レッド・ホット・チリ・ペッパーズ 「Return of the Dream Canteen」の紹介・評価

レッド・ホット・チリ・ペッパーズ 「Return of the Dream Canteen」の紹介・評価

2022年10月14日に、今年2枚目となるレッド・ホット・チリ・ペッパーズの新作『Return of the Dream Canteen』が発売されました。

前回の「Unlimited Love」が、6年ぶりの新作であったのに対して、今回のアルバムは、半年ぶりのアルバムで、えらく早いペースでの発売になりました。

前作「Unlimited Love」に収録できなかった「今までの書き溜めていた曲」を、今回の「Return of the Dream Canteen」に収録したことで、このような早いペースでの発売になったのかと思います。

アルバム名「Return of the Dream Canteen」を直訳すると、「夢食堂の帰還」となりますが、何のことかよく分からず、アルバム名だけでは、どのような曲が収録されているのか想像ができません。

まだ、十分に聴き込めてはいないですが、このアルバムの各曲の感想と評価を行い、レッチリのアルバム ランキングにも加えていきたいと思います。

レッチリの新作『Return of the Dream Canteen』の評価を知りたい方、レッチリのアルバム ランキングを知りたい方に、役立つ記事になっています。

評価結果

評価結果は以下になりました。

No作品評価点(10点満点)
1Return of the Dream Canteen5.94点

 レッチリのアルバム ランキングでは、13位中の6位でした。

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評価の詳細は、以下の通りです。

評価詳細

Return of the Dream Canteen

No曲名感想評価点
1Tippa My Tongueバリバリのベースが効いているファンキーな曲で、ボーカルは、昔のレッチリ節のHip-Hopが炸裂しています。この1曲目を聴いて、今回の新作は、「Blood Sugar Sex Magik」のようなアルバムになるのかと思いましたが、全く違いました。6点
2Peace And Loveベースとカッティング・ギターが中心の曲で、「Peace And Love」というストレートな題名通り、スローテンポの穏やかな曲です。途中のギターが、サイケ・デリックさを感じさせます。6点
3Reach Out前曲の流れで、スローテンポで穏やかに始まりですが、一気に、ハードなギターが、爆発していきます。爆発パートは、スピード感は、ありませんが、ハード・ロックしています。穏やかさとハードさが交錯していて、「静」と「動」がはっきりしている曲です。7点
4Eddie曲名の「Eddie」とは、2020年に他界したエディ・ヴァン・へーレンのことで、ヴァン・へーレンを追悼した曲だと思います。しかし、そんなに暗さはなく、ギターのソロを聴くと、ヴァン・へーレンを尊敬していたのだなと分かります。しんみりさせてくれる曲です。7点
5Fake As Fu@k曲名が、いかにも昔のレッチリらしいですが、始まりは、スローテンポであるため、曲名にマッチしないなーと思っていたところ、一気に、カッティング・ギターと重厚なベースのファンキーなアップテンポの曲が展開されていきます。これぞ、レッチリといった感じの曲です。7点
6Bellaスローテンポのカッティング・ギターとベースが効いているファンキーな曲です。この曲は、1曲目と同様、「Blood Sugar Sex Magik」を彷彿させる曲で、Hip-Hopボーカルも入っています。5点
7Rouletteこの曲も、前曲から引き続き、スローテンポのファンキーな曲ですが、「Blood Sugar Sex Magik」のような雰囲気はなく、レッチリの新しさを感じるファンキーでポップな曲です。1970年代を感じさせ前曲よりも聞きやすさがあります。6点
8My Cigaretteベースとドラムが中心のスローテンポの曲で、おまけ程度に、ギターとシンセサイザーが入ってきます。「ママママママママ・・・♪」のメロディが耳に残ります。途中のサックスのソロが、ジャジーでしんみりさを感じさせる曲です。6点
9Afterlife明るめのファンキーな曲で、カッティング・ギターとベースがかっこいいです。また、カッティング・ギターとは違った、ハードなギター・ソロもグッドです。単なるファンキーなだけでは終わらず、メロディアスなサビは、最近のレッチリらしさを感じます。6点
10Shoot Me A Smile爽やかさと、少しスウィートさを感じるバラード曲で、軽いギター演奏をバックに、淡々としんみりにアンソニーが歌い上げています。6点
11Handful前曲に引き続き、スローテンポのバラード曲です。メロディアスなギターと途中から入ってくるホーンが特徴で、途中のキーボードとハードなギター・ソロの掛け合いが、サイケデリックさを感じます。5点
12The Drummer曲名からドラム中心の曲かと思いましたが、特に、ドラムは目立っておらず、最近のレッチリらしい、ミドルテンポのメロディアスな曲です。ファンキーなカッティング・ギターとベースが、メロディアスなボーカルを引き立たせています。7点
13Bag Of Grinsこのアルバムの中では、最も重い曲で、ヘヴィーなグルーヴ感のあるギターが、インダストリアルさを感じます。後半の怒涛の迫力のある演奏が、最大の聴きどころです。6点
14La La La La La La La La 曲名からすると、楽しげさを感じますが、全く違い、重いバラード曲です。前曲も重かったですが、この曲は、ピアノとシンセサイザーが中心で、所々に入ってくる管楽器の音がさらにこの曲を重くしています。6点
15Copperbellyこの曲も暗めの曲ですが、サビのノイジーなギターと、途中の爆音のギター・ソロがこの曲を盛り上げています。「静」と「動」がはっきりとした曲です。6点
16Carry Me Homeレッチリには珍しい、ブルース調の暗めの曲ですが、ギター・ソロもブルースしていて、ジェフ・ベックやエリック・クラプトンのブルージーな感じをを思い出させてくれます。5点
17In The Snow13曲目から暗い曲が続いてきましたが、最後の締めの曲も、スローテンポの暗い曲です。ラストは、暗い曲を吹っ飛ばすようなノリの良い曲で終わって欲しかったですが、今のレッチリは、このような世界観を表現したかったのかなとも思えます。4点
平均点5.9点

 ジャケットが、サイケデリックしているように、このアルバムの収録曲の中には、サイケデリックを感じさせる部分がいくつかあります。
 前半は、昔のレッチリを彷彿させるファンキーな曲や、最近のレッチリらしいメロディアスな曲があり、バラエティに富んでいますが、後半は、暗い曲が続き、地味になりました。全体的に、キラー・チューンはないものの平均点以上の曲が揃ったアルバムかと思います。

カラフルなレコードや、最近、流行りのカセット・テープでの発売もされているようです。
アナログ派の人におすすめです。

まとめ

今回の新作は、ジョン・フルシアンテが復帰した2作目で、前作「Unlimited Love」の延長線上のアルバムですが、「Unlimited Love」よりも評価点は高くなり、レッチリの全アルバムの中では、6位と、まずまずの結果になりました。

今回のアルバムは、収録曲にハズレ曲が少なく、平均点以上の曲が多かったことが要因になります。

後半に、重く暗めの曲が集中してしまったために、盛り上がりが欠けてしまいましたが、これが、今のレッチリが求めているサウンドなのかもしれません。

次の新作を楽しみにしながら、今後も、レッチリの新作のレビューは続けていきたいと思います。

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