Fragile こわれもの
評価: 4.0
1971年発売の4作目のアルバムで、イエスのプログレッシブ・ロックを確立したアルバムです。
本作から、リック・ウェイクマンが参加し、クラシックの要素が強くなっています。
そのことが、最もよく表れているのが、「Cans and Brahms」で、この曲は、ブラームスの交響曲第4番第3楽章を、さまざまなキーボードで演奏しています。
オープニング・ナンバー「Roundabout」は、シングル・カットされ、大ヒットしたイエスの代表曲です。
本作は、各メンバのソロ曲が中心で、次作「危機」の前哨戦のようなアルバムです。
Relayer
評価: 4.0
1974年発売の7作目のアルバムで、リック・ウェイクマンが脱退して、パトリック・モラーツが加入したアルバムです。
そのためか、キーボードの音が少なくなり、ギターが前面に出てきて、スティーヴ・ハウのギター演奏技術が遺憾なく発揮されています。
「危機」のような緻密さはありませんが、メンバの演奏技術が絶頂期に達していることが分かる迫力満点のアルバムです。
イエスのアルバムの中では、マイナーなアルバムですが、ダイナミックなスケールを持つアルバムです。
Close to the Edge 危機
評価: 5.0
1972年発売の5作目のアルバムで、どの曲も、名曲・名演であり、イエスの最高傑作のアルバムです。
宇宙的な広がりを感じさせる壮大な組曲で構成されたロック史上に輝く金字塔的な作品で、最高のメンバ、最高の演奏技術、最高のメロディ・曲構成・様式美と、欠点がないアルバムです。
このアルバムを聴いてしまうと他のアルバム全てが霞んで聞こえてしまうほどの素晴らしいアルバムです。
イエスのメンバ
1968年〜1980年のイエスの主要メンバを紹介したいと思います。
- ジョン・アンダーソン(ボーカル担当):
イエスのオリジナルメンバで、イエスの中心人物です。
ジョン・アンダーソンのボーカルは、独特の曇りがかったハイトーンで、下手うまとも言われたりしています。
キング・クリムゾン、マイク・オールドフィールド、TOTOなど、他のアーティストのアルバムにも多数ボーカル参加しています。
ソロ・アルバムも多数発表しています。 - クリス・スクワイア(ベース担当):
イエスのオリジナルメンバで、2015年に他界するまで、唯一、イエスに在籍し続けた人です。
そういう意味で、イエスは、クリス・スクワイアのバンドだったと言っても良いかもしれません。
ローリングストーンズ誌による「史上最高のベーシスト50選」では、18位に輝いています。 - スティーヴ・ハウ(ギター担当):
イエスのオリジナルメンバではありませんが、イエスには、「イエス・サード・アルバム」から参加し、イエス プログレッシブ・ロックの黄金時代を築いたメンバの1人です。
ギター演奏は、ロック的なプレイをあまり好んでおらず、アコギ、シタール、マンドリンなど、様々なギターを演奏します。 - リック・ウェイクマン(キーボード担当):
プログレッシブ・ロック界では、キース・エマーソンと並んで、技巧派のキーボーディストとして有名です。
ソロ・アルバムも多数、発表しており、特に初期のアルバム「ヘンリー八世の六人の妻」「地底探検」「アーサー王と円卓の騎士たち」では、イエス以上に、派手な技巧的な演奏を披露しています。
イギリスでは、コメンテーター、司会者、評論家、コメディアンとしてもテレビに出演することが多く、有名なタレントのようです。 - ビル・ブルーフォード(ドラム担当):
イエスのオリジナルメンバで、イエスのアルバムでは、「イエス・ファースト・アルバム」〜「危機」に参加しています。
イエスだけではなく、5大プログレッシブ・ロックバンドのキング・クリムゾンや、ジェネシスにも在籍していました。
ジャズ志向のドラマーで、「イエスは、ジャズ・バンドだと思って加入した」と語っています。
その他のおすすめアルバム
- Yessongs
- 「イエス・サード・アルバム」「こわれもの」「危機」のアルバムからの選曲が中心のライブ・アルバムで、リック・ウェイクマンのソロ・アルバム「ヘンリー八世の六人の妻」の曲も収録されています。レコードでは、3枚組、2時間10分とボリュームのあるライブ・アルバムです。
- スタジオ・アルバムの音を忠実に再現しており、スタジオ・アルバム以上の高い演奏技術を聴くことができます。
- Yesshows
- このアルバムは、「海洋地形学の物語」〜「Tormato」のアルバムからの選曲が中心のライブ・アルバムです。
- 聴きどころは、大作の「「海洋地形学の物語」からの「儀式」」と「「リレイヤー」からの「錯乱の扉」」で、演奏技術が最大限に発揮されています。また、セカンド・アルバム収録の「時間と言葉」も、おすすめ曲です。
まとめ
イエスの1969年のファースト・アルバムから、1980年の「ドラマ」までのアルバムを、ランキング付けしました。
特に、1971年〜1974年は、イエスの黄金時代で、この時代に発売された「こわれもの」〜「リレイヤー」は、神がかっています。
その中でも、「危機」は、ロック史上に輝く金字塔的作品ですので、イエス ファンならずとも、絶対に聴くべきアルバムだと思っています。
次回は、後編として、1981年以降のイエスのアルバムを紹介・評価していきたいと思います。
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