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Bill Evans(ビル・エヴァンス)全アルバム ランキング|名盤、おすすめ アルバムの紹介
別記事で、Bill Evans(ビル・エヴァンス)の全アルバムを、全曲に評価点を付け紹介しましたので、ここではそれらを1つのランキングにまとめたいと思います。
ビル・エヴァンスは、最も有名なジャズ・ピアニストのひとりであり、その美しいピアノ演奏においては、まさに唯一無二の存在です。
ビル・エヴァンスの演奏は、多くのジャズ・ピアニストに多大な影響を与えました。
クラシック音楽の要素を取り入れつつ、即興演奏でも極めて美しい旋律を生み出すビル・エヴァンスのピアノは、他の追随を許しません。
現在に至るまで、ビル・エヴァンスほど美しい旋律を奏でられるジャズ・ピアニストはいないと思っています。
それほどまでに、魅力的な演奏をするピアニストです。
そんなビル・エヴァンスの名盤の紹介や評価をしていきたいと思います。
評価点は、個人的な独断と偏見で採点していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点はご了承ください。
ビル・エヴァンスのおすすめのアルバムや名盤を知りたい方、ビル・エヴァンスのアルバムの評価を知りたい方に、役立つ記事になっています。
評価アルバム
以下が、今回の評価アルバムです。
| 発売年 | アルバム名 |
|---|---|
| 1956年 | New Jazz Conceptions |
| 1958年 | Everybody Digs Bill Evans |
| 1959年 | On Green Dolphin Street |
| 1959年 | The Ivory Hunters |
| 1959年 | Portrait in Jazz |
| 1961年 | Explorations |
| 1961年 | Sunday at the Village Vanguard |
| 1961年 | Waltz for Debby |
| 1961年 | Nirvana |
| 1962年 | Undercurrent |
| 1962年 | Moon Beams |
| 1962年 | How My Heart Sings! |
| 1962年 | Interplay |
| 1962年 | Empathy |
| 1963年 | Loose Blues |
| 1963年 | Conversations With Myself |
| 1963年 | Theme from “The V.I.P.s” and Other Great Songs |
| 1964年 | Trio ’64 |
| 1964年 | Stan Getz & Bill Evans |
| 1965年 | Trio ’65 |
| 1965年 | Bill Evans Trio with Symphony Orchestra |
| 1966年 | Intermodulation |
| 1966年 | A Simple Matter of Conviction |
| 1967年 | Further Conversations with Myself |
| 1968年 | Bill Evans Alone |
| 1969年 | What’s New |
| 1970年 | From Left to Right |
| 1971年 | The Bill Evans Album |
| 1972年 | Living Time |
| 1974年 | Symbiosis |
| 1974年 | Intuition |
| 1975年 | The Tony Bennett/Bill Evans Album |
| 1975年 | Alone (Again) |
| 1976年 | Quintessence |
| 1976年 | Together Again |
| 1977年 | Crosscurrents |
| 1977年 | I Will Say Goodbye |
| 1977年 | You Must Believe in Spring |
| 1978年 | New Conversations |
| 1979年 | Affinity |
| 1979年 | We Will Meet Again |
基本的に、スタジオ・アルバムを評価対象にしていますが、ビル・エヴァンスを語る上で外せないライブ・アルバムも、一部含めています。
ビル・エヴァンス名義のアルバムに絞っていますので、他のアーティストの作品に参加しているだけのアルバムは、対象外にしています。
アルバム ランキング
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 1位 | Waltz for Debby | 1961年 | 評価: 4.145 |
【コメント】
スコット・ラファロとのトリオによるライブ・アルバムで、「Sunday at the Village Vanguard」がラファロのベースに重きを置いた作品であるのに対し、本作はビル・エヴァンスのピアノに焦点を当てた作品です。
