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Heart(ハート) 全アルバム ランキング|名盤、おすすめ アルバムの紹介
前回は、Gamma Ray(ガンマ・レイ)の全アルバム ランキングをしましたので、
今回は、アンとナンシーのウィルソン姉妹率いるユニット Heart(ハート)の全アルバムをランキング形式で紹介していきたいと思います。
ハートは、1966年にギタリストのロジャー・フィッシャーとベーシストのスティーヴ・フォッセンらが結成した「アーミー」というバンドが母体となっています。
1971年にアン・ウィルソンがバンドに加入し、1972年にバンド名をハートに改名しました。
そして、1975年にナンシー・ウィルソンがバンドに加入し、1979年にはウィルソン姉妹が中心のバンドへと変貌しました。
1980年代前半は低迷していた時期もありましたが、1985年に発表した8枚目のアルバム「Heart」がヒットし、それ以降、「Bad Animals」「Brigade」も大ヒットを記録し、ハートの全盛期を迎えます。
1990年代以降はグランジの登場により、以前ほどの輝きは失ってしまい、バンド以外のプロジェクト活動やソロ活動を重視していきますが、ハートの活動も継続し、現在に至っています。
そんなハートの名盤の紹介や評価をしていきたいと思います。
ランキングは、個人的な独断と偏見で評価していますので、世間一般の評価とは異なるかもしれませんが、その点は、ご了承ください。
ハートのアルバムを聴いてみたいけれど、どのアルバムから聴けば良いか分からない方、
ハートのアルバムの評価や、名盤、おすすめのアルバムを知りたい方に、役立つ記事になっています。
評価点の基準
評価点の基準は、以下の通りです。
| 評価点 | 基準 |
|---|---|
| 1.0 〜 2.0 | 駄作のアルバム |
| 2.0 〜 3.0 | 普通のアルバム |
| 3.0 〜 4.0 | 良作のアルバム |
| 4.0 〜 4.5 | 最高傑作のアルバム |
| 4.5 〜 | 歴史的名盤 |
ハート アルバムランキング
Passionworks

私的評価: 2.5
1983年に発売された7作目のアルバムで、デニー・カーマッシ(ドラム)とマーク・アンデス(ベース)が参加した最初の作品です。
本作からハートのサウンドは、ハードロックから流行に乗ったロック・サウンドへと変化しました。
その意味では、後に大ヒットを記録する「ハート」や「バッド・アニマルズ」といったアルバムの先駆け的な作品と言えます。
ただし、本作ではまだ方向性が定まっておらず、全体的にややまとまりに欠ける仕上がりとなっています。
そのためか、売り上げも過去最低を記録し、一般的にはハートの最も低迷していた時期のアルバムとして捉えられています。
それでも、ハートの黄金期メンバーが揃い、大ヒット前の磨きがかかるダイヤモンドの原石のような、可能性を感じさせる作品です。
Private Audition

私的評価: 2.6
1982年に発売された6作目のアルバムで、ハートが低迷していた時期の真っただ中の作品です。
そのため、ハートらしい楽曲があまりなく、迷いを感じさせるサウンドとなっています。
オープニング・ナンバー「City’s Burning」は、ド派手なアメリカン・ハードロックを展開し、期待を持たせてくれますが、その後が続きませんでした。
特に、これまでのハートには見られなかったコミカルな「Bright Light Girl」や「Private Audition」には面食らってしまいます。
ハートの音楽は、哀愁のあるブリティッシュ・ハードロック的なサウンドに魅力を感じていましたが、本作にはその魅力がありません。
それでも全米チャートで25位を記録するヒットとなり、アン・ウィルソンのシャウト・ボーカルには一聴の価値があります。
本作発表後、ベーシストのスティーヴ・フォッセンとドラマーのマイケル・デロシエが脱退してしまい、ハート最大の危機を迎えることになります。
Magazine

私的評価: 2.8
1977年に発売された2作目のアルバムで、レコードレーベルのマッシュルームがバンドの承諾なしに未完成のままリリースされた作品です。
その後、このアルバムは一旦回収されましたが、マッシュルームとの不仲や契約上の問題もあり、やむを得ず本作を発表する形となりましたが、1978年に再録音・リミックス・編集を行い、曲順も入れ替えて再発売されています。
このようにレーベル側とのトラブルの影響もあり、本作はライブ録音の楽曲を収録するなど、まとまりに欠ける内容となっています。
それでも、バッドフィンガーのカヴァー「ウィズアウト・ユー」や、ごきげんなナンバー「Heartless」などが収録されており、無視するすには惜しい作品です。
Fanatic

