますが、本作では、その存在感がより際立っています。
特に、スコット・ラファロが作曲した「Gloria’s Step」と「Jade Visions」の2曲では、その音楽的センスとベーシストとしての高度な表現力が存分に発揮されています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 18位 | Trio ’64 | 1964年 | 評価: 3.25 |
【コメント】
本作では、ベーシストとしてゲイリー・ピーコックが参加しています。
ゲイリー・ピーコックのプレイは、スコット・ラファロのような先鋭的なスタイルとは異なり、より構造的でコントロールされたアプローチが特徴です。
そのため、ビル・エヴァンスの繊細なピアノとも自然に溶け合い、安定感のあるインタープレイを生み出しています。
ビル・エヴァンスの演奏を支えつつも、随所で存在感のあるベースラインを聴かせており、トリオとしてのバランスの良さが感じられます。
収録曲はスタンダードを中心とした親しみやすい内容で、「Santa Claus Is Coming to Town」も収録されているため、とくにホリデーシーズンに聴くにはぴったりの一曲です。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 19位 | We Will Meet Again | 1979年 | 評価: 3.25 |
【コメント】
本作は、ビル・エヴァンスの実兄ハリーの死から間もない時期に録音されたアルバムであり、その追悼的な意味合いを持つ作品として語られることがあります。
しかしアルバム全体の雰囲気は陰鬱なものではなく、比較的明るさや穏やかさを感じさせる楽曲が多く収録されています。
また、本作の録音から約1年後にビル・エヴァンス自身が亡くなったため、「We Will Meet Again」というタイトルが意味深に語られることもありますが、制作時点でそのような意味を意図したものではありません。
なお、本作は生前にリリースされた最後のスタジオ・アルバムのひとつであり、後に発表された未発表セッションを除けば、晩年の重要な録音として位置づけられています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 20位 | Symbiosis | 1974年 | 評価: 3.25 |
【コメント】
クラウス・オガーマンとの共演による、オーケストラ作品です。
本作は、ビル・エヴァンスとクラウス・オガーマンのコラボレーションとしては3作目にあたり、前2作『From the 20th Century』『Theme from The V.I.P.s』と同様に、オーケストラ・アレンジを中心としたコンセプト・アルバムとなっています。
前2作がクラシカル/ムード音楽的な色合いの強い作品だったのに対し、本作ではよりジャズ的な即興性が意識されており、オーケストラのスコアの中にもビル・エヴァンスらしいピアノが随所に織り込まれています。
そのため、単なる映画音楽風の作品というよりも、ジャズとオーケストレーションが融合した実験的な作品として評価されており、前2作とは異なる方向性を示したアルバムといえます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 21位 | Interplay | 1962年 | 評価: 3.165 |
【コメント】
フレディ・ハバード(トランペット)、ジム・ホール(ギター)など、実力派ジャズ・ミュージシャンが参加したセッション形式のアルバムです。
ビル・エヴァンスの作品はピアノ・トリオ編成が中心であるため、本作のように複数のソリストが加わったカルテット編成は比較的珍しく、貴重な試みのひとつといえます。
リーダーはビル・エヴァンスですが、ピアノ中心の伴奏型リーダー作というよりも、各プレイヤーが対等にインタープレイを展開するアンサンブル志向の強い作品であり、トランペットやギター、ピアノが互いに呼応しながら音楽を構築していきます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 22位 | A Simple Matter of Conviction | 1966年 | 評価: 3.165 |
【コメント】
名ドラマー、シェリー・マンとの2度目の共演アルバムです。
1度目の共演作『Empathy』ではビル・エヴァンスのオリジナル曲は収録されていませんでしたが、本作では「A Simple Matter of Conviction」など、ビル・エヴァンス自身の作曲による楽曲も含まれています。
収録曲はスタンダードを中心に構成されており、全体としては明るく軽快な雰囲気の演奏が多く、エディ・ゴメスの流麗なベースとシェリー・マンの安定感のあるドラムが、トリオとしての強い推進力を生み出しています。
また本作は、当時20代前半だったエディ・ゴメスがビル・エヴァンス作品に本格的に参加し始めた初期の録音のひとつであり、後に長年にわたって続くエヴァンス・トリオの重要な基盤となる作品でもあります。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 23位 | Further Conversations with Myself | 1967年 | 評価: 3.145 |
【コメント】
本作『続・自己の対話』は、ビル・エヴァンスによるピアノ多重録音作品の第2作にあたります。
前作『自己の対話』では主に3つのピアノ・トラックによる多重録音が用いられていましたが、本作でも引き続き多重録音技法が用いられており、より洗練されたアプローチによって構成されています。
