アンビエント ミュージック おすすめ アルバム

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アンビエント ミュージックのおすすめアルバム、楽しみ方も紹介します。

今回は、アンビエント ミュージックと言うジャンルを紹介したいと思います。

アンビエントとは、「環境の」という意味を持っています。

アンビエント ミュージックを直訳すると、「環境音楽」になります。

では、「環境音楽」とは何か、一番最初にこの音楽を作り出したのは、フランスの作曲家であるエリック・サティと言われています。

エリック・サティと聞くと、ピアノ曲の「ジムノペディ」を思い出す人も多いのではないでしょうか。

エリック・サティが、1920年に、「家具の音楽」を作曲しました。

この「家具の音楽」は、家具のように、そこにあっても日常生活を妨げない音楽、意識的に聴かれることのない音楽、といったものを目指して書かれた曲です。

「意識的に聴かれることのない音楽」というのが、まさに、アンビエントを表現しています。

音楽をきくという「きく」には、「聞く」と「聴く」がありますが、「聞く」は、自然に耳に入ってくる場合を指し、「聴く」は、注意深く耳を傾ける場合を指します。

アンビエントは、「聞く」に近いですが、厳密には違います。

「聞く」は、BGMに近いかもしれませんね。

アンビエントは、「流す」が正しいかと思っています。

よく「アンビエントを聞いても、何が面白いのかよく分からない」と言う人がいます。

でも、この意見は間違っていて、「聴く」または「聞く」から、「面白い」「面白くない」と言う感情が出てくると思っています。

アンビエントは、「聴く」「聞く」ではなく、「流す」から、「面白い」「面白くない」と言う感情が出てこないのです。

アンビエント ミュージックは、音楽ではなく、「音」と言う表現がマッチします。

では、アンビエントは、どのように楽しめば良いか(「楽しむ」と言う表現も適していないですが)というと、その音楽が流れていることを意識しないけれども、どんな場所、場面にマッチしている音なのかを考えながら「流す」のが、良いかと思っています。

この記事では、お店や事務所などで、邪魔にならないような音楽をお探しの方や、アンビエント ミュージックを聞いてみたい方、知識を深めたい方に、役立つ記事になっています。

元祖エリック・サティの「家具の音楽」

アンビエント ミュージックを知るために、最初に、アンビエントの元祖エリック・サティの「家具の音楽」を紹介します。

「家具の音楽」は、「県知事の私室の壁紙」「錬鉄の綴れ織り」「音のタイル張り舗道」の3曲から構成されています。

題名が、エリック・サティらしく、独特ですね。

この中の「県知事の私室の壁紙」を、Youtubeから紹介します。

単調なメロディがずっと繰り返されていることが分かるかと思います。

この「単調なメロディがずっと繰り返される」のが、アンビエント ミュージックの特徴です。

ちょっと、チャップリンの曲に似ていますね。

アンビエントのおすすめアルバム

アンビエント ミュージックを知るには、アンビエントの先駆者ブライアン・イーノと、ハロルド・バッドを聞いておけば、間違いありません。

まずは、お二方のおすすめアルバムを、紹介します。

ブライアン・イーノ
『Ambient 1: Music for Airports』

単調な音楽で、確かに「聞く」と言うより「流す」というのが適切ね。意識的に聴かれることのない音楽ね。
kat
このアルバムは、アンビエントの音楽を知る上で、必聴アルバムだね。題名通り、「空港」にマッチするサウンドだね。

 

【コメント】

1978年に、ブライアン・イーノが、一番最初にアンビエント ミュージックとして発表したアルバムです。

アルバムのタイトル通り「空港のための音楽」で、実際にニューヨークのラガーディア空港で使用されているとのことです。

1曲目はピアノとシンセサイザー、2曲目は肉声、3曲目は肉声とピアノ、4曲目はシンセサイザーの音になっています。

ブライアン・イーノ『Thursday Afternoon』

1時間の曲が1曲しか入っていなくて、単調な音が続くので、夜に流すと、よく寝れそうね。
kat
ブライアン・イーノは、多数のアンビエントのアルバムを残しているけど、その中でも、この「Thursday Afternoon」は、最もアンビエントの特徴を表しているアルバムだね。

 