店内の話し声やグラスの音、キャッシャーを打つ音などが収録されており、臨場感があふれています。
数あるビル・エヴァンスのアルバムの中でも、本作はピアノの美しさが際立っており、まさに格別です。
ビル・エヴァンスの代表作のひとつであり、ジャズ史においても屈指の名盤として高く評価されています。
このライブを実際に聴いていた人たちは、後にこの音源が名盤となり、世界中で聴かれることになるとは想像もしていなかったのではないでしょうか。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 2位 | You Must Believe in Spring | 1977年 | 評価: 4.0 |
【コメント】
本作は、ビル・エヴァンス晩年のアルバムです。
ビル・エヴァンス自身が収録時に自らの死を意識していたのかは分かりませんが、これまでのキャリアの集大成ともいえる内容で、ピアノ・トリオ作品として最高傑作の1枚に数えられます。
ビル・エヴァンスの代表作としては、スコット・ラファロとの4枚のトリオ・アルバムが語られることが多いですが、本作のような素晴らしい作品が、その陰に隠れてしまっているのは非常にもったいなく感じます。
ビル・エヴァンス初心者の方にも、ぜひ聴いていただきたいおすすめのアルバムです。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 3位 | Undercurrent | 1962年 | 評価: 3.75 |
【コメント】
本作は、ジャズ・ギタリストのジム・ホールとの共演によるアルバムで、ビル・エヴァンスのピアノとジム・ホールのギターが、ガチンコ勝負の演奏を繰り広げています。
数あるビル・エヴァンスのアルバムの中でも、ひときわ美しさにあふれており、名盤と呼ぶにふさわしい作品です。
全編を通してピアノとギターのみで演奏されており、静かな楽曲が多く、特に都会の夜にぴったりの雰囲気を持っています。
ピアノが前面に出る場面ではギターが伴奏に回り、ギターが主旋律を奏でるときにはピアノが伴奏に徹し、
そして時折、両者がバトル演奏を展開するスタイルには、2人の絶妙なバランス感覚が表れています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 4位 | Bill Evans Alone | 1968年 | 評価: 3.7 |
【コメント】
「自己の対話」では、ひとりトリオ、続く「続・自己の対話」では、ひとりデュエットと、ビル・エヴァンスは多重録音によるアプローチを続けてきましたが、本作ではとうとうソロ・ピアノに挑み始めました。
全体的に哀愁を帯びた楽曲が多く、なかでも「Never Let Me Go」は特に哀愁が帯びており、レコードでは片面すべてを使って14分半にわたる長尺の演奏が繰り広げられています。
これほどの長さでありながら、決してダレることはなく、最後まで息をのむような完璧な演奏を聴かせてくれます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 5位 | I Will Say Goodbye | 1977年 | 評価: 3.69 |
【コメント】
前作「Crosscurrents」は物足りなさを感じる内容でしたが、本作ではトリオ編成に戻り、エレクトリック・ピアノも使用されていないため、ビル・エヴァンス本来の甘美なピアノの魅力が蘇った作品となっています。
ビル・エヴァンスは、本作の収録からわずか3年余りでこの世を去ることになったため、アルバムタイトルがその運命を予言しているかのように感じられます。
しかし実際のところ、このタイトルは、ビル・エヴァンスが在籍したファンタジー・レコードからリリースされた最後のアルバムであることに由来しています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 6位 | Portrait in Jazz | 1959年 | 評価: 3.665 |
【コメント】
本作は、スコット・ラファロとのトリオによる最初のアルバムです。
1作目とは思えないほど、ビル・エヴァンスとスコット・ラファロの呼吸はぴったり合っており、2人の抜群の相性の良さが随所に感じられます。
本作では、斬新なアレンジが施された「枯葉」が特に注目されがちですが、個人的には、美しさにあふれたバラード曲「When I Fall In Love」と「Spring Is Here」がおすすめ曲です。
「Waltz for Debby」と並び、ジャズ史に残る名盤として高く評価されている1枚です。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 7位 | Explorations | 1961年 | 評価: 3.565 |
【コメント】
本作は、スコット・ラファロとのトリオによる2作目のスタジオ・アルバムで、前作「Portrait In Jazz」と比べると、より落ち着いた雰囲気が漂っています。
そのため、スコット・ラファロとの4枚の共演作の中では地味な印象を受けるかもしれませんが、収録されている楽曲はどれも非常に完成度が高く、聴きごたえのある作品です。