ビル・エヴァンス自身は前作の手法をさらに発展させる形で本作の制作に取り組んだとされており、より自然な対話性と音楽的な流れを追求した作品となっています。
その結果、本作では多重録音特有の重なりの複雑さが整理され、より一体感のある演奏としてまとまっており、繊細で流れるようなピアノ表現を楽しむことができます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 24位 | New Conversations | 1978年 | 評価: 3.125 |
【コメント】
本作は、『自己の対話』『続・自己の対話』に続く作品ですが、厳密にはそれまでのような本格的なピアノ多重録音アルバムとは異なり、アコースティック・ピアノとエレクトリック・ピアノを併用した作品として制作されています。
そのため、従来の多重録音シリーズと比べると音の構造はよりシンプルで、アコースティック・ピアノとエレクトリック・ピアノの対比による新しいサウンドが特徴となっています。
エレクトリック・ピアノも単なる補助ではなく、対話的な役割を持ちながら自然に音楽に溶け込んでいます。
ビル・エヴァンス自身、前作「自己の対話」「続・自己の対話」には不満があったとされていますが、本作については「納得のいく作品に仕上がった」と語っています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 25位 | Quintessence | 1976年 | 評価: 3.1 |
【コメント】
本作は、サックスやギターを含む小編成グループによる録音ですが、『Interplay』のようなクインテット的なセッション作品とは性格がやや異なり、ビル・エヴァンスを中心としたリーダー作としての色合いが強いアルバムです。
編成としては複数のソリストが参加しているものの、全体のバランスはあくまでエヴァンスのピアノを軸に構成されており、各楽器は必要に応じてアンサンブルやソロとして機能しています。
そのため、派手な掛け合いというよりも、落ち着いた対話的な演奏が展開されています。
また、ジャケット・デザインの美しさも印象的で、ビル・エヴァンス作品の中でも特に洗練されたビジュアルのひとつとして評価されることがあります。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 26位 | Empathy | 1962年 | 評価: 3.085 |
【コメント】
本作は、ドラマーのシェリー・マンとの共演によるアルバムです。
シェリー・マンは名手として知られていますが、本作では過度に前面へ出るというよりも、全体のバランスを重視した抑制的で繊細なプレイを聴かせており、ピアノ・トリオとしての落ち着いたアンサンブルが中心となっています。
派手な技巧性よりも抒情性を重視した内容のため、ビル・エヴァンス作品の中ではやや地味な印象を持たれることもありますが、静かな対話性を楽しめる作品として一定の評価を受けています。
ベースはモンティ・バドウィッグが担当しており、ビル・エヴァンスのアルバムに参加したのは本作のみとなります。
また、ビル・エヴァンスは後年『A Simple Matter of Conviction』において再びシェリー・マンと共演しています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 27位 | Loose Blues | 1963年 | 評価: 3.07 |
【コメント】
本作は、『Interplay』と同時期に録音された未発表セッションをもとに構成されたアルバムです。
編成はクインテットで、ビル・エヴァンス(ピアノ)を中心に、ズート・シムズ(テナー・サックス)、ジム・ホール(ギター)、ロン・カーター(ベース)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ドラム)という実力派ミュージシャンが参加しています。
収録曲のすべてがビル・エヴァンスのオリジナル作品で構成されており、ビル・エヴァンス作品の中でも統一性を持ったセッションとなっています。
演奏は、ビル・エヴァンスの作曲家としての側面と、クインテット編成でのインタープレイを同時に楽しむことができます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 28位 | The Tony Bennett/Bill Evans Album | 1975年 | 評価: 3.055 |
【コメント】
トニー・ベネットによるヴォーカルと、ビル・エヴァンスのピアノによるデュオ・アルバムです。
トニー・ベネットは後年、レディー・ガガやダイアナ・クラールなどとも共演していますが、本作はそれ以前に録音された、ジャズ・デュオの名作として位置づけられています。
ビル・エヴァンスのピアノは、単なる伴奏にとどまらず、楽曲の感情の流れを補強する役割を担っています。
トニー・ベネットの歌に深みを与え、デュオならではの緊張感と親密さを同時に生み出しています。
この共演は両者にとって高く評価されており、その好評を受けて2年後の1977年には、再び共演アルバム『Together Again』が制作されました。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 29位 | The Bill Evans Album | 1971年 | 評価: 3.0 |
【コメント】
前作『From Left to Right』に続き、エレクトリック・ピアノを本格的に導入したアルバムです。