【コメント】

1985年に、ブライアン・イーノが発表した11枚目のソロアルバムです。

このアルバムは、60分のトラックが1曲しか入っておらず、CDだからこそ、60分1曲の構成ができた作品です。

題名の「木曜日の午後」と言うよりも、雨が降っている夕方にマッチしそうなアンビエント ミュージックです。

ハロルド・バッド
『After the Night Falls』
『Before the Day Breaks』

シンセサイザーの音に、微かなピアノが入ってきて、美しいアルバムね。聞き流すには、ちょっともったいないわね。
kat
ハロルド・バッドは、元々ピアニストということもあり、ピアノの入ったアンビエント アルバムが多いね。タイトル通り、「夜明け」と「夕方」によく似合うアルバムだね。

 

【コメント】

ハロルド・バッドは、アメリカの作曲家・ピアニストで、この2枚のアルバムは、2007年に、Robin Guthrieとの共作として、同時発売されました。

Robin Guthrieは、スコットランドのミュージシャンで、オルタナティブ・ロックバンドのコクトーツインズの創始者として有名です。

この2枚のアルバムは、シンセサイザー、ピアノともに優しい音で、リラクゼーションとしても聞けるアルバムです。

ハロルド・バッド 『Music for 3 Pianos』

ピアノだけの演奏で、アンビエントと言うよりも、近代のクラシックのようね。
kat
そうだね。美しい曲もあれば、現代音楽のような曲もあり、クラシックに近いね。題名通り、3台のピアノで演奏されていると思うのだけど、音数は少なめだね。

 

【コメント】

このアルバムは、1992年に発売されたアルバムで、アメリカの現代作曲家ダニエル・レンツと、アンビエントや実験音楽の分野で幅広く活動してアメリカのアーティスト ルーベン・ガルシアとの共作作品です。

アンビエントには珍しく、ピアノのみの演奏で、21分ととても短いアルバムです。

アンビエント初心者の方におすすめの聞きやすいアルバムです。

ハロルド・バッド/ブライアン・イーノ
『The Pearl』

このアルバムは、静かで、ピアノの響きがとてもいいわね。神秘的で美しく、月が輝く海に似合いそうね。
kat
あとで紹介する「Ambient 2/The Plateaux Of Mirror」は美しすぎて、聞き入ってしまうけれども、このアルバムは、美しくても、聞き流すことができるため、アンビエントに相応しいね。

 

【コメント】

このアルバムは、1984年に発売されたハロルド・バッドとブライアン・イーノの共作のアルバムです。

ピアノはハロルド・バッド、バックのシンセサイザーは、ブライアン・イーノが演奏しています。

バックのシンセサイザーの音が主張せず、ピアノの音を際立てています。

奥深く、美しく、アンビエント ミュージックの中でも最高傑作の1枚です。

美しすぎるアンビエントアルバム

引き続き、ブライアン・イーノと、ハロルド・バッドのアルバムになりますが、こちらの2枚は、あまりに美しく聞き入ってしまうため、アンビエントではないかもしれませんが、紹介しておきたいと思います。

ハロルド・バッド 『The Pavilion Of Dreams』

今まで聞いてきたアンビエントとは違い、Saxや歌声も入っているから、Jazzやクラッシックに近いわね。
kat
このアルバムは、本当に美しく、聞き入ってしまうためアンビエントではないね。こんな美しいアルバムが、ほとんど知られていないのはもったいないね。

 

【コメント】

1978年に発売されたハロルド・バッドの初期のアルバムで、まだ、アンビエントにのめり込む前の作品であるため、アンビエントの要素はあまりありません。

1曲目は、エレクトリックピアノとSaxが中心で、エレクトリックピアノの音がとても美しい曲です。

2曲目はハープと女性の歌声、3曲目はエレクトリックピアノと女性の歌声の曲ですが、この女性の歌声も美しすぎます。

4曲目は、ピアノ中心の曲に静かな男性の歌声が入ってきます。

ブライアン・イーノ/ハロルド・バッド
『Ambient 2/The Plateaux Of Mirror』

ピアノの音が美しく、水が光に当たってキラキラしている様子が浮かぶわね。
kat
アルバムタイトルがアンビエント2だから、アンビエントなのかもしれないけれど、聞き流すにはもったいないほど美しいアルバムだね。

 