特に「Elsa」と「Nardis」は、後のビル・エヴァンスのレパートリーになる重要曲です。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 8位 | How My Heart Sings! | 1962年 | 評価: 3.5 |
【コメント】
ビル・エヴァンスはバラードを得意としているため、同時期に発売された「Moon Beams」の方がビル・エヴァンスの魅力がよく表れていると感じる人も多いかもしれません。
しかし、アップテンポな楽曲を中心に構成された本作も、決して劣らない仕上がりとなっています。
評価結果も、本作の方が上位になり、その完成度の高さがうかがえます。
1曲目の「How My Heart Sings」はワルツ調の軽快なナンバーで、ビル・エヴァンスの数ある演奏の中でも、特に印象に残る名演のひとつです。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 9位 | Moon Beams | 1962年 | 評価: 3.375 |
【コメント】
本作は、「How My Heart Sings!」と同時期に録音・発売されたアルバムで、「How My Heart Sings!」がアップテンポな楽曲を中心に構成されていたのに対し、本作はスローテンポのバラードを中心に収録されています。
ビル・エヴァンスの甘美で繊細なピアノをじっくり味わいたい場合は、本作の方が適しています。
また、アルバムのジャケットも収録曲同様に美しく、カバーに写っている女性は、後にロックバンド「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」で知られることになるモデルのニコです。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 10位 | Everybody Digs Bill Evans | 1958年 | 評価: 3.335 |
【コメント】
前作の初リーダー作「New Jazz Conceptions」とは異なり、本作はアップテンポな楽曲が少なく、バラードを中心とした構成となっています。
本作で特に印象的なのは、水面に反射する光のような、きらめくピアノの音色で、なかでも「Peace Piece」は、本作を代表する一曲としておすすめです。
この楽曲のきらめきは、眩しさを感じるほどで、印象主義的な響きを感じさせます。
また、ジャケットには、マイルス・デイヴィスやジョージ・シアリングといった名だたるミュージシャンによる、ビル・エヴァンスの才能を称賛するメッセージが記されています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 11位 | Intermodulation | 1966年 | 評価: 3.335 |
【コメント】
本作は、「Undercurrent」以来となるジム・ホールとの再共演アルバムです。
「Undercurrent」のような張り詰めた緊張感はなく、良い意味で肩の力が抜けており、ゆったりとリラックスして聴ける作品に仕上がっています。
今回の共演では、ジム・ホールのギターは比較的伴奏に徹している印象があり、そのぶんビル・エヴァンスの甘美なピアノをじっくりと味わうことができます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 12位 | Stan Getz & Bill Evans | 1964年 | 評価: 3.335 |
【コメント】
本作は、スタン・ゲッツとの共演によるアルバムです。
スタン・ゲッツもビル・エヴァンスも当初この作品をあまり気に入っていなかったようで、長らく未発表のまま眠っていました。
とはいえ、私のような素人には悪いところは感じられず、完成度の高い魅力的なアルバムに感じます。
収録曲は、スタンダード・ナンバーとオリジナル曲がバランスよく含まれており、
ボサノヴァ風の軽やかなアレンジが施された曲もあれば、スウィンギーなテンポで展開されるナンバーもあります。
スタン・ゲッツの柔らかく包み込むようなサックスの音色は、ビル・エヴァンスの繊細で美しいピアノと調和しています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 13位 | Affinity | 1979年 | 評価: 3.335 |
【コメント】
本作は、ハーモニカ奏者トゥーツ・シールマンスとの共演によるアルバムで、ハーモニカを中心とした演奏が展開されています。
数曲にサックス奏者のラリー・シュナイダーも参加し、彩りを加えています。
これまでのビル・エヴァンスのアルバムでもエレピはたびたび登場していますが、多くの場合、アコースティック・ピアノの繊細さを損ねてしまっているように感じることがありました。
しかし本作におけるエレピの演奏は非常に美しく、ビル・エヴァンスはエレピも極めたかのような印象を受けます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 14位 | What’s New | 1969年 | 評価: 3.335 |
【コメント】
本作は、フルート奏者ジェレミー・スタイグとの共演によるアルバムです。
