King Crimson(キング クリムゾン) 全アルバム ランキング|おすすめアルバム

第6位
Islands

ken
キング クリムゾンのアルバムの中では、一番静かなアルバムで、メタル要素が無いアルバムだな。
kat
このアルバムは、ジャズに近いサウンドで、キング クリムゾンらしくない静かな美しいアルバムだね。

評価: 3.2

1971年発売の4枚目のアルバムで、キング クリムゾンのアルバムの中では、最もロバート・フィリップのギターが希薄なアルバムです。

本作と前作の「Lizard」は、評価が難しく、キング クリムゾンのアルバムの中では、マイナーなアルバムですが、

本作の美しさは格別で、他のキング クリムゾンのアルバムでは味わえない良さがあります。

キース・ティペットやメル・コリンズなど、ジャズ寄りのミュージシャンが参加していることもあり、ジャズに近いサウンドになっています。

本作は、ロバート・フィリップの求める音楽性とは異なったために、次作から、ギター中心のメタル・サウンドへと変化していきます。

第5位
Lizard

ken
サーカスをテーマにしたアルバムなのか、不思議な曲が多いアルバムだな。
kat
キング クリムゾンのアルバムの中では、マニア向けのアルバムだけど、ジャジーで奥深いアルバムだね。

評価: 3.3

1970年発売の3枚目のアルバムで、次作「Islands」と同様、キング クリムゾンのアルバムの中で、評価が別れるアルバムです。

嫌いな人は嫌いでしょうし、好きな人は、本作をキング クリムゾンの最高傑作に挙げる人もいます。

本作は、ロバート・フィリップとピート・シンフィールドが中心となって制作されており、フィリップ&シンフィールドの音楽性が色濃く反映され、ジャズ要素の強い作品となっています。

後半の「Lizard」は、組曲になっており、「Prince Rupert Awakes」では、イエスのジョン・アンダーソンがボーカルを担当しています。

ロバート・フィリップは、長い間、本作を嫌っていたようですが、最近のキング クリムゾンのライブでは、本作からも選曲されています。

第4位
In the Wake of Poseidon ポセイドンのめざめ

ken
「クリムゾン・キングの宮殿」と曲構成が同じで姉妹作のようだが、このアルバムは、あまり有名ではないな。 
kat
「クリムゾン・キングの宮殿」の二番煎じのイメージが強いけど、「クリムゾン・キングの宮殿」に負けないぐらいの素晴らしいアルバムだね。

評価: 3.5

1970年発売のセカンドアルバムで、契約消化のために制作されたアルバムです。

そのためか、「クリムゾン・キングの宮殿」と同じ曲構成になっています。

それでも、アルバムの出来は優れており、「クリムゾン・キングの宮殿」のようなアルバムをもう1枚聞きたいと思っている人には、最適なアルバムです。

本作は、オリジナル・メンバーが分裂状態で制作されましたが、それを感じさせない完成度を維持しています。

「クリムゾン・キングの宮殿」とは違った試みとして、後半の大部分を占めるクラシック作曲家ホルストの「火星」をモチーフとした「THE DEVIL’S TRIANGLE」が収録されています。

アルバム全体としては、プログレッシブ・ロックらしく、メロトロンが渦巻いています。


The Power to Believe

ken
前作「The ConstruKction of Light」と同様、迫力のあるメタルアルバムだな。
kat
前作「The ConstruKction of Light」は、80年代キング クリムゾンのギター音だったけど、このアルバムは、70年代キング クリムゾンのギター音に戻ったね。

評価: 3.8

2003年発売の13枚目のアルバムで、2024年現在、キング クリムゾンの最新アルバムです。

キング クリムゾンは、7年〜10年間隔で復活してアルバムを出していましたが、もう20年近く経って、新しいアルバムを発表していないため、本作がラスト・アルバムになる可能性が高いと思われます。