エレクトリックとアコースティックの二種類のピアノが共存しながら、それぞれが異なる役割を担っており、この対比をどう受け取るかによって、アルバムの評価が分かれる作品でもあります。
収録曲は全曲ビル・エヴァンスのオリジナルで構成されていますが、エレクトリック・ピアノの導入によって、従来のトリオ作品とは異なる音響的な広がりが意識された内容になっています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 30位 | From Left to Right | 1970年 | 評価: 3.0 |
【コメント】
ビル・エヴァンスがフェンダー・ローズなどのエレクトリック・ピアノを本格的に導入した初期のアルバムです。
ジャケットには、左手でアコースティック・ピアノ、右手でエレクトリック・ピアノを弾くビル・エヴァンスの姿があり、その楽しそうな様子が印象的です。
エレクトリック・ピアノの導入により賛否両論を呼んだ作品でもあり、ムード音楽になりそうでなり切らない、微妙なバランスのアルバムと言えます。
また、一部で音が割れている箇所があり、音質の悪さも欠点のひとつです。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 31位 | New Jazz Conceptions | 1956年 | 評価: 2.955 |
【コメント】
ビル・エヴァンスにとって初のリーダー作となる記念すべきアルバムです。
当時の演奏スタイルは、後年のような内省的でロマンティックな表現が全面に出ているというよりも、バップの影響を感じさせる比較的ストレートで軽快なアプローチが中心となっています。
そのため、後期の作品と比べるとロマンティシズムの色彩はまだ強くはなく、技巧的なフレーズやアップテンポの楽曲が目立ちます。
一方で、本作には後にビル・エヴァンスの代表曲として発展していく「Waltz for Debby」の初録音も含まれています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 32位 | Intuition | 1974年 | 評価: 2.94 |
【コメント】
1974年のヨーロッパ・ツアー後、ドラマーのマーティ・モレルが離脱したことを受け、正式なトリオ編成が維持できなくなったため、本作はベーシストのエディ・ゴメスとのデュオを中心に録音されたアルバムです。
ドラムレス編成による作品として制作されており、従来のトリオ作品とは異なる緊張感と自由度が特徴となっています。
収録曲は、アコースティック・ピアノのみの演奏、エレクトリック・ピアノによる演奏、そして両者を併用したトラックで構成されており、音色のコントラストを意識した実験的な内容になっています。
エレクトリック・ピアノの導入によって音楽的な評価が分かれる面もありますが、全体としては、ドラムを排したことで生まれる繊細な間合いと対話性によって、ビル・エヴァンスの音楽性の新たな側面を示した作品といえます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 33位 | The Ivory Hunters | 1959年 | 評価: 2.915 |
【コメント】
ビル・エヴァンスとボブ・ブルックマイヤーによるデュオ演奏を収録した、ユニークなセッション・アルバムです。
ステレオ録音では、左右のチャンネルにそれぞれのピアノが分かれるようにミックスされており、ビル・エヴァンスとボブ・ブルックマイヤーの演奏の違いを明確に聴き分けることができます。
本作の特徴のひとつは、トロンボーン奏者として知られるボブ・ブルックマイヤーがピアニストとして参加している点であり、通常のジャズ作品とは異なる視点からの演奏が楽しめる点も魅力となっています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 34位 | Together Again | 1976年 | 評価: 2.85 |
【コメント】
『The Tony Bennett/Bill Evans Album』から約1年ほど後に録音された、トニー・ベネットとのデュオ再共演作です。
編成は前作同様にピアノとヴォーカルのみという非常にシンプルなもので、楽曲もバラード中心で構成されています。
そのため、アルバム全体としては統一感のある落ち着いた雰囲気が続き、じっくりと聴かせる内容になっています。
一方で、テンポや曲調の変化が比較的少ないため、通して聴くと印象が似通って感じられるという見方もあります。
バラード作品としての完成度は高いものの、もう少しテンポの速い曲が加わっていれば、アルバム全体のダイナミクスがさらに広がった可能性もあります。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 35位 | Nirvana | 1961年 | 評価: 2.835 |
【コメント】
ビル・エヴァンスとフルート奏者ハービー・マンによる共演作で、比較的初期に録音されたセッションを収めたアルバムです。
本作は他の代表的なリーダー作と比べると目立ちにくい位置づけの作品とされることもありますが、その評価にはいくつか理由があります。
ひとつは録音バランスの問題で、一部のトラックではピアノの音が強く録られすぎて歪んで感じられる箇所があり、ミックス面での課題が指摘されています。
そのため、演奏そのものの完成度とは別に、音質面が評価に影響している側面があります。
本作の聴きどころとして、エリック・サティの「ジムノペディ第2番」を取り上げている点があります。