ビル・エヴァンスがフルート奏者と共演したアルバムには、1962年の「Nirvana」もありますが、そちらは落ち着いた地味な演奏が中心でした。
一方、本作では、ジェレミー・スタイグのフルートとビル・エヴァンスのピアノともに迫力あるバトル演奏を繰り広げています。
さらに、その背後ではエディ・ゴメスが控えめながらも迫力のあるベースで支えており、演奏力の高い作品となっています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 15位 | Trio ’65 | 1965年 | 評価: 3.315 |
【コメント】
既出曲ばかりが収録されているためか、世間一般ではあまり評価の高くないアルバムですが、実際には楽曲の内容は非常に優れており、ビル・エヴァンスのベスト・アルバム的な選曲となっています。
既出曲であっても、テンポを上げるなどのアレンジが加えられており、原曲とは異なる、よりシャープでカッコいい演奏が楽しめます。
ただし、「Portrait In Jazz」や「Explorations」からの楽曲は、スコット・ラファロのベースが印象的だったオリジナル・バージョンと比べると、本作の演奏には物足りなさを感じる部分もあります。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 16位 | Alone (Again) | 1975年 | 評価: 3.3 |
【コメント】
本作は、ビル・エヴァンスにとって2作目となるソロ・ピアノ作品です。
リリース当時、ビル・エヴァンスは子どもが生まれたばかりで、家庭も音楽活動も充実した時期を過ごしており、その幸福感が演奏にも表れています。
実際、本作での演奏は明るく、軽やかに弾むようなタッチが印象的です。
7年前の初ソロ・アルバム「アローン」は、陰りを感じさせる内省的な作品でしたが、本作はそれとは対照的に、温かく前向きな雰囲気に包まれています。
「アローン」が陰のソロ・ピアノ・アルバムだとするなら、本作は陽のソロ・ピアノ・アルバムと言えます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 17位 | Sunday at the Village Vanguard | 1961年 | 評価: 3.25 |
【コメント】
本作は、スコット・ラファロとのトリオによるライブ・アルバムで、名盤「Waltz for Debby」と同日の1961年6月、ヴィレッジ・ヴァンガード最終日のライブ音源です。
スタジオ・アルバム「Explorations」では、スコット・ラファロのベースが控えめな印象でしたが、本作ではスコット・ラファロのベースが全面に押し出されており、スコット・ラファロのためのアルバムと言っても過言ではありません。
特に、スコット・ラファロ自身が作曲した「Gloria’s Step」と「Jade Visions」の2曲は、スコット・ラファロの高い作曲センスと演奏技術が存分に発揮されています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 18位 | Trio ’64 | 1964年 | 評価: 3.25 |
【コメント】
本作には、キース・ジャレット・トリオで知られるゲイリー・ピーコックがベースで参加しています。
ゲイリー・ピーコックのベースは、スコット・ラファロのスタイルに近く、ビル・エヴァンスのピアノとの相性も抜群です。
ビル・エヴァンスの繊細な演奏を邪魔することなく、しっかりとした存在感を発揮しています。
収録曲は比較的聴きやすく、中でも「Santa Claus Is Coming to Town」が含まれているため、クリスマスシーズンにもぴったりなアルバムです。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 19位 | We Will Meet Again | 1979年 | 評価: 3.25 |
【コメント】
本作は、ビル・エヴァンスの実兄ハリーが銃で自殺した直後に録音されたアルバムで、兄ハリーに捧げられた作品です。
その割には、全体として湿っぽさはなく、明るめの楽曲が多く収録されています。
本作のリリースから1年後、ビル・エヴァンス自身もこの世を去ることとなり、結果的にアルバム・タイトルの「We Will Meet Again」が現実となってしまいました。
そのため、本作はビル・エヴァンスの最後のスタジオ・アルバムになります。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 20位 | Symbiosis | 1974年 | 評価: 3.25 |
【コメント】
悪名高い「Theme from The V.I.P.s」「With Symphony Orchestra」に続く、クラウス・オガーマンとの共演アルバムです。
前2作がムード音楽寄りで評価が低かったのに対し、本作はムード音楽の要素が抑えられ、映画音楽のようなアレンジにジャズの要素が加わった作品となっています。