ヌーヴォメタルらしい、ギター中心の迫力のあるメタルアルバムで、ボーカル入りの曲が半分、インストゥルメンタルの曲が半分で構成されています。

おすすめの曲は、「Dangerous Curves」で、静かな始まりから徐々に盛り上がっていく過程は、ゾクゾクしてしまいます。

「Level Five」は、「太陽と戦慄」や「Red」を彷彿させる曲で、キング クリムゾンの定番曲になっています。

ラスト・アルバムに相応しく、キング クリムゾンの集大成的なアルバムです。


Red

ken
このアルバムは、重厚なメタルアルバムで、キング クリムゾンの70年代の傑作アルバムだな。
kat
「Red」は、メタルの傑作アルバムで、「クリムゾン・キングの宮殿」は、プログレッシブ・ロックの傑作アルバムだね。

評価: 4.0

1974年発売の7枚目のアルバムです。

キング クリムゾンはメンバ変動が激しいバンドですが、70年代キング クリムゾンで最終的に残ったのは、ロバート・フリップ、ジョン・ウェットン、ビル・ブラッドフォード でした。

本作は、ロバート・フリップが公言しているようにヘビー・メタルなアルバムですが、80年代以降のヘビー・メタルのような「ギターの早引き」や「高音のボーカル」とは違い、荘厳で重厚なギター・アルバムです。

今までのアルバムは、絵画のジャケットが使用されることが多かったですが、初めてメンバの写真が使用され、今までのアルバムとの違いが感じられます。

裏ジャケットの「針がレッド・ゾーンに振り切っているメーターの写真」は、当時、何を意味しているのかと話題になりました。

本作発表後、キング クリムゾンは、一旦、解散することになります。

最終曲「Starless」は、それを象徴するようにメロトロンが効いた物悲しい楽曲です。


In the Court of the Crimson King クリムゾン・キングの宮殿

ken
このアルバムは、洋楽歴代アルバムの中でも、名盤に位置付けられるアルバムだな。ジャケットもインパクト絶大だな。
kat
演奏力、曲構成、凶暴なギターリフ、美しさ、どれをとっても素晴らしく、1969年にこんな凄いアルバムを作ってしまったことが奇跡的だね。

評価: 4.8

1969年発売の記念すべきキング クリムゾンのファーストアルバムで、ハードロック、ジャズ、クラシック、フォークなど、あらゆるジャンルの要素を取りれた美しくも狂気なアルバムです。

「ビートルズの「アビイ・ロード」をチャート1位から蹴落としたアルバム」というエピソードでも知られているアルバムです。

本作が紹介されていたある雑誌に、「「クリムゾン・キングの宮殿」を聞いたとき、スピーカーから冷たい風が吹いてくるのを感じた」と書かれていましたが、

まさにこの言葉がピッタリくるアルバムです。

70年代にプログレッシブ・ロックが盛り上がっていったのは、本作があったからだと思っています。歴史的な名盤です。

その他のおすすめアルバム

    Earthbound

  • 本作は、公式のライブ・アルバムですが、音質が悪いことで有名なアルバムです。音割れがひどい曲はありますが、言われるほど、音質は悪く感じません。
  • スタジオ・アルバムには収録されていない「「キャット・フード」のB面としてシングル・カットされた「グルーン」」や、即興演奏の「アースバウンド」「ペオリア」が聞けるため、貴重なライブ音源です。
    USA

  • アルバム「Starless and Bible Black 暗黒の世界」の時期の公式ライブ音源です。この時代のライブ音源は、ブートレグが多く発売されおり、ブートレグと同じような選曲がされています。
  • 公式版であるため、ブートレグと比較すると、やはり音質が良いことが分かります。本作の中では、ギター中心の「21世紀の精神異常者」や、高度なギター演奏技術が必要な「Fracture」が迫力があり、おすすめです。
    Cirkus

  • 本作は、Disc1が「Discipline」〜「Thrak」、Disc2が「クリムゾン・キングの宮殿」〜「Red」から選曲されたライブ・アルバムです。
  • おすすめは、Disc1の80年代キング クリムゾンの曲で、80年代キング クリムゾンのアルバムはあまり評価が高くありませんが、このライブ音源を聞けば、そのカッコ良さに、80年代キング クリムゾンも悪くないなと思えます。
    Radical Action