クラシック由来の静謐な旋律をジャズの文脈で再解釈しており、ビル・エヴァンスの美学と親和性の高い選曲として興味深いものになっています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 36位 | On Green Dolphin Street | 1959年 | 評価: 2.75 |
【コメント】
王道のジャズ・スタンダードを中心に収録したアルバムで、比較的オーソドックスな解釈による演奏が展開されています。
そのため、派手な展開や強い実験性は控えめで、スタンダード・ジャズの基本的な魅力に触れやすい内容となっており、ジャズ初心者に向いている作品です。
本作は録音から長らく未発表のまま扱われ、約16年後にリリースされた経緯があります。
ビル・エヴァンス本人の意向というより、当時のレーベル側の判断によって発表が見送られていたセッション音源です。
ジャケットは、ビル・エヴァンスのアルバムの中でも特に美しいデザインとなっています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 37位 | Conversations With Myself | 1963年 | 評価: 2.565 |
【コメント】
ビル・エヴァンスが多重録音によって、複数のピアノパートを自身で重ねて制作した実験的なアルバムです。
本作では、ビル・エヴァンス自身の演奏を何層にも重ねることで、通常のトリオやソロ作品とは異なる立体的なピアノ・アンサンブルが構築されています。
その結果、音の密度が高く、独特の緊張感と推進力を持ったサウンドが生まれています。
一方で、複数のパートが同一人物によって重ねられているため、従来のビル・エヴァンス作品に見られる繊細な間合いや自然な流れとは異なる印象を受け、評価が分かれる要素のひとつとなっています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 38位 | Living Time | 1972年 | 評価: 2.44 |
【コメント】
ジョージ・ラッセルの作曲・指揮による大規模なコンセプト作品に、ビル・エヴァンスがピアニストとして参加したアルバムです。
従来のトリオ作品とは異なり、ジャズ・オーケストラ的な構成と現代音楽的な要素を取り入れた、実験性の強いプロジェクトとなっています。
本作は、ジョージ・ラッセルの理論に基づいた構造的・知的なアプローチが中心です。
そのため、ビル・エヴァンスの代表的な内省的・抒情的なピアノ・スタイルを期待すると、印象が大きく異なります。
評価については、ビル・エヴァンスのリーダー作としてではなく、ジョージ・ラッセルの作品として捉えると、その構築性や実験性を評価することもできます。
一方で、ビル・エヴァンスのファンからは従来のイメージとのギャップが大きく、戸惑いを持って受け止められることもある作品です。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 39位 | with Symphony Orchestra | 1965年 | 評価: 2.375 |
【コメント】
クラウス・オガーマンの編曲・指揮によるオーケストラと、ビル・エヴァンスのピアノが共演したアルバムで、前作『Theme from The V.I.P.s』に続く両者のコラボレーション第2作です。
前作が映画音楽を中心とした比較的ムード音楽的な性格を持っていたのに対し、本作ではクラシック音楽の作品を素材にしたアレンジが中心となっています。
一方で、クラウス・オガーマンによる緻密なオーケストレーションの中にビル・エヴァンスのピアノが織り込まれており、随所でジャズ・ピアニストとしての繊細なタッチや即興的なニュアンスを感じ取ることができます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 40位 | Crosscurrents | 1977年 | 評価: 2.085 |
【コメント】
リー・コニッツとワーン・マーシュが参加したセッションを中心に構成されたアルバムで、ビル・エヴァンスを含むクインテット編成による演奏が収録されています。
本作では、クール・ジャズの代表的サックス奏者であるリー・コニッツとワーン・マーシュが共演しており、両者の落ち着いた音色と抑制の効いたアプローチが特徴となっています。
そのため、一般的なハード・バップ的な熱量よりも、クールで内省的な雰囲気が前面に出たサウンドになっています。
本作の評価については賛否が分かれる作品でもあり、ビル・エヴァンスのピアノは繊細なハーモニー感覚を保っていますが、サックスの演奏がアルバムの魅力を損ねてしまっています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 41位 | Theme from The V.I.P.s | 1963年 | 評価: 2.0 |
【コメント】
映画『The V.I.P.s and Other Great Songs』のサウンドトラックに関連した企画アルバムで、クラウス・オガーマンによる編曲のもと、オーケストラを中心としたムード音楽的なアレンジが施された作品です。
純粋なジャズ・トリオ作品とは異なり、当時のレーベル企画的な側面が強いセッションとされています。
そのため、ビル・エヴァンス本人の主導によるアルバムというよりは、オーケストラ作品の中でビル・エヴァンスの演奏が起用された性格が強くなっています。
評価については、従来のトリオ作品と比較するとジャズ的な即興性はなく、ムード音楽寄りの印象が強いため、ファンの間でも好みが分かれる傾向があります。
次は、評価対象外にしました「ビル・エヴァンスのその他のスタジオ・アルバム」と「ビル・エヴァンスのおすすめのライブ・アルバム」を紹介します。
- 1
- 2