随所でビル・エヴァンスのジャズ・ピアノを味わうことができ、「Theme from The V.I.P.s」「With Symphony Orchestra」での評価を挽回するような内容となっています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 21位 | Interplay | 1962年 | 評価: 3.165 |
【コメント】
フレディ・ハバード(トランペット)、ジム・ホール(ギター)などが参加した、オールスター・セッションによるアルバムです。
ビル・エヴァンスのアルバムは、ピアノ・トリオ編成での演奏が多いため、本作はその中でも貴重なオールスター・セッション作品として位置づけられます。
ビル・エヴァンスのリーダー作ではありますが、ピアノ演奏は比較的控えめで、フレディ・ハバードのトランペットやジム・ホールのギターが前面に出たアンサンブル主体のアルバムです。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 22位 | A Simple Matter of Conviction | 1966年 | 評価: 3.165 |
【コメント】
名ドラマー、シェリー・マンとの2度目の共演アルバムです。
1度目の共演作「Empathy」では、ビル・エヴァンスのオリジナル曲は1曲も収録されていませんでしたが、本作では、ビル・エヴァンスのオリジナル曲が4曲収録されています。
収録曲の多くは明るく軽快な雰囲気を持っており、エディ・ゴメスのベースとシェリー・マンのドラムによるリズムセクションが、抜群の演奏を披露しています。
また本作は、当時22歳だったエディ・ゴメスが、ビル・エヴァンスのアルバムに初めて参加した記念すべき作品でもあります。
以降、エディ・ゴメスは長年にわたり、エヴァンス・トリオの中核を担う存在となっていきます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 23位 | Further Conversations with Myself | 1967年 | 評価: 3.145 |
【コメント】
本作「続・自己の対話」は、ビル・エヴァンスによるピアノの多重録音アルバムとしては2作目にあたります。
前作「自己の対話」では、3台のピアノによる多重録音が行われていましたが、本作では2台のピアノに減らされており、よりシンプルで洗練された作品となっています。
ビル・エヴァンス自身は、前作「自己の対話」の出来に満足していなかったとされており、その名誉を挽回する意味も込めて、本作の録音に臨んだようです。
そのためか、本作では前作にあったごちゃごちゃ感が解消され、よりすっきりとした、美しく繊細なピアノ演奏が楽しめる仕上がりとなっています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 24位 | New Conversations | 1978年 | 評価: 3.125 |
【コメント】
本作は、「自己の対話」「続・自己の対話」に続く、ビル・エヴァンス自身によるピアノの多重録音としては3作目にあたります。
前2作と比べると、ピアノの重ね方や音の使い分けにおいて、バランスの取れた仕上がりになっており、特にアコースティック・ピアノとエレクトリック・ピアノの共存が自然に感じられます。
エレピがアコースティック・ピアノの美しさを損なうことなく、自然な使い方がされています。
ビル・エヴァンス自身、前作「自己の対話」「続・自己の対話」には不満があったとされていますが、本作については「納得のいく作品に仕上がった」と語っています。
さらに、ビル・エヴァンスは、本作のために4曲を書き下ろしています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 25位 | Quintessence | 1976年 | 評価: 3.1 |
【コメント】
本作は、「Interplay」や「Loose Blues」と同様に、サックスとギターが加わった編成のアルバムです。
5人編成のクインテットにより、音の広がりが生まれていますが、サックスとギターの演奏はあくまでも控えめで、ビル・エヴァンスのピアノが中心に据えられた構成となっています。
また、ジャケットの美しさも際立っており、ビル・エヴァンスの数あるアルバム・ジャケットの中でも、本作と「Green Dolphin Street」は、特に印象的で美しいデザインだと感じます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 26位 | Empathy | 1962年 | 評価: 3.085 |
【コメント】
本作は、名ドラマー、シェリー・マンとの共演アルバムです。
名ドラマーが参加している割には、ドラムは派手さを抑えた控えめな演奏で、全体としては落ち着いた仕上がりになっています。
決して悪い作品ではありませんが、ビル・エヴァンスのアルバムの中では、マイナーな存在の作品です。
ベースはモンティ・バドウィッグが担当しており、ビル・エヴァンスのアルバムに参加したのは本作のみとなります。
なお、ビル・エヴァンスは後に、アルバム「A Simple Matter Of Conviction」で再びシェリー・マンと共演を果たしています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 27位 | Loose Blues | 1963年 | 評価: 3.07 |