  • 本作は、2015年ヨーロッパ・カナダ・日本ツアーで演奏された全曲を収録しています。CD3枚+DVD2枚とかなりのボリュームがあります。
  • キング クリムゾンの集大成的なベストアルバムとしても良いアルバムだと思いますが、80年代キング クリムゾンの3枚のアルバムと「Lizard」「暗黒の世界」からの選曲はありません。
  • キング クリムゾンから派生した実験音楽ユニットの曲も収録されています。
    Live In Chicago

  • 本作は、2017年のシカゴのライブ音源です。
  • 本作も、キング クリムゾンの集大成的なベストアルバムとして最適で、80年代キング クリムゾンのアルバムや「Lizard」からも選曲がされています。
  • デビッド・ボウイの追悼の意を込めてだと思いますが、デビッド・ボウイの曲「Heores」が演奏されています。デビッド・ボウイのアルバム「Heores」には、ロバート・フリップがギターで参加していました。
    Scarcity Of Miracles

  • 本作は、純粋なキング クリムゾンのアルバムではなく、キング クリムゾンから派生した実験音楽ユニット「King Crimson Projekct」のアルバムです。
  • 「Lizard」「Islands」などに参加していたメル・コリンズが、メンバに入っているため、「Lizard」や「Islands」のようなサウンドを想像していましたが、全く別のサウンドでした。
  • メル・コリンズは、ソプラノSaxを多用しています。そのため、ケニー・Gのような癒しの音楽に、キング クリムゾンのサウンドが加わったような作品です。


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キング クリムゾンのメンバ

キング クリムゾンは、メンバの入れ替わりが激しく、多数の参加メンバがいるため、代表で何名か紹介したいと思います。

  • ロバート・フリップ(ギター担当)
    キング クリムゾンは、ロバート・フリップのプロジェクト的なバンドであり、ロバート・フリップなくして、キング クリムゾンは成立しません。
    ロバート・フリップのギター演奏は技巧派で、ライブでは、座って演奏を行います。
    そのため、ライブでは地味な印象を持つかも知れません。
  • グレッグ・レイク(ボーカル、ベース担当)
    初期のアルバム「クリムゾン・キングの宮殿」「ポセイドンのめざめ」に、ボーカル、ベースで参加しています。
    キング クリムゾン脱退後は、5大プログレッシブ・ロックバンドの1角であるEL&P(エマーソン レイク&パーマー)を結成し、活躍しました。
    プログレッシブ・ロックのボーカルの代表格です。
  • イアン・マクドナルド (キーボード・管楽器担当)
    「クリムゾン・キングの宮殿」にしか参加していませんが、「21世紀の精神異常者」の激しいサックスや、「エピタフ」のメロトロンなど、「クリムゾン・キングの宮殿」で、重要な役割を担っていました。
    キング クリムゾン脱退後は、「クリムゾン・キングの宮殿」にドラムで参加していたマイケル・ジャイルズと、マクドナルド・アンド・ジャイルズを結成し、1枚だけアルバムを発売しました。
    このアルバムは、隠れた名盤と言ってもいい優れたアルバムです。
    残念ながら、2022年に癌でお亡くなりになりました。
  • ゴードン・ハスケル(ボーカル、ベース担当)
    「ポセイドンのめざめ」「リザード」に参加し、「ポセイドンのめざめ」では、「ケイデンスとカスケイド 」にボーカルでセッション参加しています。
    「リザード」には、ボーカルとベースで全面的に参加しています。
  • メル・コリンズ(管楽器担当)
    「ポセイドンのめざめ」「リザード」「アイランズ」などに参加し、途中、キング クリムゾンを脱退するも、2000年に「キング クリムゾンから派生した実験音楽ユニット「King Crimson Projekct」」で、アルバム「Scarcity of Miracles」を発表します。
    2013年に、正式にキング クリムゾンのメンバーとして復帰し、現在もキング クリムゾンのライブに参加しています。
  • ジョン・ウェットン(ボーカル、ベース担当)
    「太陽と戦慄」「暗黒の世界」「Red」に参加しています。ロキシー・ミュージック、ユーライア・ヒープ、ブライアン・フェリー・バンドなどのバンドを渡り歩き、その後、U.Kやエイジアを結成し大活躍します。
    グレック・レイクと同様、プログレッシブ・ロックのボーカルの代表格です。
    残念ながら、2017年に癌でお亡くなりになりました。
  • ビル・ブラッドフォード(ドラムス担当)
    「太陽と戦慄」から「Thrak」までのアルバムに参加しています。
    5大プログレッシブ・ロックバンドのイエスや、ジェネシスにも在籍していました。
    もともと、ジャズに興味を持っている方で、キング クリムゾン脱退後は、ジャズやフュージョン系の分野で活動しています。
  • エイドリアン・ブリュー(ボーカル、ギター担当)
    80年代キング クリムゾン以降、「The Power to Believe」まで、長期にわたり正式メンバーとして活動しました。
    80年代以降のキング クリムゾンのサウンドは、エイドリアン・ブリューの影響が大きく出ていました。
    キング クリムゾンの中では、ロバート・フリップに次ぐ、重要人物です。
  • トニー・レヴィン(ベース担当)
    80年代キング クリムゾン以降、「Thrak」までのアルバムに参加しています。
    スキンヘッドに口髭がトレードマークで、ベース演奏は、技巧派で独特のテクニックを持っています。
    キング クリムゾンに再復帰し、現在も、キング クリムゾンに在籍しています。