私的評価: 2.9
2012年に発売された14作目のアルバムで、アンとナンシー・ウィルソンの人生や個人的な経験をテーマにした作品です。
前作「Red Velvet Car」がアコースティックを中心とした、円熟味のある大人の作品であったのに対し、本作では骨太なハードロックを展開し、若々しさを感じさせます。
本作は、前作に引き続きグラミー賞受賞プロデューサーのベン・ミンクが手がけています。
そのため、ベン・ミンクらしい、ギターを中心とした楽曲の中にもストリングスやシンセサイザーを随所に取り入れるなど、センスの良いアレンジが施されています。
商業的にはやや低迷したものの、2010年代に入ってもハートの演奏力とボーカルの健在ぶりを示した良作です。
Desire Walks On

私的評価: 3.0
1993年に発売された11作目のアルバムで、前作までの外部ライターによる楽曲構成から、アンとナンシーの共作を中心とした作品となっています。
ハードな楽曲はほとんどなく、バラードが多くを占めているため、地味な印象を受けるかもしれません。
しかし、そのバラードのクオリティーは高く、アン・ウィルソンのボーカルは前作以上にパワーアップしています。
特に、「Black on Black II」での、アン・ウィルソンのパワフルなシャウトボーカルを聴けば、圧倒されるはずです。
また、ボブ・ディランの「Ring Them Bells」では、グランジ・バンド、アリス・イン・チェインズのリードボーカルであるレイン・ステイリーとのデュエットしており、本作の聴きどころの一つです。
このように、本作は決して駄作ではありませんが、8作目のアルバム「Heart」から続いてきた売れ路線のサウンドは終了し、ハートは商業的に下降線をたどることになります。
Dog & Butterfly

私的評価: 3.2
1978年に発売された4作目のアルバムで、「静」と「動」をくっきりと分けた構成の作品です。
Disc 1にはストレートなハードロック曲を、Disc 2にはバラード曲を収録しており、それぞれ「Dogサイド」「Butterflyサイド」と表現されています。
なお、オープニング・ナンバー「Cook with Fire」は、観客の歓声が入っているためライブ録音のように感じますが、実際にはスタジオ録音に歓声をオーバーダビングしたものです。
全体的に、初期の粗削りな演奏は影を潜め、1980年代のハートへと繋がる洗練された演奏が展開されています。
特に「Butterflyサイド」のバラードには、ハートらしい泣きのメロディーが詰まった名曲が並んでいます。
また、「Lighter Touch」では、ナンシー・ウィルソンが初めてリードボーカルを担当しています。
商業的には低迷したものの、ハートの音楽的成熟を感じさせる良作です。
Dreamboat Annie

私的評価: 3.3
1975年に発売されたハートの記念すべきデビュー・アルバムです。
本作からは「マジック・マン」と「クレイジー・オン・ユー」がシングルカットされ、ヒットしました。
1980年代のゴージャスなハートのサウンドとは異なり、粗削りなロックナンバーが揃っています。
レッド・ツェッペリンの影響が感じられ、アン・ウィルソンのボーカルも、どことなくロバート・プラントの雰囲気があります。
メロディアスで洗練されたサウンドは、1980年代のハートへと通じる要素が見られます。
ところどころに海辺の波の音が使用されていることから、「夕暮れの海辺」で聴くのに適したメロウな作品となっています。
全米チャートで7位を記録したほか、オランダとオーストラリアのチャートでもトップ10入りし、デビュー・アルバムとしては上々の滑り出しとなりました。
Jupiter’s Darling

私的評価: 3.4
2004年に発売された12作目のアルバムで、前作「Desire Walks On」から約11年ぶりのリリースとなった作品です。
この11年間、アンとナンシーは「ラヴモンガーズ」をはじめ、ハート以外のプロジェクトやソロ活動を行っていました。
そうした活動ではアコースティック・サウンドが中心だったこともあり、本作もその流れを汲んで、アコースティック路線の楽曲や、1970年代のレッド・ツェッペリン風の楽曲が多く収録されています。
また、長年メンバーを務めていたギタリストのハワード・リースは本作の制作前にハートを脱退しており、本作には参加していません。
本作は、1980年代後半の売れ路線から完全に脱却し、アンとナンシーが自身の音楽的嗜好を追求しながら、楽しんで制作された作品であることが感じられます。
全米チャートでは94位と、商業的には振るいませんでしたが、ハートの隠れた名盤として評価できる一枚です。
Red Velvet Car