【コメント】

1980年に発売されたハロルド・バッドとブライアン・イーノの共作のアルバムです。

邦題は、「鏡面界」です。

邦題が示している通り、鏡や水が光にあたって、キラキラした感じが音楽に表れています。

このアルバムも、「The Pearl」と同様、バックのシンセサイザーの音が主張せず、ピアノの音を際立てています。

こんな人もアンビエントやってます

次に、あまりアンビエントに結びつかないアーティストのアンビエント・アルバムを紹介したいと思います。

ナイン・インチ・ネイルズ 『Ghosts V』

ピアノや色々なシンセサイザーの音で構成されていて、実験的要素の強いアルバムね。
kat
インダストリアルの音楽を演っている人とは思えない全編アンビエントのアルバムだね。

 

【コメント】

2020年に発売されたナイン・インチ・ネイルズのインスト・アルバムです。

ナイン・インチ・ネイルズは、インダストリアル・ロックバンドで、ノイジーなハードな音楽をやっていますが、

前作の「ゴースツ I-IV」と、本作では、実験的の強いアンビエント ミュージックを展開しています。

ナイン・インチ・ネイルズは、ハードな音楽の中にも、静と動が、共存しており、本作は、その静の部分を強調したアルバムです。

The fireman 『Rushes』

ギターが入っているため、ロック色の強いエレクトリックなアンビエントね。The firemanってバンドは知らなかったわ。
kat
The firemanは、元ビートルズのポール・マッカートニーが参加している実験音楽デュオだね。

 

【コメント】

The firemanは、1990年初頭に結成されたポール・マッカートニーの実験音楽デュオで、今までに、3枚のアルバムを残しており、本作は、2枚目のアルバムになります。

普通のロックのようにギター、ドラム、キーボードで演奏されているため、アンビエント要素は少ないですが、アンビエントのアルバムとして知れ渡っています。

アンダーグラウンド的なサウンドに近い作品です。

David Sylvian & Holger Czukay
『Plight & Premonition』+
『Flux + Mutability』

1曲1曲が長く、4曲、一気に通しで聞くのは辛わね。寝るときに流すアンビエントとしてはいいわね。
kat
David SylvianとHolger Czukayのコラボは、異色な感じがするけど、素晴らしい出来のアンビエントアルバムだね。

 

【コメント】

元ジャパンのヴォーカル David Sylvianと、元カンのベース、エンジニアのHolger Czukayがコラボして、1988年に『Plight & Premonition』と、1989年に『Flux + Mutability』を発売しました。

本作は、2枚のアルバムが集約されています。

『Plight & Premonition』は、リズムがなくシンセサイザーとピアノの音だけの地味なサウンドです。

『Flux + Mutability』の方は、リズムやギター、声も入っているため、音楽としても聞けるアルバムです。

坂本龍一『COMICA』

ブライアン・イーノやハロルド・バッドのアルバムに似ているわね。
kat
最近の坂本龍一のアルバムは、音数が少なくなって、アンビエントに近いサウンドになっているね。このアルバムは、最もアンビエントしているアルバムだね。

 

【コメント】

2002年に発売された坂本龍一のソロアルバムです。

2001年中に書き留められていたスケッチ、習作などからアルバム用に再編集された楽曲を収録した作品です。

収録されている曲名(「dawn」「day」「sunset」「night」など)から分かる通り、アンビエントな作品です。

バックで、シンセサイザーの音が常に流れており、たまに流れるピアノの音がきれいで、美しさが出ています。

細野晴臣『MEDICINE COMPILATION』

坂本龍一さんのアンビエントとは全然違う異国の地の音楽のようね
kat
細野晴臣のボーカルや沖縄民謡のような曲も入っているため、純粋なアンビエントとは少し違うね。

 

【コメント】

1993年に発売された細野晴臣のソロ・アルバムです。

ちょうど、1993年は、YMOが再結成された年で、YMOのアルバム「Technodon」に近いサウンドの作品です。

アンビエントテクノという言葉がしっくりくるかと思います。

細野晴臣のユニーク性がよく出ています。

まとめ

私がおすすめするアンビエントのアルバム11枚を紹介してきました。

ブライアン・イーノやハロルド・バッドは、上で紹介したアルバム以外にも、アンビエント アルバムを多数発表していますので、アンビエントが気に入った方は、それらを聞いていくことを、おすすめします。

今後も、アンビエント ミュージックは、聞き続けていきますので、他にも、良いアンビエント アルバムが出てきたら、追記していきたいと思います。

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