【コメント】
本作は、「Interplay」に続くオールスター・セッション・アルバムです。
「Interplay」との違いは、フレディー・ハーバードのトランペットがズート・シムズのサックスに変更されている点、そしてベースがパーシー・ヒースからロン・カーターに代わっている点です。
収録曲は全てビル・エヴァンスのオリジナル作品となっています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 28位 | The Tony Bennett/Bill Evans Album | 1975年 | 評価: 3.055 |
【コメント】
最近ではレディー・ガガやダイアナ・クラールとも共演しているトニー・ベネットのボーカル入りアルバムです。
ビル・エヴァンスの澄んだピアノと、渋みのあるトニー・ベネットの歌声が見事に調和しています。
ビル・エヴァンスはトニー・ベネットとの共演を気に入ったようで、2年後には「Together Again」で再び共演を果たしました。
ジャケットのビル・エヴァンスは、以前よりもガタイが良くなった印象を受けます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 29位 | The Bill Evans Album | 1971年 | 評価: 3.0 |
【コメント】
前作「From Left to Right」に続き、エレクトリック・ピアノを取り入れたアルバムです。
エレクトリック・ピアノとアコースティック・ピアノの対比をどう感じるかで、このアルバムの評価が分かれるかもしれません。
全曲ビル・エヴァンスのオリジナル曲で、新曲は4曲、残りの3曲はエレクトリック・ピアノを加えた再演となっています。
残念なのは、ジャケットのビル・エヴァンスがまるでお爺ちゃんのような点で、もう少し若々しい写真にすればよかったのにと思ってしまいます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 30位 | From Left to Right | 1970年 | 評価: 3.0 |
【コメント】
ビル・エヴァンス初のエレクトリック・ピアノを使用したアルバムです。
ジャケットには、左手でアコースティック・ピアノ、右手でエレクトリック・ピアノを弾くビル・エヴァンスの姿があり、その楽しそうな様子が印象的です。
エレクトリック・ピアノの導入により賛否両論を呼んだ作品で、ムード音楽になりそうでなり切らない、微妙なバランスのアルバムと言えます。
また、一部で音が割れている箇所があり、音質の悪さも欠点のひとつです。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 31位 | New Jazz Conceptions | 1956年 | 評価: 2.955 |
【コメント】
ビル・エヴァンスの記念すべき初リーダー・アルバムです。
まだ発展途上の段階にあるピアノ演奏で、ロマンティシズムが色濃く表れている曲は少なめに感じます。
その代わり、アップテンポで軽やかな曲が多いのが特徴です。
本作で初めて録音された「Waltz for Debby」は、後にビル・エヴァンスの代表作となる名曲です。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 32位 | Intuition | 1974年 | 評価: 2.94 |
【コメント】
1974年のカナダ・ツアー後、ドラマーのマーティ・モレルが抜けてしまい、良いドラマーが見つからなかったため、本作はエディ・ゴメスとのデュエット・アルバムとなりました。
収録曲は、アコースティック・ピアノのみの曲、エレクトリック・ピアノのみの曲、そして両者を組み合わせた曲に分かれています。
エレクトリック・ピアノの音を聴くと、やはりビル・エヴァンスの真骨頂はアコースティック・ピアノの演奏にあることを強く感じさせます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 33位 | The Ivory Hunters | 1959年 | 評価: 2.915 |
【コメント】
ビル・エヴァンスとボブ・ブルックマイヤーによる2台ピアノの共演が楽しめる興味深いアルバムです。
ステレオ再生では、右チャネルにビル・エヴァンス、左チャネルにボブ・ブルックマイヤーの演奏が振り分けられており、音の分離がはっきりと感じられます。
トロンボーン奏者として知られるボブ・ブルックマイヤーがピアノ演奏を披露している点も珍しく、聴きどころの一つとなっています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 34位 | Together Again | 1976年 | 評価: 2.85 |
【コメント】
「The Tony Bennett/Bill Evans Album」から約1年3ヶ月ぶりに録音された、トニー・ベネットとの再演アルバムです。
ピアノとボーカルだけのシンプルな編成で、全曲がバラードで構成されているため、聴き進めるうちに曲が似通って感じられ、後半は少し飽きが来てしまいます。