私的評価: 3.5
2010年に発売された13作目のアルバムで、前作「Jupiter’s Darling」と同様に、ハードロックとアコースティック路線への回帰を示した作品です。
全曲がアンとナンシーによる自作曲で構成されており、1980年代のハートとは異なる、熟練した味わい深い仕上がりとなっています。
アン・ウィルソンのボーカルも、かつてのシャウト・ボーカルのスタイルから、中低音を活かした渋みのある歌声へと変化しています。
前々作「Desire Walks On」と前作「Jupiter’s Darling」は商業的には振るいませんでしたが、本作は久々に全米チャートでトップ10入りを果たし、ハートの存在感を示しました。
1970年代のハートが好きな人におすすめしたいアルバムです。
Bébé le Strange

私的評価: 3.6
1980年に発売された5作目のアルバムで、ブルージーなハードロックを前面に押し出した作品です。
ハートのアルバムの中でも、最もレッド・ツェッペリンの影響が色濃く感じられ、アン・ウィルソンの圧巻のボーカルを全編にわたって堪能することができます。
1979年には、アンとマイク・フィッシャー、ナンシーとロジャー・フィッシャーの2組のカップルが破局したことから、ギタリスト、ロジャー・フィッシャーが不参加となった初のアルバムとなりました。
その影響もあってか、初期の粗削りな演奏スタイルに立ち返っており、それが功を奏し、本作は全米チャートで5位を記録し初期ハートのベストセラーとなりました。
Little Queen

私的評価: 3.8
1977年に発売された3作目のアルバムで、全米チャート11位を記録し、ハートの代表曲の一つ「バラクーダ」が収録された作品です。
この「バラクーダ」は、レッド・ツェッペリンを彷彿とさせるギターリフが印象的な楽曲で、ハートのレッド・ツェッペリン愛が感じられる名曲です。
本作は、アコースティック・ギターとエレキ・ギターを使い分けることでメリハリが生まれており、
さらに、マンドリンやフルートといった楽器を取り入れるなど、実験的な要素も盛り込まれています。
1970年代のハートのアルバムの中でも特にハードロック色が強く、ファンキーな楽曲からブルージーな楽曲まで、ハードロックの原点を追求した仕上がりとなっています。
本作も全米チャートだけでなく、カナダやオランダのチャートでもトップ10入りを果たしました。

Heart

私的評価: 4.0
1985年に発売された8作目のアルバムで、サバイバーやキッスなどの作品で知られるロン・ネヴィソンをプロデューサーに迎えて制作された作品です。
このアルバムでは、初めて外部のソングライターによる楽曲を取り入れ、キャッチーなメインストリーム・ロックを展開しています。
この音楽性の方向転換が功を奏し、大ヒットを記録しました。
本作からは、「What About Love?」「Never」「These Dreams」「Nothin’ At All」といったシングル・ヒットが次々に生まれました。
キーボードやシンセサイザーを前面に押し出し、メロディアスなポップスとハードロックを融合させたサウンドは、どの曲も聴きやすく、全曲がシングル・カットされてもおかしくないほどのクオリティーを誇っています。
このアルバムのリリースによって、ハートの低迷期は完全に払拭され、ハートは新たな黄金期を築き上げました。
本作は、ハートにとって全米チャートで1位を獲得した唯一のアルバムとなりました。

Bad Animals

私的評価: 4.2
1987年に発売された9作目のアルバムで、前作「Heart」に引き続き、ロン・ネヴィソンがプロデュースを担当した作品です。
前作で産業ロック路線へと舵を切ったハートが、その方向性をさらに推し進めた内容で、前作以上に分かりやすく、親しみやすいメロディラインの楽曲で構成されています。
そのためシングルカットされた曲も多く、「Alone」が全米チャートで1位、「Who Will You Run To」が7位、「There’s the Girl」が12位、そして「I Want You So Bad」が49位を記録しました。
いずれの楽曲もキャッチーで捨て曲はなく完成度も高い一方で、ハードさが後退しており、ハードロック時代のハートを好む人には物足りなさを感じるかもしれません。
それでも、本作は前作と甲乙つけがたいクオリティーを持ち、ハートを知る上では外せない1枚です。
本作は全米チャートで2位を記録したほか、カナダ、フィンランド、ノルウェー、スウェーデン、スイスでもトップ5入りを果たし、世界的に大ヒットしました。