キング クリムゾンの音楽の楽しみ方

キング クリムゾンは、時代によって、サウンドがかなり異なります。

まずは、自分の好きなサウンドから聞いていくのが良いかと思いますが、プログレッシブ・ロック色の最も強い「クリムゾン・キングの宮殿」「ポセイドンのめざめ」から聞いていくのが王道で間違いないかと思います。

各時代ごとのサウンドは、以下の通りです。

 1969年 – 1971年 :プログレッシブ・ロック

 1973年 – 1974年 :ヘヴィー・メタル

 1981年 – 1984年 :ニュー・ウェーブ・メタル

 1995年 – 2003年 :ヌーヴォ・メタル

各時代の初心者向け、中級者向け、上級者向けの分類は、以下の通りです。

【プログレッシブ・ロックの時代】

  • In the Court of the Crimson King クリムゾン・キングの宮殿(1969年):初心者向け
  • In the Wake of Poseidon ポセイドンのめざめ(1970年):初心者向け
  • Lizard(1970年):上級者向け
  • Islands(1971年):中級者向け

【ヘヴィー・メタルの時代】

  • Larks’ Tongues in Aspic 太陽と戦慄(1973年):中級者向け
  • Starless and Bible Black 暗黒の世界(1974年):上級者向け
  • Red(1974年):初級者向け

【ニュー・ウェーブ・メタルの時代】

  • Discipline(1981年):初心者向け
  • Beat(1982年):中級者向け
  • Three of a Perfect Pair(1984年):上級者向け

【ヌーヴォ・メタルの時代】

  • Thrak(1995年):中級者向け
  • The ConstruKction of Light(2000年):上級者向け
  • The Power to Believe(2003年):中級者向け

まとめ

最後に、キング クリムゾンのランキング結果をまとめます。

順位アルバム名点数
1位In the Court of the Crimson King クリムゾン・キングの宮殿 4.8
2位Red 4.0
3位The Power to Believe 3.8
4位In the Wake of Poseidon ポセイドンのめざめ 3.5
5位Lizard 3.3
6位Islands 3.2
7位Thrak 3.1
8位Larks’ Tongues in Aspic 太陽と戦慄 3.0
9位The ConstruKction of Light 2.8
10位Discipline 2.6
11位Starless and Bible Black 暗黒の世界 2.5
12位Beat 2.2
12位Three of a Perfect Pair 2.0

プログレッシブ・ロックファンであれば、70年代のキング クリムゾンのアルバムは、聞いている人が多いかも知れませんが、

80年代以降のアルバムは、マニアでないと、聞く人は少ないのではないかと思っています。

80年代のキング クリムゾンのアルバムは、他のキング クリムゾンのアルバムに比べると劣りますが、

90年代以降のアルバムは、70年代のアルバム「太陽と戦慄」〜「Red」のサウンドが好きな人は、必ず好きになるかと思いますので、まだ聞いたことがない方には、是非とも聞いてもらいたいアルバムです。

次回は、5大プログレッシブ・ロックバンド ピンク・フロイドの全アルバムランキングをしていきたいと思います。

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