悪い曲はありませんが、バラード以外のテンポの良い曲も収録していれば、より高い評価を得られたかもしれません。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 35位 | Nirvana | 1961年 | 評価: 2.835 |
【コメント】
ビル・エヴァンスとフルート奏者ハービー・マンの共演作で、ビル・エヴァンスのアルバムの中では地味な作品です。
その大きな要因は、録音の音質が非常に悪いことにあります。
ピアノの音が割れてしまっている曲は耳障りで、もし録音状態が良ければ、もっと有名なアルバムになっていたかもしれません。
本作で特に珍しいのは、近代クラシックの作曲家エリック・サティの「ジムノペディ 第2番」を取り上げていることです。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 36位 | On Green Dolphin Street | 1959年 | 評価: 2.75 |
【コメント】
王道のスタンダード曲を原曲に忠実に演奏しているため、可もなく不可もない無難な出来のアルバムで、ジャズ初心者に向いている作品です。
ビル・エヴァンス自身はこのアルバムをあまり気に入らなかったようで、16年間お蔵入りになっていました。
ジャケットは、ビル・エヴァンスのアルバムの中でも特に美しいデザインとなっています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 37位 | Conversations With Myself | 1963年 | 評価: 2.565 |
【コメント】
ビル・エヴァンスが複数台のピアノを演奏し、多重録音で制作したアルバムです。
そのため、ピアノの音が重なり合い、迫力あるサウンドが特徴です。
しかし、複数台のピアノを重ねるという試みは面白いものの、音が混ざり合うことでビル・エヴァンスの持つ甘美な演奏の魅力が損なわれてしまっているようにも感じられます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 38位 | Living Time | 1972年 | 評価: 2.44 |
【コメント】
ジョージ・ラッセルとの共演アルバムで、ビル・エヴァンスの美しさは全くなく、マイルス・デイヴィスの「Bitches Brew」のビル・エヴァンス版のような作品です。
そのため、ビル・エヴァンスのアルバムの中では、最も評判が悪い作品のひとつとなっています。
しかし、ビル・エヴァンスのアルバムとして聴くと評価は低いですが、ジョージ・ラッセルのアルバムとして聴くと、良いアルバムだと感じることができます。
もしジョージ・ラッセル名義のアルバムとしてリリースされていれば、悪評は避けられたと思われ、非常にもったいない作品です。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 39位 | with Symphony Orchestra | 1965年 | 評価: 2.375 |
【コメント】
前作「Theme from The V.I.P.s」に続く、クラウス・オガーマンとの2作目の共演作です。
前作が映画やドラマの音楽を集めたムード音楽であったのに対し、本作はクラシック音楽をテーマにしたムード音楽となっています。
ただし、前作よりはジャズのアレンジがされていますので、ジャズの要素を幾分感じることができます。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 40位 | Crosscurrents | 1977年 | 評価: 2.085 |
【コメント】
リー・コニッツとワーン・マーシュが参加したクインテットによるアルバムです。
しかし、リー・コニッツとワーン・マーシュのサックスはリラックスしすぎており、フニャフニャとした印象を受けます。
世間一般でも評判はあまり良くありません。
ビル・エヴァンスの演奏自体は決して悪くないものの、サックスの演奏がアルバムの魅力を損ねてしまっているため、非常に残念な作品となっています。
| 順位 | アルバム名 | 発売年 | 評価点 |
|---|---|---|---|
| 41位 | Theme from The V.I.P.s | 1963年 | 評価: 2.0 |
【コメント】
映画やドラマの音楽を集めたアルバムで、全体的にムード音楽のアレンジが施されています。
なぜビル・エヴァンスがこのようなムード音楽に参加したのかは不明ですが、イヤイヤ参加させられたわけではなく、むしろビル・エヴァンスはノリノリで参加していたようです。
ビル・エヴァンスのアルバムはハズレが少ないと言われますが、本作は例外的に評価が低い作品にあたります。
しかし、甘美なピアノ演奏を期待せず、単なるムード音楽として聴けば、決して悪いアルバムではありません。
次は、評価対象外にしました「ビル・エヴァンスのその他のスタジオ・アルバム」と「ビル・エヴァンスのおすすめのライブ・アルバム」を紹介します。
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