Brigade

私的評価: 4.4
1990年に発売された10作目のアルバムで、外部ライターによる楽曲を中心とした、ハートの商業ロック路線の最後の作品です。
最後の作品にふさわしく、1980年代の名盤に数えられるアルバムとなっています。
前々作「Heart」と前作「Bad Animals」はポップ寄りのサウンドで、ハードロックの要素は控えめでしたが、本作ではハードロック色が強まり、1970年代のハートが好きなファンにも満足できる仕上がりとなっています。
本作も捨て曲はなく売れ路線の楽曲が並んでいます。
「All I Wanna Do Is Make Love to You」「I Didn’t Want to Need You」「Stranded」「Secret」がシングルカットされ、それぞれ全米チャートで2位、23位、13位、64位を記録し、いずれもヒットしました。
ハードな楽曲とバラードがバランスよく収録されており、どの曲でもウィルソン姉妹の圧倒的なボーカルを堪能できます。
本作は全米チャートで3位を記録したほか、イギリス、カナダ、フィンランド、ノルウェー、スウェーデンのチャートでもトップ3入りを果たし、世界的な大ヒットとなりました。
その他のアルバム
- 2016年に発売されたセルフカヴァー・アルバムです。1980年代初頭のアルバムに収録されていた楽曲を中心に、2曲の新曲も加えられています。
- ハートのアルバムは1980年代後半に爆発的な人気を獲得しましたが、本作ではそれ以前の1980年代前半の作品からの選曲が中心となっており、意外性のある構成となっています。
- オープニング・ナンバー「Beautiful Broken」には、メタリカのジェイムズ・ヘットフィールドがゲスト参加しており、さらに、オーケストラを使用したアレンジなども盛り込まれ、聴きごたえのある内容に仕上がっています。
Beautiful Broken
- 1980年に発売された、ハート初の公式ベスト・アルバムです。前半にはこれまでのシングル曲を、後半にはライブ音源を中心に収録されています。
- 本作の聴きどころは、なんといっても後半のライブ音源で、ビートルズの「I’m Down/Long Tall Sally」やライチャス・ブラザーズの「Unchained Melody」、さらにレッド・ツェッペリンの「Rock and Roll」などがカヴァーされており、これだけでも聴く価値のある一枚です。
Greatest Hits Live ザ・グレイテスト・ストーリー
- 1990年11月28日、マサチューセッツ州ウースターのザ・セントラムでのライブ音源を収録したアルバムです。
- このライブでは22曲が演奏されましたが、そのうち14曲が選ばれて収録されています。「Alone」や「These Dreams」といったバラード曲はカットされ、ハードロック色の強い楽曲が中心となっています。
- 「BRIGADE」からの曲が多く収録されていますが、「How Can I Refuse」「Love Alive」「Barracuda」といった古めの曲も演奏されています。カッコ良さ抜群の曲が揃っており、ハードロックのハートが好きな人には必聴のアルバムです。
Rock The House Live!
- 1994年8月12日から16日にかけて、故郷シアトルで行われた「アンプラグド」スタイルのクラブ公演を収録したライブ・アルバムです。
- 「ドリームボート・アニー」や「アローン」、「バラクーダ」など、ハートの代表曲がしっとりと披露されています。アコースティック・ギターに加えて、マンドリン、アコーディオン、ストリングスも取り入れられています。
- 本作のプロデュースは、アンとナンシーが敬愛してやまないレッド・ツェッペリンのジョン・ポール・ジョーンズが担当しました。
The Road Home
- 2007年4月17日にロサンゼルスのオルフェウム劇場で行われたライブの模様を収録したアルバムです。
- このライブの最大の特徴は、ハートのデビューアルバム「ドリームボート・アニー」の全曲が演奏されていることです。スタジオ・アルバムよりも迫力のある演奏が披露され、ライブならではの臨場感をたっぷり味わえます。
- 「ドリームボート・アニー」の楽曲以外にも、ピンク・フロイド、レッド・ツェッペリン、ザ・フーといったイギリスを代表するバンドのカヴァー曲が収録されており、聴きどころ満載です。
Dreamboat Annie Live
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ハートのメンバー
ハートは、アンとナンシーのウィルソン姉妹を中心としたバンドです。
1970年代のハートには、ウィルソン姉妹のほかに、ギタリストのロジャー・フィッシャー、ベーシストのスティーヴ・フォッセン、そしてロジャーの兄でマネージャーを務めていたマイク・フィッシャーも参加していました。
しかし、1979年にアンとマイク、ナンシーとロジャーという2組のカップルが破局したことで、バンドは完全にウィルソン姉妹を中心とする体制へと移行しました。
以下に、アンとナンシーのウィルソン姉妹を紹介します。
- アン・ウィルソン(リード・ボーカル担当):
メゾソプラノの音域を持つボーカリストで、オペラの訓練も受けていました。
そのため、圧倒的な声域を誇り、レッド・ツェッペリンに影響を受けていることもあって、しばしばロバート・プラントと比較されることもあります。
2007年以降はハートの活動に加えソロ活動も開始し、最も偉大な女性ロックボーカリストの一人として評価されています。
また、太りやすい体質であったことから、1980年代にハートがカムバックする際には減量を行い、さらに胃バンドによる減量手術も受けています。
- ナンシー・ウィルソン(ギター担当):
アン・ウィルソンの妹で、若い頃は小説家を志していましたが、アンの誘いでハートに加入しました。
フラメンコやクラシックギターの要素をハードロックと融合させたギター演奏が特徴で、歌手としても高い評価を受けています。
「These Dreams」ではリードボーカルを務め、この曲は全米チャートでハート初のNo.1シングルとなりました。
ハートの活動に加え、ソロ活動も行い、映画「バニラ・スカイ」と「エリザベスタウン」の音楽も担当しています。
ハートの音楽
ハートの音楽は、年代ごとに大きくサウンドが異なります。
1970年代は英国的なハードロック、1980年代は外部ソングライターによるポップなメインストリーム・ロック、1990年代以降はハードロックやアコースティックによる原点回帰を展開してきました。
どの時代の楽曲もメロディアスで、アン・ウィルソンの圧巻のボーカルを堪能できます。
それぞれの時代の初心者向け、中級者向け、上級者向けの分類は、以下の通りです。
【ハードロックのアルバム】
- Dreamboat Annie(1976年):中級者向け
- Little Queen(1977年):初心者向け
- Magazine(1978年):中級者向け
- Dog And Butterfly(1978年):中級者向け
- Bebe Le Strange(1980年):初心者向け
【メインストリーム・ロックのアルバム】
- Private Audition(1982年):上級者向け
- Passionworks(1983年):上級者向け
- Heart(1985年):初心者向け
- Bad Animals(1987年):初心者向け
- Brigade(1990年):初心者向け
【原点回帰のアルバム】
- Desire Walks On(1993年):中級者向け
- Jupiter’s Darling(2004年):中級者向け
- Red Velvet Car(2010年):初心者向け
- Fanatic(2012年):上級者向け
まとめ
最後に、ハートのランキング結果をまとめます。
| 順位 | アルバム名 | 点数 |
|---|---|---|
| 1位 | Brigade | 4.4 |
| 2位 | Bad Animals | 4.2 |
| 3位 | Heart | 4.0 |
| 4位 | Little Queen | 3.8 |
| 5位 | Bébé le Strange | 3.6 |
| 6位 | Red Velvet Car | 3.5 |
| 7位 | Jupiter’s Darling | 3.4 |
| 8位 | Dreamboat Annie | 3.3 |
| 9位 | Dog & Butterfly | 3.2 |
| 10位 | Desire Walks On | 3.0 |
| 11位 | Fanatic | 2.9 |
| 12位 | Magazine | 2.8 |
| 13位 | Private Audition | 2.6 |
| 14位 | Passionworks | 2.5 |
ハートの1980年代後半の売れ線アルバムを、TOP3に位置づけました。
この時代のアルバムは、商業的にも音楽的にもハートの全盛期にあたり、一般的にも人気の高い作品です。
そのため、TOP3にランクインしたアルバムについては異論は少ないのではないでしょうか。
もちろん、これらの3枚以外のアルバムもクオリティーが高く、どの作品にも魅力があります。
ランキング結果を参考に、多くのハートのアルバムを聴く際の指標にしてもらえればと思います。
次回は、アメリカン・プログレ・ハードの代表的なバンド、ジャーニーの全アルバム・ランキングを紹介していきたいと思います。